【没後20年】ジェラール・スゼー(Gérard Souzay)の思い出と1989年来日公演プログラム
ジェラール・スゼー(Gérard Souzay, 1918年12月8日, Angers – 2004年8月17日, Antibes)が亡くなって早くも20年が経ちました。
私がクラシック音楽を聴き始めたばかりの頃、レコード店でシューベルトの安価なLPを探していた時に、Philips系のFontanaレーベルで出ていた「シューベルト歌曲集」と「冬の旅」の2枚の国内盤LPを見つけました。当時中学生か高校生ぐらいで限られたお小遣いでやりくりしていた時期ですので、別々に購入したはずだと思いますが、これらのLPはスゼー&ボールドウィン体験の原点であり、フランス人がドイツ歌曲を歌うはじめての体験だったと思います。
その後、AMラジオのニッポン放送(当時私の住んでいた神奈川県では簡易アンテナをいくら動かしても常に雑音が入っていました)で1980年代半ばぐらいの来日公演のライヴ(新日鉄コンサートだったと思います)が放送され、カセットにダビングした記憶があります。当時学校の音楽の授業でブラームスの「日曜日」の伴奏をすることになり、曲を知らなかったので、このラジオのスゼー&ボールドウィンの演奏ではじめて聞き、演奏の参考にしたのを覚えています。練習の時にテープと一緒に演奏しようとするのですが、ボールドウィンのあまりの上手さに絶望しながらも何とかついていこうとした懐かしい日々でした。
当時は図書館に貸し出し可能なLPがあり、スゼーのフランス歌曲は主にいろいろな図書館にお世話になりました(今はもう処分してしまったのでしょうか。久しぶりに確認しにあちこちの図書館に行ってみたいものです)。プーランクの歌曲を知ったのもスゼーのLPを通じてです。
当時少しずつ生演奏を聴くようになったのですが、スゼーをホールで聞いたのは後にも先にも1989年の津田ホール(現在は外部貸し出しはしていません)での公演1度きりでした。当時のメモを読むと、さすがのスゼーも加齢には勝てなかったようですが、同じ空間にいられたという体験は貴重な思い出です。
その時のプログラムが出てきたので、記録しておきたいと思います。
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●1989年ジェラール・スゼー来日公演
招聘:大庭音楽事務所
ジェラール・スゼー(Gérard Souzay)(バリトン)
ダルトン・ボールドウィン(Dalton Baldwin)(ピアノ)
5月10日(水)18:00 横浜・フェリス女学院音楽ホール (※注:どのプログラムか記載がない為、独自のプログラムの可能性あり)
5月13日(土)18:30 宮崎女子高等学校内 大坪記念ホール(プログラムA)
5月16日(火)18:30 神戸文化ホール中ホール 特別出演:広岡隆正(テノール)(プログラムB)
5月19日(金)19:00 前橋市民文化会館小ホール(プログラムC)
5月22日(月)19:00 東京・津田ホール(プログラムA)
5月25日(木)18:30 熊本県立劇場コンサートホール(プログラムA)
●プログラムA (Programme A)
リュリ:嘆きの歌 (Lully: Alceste)
リュリ:カドモスとヘルミオネ (Lully: Cadmus et Hermione)
ラモー:華やかなインド (Rameau: Les Indes galantes)
シューベルト:愛の便り (Schubert: Liebesbotschaft)
シューベルト:漁夫の歌 (Schubert: Fischerweise)
シューベルト:海の静けさ (Schubert: Meeresstille)
シューベルト:舟人 (Schubert: Der Schiffer, D 536)
プーランク:目のあらいふるいの歌 (Poulenc: Chanson du clair tamis)
プーランク:心の支配された手 (Poulenc: Main dominée par le coeur)
プーランク:旅 (Poulenc: Voyage)
プーランク:乞食 (Poulenc: Le mendiant)
~休憩(Pause)~
シューマン:「詩人の恋」 (Schumann: <Dichterliebe>, Op. 48)
●プログラムB (Programme B)
リュリ:嘆きの歌 (Lully: Alceste)
リュリ:カドモスとヘルミオネ (Lully: Cadmus et Hermione)
ラモー:華やかなインド (Rameau: Les Indes galantes)
グノー:春の歌 (Gounod: Chanson de printemps)(広岡隆正(テノール))
グノー:あらぬ人 (Gounod: L'absent)(広岡隆正(テノール))
グノー:おいで!芝生が緑だから (Gounod: Viens! Les gazons sont verts)(広岡隆正(テノール))
グノー:ヴェニス (Gounod: Venise)(広岡隆正(テノール))
シューマン:「リーダークライス」作品90 (Schumann: <Liederkreis>, Op. 90)
1)鍛冶屋の歌 (Lied eines Schmiedes)
2)わたしのばら (Meine Rose)
3)出会いと別れ (Kommen und Scheiden)
4)羊飼いの乙女 (Die Sennerin)
5)心の重い夕べ (Der schwere Abend)
6)孤独 (Einsamkeit)
7)鎮魂歌 (Requiem)
~休憩(Pause)~
フォーレ:ノクターン (Fauré: Nocturne)
フォーレ:マンドリン (Fauré: Mandoline)
フォーレ:墓地にて (Fauré: Au cimetière)
フォーレ:永遠に (Fauré: Toujour)
デュパルク:旅への誘い (L'invitation au voyage)(広岡隆正(テノール))
デュパルク:フローレンスのセレナード (Sérénade florentine)(広岡隆正(テノール))
デュパルク:ラメント(哀歌) (Lamento)(広岡隆正(テノール))
デュパルク:ロズモンドの館 (Le manoir de Rosemonde)(広岡隆正(テノール))
ラヴェル:「ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ」 (Ravel: <Don Quichotte a Dulcinée>)
1)空想的な歌 (Chanson romantique)
2)叙事的な歌 (Chanson épique)
3)酒の歌 (Chanson a boire)
●プログラムC (Programme C)
リュリ:嘆きの歌 (Lully: Alceste)
リュリ:カドモスとヘルミオネ (Lully: Cadmus et Hermione)
ラモー:華やかなインド (Rameau: Les Indes galantes)
シューベルト:愛の便り (Schubert: Liebesbotschaft)
シューベルト:漁夫の歌 (Schubert: Fischerweise)
シューベルト:海の静けさ (Schubert: Meeresstille)
シューベルト:舟人 (Schubert: Der Schiffer, D 536)
プーランク:目のあらいふるいの歌 (Poulenc: Chanson du clair tamis)
プーランク:心の支配された手 (Poulenc: Main dominée par le coeur)
プーランク:旅 (Poulenc: Voyage)
プーランク:乞食 (Poulenc: Le mendiant)
~休憩(Pause)~
フォーレ:ノクターン (Fauré: Nocturne)
フォーレ:マンドリン (Fauré: Mandoline)
フォーレ:墓地にて (Fauré: Au cimetière)
フォーレ:永遠に (Fauré: Toujour)
マーラー:だれがこの歌を作ったか (Mahler: Wer hat dies Liedlein erdacht?)
マーラー:わたしはこの世に忘れられ (Mahler: Ich bin der Welt abhanden gekommen)
ラヴェル:「ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ」 (Ravel: <Don Quichotte a Dulcinée>)
1)空想的な歌 (Chanson romantique)
2)叙事的な歌 (Chanson épique)
3)酒の歌 (Chanson a boire)
※表記は原則としてプログラム冊子に従いました(明らかな間違いは修正しました)。
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先ほども記載した通り、私は5月22日(月)の津田ホールの公演を聞きました。当時書いたメモによると、アンコールは5曲。
5月22日のアンコール(Encores)
1)シューベルト:音楽に寄せて (Schubert: An die Musik)
2)ドビュッシー:マンドリン (Debussy: Mandoline)
3)?(※注:メモには「アルペッジョの美しいフランス歌曲」としか書いておらず当時何の曲か分からなかったのですが、今思えばデュパルクの「悲しい歌」の可能性が高いです) (maybe, Duparc: Chanson triste)
4)ラヴェル:「ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ」~酒の歌 (Ravel: <Don Quichotte a Dulcinée>: 3. Chanson a boire)
5)R.シュトラウス:明日 (R.Strauss: Morgen!)
←無料配布の1989年来日公演プログラム冊子。スゼーの描いた抽象画が表紙を飾っています。
●Schwanengesang, D. 957: No. 1, Liebesbotschaft
Gérard Souzay, Dalton Baldwin
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(参考)




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