トーマス・ハンプソン&アムステルダム・シンフォニエッタ/Tides of Life: 弦楽オーケストラ伴奏による歌曲集

Tides of Life(タイズ・オヴ・ライフ)

Tides_of_life


CHANNEL CLASSICS: CCS 38917

Recording: 22 September 2015 (Wolf, Schubert), 14 & 15 April 2016 (Brahms, Barber), TivoliVredenburg, Utrecht

Thomas Hampson(トーマス・ハンプソン)(BR) (1-8, 10-14)

Netherlands Female Youth Choir(オランダ・ユース女声合唱団) (8)
Wilma ten Wolde(ヴィルマ・テン・ヴォルデ)(Choirmaster) (8)

Amsterdam Sinfonietta(アムステルダム・シンフォニエッタ)
Candida Thompson(カンディダ・トンプソン)(VLN, artistic director)

1. Wolf(ヴォルフ): Auf einer Wanderung(旅先で)(Arr. David Matthews)
2. Wolf: Fussreise(散歩)(Arr. David Matthews)
3. Schubert(シューベルト): An die Leier(竪琴に), D.737 (Arr. David Matthews)
4. Schubert: Memnon(メムノン), D.541 (Arr. David Matthews)
5. Wolf: Anakreons Grab(アナクレオンの墓)(Arr. David Matthews)
6. Wolf: Der Rattenfänger(ねずみ取りの男)(Arr. David Matthews)
7. Schubert: Geheimes(ひめごと), D.719 (Arr. David Matthews)
8. Schubert: Ständchen(セレナーデ), D920 (Arr. Bob Zimmerman)
9. Wolf: Italienische Serenade(イタリア・セレナーデ)
10. Brahms(ブラームス): Vier ernste Gesänge(四つの厳粛な歌), Op. 121: No. 1, Denn es gehet dem Menschen(人の子らに臨むところは獣にも臨むからである)(Arr. David Matthews)
11. Brahms: Vier ernste Gesänge, Op. 121: No. 2, Ich wandte mich und sahe(わたしはまた、日の下に行われるすべてのしえたげを見た)(Arr. David Matthews)
12. Brahms: Vier ernste Gesänge, Op. 121: No. 3, O Tod, wie bitter bist du!(ああ死よ、おまえを思い出すのはなんとつらいことか)(Arr. David Matthews)
13. Brahms: Vier ernste Gesänge, Op. 121: No. 4, Wenn ich mit Menschen und mit Engelszungen redete(たといわたしが、人々の言葉や御使たちの言葉を語っても)(Arr. David Matthews)
14. Barber(バーバー): Dover Beach(ドーヴァー・ビーチ), Op. 3

※上記の邦訳は原則として付属の日本語帯に従いましたが、数か所私が変更したり、インターネットを参照したところもあります。

※amazonのサイトはこちら

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アメリカを代表する名バリトン、トーマス・ハンプソンによる歌曲の新譜が出たので、早速聴いてみました。
1955年6月生まれとのことなので、この録音時すでに60歳になっていたことになります。
共演はカンディダ・トンプソン率いるアムステルダム・シンフォニエッタです。

このCDではシューベルト、ブラームス、ヴォルフ、サミュエル・バーバーの歌曲が集められていますが、おまけとしてヴォルフのよく知られた弦楽合奏曲「イタリア・セレナーデ」も収録されています。
その「イタリア・セレナーデ」とバーバーによる弦楽合奏伴奏歌曲「ドーヴァー・ビーチ」がオリジナルなのを除いて、他の曲はすべて別の人が弦楽合奏用にアレンジしています。
最近ピアノパートを他の楽器群に置き換えてアレンジするのが流行りのようで、それ自体は様々な可能性や新たな魅力を付与するという意味で意義深いことだと思っています。
ただ、あまりにもピアノ伴奏の歌曲が好き過ぎる私は、これまで他の楽器群に編曲した試みをあまり積極的には聴いてこなかったことも率直に申し上げます。
しかし、結論から言ってこのCDは先入観を覆すに足る見事さで、とても素晴らしかったです。
まず弦楽合奏の編曲が原曲を崩さず、ピアノだとどうしてもポツリポツリと音が減衰してしまう箇所が弦楽器によって真のレガートになっているのが特に美しく感動的でした。

ヴォルフのメーリケの詩による「旅先で」は、途中で旅のさなかの光景に酔いしれ感極まる箇所があるのですが、そこの弦の恍惚感は、弦楽合奏だからこそ実現できたものだと深く胸に響きました。
続くヴォルフの「散歩」では爽やかな朝の散歩に人生の喜びを感じる内容が弦楽合奏の歯切れのいいリズムに合っています。
シューベルトの「竪琴に」は、弦楽器が歌のない箇所のメロディーを朗々と奏でるのが何とも美しく響き、これは聴きものの一つです。
ヴォルフのゲーテの詩による名作「アナクレオンの墓」はただでさえ美しいピアノ伴奏を弦楽合奏のレガートに置き換えたことにより、このうえない感動的な響きとなっていました。
続く「ねずみ取りの男」は完全なるスケルツォで、歌手も弦楽合奏も慌ただしくて大変だと思うのですが、実に鋭利な切れ味で楽しい演奏でした。
グリルパルツァーの詩によるシューベルトの合唱付き歌曲「セレナーデ」は、オリジナルのピアノパートが細かく分散和音を刻むので、もともと弦楽合奏に向いているのでしょう。
とても自然な編曲だと感じました。
合唱団も美しく独唱に呼応していました。
ブラームスの「四つの厳粛な歌」は確かに重く深刻なのですが、ピアノのようなアタックの強さの代わりに包み込むような響きの魅力が増し、救いや癒しという要素も感じられ、ハンプソンの歌唱もその方向に沿った歌を聞かせてくれます。

アメリカの作曲家バーバーの「ドーヴァー・ビーチ」は、このCDのタイトル「Tides of Life(人生の潮流という感じでしょうか)」のきっかけとなったものと想像されますが、テキストは人生の栄枯盛衰を悲観的に歌っています。
詩と対訳を「詩と音楽」さんで御覧ください。

 こちら

最後の詩句など、現代においてもいささかも変わらない状況のようにすら思えますし、ハンプソンたちが、この作品を今選んだことにも意図があるように思えてなりません。

ハンプソンは円熟のさ中にあり、どのフレーズにしても完全に血肉にした表現が聴けるので、作品の美しさが素直に感じられるのが素晴らしいです。
往年の声のつややかさの代わりに包容力が増して、味わい深い成熟した歌が聴けるのがなんとも嬉しいです。
ドイツ語の語りかけなど、今が旬のネイティヴの歌手たちと比べていささかの遜色がないばかりか、むしろ極限に洗練された発音のように感じられたほどです。
声には温かみが加わり、テキストの細やかな表現に真実味が感じられます。
この境地に達したハンプソンに敬意を払うのと同時に、ドイツの文化に根付いた芸術であるリートが他国の歌手によってこれほどまでにネイティヴの歌手と肩を並べるほどの充実を示しているのは本当に凄いことなのではないでしょうか。

アムステルダム・シンフォニエッタはオリジナル作品でない難しさを感じさせない非常に美しい演奏を聴かせてくれます。
ハンプソンの歌と実に見事に溶け合って、停滞することなく、よく歌う演奏でした。

以下のサイトで少しずつ試聴が出来ますので、興味のある方はぜひお聴き下さい。

 こちら

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歌曲を扱ったサイトの草分け的存在であり、Schubertiadeのレポートやシューベルトの「冬の旅」「美しき水車小屋の娘」の聞き比べなど、とても充実した内容のWebサイト「LIEDERKREIS」の共同管理人のお一人であった奥様の龍田靖子様が昨年お亡くなりになりました。

私が知ったのもつい最近のことでした為、こちらに触れさせていただくのが今になりました。
ただただ驚いて言葉になりません。
そして二人三脚でサイトを作り上げてこられたご主人英世様のお気持ちを思うと何と申しあげてよいものか思い浮かびません。

靖子様とは昔ハンプソンの掲示板に書き込んでやり取りをさせていただいたことはあったかと記憶していますが、直接やり取りさせていただく機会は残念ながらございませんでした。
しかし、「LIEDERKREIS」のサイトでは、リート・ファンの私たちが知りたいと思うことを情熱をもって取り上げて下さり、特にオーストリアのシューベルティアーデに毎年お出かけになり、詳細なレポートを書かれていたのを拝見するのがいつも楽しみでした。
コンサートだけでなく、旅行の道中での様々な出来事なども書いて下さり、海外へコンサートに行こうと思っておられる方々にとっても大きな道しるべとなられたことと思います。

そして、靖子様といえば、トーマス・ハンプソンです。
ハンプソンの歌を求めて国内、海外を問わず精力的に回られたのは、本当に素晴らしいことと思います。
これほど限りない愛情を注がれたハンプソンは本当に幸せな歌手だったのではないでしょうか。
昨年7月のシューベルティアーデでは、ハンプソンのコンサートとマスタークラスのチケットをとられ、楽しみにされていたそうですが、お聴きになれず、さぞかし無念だったこととお察しいたします。

歌曲ファンの端くれとして、心からご冥福をお祈り申し上げます。
そして、今回のこの駄文を靖子様に捧げさせていただきたいと存じます。
天上にハンプソンのこの新しい録音が届きますように。
どうぞ安らかにお休み下さい。

                                  フランツ

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F=ディースカウ&サヴァリッシュ/1992年東京公演ライヴCD化!!!

バリトンのディートリヒ・フィッシャー=ディースカウが引退を表明したのは1993年の年明けごろだったと思います。
1992年の大晦日のコンサートが私の歌手活動最後のステージだったという発表を聞いて驚いたことを思い出します。
つまり、引退の1カ月ちょっと前に来日して2晩にわたるシューベルトの夕べを催してくれたのは、彼の長いコンサート・キャリアの殆どピリオドを打とうとしていた時期だったのです。
私は11月16日の個々の歌曲アンソロジーのコンサートを聴いたのですが、池袋の東京芸術劇場ということもあって、遠くてあまりよく見えなかったという印象があります。
しかし、F=ディースカウお得意の歌がずらりと並んだ演奏はやはり私にとっていい思い出になっています。
「水車屋の娘」の日(11月24日)は、アーメリングの府中公演と重なっていた為、迷った挙句、アーメリングの方に行ってしまいました。
そういうわけで、今回、この2夜のシューベルト・リサイタルがCD化されるというのは大歓迎なわけです(CD化されるとは全く想像もしていませんでした)。
この時期は、ディースカウ、アーメリング、ポップ、テオ・アダム、ミュンヒェン歌劇場のガラコンサートなど、毎日異なる公演を連続して聴いたのを懐かしく思い出します。

曲目などの詳細は以下のページをご覧ください。
 こちら

ここのところ、ニコライ・ゲッダやクルト・モルの逝去など、歌曲ファンにとって悲しいニュースが続いたので、久しぶりに嬉しいニュースとなりました。

購入してじっくり聴いてみようと思います。

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最近購入したCD(プライ&ドイチュ「冬の旅」、ボストリッジ&ドレイク「シューベルト・ライヴ2」ほか)

ここのところ、CDショップで実際に現物を手にとってCDを購入するということからめっきり遠ざかっていたのですが、つい最近久しぶりにCDショップを訪れ、気になる5枚を購入しました。

Prey_bostridge_goerne

Schock_vickers

1)シューベルト/「冬の旅」 ヘルマン・プライ(Br)ヘルムート・ドイチュ(P) (1987年5月17日, Schwetzingen, Schloss, Rokokotheater)
2)シューベルト/歌曲集2 イアン・ボストリッジ(T)ジュリアス・ドレイク(P) (2014年5月22日, Wigmore Hall, London)
3)ブラームス/歌曲集 マティアス・ゲルネ(Br)クリストフ・エッシェンバッハ(P) (2013年4月、2015年12月, Teldex Studio Berlin)
4)シューベルト/「美しい水車屋の娘」 ルドルフ・ショック(T)ジェラルド・ムーア(P) (1958年11月, Gemeindehaus Berlin-Zehlendorf)他3曲(アドルフ・シュタウホのピアノ:1959年6月10日, Gemeindehaus Berlin-Zehlendorf)
5)シューベルト/「冬の旅」 ジョン。・ヴィッカーズ(T)ジェフリー・パーソンズ(P) (1983年7月9-13日, Salle Wagram, Paris)他インタビュー付き

現在のところ、5のみ未聴ですが、他の4枚は程度の差はあれど、聴いてみました。

2のボストリッジとドレイクのシューベルトはウィグモア・ホールでのシューベルト・ライヴの第2集で珍しいレパートリー満載で、シューベルト・ファン必聴の録音です。

3のゲルネとエッシェンバッハのブラームスですが、実は以前ゲルネがインタビューで「ブラームスはあまり好きではないので録音もしないかもしれない」というようなことを読んだことがあったので、今回興味をもって聞いてみました。
Op.32全9曲と、ハイネの詩による5曲、そして「4つの厳粛な歌」全4曲という内容です。
まだ聞きこんでいない為、はっきりと断言はしませんが、ゲルネのアプローチは若干ブラームスの歌曲とは相性がよくないのかもしれないと感じました。
もちろんいつものふくよかで包み込むような声はブラームス歌曲の温かみをしっかり感じさせてくれますし、ゲルネに合ったレパートリーを選んでいるとは思います。
ただ、彼の表現がドラマティックになる際に、ブラームス特有の器楽的なバランスが崩れがちに感じられ、同じことがピアノのエッシェンバッハにも感じられました。

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今回、この記事ではプライとドイチュの「冬の旅」について、感想を記したいと思います。

この日のプライは声の調子もすこぶる良く、音程がぴたっとはまっています。

比較的軽快なリズムで第1曲「おやすみ」が始められ、悲壮感よりもわき目もふらずに前進していく感じが出ています。
1987年といえば、当時の彼の録音ではすでに第三者的な諦観をすら漂わせていたプライですが、ここではライヴゆえか、かなり振幅の大きいドラマティックな表現も聞かせ、若かりし頃のプライを彷彿とさせる「なりきり」感が嬉しく感じられました。
声はあくまで自然に語るように、しかしメロディーラインは壊さずにという姿勢が感じられるのは、いつものプライですが、一言一言への軽重の比重の付け方が細やかで、言葉へのプライの寄り添い方は傾聴に値します。
例えば、「風見」の中の"reiche Braut(金持ちの嫁)"という言葉にアクセントを付けているのを聞くと、プライなりの強烈な皮肉を込めているように感じられます。
その他にも聞くべき箇所は多々あります。
例えば、

・「休息」での単語による"r"の巻き舌の付け方の軽重や、めりはりのきいた語り口。
・「春の夢」での甘美さな夢と冷たい現実の対比、そして最後の恋人をいつになったら抱けるのだろうというわずかに盛り上がって沈み込む箇所。
・「道しるべ」の最後の"zurück"に込められた思いの深さ!
・「宿」で墓地にも眠りを拒否されて、ただ進むのだと歌う箇所の決然とした歌いぶり!

「ライアー弾き」ではプライの歌う主人公は絶望しているようには聞こえません。
力強く自分の分身のようなライアー弾きに言葉をかけます。
プライはそこを大きなクレッシェンドの後に軽いデクレッシェンドで若干のアーチを作りますが、基本はよく響く声で、前を向いて歩きだす様を想像させる終わり方でした。

これより前に映像収録してDVDでも発売されている、同じくドイチュとの共演による演奏では、室内での演奏ということもあるのでしょうが、もっと振幅を抑えた、内向きの演奏だったように感じられます。

このライヴ、プライの甘美な美声がまだまだ健在だったことにまず喜びを感じますが、さらに言葉の語り方の軽重の付け方が微に入り細を穿つのは、歌いこんできた年輪のなせる業なのかもしれません。

そして、忘れてならないのがヘルムート・ドイチュのピアノです!
安定したテクニックに裏付けられたピアノは、粒立ちが明瞭で、クリアな響きが冬の凍てつく雰囲気をあらわす一方、「ボダイジュ」などでは包み込むような温かい響きも聞かせています。
その演奏はテキストとぴったり一致し、まさに変幻自在と言ってよいでしょう。
レガートとノンレガートの使い分けが絶妙にうまいのもドイチュの美点だと思います(ペダリングのうまさも)。
「からす」でのつきまとうような右手の響きのなんといううまさ!
リズムにのったテンポ感がプライの歌をどれほど助けていることでしょう。

まさにプライとドイチュが二人三脚で作り上げた、深遠だけれども、達観していない、最後に希望が見える世界を描き出してくれたように思います。

興味のある方はぜひお聞きになってみて下さい!

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ヘルマン・プライ&ヘルムート・ドイチュ/「冬の旅」(1987年シュヴェツィンゲン音楽祭初出ライヴCD)

ヘルマン・プライの初出音源による「冬の旅」が発売されることを、コメント欄より真子さんに教えていただいたので、ご紹介します。
すでに日本のamazonでも購入出来るようです(2016/6/29発売予定)。

シューベルト(Schubert)/「冬の旅(Winterreise)」
録音:1987年5月17日、シュヴェツィンゲン・シュロス、ロココ劇場
ヘルマン・プライ(Hermann Prey)(Br)
ヘルムート・ドイチュ(Helmut Deutsch)(P)

詳細は以下のサイトをご覧下さい。
 こちら

プライは複数回「冬の旅」の録音を残していますが、名手ヘルムート・ドイチュとのこのライヴ録音は初出で、ファン待望のものでしょう(スタジオでの映像収録でも共演しているので、そのDVDとの比較も興味深いところです)。

1987年といえば、そろそろ渋みを増してきたプライの表現の深みが注目されるところです。
どんな演奏をドイチュと共に作り上げているのか、発売を楽しみに待つことにしましょう。

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クリスティアン・ゲアハーアー&ゲロルト・フーバーのシューベルト歌曲集録音第2弾(SONY CLASSICAL)

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バリトンのクリスティアン・ゲアハーアー(ゲルハーヘル)とピアノのゲロルト・フーバーのコンビによるシューベルト歌曲集の新譜がSONY CLASSICALから発売された。
第1弾が録音されたのが2005年とのことなので、7年ぶりの新録音ということになる。

NACHTVIOLEN: SCHUBERT LIEDER (はなだいこん:シューベルト歌曲集)

SONY CLASSICAL: 88883712172

録音:2012年7月20-24日, Studio 2, Bayerischer Rundfunk, München

Christian Gerhaher (クリスティアン・ゲアハーアー) (baritone)
Gerold Huber (ゲロルト・フーバー) (piano)

1. An den Mond in einer Herbstnacht (秋の夜の月に寄せて) D 614
2. Hoffnung (希望) D 295
3. Im Jänner 1817 (Tiefes Leid) (1817年1月に:深い悩み) D 876
4. Abschied (別れ) D 475
5. Herbst (秋) D 945
6. Über Wildemann (ヴィルデマンの丘で) D 884
7. Der Wanderer (さすらい人) D 649
8. Der Wanderer an den Mond (さすらい人が月に寄せて) D 870
9. Der Zwerg (小人) D 771
10. Abendstern (夕星) D 806
11. Im Walde (森で) D 843
12. Nach einem Gewitter (嵐のあとで) D 561
13. Der Schiffer (舟人) D 694
14. An die Nachtigall (ナイチンゲールに寄せて) D 196
15. Totengräber-Weise (墓掘り人の歌) D 869
16. Frühlingsglaube (春の想い) D 686
17. Nachtviolen (はなだいこん) D 752
18. Abendlied für die Entfernte (遥かな女性に寄せる夕べの歌) D 856
19. Wehmut (悲しみ) D 772
20. Der Strom (川) D 565
21. Der Hirt (羊飼い) D 490
22. Lied eines Schiffers an die Dioskuren (双子座に寄せる舟人の歌) D 360
23. Nachtgesang (夜の歌) D 314
24. Der Sänger am Felsen (岩山の歌手) D 482

今や、最もリートに力を入れている歌手の一人となった名バリトン、ゲアハーアーは40代半ば。
ピアノのフーバーも同年である。
この2人によるシューベルト歌曲集第2弾を聴いて、なんと心地よい時間が流れていくのかと感じながら、歌曲を聴く喜びをこころゆくまで堪能した。
私はゲアハーアーの明晰なハイバリトンの声質が大好きである。
そして絶妙に美しいドイツ語の語りと、誇張のないレガートが本当に素晴らしい!
彼の美声と芸術はまさに今が旬と言ってもいいのではないか。
彼の師匠だったフィッシャー=ディースカウもハイバリトンの美声だったが、ディースカウは明らかに大ホール向きの声のボリュームを持っていた。
実際に大ホールでディースカウを聴いて、彼のフルボリュームのすごさに驚いたものだった。
ゲアハーアーが声量がないわけでは決してないのだが、彼はむしろより自然な語り口とメロディーへの誠実な寄り添い方が特徴と思う。
ディースカウは今聴くと若干誇張に感じられることもないわけではないが、ゲアハーアーは徹底して自然さを貫く。
彼が来日公演で中小ホールのみでリサイタルを開くのも自身の特性をわきまえてのことと思われる。
そしてリートが本来サロンの中で親密に演奏されたというルーツを彼の歌唱が思い出させてくれるのである。

それにしてもシューベルトは歌曲のピアノパートに時にソロ曲と思えるほどの愛らしさを与えることがある。
「秋の夜の月に寄せて」や「嵐のあとで」、「はなだいこん(夜咲きすみれ)」の前奏を聴いて心惹かれない人は少ないだろう。

ピアノのフーバーは現役の中で特にリート伴奏者としての存在感を増している。
生で彼を聴くと、唸り声が結構目立つのと、演奏ものめりこむタイプで、曲によってはもう少し素直に弾いた方が好ましく感じられる場合もあった。
だが、CD録音で彼の演奏を聴く限りでは、唸り声も聞こえないし、ゲアハーアーとのバランスも絶妙で演奏は細やかで成熟した充実感が感じられる。
つまり、フーバーの美点のみが味わえるというわけである。

私が中学生の頃、はじめて聴いてその魅力にとりつかれた「川」も含まれているのがうれしかった。
選曲はかなり渋めだが、素晴らしい作品が厳選されているので、シューベルト歌曲に馴染みの薄い人でも充分に楽しめると思う。
曲の雰囲気もバラエティに富んでいるのでシューベルトの多面性が味わえる。
「春の想い」はお馴染みの名曲である。
あまり知られていない中では「夕星」「悲しみ」などはリートファンの琴線に触れるのではないか。
「小人」や「ヴィルデマンの丘で」のドラマティックな展開も聴きものである。
「秋」の冷え冷えとした雰囲気に強い印象を受ける方もおられるだろう。
「さすらい人」は有名なリューベックの詩によるものではなく、F.シュレーゲルの詩による曲だが、いかにもシューベルトらしい慎ましやかな名作である。

このアルバムで貴重なのはゲアハーアーのハミングが聴ける曲があることである。
F.シュレーゲルの詩による「舟人」がそれである。
シューベルト歌曲の中でハミングが歌われるのはおそらくこの曲のみではないか。

試聴はこちら(ドイツのamazon)

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ヘルマン・プライ&ジェラルド・ムーア/ヴォルフ&プフィッツナー、シュトラウス歌曲集 初CD化(DECCA)

DECCAレーベルの"MOST WANTED RECITALS"でプライ&クリーンの「白鳥の歌」ほか数々の名盤がCD化されたことは既述のとおりですが、このシリーズ中、日本でなぜか今のところ流通していない複数のCDの中にヘルマン・プライ&ジェラルド・ムーアの「ヴォルフ&プフィッツナー歌曲集」があります。
しかもボーナストラックとして同じコンビによるR.シュトラウス歌曲集も含まれているというお得な盤です。
amazonなどでいずれ扱うのかどうか不明ですが、メキシコのDECCAの企画とのことで、どうしてもすぐに欲しい方はPresto Classicalというイギリスのサイトからお求めになるのがいいかと思います。

私はこのプライ&ムーアの「ヴォルフ&プフィッツナー歌曲集」と「ホッター&パーソンズ/リサイタルVol.2」を注文しましたが、1週間も経たないうちに届きました。
さらに「スゼー&ボールドウィン/フランス歌曲集(これも初CD化)」も追加で注文しているので届くのが楽しみです。

このCDの購入については下の記事の追記をご覧ください。
 こちら

ではこのCDの中身をご紹介します。

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DECCA: 480 8172
MOST WANTED RECITALS 35

ヘルマン・プライ(Hermann Prey)(Baritone)
ジェラルド・ムーア(Gerald Moore)(Piano)

録音:1965年4月2-5日, Decca Studios, West Hampstead, London (1-19)
1963年6月4-7日, Decca Studios, West Hampstead, London (20-33)

ヴォルフ(Wolf)作曲/「メーリケ歌曲集」より
1.庭師
2.依頼
3.飽くことのない愛
4.出会い
5.狩人の歌
6.春だ!
7.散歩
8.旅路で
9.郷愁
10.祈り
11.隠棲
12.ヴァイラの歌
13.告白
14.鼓手

プフィッツナー(Pfitzner)作曲/「5つの歌曲」Op.9
15.庭師
16.孤独な娘
17.秋に
18.勇敢な男
19.別れ

R.シュトラウス(R.Strauss)作曲
20.献呈Op.10-1
21.何もOp.10-2
22.夜Op.10-3
23.ぼくの頭上に広げておくれOp.19-2
24.ぼくたち、隠しておいていいものだろうかOp.19-4
25.わが思いのすべてOp.21-1
26.あなた、わが心の冠よOp.21-2
27.ああ、恋人よ、もう別れなければならないOp.21-3
28.ああ辛い、俺はなんて不幸な男なんだOp.21-4
29.憩え、わが魂Op.27-1
30.明日Op.27-4
31.夜の散歩Op.29-3
32.親しげな幻影Op.48-1
33.あなたの青い瞳でOp.56-4

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すべて初CD化です。
録音年月日も今回明記されているのが有難いです。
1965年録音の「ヴォルフ&プフィッツナー歌曲集」全曲と、1963年録音の「R.シュトラウス歌曲集」(「白鳥の歌」のCDに含まれる3曲以外全曲)で構成されていますが、どちらも30代のプライの声の美しさ、張り、表現力、語り口は絶好調です!

ヴォルフの「メーリケ歌曲集」は全53曲からなるのですが、その中からプライの声やキャラクターに合った作品が慎重に選ばれているのが感じられます。
「庭師」では通りかかった王女様へのひそやかな愛の告白を実直なまでにストレートに歌い上げ、聴き手の気持ちを心地よく明るくしてくれます。
「依頼」では友人に好きな人の返事を代わりに聞いてもらう切迫した感じが"Warum schreibt Er aber nicht?(なぜ手紙をくれないのですか)"の歌いぶりによく表れていて、オペラの一場面のように楽しいです。
「飽くことのない愛」では"Je weher, desto besser!(痛ければ痛いほど気持ちがいいの)"の"besser"におけるプライのなんともいえないニュアンスが聴きどころです。
「春だ(あの季節だ)!」では春の到来の喜びを前半は抑制を利かせ、後半に爆発するその配分が素敵です。
「祈り」の厳かな歌唱や有名な「隠棲」での真摯で力強い歌いぶりも素晴らしいのですが、最後の「告白」「鼓手」のユーモアはまさにプライの独壇場でしょう。
「告白」では兄弟がいない為に母親から一心に期待を寄せられて重いよぉと嘆くさまが実にユーモラスに語られ、声のちょっとしたニュアンス付けなど芸達者なプライを満喫できます。
一方「鼓手」では、お母さんが魔法が使えたら酒保で働いてご馳走が食べられるのにと、「告白」とは逆の母親好きな少年を描いていて、そのプログラミングも絶妙と言えましょう。

プフィッツナーは作品番号9のアイヒェンドルフの詩による全5曲が演奏されていますが、第1曲のタイトルが「庭師」で、メーリケ歌曲集のプログラミングに合わせたとも考えられますね。
最後は「別れ」というタイトルですし、プライならではの凝った選曲&曲順ということがいえそうです。
哀愁漂う歌曲集で、プライの甘美な声が一層切なさを際立たせているように感じられます。

シュトラウスの歌曲集は作品番号順に並べられているのはプライの考えなのでしょうか。
有名で親しみやすい作品が選ばれていて魅力的な選曲です。
「献呈」での全霊を傾けた歌唱はプライの良さ全開です。
「憩え、わが魂」のような重めの作品でもプライが歌うとほのかな光が射すのがまた魅力です。
「あなたの青い瞳で」での素朴でストレートで甘美な歌はまさにプライの良さが集約されていますね。
こぼれおちそうなほど熟れたプライの美声が存分に味わえる素敵な歌曲集でした。

ムーアは60代半ばの脂の乗り切った円熟味がそのまろやかなタッチから感じられ、これまた耳を惹きつけて離しません。
「明日」など絶品です。
そしてディースカウと共演した時とは違ったプライ仕様の演奏になっているのが興味深いです。
例えばヴォルフの「出会い」をディースカウとは猛スピードで駆け抜ける風のように演奏していましたが、プライとは最初のうちややテンポをゆるやかにとり、恋人との逢瀬を歌う直前の間奏で恋の嵐を吹き荒れさせます。
そして、そのどちらにもムーアの個性が刻印されているのが素晴らしいところです。
ヴォルフの「春だ!」はF=ディースカウとのメーリケ歌曲(男声用)全集録音時に省かれてしまった為、ムーアファンにとっては、プライが録音してくれて感謝です!
ムーアの軽やかで味のあるタッチが魅力的です。

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(2014年8月9日追記)

HMVでとうとう扱うようです。9月10日発売とのことです。
 こちら

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ヘルマン・プライの「白鳥の歌」、シュトラウス歌曲など再発録音発売情報(DECCA)(初CD化を含む)

DECCAレーベルの数多くの歌手たちのアリア集や歌曲集をリマスターして再発するシリーズ"DECCA MOST WANTED RECITALS"が始まりました。
スゼーやホッター、パツァーク、カレーラス、デラ・カーザなど錚々たる名前が挙げられています。
早速ハンス・ホッターがパーソンズと録音した1973年のCDを購入して楽しみましたが、このシリーズにヘルマン・プライのリサイタルも加わることが発表されています。
どうやらプライの録音は発売されるのが6月半ばのようで、ファンの方々はいましばらく我慢が必要です。

内容は以下のとおりです。

・シューベルト:歌曲集『白鳥の歌』 D.957(全曲)

 ヘルマン・プライ(バリトン)
 ヴァルター・クリーン(ピアノ)
 録音時期:1963年4月13-15日
 録音場所:ヴィーン、ゾフィエンザール

シューベルト:歌曲集
・野ばら D.257
・遠く離れた人に D.765
・憩いなき愛 D.138
・最初の喪失 D.226
・馭者クロノスに D.369
・羊飼いの嘆きの歌D.121
・出会いと別れ D.767

 ヘルマン・プライ(バリトン)
 カール・エンゲル(ピアノ)
 録音時期:1964年2月14-18日
 録音場所:ロンドン、デッカ・スタジオ

R.シュトラウス:歌曲集
・私は恋を抱いて Op.32-1
・解き放たれて Op.39-4
・道楽者 Op.41-4

 ヘルマン・プライ(バリトン)
 ジェラルド・ムーア(ピアノ)
 録音時期:1963年6月4-7日
 録音場所:ロンドン、デッカ・スタジオ

※ソースはこちらです。

「白鳥の歌」は情熱的なプライ第1回目の録音の久しぶりの復活です。
海外ではまだCD化されていなかったのかもしれません。
そしてエンゲル伴奏のシューベルト歌曲7曲も復活し、さらに注目なのが、ムーア伴奏のシュトラウス歌曲集がとうとうCD化されることです。
たった3曲なのが残念なところですが、録音データも今回明記されているようで、これらの演奏がほぼ同時期の録音ということになります。
6月まで首を長くして待ちましょう。

DECCAさん、次回はシュトラウス歌曲集の残りと、ヴォルフ&プフィッツナー歌曲集(ムーア伴奏)もお願いします!

------------

(2014年5月29日追記)

junさんにコメント欄で教えていただいたサイトをご紹介いたします。
このプライの「白鳥の歌」を含む"DECCA MOST WANTED RECITALS"シリーズはすでに下のサイトでは販売しているようです(まだ日本で取り扱っていないCDも含みます)。
amazonなど日本で流通するのを待つか、下のサイトで先に買ってみるか迷うところですね。
驚くことに、プライ&ムーアのシュトラウス&ヴォルフ&プフィッツナー歌曲集がCD化されているようなので、私は購入してみようと思います(5月29日現在、amazonなどには掲載されていません)。

シリーズ一覧
 こちら

プライ&クリーン他「白鳥の歌」他
 こちら

プライ&ムーア「シュトラウス、ヴォルフ&プフィッツナー歌曲集」
 こちら
「白鳥の歌」にカップリングされている3曲を含めれば、ムーアとのシュトラウス歌曲集は全曲揃います。
ヴォルフ&プフィッツナーも全曲復活しているようです。

junさん、有難うございました。

------------

(2014年6月2日追記)

上記のシリーズでまだ国内で入手できない盤をPRESTO CLASSICALのサイトから購入する方法を簡単にWordにまとめましたので、参考にしていただければと思います。

 「presto_classical.docx」をダウンロード

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ハンス・ホッター&ハンス・ドコウピルの1969年歌曲リサイタル初CD化!

名バスバリトン歌手のハンス・ホッター(Hans Hotter: 1909-2003)は今年が没後10年にあたります。
それを記念して、1969年の来日公演の演奏が2枚組でCD化されました。
1枚目は「冬の旅」で、これはもう何度も繰り返しCD復活しているお馴染みの盤ですが、注目すべきは2枚目。
LPで発売されて以来一度もCD化されなかったドイツ歌曲リサイタルがとうとう復活したのです!
形態はSACDですが、ハイブリッド盤なので、私のように普通のCDプレーヤーしか持っていなくても再生可能です。

さらにうれしいのは付属解説書が充実していることです。
歌詞対訳はもちろんのこと、LP初出時の様々な寄稿文章がそのまま掲載されており、さらにホッターとドコウピルの演奏写真やホッターのサインなどもあります。
ジャケットも初出のものを使っているようで、至れり尽くせりのファン垂涎のセットになっています(決して回し者ではありませんが)。

以前に書いた関連記事は以下をご覧ください。
 こちら

曲目詳細は以下のとおりです。

------
シューベルト作曲
人間の限界 D.716
春の小川のほとりで D.361
泉 D.530
ひめごと D.719
ヘリオポリス II D.754
ドナウ川の上で D.553

シューマン作曲
新緑 作品35の4
だれがあなたを悩ませたのか? 作品35の11
古いリュート 作品35の12

ブラームス作曲
喜びに満ちたぼくの女王よ 作品32の9
メロディのように 作品105の1
セレナード 作品106の1
愛の歌 作品71の5
早くおいで 作品97の5

R.シュトラウス作曲
夜 作品10の3
みつけもの 作品56の1
胸の想い 作品21の1
夜の散歩 作品29の3
憩え、わが魂 作品27の1

レーヴェ作曲
魔王 作品1の3
追いかける鐘 作品20の3
婚礼の歌 作品20の1

[アンコール]
R.シュトラウス作曲
汝(なれ)こそわが心の冠 作品21の2
------

早速シューベルト、シューマン、ブラームス、R.シュトラウス、レーヴェの歌曲集を聴いてみました。
東京文化会館の小ホールで演奏されたというだけあって、声を張り上げる必要もなく、自然な表情のホッターの声が聴けました。
ちょうど60歳のホッターによる歌唱ですが、「冬の旅」の批評でよく言われる声の衰えはそれほど感じませんでした。
むしろ温かみと親密感が増して、あたかも上野の小ホールの中で聴いているかのような臨場感があり、何度聴いても飽きることがありません。
ホッターの歌は特有の人間味があるんですね。
その包み込むような温かい声でシューベルトの「春の小川のほとりで」やシューマンの「新緑」、ブラームスの「メロディのように」などが聴けるのですから、素晴らしいです。
R.シュトラウスの「胸の想い」ではホッターのユーモアあふれる語りかけに思わず微笑んでしまいます。
レーヴェの「魔王」ではその緊迫感に手に汗にぎりますし、「婚礼の歌」での早口言葉も見事です。

ピアノのドコウピルは「冬の旅」の批評では概してあまり評判がよくないですが、この歌曲リサイタルを聴いた限りではなかなか良いです。
なによりもホッターの音楽とピッタリ性格が一致しているのがいいです。
ちょっとタッチが荒くなったりするところはありますが、それ以外はよく作品を読み込んだピアノだと私には思えました。
この来日公演の2年後にドコウピルは亡くなってしまうのですから分からないものですね。

このCD解説書の最後に鷹島真琴さんが来日公演などについて触れているのですが、その中で私のブログに触れておられるのが驚きであると共に責任の重さも感じました。

Amazonのサイトで試聴も出来ますので、興味のある方はぜひ。

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ハイペリオン・シューベルト歌曲全集

イギリスのレーベル、ハイペリオン社(Hyperion)のシューベルト歌曲全集についてご質問がありましたので、ここで簡単にまとめておきたいと思います。
「ハイペリオン・シューベルト歌曲全集(The Hyperion Schubert Edition)」は、ジャネット・ベイカーの歌う第1巻(1987年2月録音)を皮切りに、シューベルトの完成された全歌曲と、断片や重唱曲、合唱曲なども含めて全37巻で完成した、ピアニストのグレアム・ジョンソン(Graham Johnson)がすべてのピアノ演奏と解説を担当した録音です。
当初は各巻1人、イギリス人歌手でという趣向だったようですが、その後、外国人の一流歌手も積極的に登用し、また1つの巻を複数の歌手が担当することも増えていきました。
各巻にはリサイタルを想起させるようなテーマが設けられていますが、最後の方はほとんど作曲年に焦点を当てたものになっています。
参加した歌手たちは主だった人を挙げるだけでも、ベイカー、アーメリング、オジェー、ファスベンダー、ハンプソン、M.プライス、アレン、ポップ、シュライアー、ロット、マティス、プレガルディエン、シェーファー、ボストリッジ、ゲルネ、リポヴシェクなど当代一流の歌手が勢揃いした感があります。
F=ディースカウは当初歌手として参加予定だったそうですが、録音予定のベルリンのスタジオが使えなくなって(水浸しになったのが原因だったような記憶がありますが定かではありません)延期されているうちにディースカウが歌手活動から引退してしまった為、結局「美しい水車屋の娘」のシューベルトが作曲しなかった詩の朗読という形で参加することになりました。

分売のCDで好きなものだけ買うことも出来ますが、現在全集としてボックスセットにまとめられたものもありますので、どのように聴くかで選択されるといいと思います。
なお、ボックスセットはドイチュ番号順に並べ替えられています。

以下に分売の各巻タイトル(HPに記載されているもの)と曲数、歌手の名前をリストアップしておきます。

1.Goethe & Schiller Settings 19曲 Dame Janet Baker (mezzo-soprano)
2.Schubert's Water Songs 13曲 Stephen Varcoe (baritone)
3.Schubert & his Friends I 14曲 Ann Murray (mezzo-soprano)
4.Schubert & his Friends II 15曲 Philip Langridge (tenor)
5.Schubert and the Countryside 14曲 Elizabeth Connell (soprano)
6.Schubert & the Nocturne I 15曲 Anthony Rolfe Johnson (tenor)
7.Schubert in 1815 I 24曲 Elly Ameling (soprano)
8.Schubert & the Nocturne II 18曲 Sarah Walker (mezzo-soprano)
9.Schubert & the Theatre 21曲 Arleen Auger (soprano)
10.Schubert in 1815 II 16曲 Martyn Hill (tenor)
11.Schubert & Death 19 Brigitte Fassbaender (mezzo-soprano)
12.The Young Schubert I 21曲 Adrian Thompson (tenor) & others
13.Lieder Sacred & Profane 15曲 Marie McLaughlin (soprano) & others
14.Schubert & the Classics 17曲 Thomas Hampson (baritone) & others
15.Schubert & the Nocturne III 17曲 Margaret Price (soprano)
16.Schiller Settings 13曲 Sir Thomas Allen (baritone)
17.Schubert in 1816 24曲 Lucia Popp (soprano)
18.Schubert & the Strophic Song 22曲 Peter Schreier (tenor)
19.Songs about flowers & nature 18曲 Dame Felicity Lott (soprano)
20.An 1815 Schubertiad I 32曲 Patricia Rozario (soprano) John Mark Ainsley (tenor) Ian Bostridge (tenor) Michael George (bass) & others
21.Schubert in 1817 & 1818 24曲 Edith Mathis (soprano)
22.An 1815 Schubertiad II 28曲 Lorna Anderson (soprano) Catherine Wyn-Rogers (mezzo-soprano) Jamie MacDougall (tenor) Simon Keenlyside (baritone) & others
23.Songs of 1816 29曲 Christoph Prégardien (tenor)
24.A Goethe Schubertiad 27曲 Christine Schäfer (soprano) John Mark Ainsley (tenor) Simon Keenlyside (baritone) Michael George (bass) & others
25.Die schöne Müllerin 26曲 Ian Bostridge (tenor) Dietrich Fischer-Dieskau (reader)
26.An 1826 Schubertiad 20曲 Christine Schäfer (soprano) John Mark Ainsley (tenor) Richard Jackson (baritone) & others
27.Schubert & the Schlegels 22曲 Matthias Goerne (baritone) Christine Schäfer (soprano)
28.An 1822 Schubertiad 22曲 Maarten Koningsberger (baritone) John Mark Ainsley (tenor) & others
29.Schubert in 1819 & 1820 16曲 Marjana Lipovšek (mezzo-soprano) Nathan Berg (baritone)
30.Winterreise 24曲 Matthias Goerne (baritone)
31.Schubert & Religion 11曲 Christine Brewer (soprano) & others
32.An 1816 Schubertiad 23曲 Lynne Dawson (soprano) & others
33.The Young Schubert 25 Marie McLaughlin (soprano) & others
34.Schubert 1817-1821 19 Lorna Anderson (soprano) & others
35.Schubert 1822-1825 18 Lynne Dawson (soprano) & others
36.Schubert in 1827 17 Juliane Banse (soprano) Lynne Dawson (soprano) Michael Schade (tenor) Gerald Finley (baritone) & others
37.The Final Year (incl. Schwanengesang) 20 John Mark Ainsley (tenor) Anthony Rolfe Johnson (tenor) Michael Schade (tenor)

各巻の詳細な曲目は以下のリンクをクリックしてください。
 こちら
上の方に第1巻の詳細情報が出てきますが、下にスクロールすると他の巻へのリンクもありますので、そちらも参照なさってください。

ボックスセットについては以下のamazonのサイトから購入可能です。

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エリー・アーメリング80歳記念のCD発売!!!

Elly_ameling_80_jaar


朗報です!
オランダのソプラノ歌手、エリー・アーメリングが今年の2月8日に80歳を迎えるにあたって、5枚組の記念盤が発売されるそうです!
75歳の年にも放送録音など初出音源中心に5枚組の素晴らしいCDがリリースされましたが、今回は80歳記念としてまた新しい音源が発売されるとのことです。
曲目を見て、私は思わずよだれを垂らしてしまいました(食事中の方、大変失礼いたしました)。

これまでスタジオ録音で聴けなかったあんな曲やこんな曲が入っているではありませんか。
まず曲目をのせておきます。

--------------

エリー・アーメリング80歳 (ELLY AMELING 80 jaar)
オランダコンサートライヴ放送録音1967-1990
(LIVE CONCERTOPNAMEN NEDERLANDSE OMROEP 1967 - 1990)

OMNIUM AUDIOVISUEEL: GW 13001

CD1
ブラームス作曲
1. 憩え、いとしい人よ(Ruhe, Süßliebchen)
ルドルフ・ヤンセン(Rudolf Jansen), piano
KRO 22-11-1981

2. 早くおいで(Komm bald)
3. わが傷ついた心は憧れ(Mein wundes Herz verlangt)
4. 霜が降り(Es hing der Reif)
5. メロディのように(Wie Melodien zieht es mir)
6. そよがぬ、なまあたたかい大気(Unbewegte laue Luft)
7. 夕べ(Der Abend)*
8. 野の静寂(Feldeinsamkeit)
9. 甲斐なきセレナーデ(Vergebliches Ständchen)
10. 帰り道を知っていたならば(O wüsst’ich doch den Weg zurück)
11. あなたの青い瞳(Dein blaues Auge)
12. ああ、この目をそらして(Ach, wende diesen Blick)
13. あなたがほんの時折でも微笑んでくれたら(Wenn du nur zuweilen lächelst)
14. 私たちは歩き回った(Wir wandelten)
15. 私は夢を見た(Es träumte mir)
* 四重唱曲(Kwartet voor vier stemmen)
ルドルフ・ヤンセン, piano
* エリー・アーメリング(Elly Ameling), sopraan
* キャロライン・ワトキンソン(Carolyn Watkinson), mezzo
* ヘイン・メーンス(Hein Meens), tenor
* ローベルト・ホル(Robert Holl), bas
TROS 14-01-1983, Concertgebouw Amsterdam

16. わが眠りはますます浅くなり(Immer leiser wird mein Schlummer)
17. 使い(Botschaft)
ルドルフ・ヤンセン, piano
NOS 03-10-1978, Concertgebouw Amsterdam

18-24. ベルク/「7つの初期の歌(Sieben frühe Lieder)」
ルドルフ・ヤンセン, piano
NCRV 02-05-1980

25. オブラドルス/一番細い髪の毛で(Del cabello mas sutil)
ルドルフ・ヤンセン, piano
TROS 21-02-1989, Concertgebouw Amsterdam

トゥリーナ作曲
26. カンターレス(Cantares)
27. 恋に夢中(Las locas por amor)
ルドルフ・ヤンセン, piano
NCRV 02-05-1980

CD2

1-8. シューマン/「女の愛と生涯(Frauenliebe- und leben op. 42)」
ルドルフ・ヤンセン, piano
AVRO 03-02-1983, Muziekcentrum Vredenburg, Utrecht

9-20. シューマン/「リーダークライス(Liederkreis op 39)」
ルドルフ・ヤンセン, piano
NCRV 02-05-1980

シューマン作曲
21. 献呈(Widmung)
22. はすの花(Die Lotusblume)
23. くるみの木(Der Nußbaum)
ルドルフ・ヤンセン, piano
AVRO 03-02-1983, Muziekcentrum Vredenburg, Utrecht

24. ことづて(Aufträge)
ルドルフ・ヤンセン, piano
TROS 21-02-1989

25. みみずく(Käuzlein)
26. 憧れ(Sehnsucht)
27. トランプ占いをする娘(Die Kartenlegerin)
ノーマン・シェトラー(Norman Shetler), piano
KRO 23-11-1967, Diligentia, Den Haag

28. ミニョンⅠ「語れとおっしゃらないで」(Mignon I – Heiß mich nicht reden)
ドルトン・ボールドウィン(Dalton Baldwin), piano
NCRV 04-12-1973

29. わが美しい星(Mein schöner Stern)
ルドルフ・ヤンセン, piano
NOS 18-10-1983, Concertgebouw Amsterdam

CD3

1-6. ベルリオーズ/「夏の夜(Les nuits d’été)」
オランダ室内管弦楽団(Nederlands Kamerorkest)
ケース・バーケルス(Kees Bakels)
NCRV 08-10-1983, Concertgebouw Amsterdam

7-9. ラヴェル/「シェエラザード(Shéhérazade)」
王立コンセルトヘボウ管弦楽団(Koninklijk Concertgebouw Orkest)
ハンス・フォンク(Hans Vonk)
NOS 08-01-1981, Concertgebouw Amsterdam

ショーソン/「温室(Serres chaudes)」op. 24
ルドルフ・ヤンセン, piano
AVRO 01-12-1982

15. ショーソン/ナニー(Nanny)
ルドルフ・ヤンセン, piano
AVRO 01-12-1982

ドビュッシー作曲
16. マンドリン(Mandoline)
17. それは物憂い恍惚(C'est l'extase langoureuse)

18. プーランク/ヴァイオリン(Violon)
ルドルフ・ヤンセン, piano
TROS 05-12-1982, Concertgebouw Amsterdam

19. コスマ/枯葉(Les feuilles mortes)
ルドルフ・ヤンセン, piano
Privé bezit 08-02-1983

CD4

ヴォルフ作曲
5つのミニョンの歌(5 Mignon Lieder):
1. 語れとおっしゃらないで(Heiß mich nicht reden)
2. ただ憧れを知る者だけが(Nur wer die Sehnsucht kennt)
3. このままでいさせてください(So lasst mich scheinen)
4. フィリーネ(Philine)
5. その国をご存知ですか(Kennst du das Land)
ルドルフ・ヤンセン, piano
NOS 18-10-1983, Concertgebouw Amsterdam

「スペイン歌曲集」より(Uit Spanisches Liederbuch):
6. 暗い視線を送られても(Ob auch finstre Blicke glitten)
ドルトン・ボールドウィン, piano
AVRO 11-08-1975

7. 私の巻髪の陰で(In dem Schatten meiner Locken)
8. 心の奥深くに苦痛を抱き(Tief im Herzen trag’ ich Pein)
9. 心よ、みな憩いについた(Alle gingen, Herz, zur Ruh’)
ルドルフ・ヤンセン, piano
KRO 06-10-1985, Muziekcentrum Vredenburg, Utrecht

11. 私を花で覆ってください(Bedeckt mich mit Blumen)
ルドルフ・ヤンセン, piano
TROS 12-05 1982

12. ねえ、あなたでしたの、素敵なお方(Sagt, seid Ihr es, feiner Herr)
13. 行って、恋人よ、もう行ってちょうだい(Geh’, Geliebter, geh’ jetzt)
14. 口の悪い人たちはみんな(Mögen alle bösen Zungen)
ルドルフ・ヤンセン, piano
KRO 06-10-1985, Muziekcentrum Vredenburg, Utrecht

15. 夏の子守歌(Wiegenlied im Sommer)
ルドルフ・ヤンセン, piano
Datum: 12-05-1982, Concertgebouw Amsterdam

16. ネズミ取りの呪文(Mausfallen-Sprüchlein)
「メーリケ歌曲集(Mörike Lieder)」より
17. 世を逃れて(Verborgenheit)
ルドルフ・ヤンセン, piano
TROS 21-02-1989, Concertgebouw Amsterdam

18. 眠りに寄せて(An den Schlaf)
19. 早朝に(In der Frühe)
20. あの季節だ(Er ist's)
21. 春に(Im Frühling)
22. 風の歌(Lied vom Winde)
23. エオリアン・ハープに寄せて(An eine Aeolsharfe)
24. 出会い(Begegnung)
25. 尽きることのない愛(Nimmersatte Liebe)
26. 妖精の歌(Elfenlied)
27. こうのとりの使い(Storchenbotschaft)
ルドルフ・ヤンセン, piano
TROS 14-01-1986, Concertgebouw Amsterdam

CD5

シューベルト作曲
1. ミノーナ(Minona), D. 152
ルドルフ・ヤンセン, piano
NCRV 03-02-1990, Concertgebouw Amsterdam

2. 娘の嘆き(Des Mädchens Klage), D. 191
3. 月に寄せて(An den Mond), D. 193
ルドルフ・ヤンセン, piano
TROS 15-05-1982

4. アマーリア(Amalia), D. 195
ルドルフ・ヤンセン, piano
NCRV 03-02-1990

5. 悲しみの喜び(Wonne der Wehmut), D. 260
ルドルフ・ヤンセン, piano
TROS 15-05-1982

6. リアーネ(Liane), D. 298
7. 花の言葉(Die Blumensprache), D. 519
8. エルラフ湖(Erlafsee), D. 586
9. 娘(Das Mädchen), D. 652
10. ギリシャの神々(Die Götter Griechenlands), D. 677
ルドルフ・ヤンセン, piano
NCRV 03-02-1990, Concertgebouw Amsterdam

11. 見て、なんて白い月(Guarda che bianca luna), D. 688/2
12. いとしい人よ、思い出してください(Mio ben ricordati), D.688/4
アーウィン・ゲイジ(Irwin Gage), piano
NOS 14-04-1981, Concertgebouw Amsterdam

13. 涙の賛美(Lob der Tränen), D. 711
14. 秘めごと(Geheimes), D. 719
15. ここにいたこと(Daß sie hier gewesen), D. 775
ルドルフ・ヤンセン, piano
TROS 15-05-1982

16. 孤独な男(Der Einsame), D. 800
ドルトン・ボールドウィン, piano
VARA 28-04-1974, Concertgebouw Amsterdam

17. 若い尼僧(Die junge Nonne), D. 828
ルドルフ・ヤンセン, piano
TROS 12-05-1982, Concertgebouw Amsterdam

18. 岩の上の羊飼い(Der Hirt auf dem Felsen), D. 965
バス・ドゥ・ヨン(Bas de Jong), clarinet
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団(Radio Filharmonisch Orkest)
ジャン・フルネ(Jean Fournet)
VARA 10-02-1973, Concertgebouw Amsterdam

--------------

ソースは以下のサイトです。
 こちら

今回は歌曲ばかり、しかもピアノ歌曲が中心で、アーメリングの美質が最も発揮される内容なのがまずうれしいです。
曲目を見ておっと思ったのがヴォルフの「こうのとりの使い」。
この曲、ずっとアーメリングの歌で聴きたかったのですが、スタジオ録音のメーリケ歌曲集には含まれず、日本でも歌われなかったので、とうとう念願叶って聴けるのが待ちきれません。

それからブラームスの四重唱曲など彼女にしては珍しいレパートリーなのではないでしょうか。
シューベルトの「悲しみの喜び」や「ここにいたこと」は日本公演では歌われながらスタジオ録音のなかった曲なので楽しみです。
さらに「涙の賛美」や「秘めごと」を彼女が歌っていたということも知りませんでした。

トゥリーナの「カンターレス」もコンサートでは聴いたことがありながら録音がなかったので、彼女のパッションに期待大です。

シューマンの「リーダークライス」(もちろんアイヒェンドルフの詩による方)は、彼女のデームスとのスタジオ録音(1979年)が意外と不調に感じられたので、今回のライヴ録音に期待してしまいます。

Ameling_80_jaar


今回の5枚組もピアニストはルドルフ・ヤンセンがほとんどで、たまにボールドウィンやゲイジもありますが、目を引くのはノーマン・シェトラーとの録音があることです。
シェトラーとは若い頃に最初のブラームス・アルバムを録音して以来、彼女のディスコグラフィーに登場してこなかったので、ライヴで新しい音源があるというのは知りませんでした。
そういう意外性にあふれたこの5枚組、首を長くしてリリースを待つことにします。

-------------

(2013年2月24日追記)

Radio4のサイト内でシューマンの「女の愛と生涯」や「リーダークライス」などCD2が全曲聴けるところがありましたのでお知らせします。「リーダークライス」Op.39などスタジオ録音以上に素晴らしいです!ぜひ試聴してみてください。

 こちら

-------------

(2013年5月6日追記)

この5枚組のCDの内容をエクセルに入力しました。ワークシートの2枚目は、1枚目のリストを録音日付順に並べ直してありますので、若い順に聴きたい時にはこちらを参考に入れ替えてみるのもいいのではないかと思います。

「elly_ameling_80_jaar.xls」をダウンロード

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