オランダのラジオ局NPO Radio4のサイトで、エリー・アーメリング(Elly Ameling)の特集ページが公開されました。
Elly Ameling
オランダ語で彼女の経歴が書かれているほか、貴重な写真も掲載されていて、ファンにはたまらない内容になっています!
1963年のフォレ「レクイエム」とヴェルディ「聖歌四篇」は数年前からずっとアップされたままですが、その他のいくつかの音源が久しぶりにアップされているのは嬉しいです。
●30 november 1963: Elly Ameling zingt Fauré
フォレ:「レクイエム」とヴェルディ:「聖歌四篇」
1963年11月30日, Concertgebouw, Amsterdam(コンセルトヘバウ、アムステルダム)
Elly Ameling, sopraan
Bernhard Kruysen, bariton (Fauré)
Bernard Bartelink, orgel (Fauré)
Radio Filharmonisch Orkest
Groot Omroepkoor
Carlo Maria Giulini, dirigent
エリー・アーメリング(ソプラノ)
ベルナルト・クラウセン(バリトン)(フォレ)
ベルナルト・バルテリンク(オルガン)(フォレ)
オランダ放送大合唱団
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)
Gabriel Fauré - Requiem
フォレ:レクイエム(19:15頃からアーメリングの「ピエ・イエズ」)
Giuseppe Verdi - Quattro pezzi sacri (Ave Maria; Stabat Mater; Laudi alla Vergine Maria; Te Deum)
ヴェルディ:「聖歌四篇」(アーメリングは4曲目「テ・デウム」の最後の方37:35からわずかな出番のみ)
●Die Zauberflöte door RFO o.l.v Bernard Haitink met Fritz Wunderlich
モーツァルト:歌劇「魔笛」全曲(アーメリングは第一の童子、ヴンダーリヒがタミーノ)
1958年5月24日
Maria van Dongen(マリア・ファン・ドンゲン) (Pamina; sopraan)(パミーナ)
Fritz Wunderlich(フリッツ・ヴンダーリヒ) (Tamino; tenor)(タミーノ)
Albert van Haasteren(アルベルト・ファン・ハーステレン) (Sarastro/spreker; bas)(ザラストロ、弁者)
Juliane Farkas(ユリアーナ・ファルカス) (Köningin der Nacht; sopraan)(夜の女王)
Jan Derksen(ヤン・デルクセン) (Papageno; bariton)(パパゲーノ)
Nel Duval(ネル・デュヴァル) (Papagena; sopraan)(パパゲーナ)
Annette de la Bije(アネッテ・ド・ラ・ベイエ) (Erste Dame; sopraan)(第一の侍女)
Lucienne Bouwman(ルシエネ・バウマン) (Zweite Dame; mezzosopraan)(第二の侍女)
Annie Deloirie(アニー・デローリ) (Dritte Dame; mezzosopraan)(第三の侍女)
Reinier Schweppe(レニエ・シュヴェッペ) (Monostatos; tenor)(モノスタートス)
Elly Ameling(エリー・アーメリング) (Erste knabe)(第一の童子)
Thea van de Steen(テア・ファン・デア・ステーン) (Zweite knabe)(第二の童子)
Cora Canne Meyer(コーラ・カネ=メイアー) (Dritte knabe)(第三の童子)
Jan Waayer(ヤン・ヴァイアー) (Erster Priester & Erster geharnischter Mann; bas)(第一の僧、第一の武士)
Sybert van Keeken(シーベルト・ファン・ケーケン) (Zweiter Priester & Zweiter geharnischter Mann; bas)(第二の僧、第二の武士)
Nederlands Omroep Koor(オランダ放送合唱団)
Radio Filharmonisch Orkest(オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団)
Bernard Haitink(ベルナルト・ハイティンク) (Dirigent)
Wolfgang Amadeus Mozart - Die Zauberflöte, KV 620
モーツァルト:歌劇「魔笛」全曲
●Elly Ameling en Bernard Haitink
モーツァルト:モテット「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」、マーラー:交響曲第2番
1969年11月8日, Concertgebouw, Amsterdam
Elly Ameling (sopraan)
Aafje Heynis (alt)
Groot Omroepkoor
Radio Filharmonisch Orkest
Bernard Haitink (Dirigent)
エリー・アーメリング(ソプラノ)
アーフィエ・ヘイニス(アルト)
オランダ放送大合唱団
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
ベルナルト・ハイティンク(指揮)
Wolfgang Amadeus Mozart - Motet voor sopraan en orkest KV.165, "Exsultate, jubilate"
モーツァルト:モテット「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」
Gustav Mahler - Symfonie nr. 2 in c "Auferstehung"
マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」
※上記のサイトから当日のプログラムをPDFでダウンロード出来ます(Mediaという見出しの下の行のリンクを右クリックして「名前をつけてリンク先を保存」)。
●Elly Ameling zingt Schubert
シューベルト・リサイタル(ドルトン・ボールドウィン:ピアノ)
1978年4月14日, Concertgebouw, Amsterdam
Elly Ameling (sopraan)
Dalton Baldwin (piano)
エリー・アーメリング(ソプラノ)
ドルトン・ボールドウィン(ピアノ)
Franz Schubert
1. Ellens Gesang nr.1 (エレンの歌Ⅰ“憩いなさい、兵士よ”D837)
2. Ellens Gesang nr.2 (エレンの歌Ⅱ“狩人よ、休みなさい”D838)
3. Ellens Gesang nr.3 (エレンの歌Ⅲ“アヴェ・マリア”D839)
4. Rosamunde, Fürstin von Zypern D.797: Romanze "Der Vollmond strahlt" (「キプロスの女王ロザムンデ」D797より~ロマンツェ“満月は輝き”)
5. Amalia (アマーリアD195)
6. Das Mädchen (娘D652)
7. Refrainlieder: Die Männer sind méchant (「4つのリフレイン歌曲」より~男はみんなこんなものD866-3)
8. Suleika I (ズライカⅠD720)
9. Der König in Thule (トゥーレの王D367)
10.Gretchens Bitte (グレートヒェンの祈りD564)
11.Gretchen am Spinnrade (糸を紡ぐグレートヒェンD118)
12.Claudine von Villa Bella: "Liebe schwärmt auf allen Wegen" (「ヴィラ・ベラのクラウディーネ」D239より“愛はいたるところに”)
13.Die Liebende schreibt (恋する娘が手紙を書くD673)
14.Nähe des Geliebten (恋人のそばD162)
15.Liebhaber in allen Gestalten (あらゆる姿をとる恋人D558)
16.Heidenröslein (野ばらD257)
17.Der Schmetterling (蝶々D633)
●Elly Ameling en Irwin Gage spelen Schubert
シューベルト・リサイタル(アーウィン・ゲイジ:ピアノ)
1975年6月19日, Circustheater, Scheveningen
Elly Ameling (sopraan)
Irwin Gage (piano)
エリー・アーメリング(ソプラノ)
アーウィン・ゲイジ(ピアノ)
Franz Schubert
An Sylvia(シルヴィアにD891)
Ganymed(ガニュメデスD544)
Der Musensohn(ミューズの息子D764)
Ellens Gesang I: Raste, Krieger(エレンの歌ⅠD837:憩いなさい、兵士よ)
Ellens Gesang II: Jäger, ruhe(エレンの歌ⅡD838:狩人よ、狩をお休みなさい)
Ellens Gesang III: Ave Maria(エレンの歌ⅢD839:アヴェ・マリア)
Im Frühling(春にD882)
Suleika I(ズライカⅠD720)
Frühlingsglaube(春の思いD686)
Heimliches Lieben(ひそやかな愛D922)
Der Einsame(孤独な男D800)
Du liebst mich nicht(あなたは私を愛していないD756)
Auf dem Wasser zu singen(水の上で歌うD774)
Gretchen am Spinnrade(糸を紡ぐグレートヒェンD118)
Seligkeit(幸福D433)
Lachen und Weinen(笑ったり泣いたりD777)
Suleika II(ズライカⅡD717)
"Claudine von Villa Bella": Liebe schwärmt auf allen Wegen(「ヴィラ・ベラのクラウディーネ」D239~愛はいたるところに)
An die Musik(音楽に寄せてD547)
Romanze aus "Rosamunde": Der Vollmond strahlt(「ロザムンデ」D797~ロマンス:満月は輝き)
Die Forelle(ますD550)
●アーメリングのマスタークラス
Podium Witteman Masterclass: Elly Ameling - 29 augustus
2021年8月29日放送
7分頃~
Lucie Horsch (mezzo soprano), Hans Eijsackers (piano)
Schumann: Widmung, Op. 25-1
シューマン:献呈
25分頃~
Noëlle Drost (soprano), Hans Eijsackers (piano)
Debussy: Mandoline
ドビュッシー:マンドリン
43分頃~
Vincent Kusters (baritone), Hans Eijsackers (piano)
Fauré: Après un rêve, Op. 7-1
フォレ:夢のあとで
Schumann: Widmung, Op. 25-1
シューマン:献呈
●Wie is... Elly Ameling?
タイトルを訳すと「アーメリングってどんな人?」という感じでしょうか。
いくつかの動画も引用されていますが、このサイトでは彼女の秘話がオランダ語で紹介されています。Google翻訳の助けを借りて読むと、小さい頃から歌好きだったアーメリングは母親に連れられて行ったジェラール・スゼーのリサイタルに啓示を受け、この時のことを「歌手人生の始まり」とみなしたとのこと。そして引退を決意した時もスゼーの言葉を引用しました「精神的に成熟した瞬間に楽器が劣化してしまうのが歌手の悲劇です」。Google翻訳でぜひ読んでみて下さい。
●De Gouden Opnamen van Elly Ameling
タイトルは「エリー・アーメリングのゴールド・ディスク」という感じでしょうか。アーメリングの優れた録音をいろいろな人が日替わりで選ぶ企画のようです。
初日の月曜日はバスバリトンのロベルト・ホル(Robert Holl)がシューベルトの「音楽に寄せて」を、De Podiumというこの番組のスタッフがラヴェルの「シェエラザード」を選びます。
「Speel fragment af」をクリックすると、これらの録音やホルの祝福の言葉を聞くことが出来ます。
火曜日はオーボエ奏者のハン・ドゥ・フリース(Han de Vries)セレクトのバッハ「結婚カンタータ」BWVから"Sich üben im Lieben"と、番組スタッフセレクトのマーラー「交響曲第4番」の第4楽章です。
水曜日はフォレ「夢のあとに」、ドビュッシー「美しい夕暮れ」、ベルリオーズ『夏の夜』~「ばらの精」
木曜日はアーメリングの弟子のバリトン、ラウル・ステファーニ(Raoul Steffani)の選んだシューマン『リーダークライスOp.39』~第1・2曲と、番組のセレクトによるバッハの「マタイ受難曲」より「私の心は涙の中を漂っています-私はあなたに私の心を捧げます(Wiewohl mein Herz in Tränen schwimmt - Ich will dir mein Herze schenken)」
金曜日はアーメリングの弟子のソプラノ、レネケ・ラウテン(Lenneke Ruiten)の選んだシューベルト「岩の上の羊飼い」がオーケストラ伴奏版で放送されます。
土曜日は意外なところで、今大きく売り出し中のアイスランドのピアニスト、ヴィキングル・オラフソン(Víkingur Ólafsson)がアイスランドに来た彼女の声を聞いて「私の人生を変えた」とコメント
●Elly Ameling in podcast Hollandse Helden
「オランダの英雄たち」というポッドキャストにエリー・アーメリングも加わりました。説明の他に動画が2つ掲載されていて、一つはNOS Radio 1 Journaalのパーソナリティとの電話の会話。もう一つは最近のアーメリングの姿を映した動画でハンス・ハフマンス(Hans Haffmans)と会話しながら衣装やスーツケースをお披露目し、最後には貴重な運転姿まで披露しています。
肝心のポッドキャストですが、残念ながら日本からは聞けない仕様になっているようです。
●SOPRANISTIN ELLY AMELING
Eine Stimme aus Kristall
Jürgen Kestingによるアーメリングの経歴と歌唱に関する独語のエッセーです。彼女が賞を獲得した後、しばらく音楽から離れて本屋に勤めていたこと、その後復帰したこと、それからベルナック門下の彼女の歌うフランス歌曲について等が書かれています。
●Elly Ameling (90): Weet u welk liedje mijn moeder voor me zong als ik slapen ging?
オランダの日刊紙Trouwのインタビュー記事ですが、料金を払わないと記事は見れません。ヘッダーに白髪のアーメリングのアップ写真が掲載されています。
最近のコメント