O wie schön ist deine Welt Vater, wenn sie golden strahlet! Wenn dein Glanz herniederfällt, Und den Staub mit Schimmer malet, Wenn das Rot, das in der Wolke blinkt, In mein stilles Fenster sinkt! おお、なんと美しいのだ、御身の世界は、 父よ、世界が金の光を放つ時! また、御身の輝きが降り注ぎ、 ほこりを微光で色づける時、 雲の中でちらついている紅が 私の静かな窓辺に沈み込んでくる時!
Könnt ich klagen, könnt ich zagen? Irre sein an dir und mir? Nein, ich will im Busen tragen Deinen Himmel schon allhier. Und dies Herz, eh es zusammenbricht, Trinkt noch Glut und schürft noch Licht. 私は嘆き、ためらっているのだろうか? 御身も自分も信じられないのだろうか? いや、私は胸にしかと抱こう、 もうここにある御身の天空を。 そして、この心は、もろく崩れ落ちる前に さらに赤熱を飲み込み、光をすすり入れるのだ
詩:Karl Gottlieb Lappe (1773-1843), "Im Abendroth", first published 1818 曲:Franz Peter Schubert (1797-1828), "Im Abendrot", D 799 (1824?5)
(3:55- Schubert: Die Götter Griechenlands, D677) Elly Ameling, Rudolf Jansen Concertgebouw Amsterdam 03-02-1990
Die Götter Griechenlands, D 677 ギリシャの神々
Schöne Welt, wo bist du? Kehre wieder Holdes Blüthenalter der Natur! Ach, nur in dem Feenland der Lieder Lebt noch deine fabelhafte Spur. Ausgestorben trauert das Gefilde, Keine Gottheit zeigt sich meinem Blick, Ach, von jenem lebenwarmen Bilde Blieb der Schatten nur zurück. 美しい世界よ、どこにいるのか?戻ってきておくれ 自然が優しく花開いた時代よ! ああ、歌の中のおとぎの国にのみ あなたの寓話の足跡が生きている。 死に絶えた広野は悲しみ、 神は私の目の前に姿を現さず、 ああ、あの生きて温かい姿の 幻影だけが残ったのだ。
詩:Friedrich von Schiller (1759-1805), title 1: "Die Götter Griechenlandes", title 2: "Die Götter Griechenlands", written 1788, first published 1788 曲:Franz Peter Schubert (1797-1828), "Strophe aus 'Die Götter Griechenlands'", D 677 (1819), published 1848, stanza 12 [ voice, piano ], A. Diabelli & Co., VN 8819, Wien (Nachlaß-Lieferung 42)
1. Säuselnde Lüfte Wehend so mild, Blumiger Düfte Athmend erfüllt! Wie haucht Ihr mich wonnig begrüßend an! Wie habt Ihr dem pochenden Herzen gethan? Es möchte Euch folgen auf luftiger Bahn! Wohin? ざわめく風が 穏やかに吹き 花の香りが 放たれ いっぱいになる! きみは僕に喜んで挨拶をし、息を吐きかける! きみはこのどきどきする心に何をしたんだい? 風の道を通ってきみに付いて行きたい! でもどこへ?
2. Bächlein, so munter Rauschend zumal, [Wollen]1 hinunter Silbern in's Thal. Die schwebende Welle, dort eilt sie dahin! Tief spiegeln sich Fluren und Himmel darin. Was ziehst Du mich, sehnend verlangender Sinn, Hinab? 小川は、こんなに元気に いっせいに音を立てながら 谷へと 銀色に輝き下ろうとする。 漂う波、それはあちらへと急いで行きたいのだ! 野原や空が水底深くに映っている。 どうやってきみは僕を引っ張っていくのか、切望して、欲しがる気持ちよ、 向こうへ下りながら?
3. Grüßender Sonne Spielendes Gold, Hoffende Wonne Bringest Du hold. Wie labt mich Dein selig begrüßendes Bild! Es lächelt am tiefblauen Himmel so mild, Und hat mir das Auge mit Thränen gefüllt! - Warum? 挨拶する太陽が 金色にゆらめく、 望みをもつことの喜びを きみは優しくもたらしてくれる。 きみが幸せに満ちて迎えてくれる姿がどれほど僕を元気づけることか! 藍色の空はとても穏やかに微笑み、 僕の目は涙でいっぱいになった! でもどうして?
4. Grünend umkränzet Wälder und Höh'! Schimmernd erglänzet Blüthenschnee! So dränget sich Alles zum bräutlichen Licht; Es schwellen die Keime, die Knospe bricht; Sie haben gefunden was ihnen gebricht: Und Du? 周囲を緑に飾るのは 森や丘! きらきら輝くのは 雪のように舞う花々! あらゆるものが花嫁の放つ光へと突き進む、 芽はふくらみ、蕾は開き、 彼らに足りなかったものを見つけたのだ、 ではきみはどうなんだ?
5. Rastloses Sehnen! Wünschendes Herz, Immer nur Thränen, Klage und Schmerz? Auch ich bin mir schwellender Triebe bewußt! Wer stillet mir endlich die drängende Lust? Nur Du [befreist]2 den Lenz in der Brust, Nur Du! 絶え間ない憧れ! 欲する心、 常に涙、 嘆き、苦しみばかりなのか? 僕だって衝動が膨らんでくるのを自覚している! 僕の急き立てられた欲望をようやく鎮めてくれるのは誰なのか? きみだけが胸の中に春を解き放ってくれる、 きみだけなのだ!
1 Rellstab: "Wallen" 2 Rellstab: "befreiest"
詩:Ludwig Rellstab (1799-1860), "Frühlings-Sehnsucht" 曲:Franz Peter Schubert (1797-1828), "Frühlingssehnsucht", D 957 no. 3 (1828), published 1829 [voice and piano], from Schwanengesang, no. 3, Tobias Haslinger, VN 5370, Wien
この第3曲の詩を見ると春の到来と同時に、第4連にあるように「足りなかったもの(was ihnen gebricht)」つまり伴侶を見つけるということが主人公にとっての春であることが分かります。風や花や小川や太陽が主人公の心の中の衝動を引き起こそうとします。最終連で主人公は僕にも衝動が膨らんできて、それを鎮めてくれるのは「きみだけ(nur du)」なんだと気づきます。春が恋する気持ちを呼び覚ます、なんともロマンティックな詩ですね。
Tokyo-HARUSAI Lieder Series vol.39 Konstantin Krimmel(Baritone)& Daniel Heide(Piano)
2024/4/12 [Fri] 19:00 Start [ Streaming start from 18:30 ] Tokyo Bunka Kaikan, Recital Hall
Baritone:Konstantin Krimmel Piano:Daniel Heide
Schubert(1797-1828):"Die schöne Müllerin" D795
I. Das Wandern II. Wohin? III. Halt! IV. Danksagung an den Bach V. Am Feierabend
VI. Der Neugierige VII. Ungeduld VIII. Morgengruß IX. Des Müllers Blumen X. Tränenregen XI. Mein! XII. Pause XIII. Mit dem grünen Lautenbande XV. Eifersucht und Stolz XIV. Der Jäger XVI. Die liebe Farbe XVII. Die böse Farbe XVIII. Trockne Blumen XIX. Der Müller und der Bach XX. Des Baches Wiegenlied
※There is no intermission.
[Encore]
Schubert: An den Mond, D.296 Ryôsuke Hatanaka (Isaku Sugiura: Lyrics): Marumero Schubert: Willkommen und Abschied, D.767
第1曲「さすらい」の第4節(重い石臼でさえもっと速く踊ろうとすると歌われる)などかなり大胆なメロディーの変更がされて驚かされますが、こういう変更の意外性に出会うこともリートを聞く楽しみの一つになりつつあると思います。第3曲「止まれ!」の最後の"War es also gemeint(そういう意味だったのか)?"は何度も繰り返されるので、装飾が特に新鮮に響きます。
[Der]1 Angel zuckt, die Ruthe bebt, Doch leicht fährt sie heraus. Ihr eigensinn'gen Nixen gebt Dem Fischer keinen Schmaus! Was frommet ihm sein kluger Sinn, Die [Fische]2 baumeln spottend hin - Er steht am Ufer fest gebannt, Kann nicht in's Wasser, ihn hält das Land. [Er steht am Ufer fest gebannt, Kann nicht in's Wasser, ihn hält das Land.] 釣り針がぴくっと動き、釣り竿が震えるが、 容易に逃げられてしまう。 おまえたち頑固な水の精は 釣り人にご馳走をくれてやろうとはしない! 釣り人の賢さなど何の役に立つものか、 魚たちはばたばたと音を立てて嘲る。 彼は岸辺で呪縛されたようにじっと立ちすくみ、 水に入れず陸にとどまるのみ。
Die glatte Fläche kräuselt sich, Vom Schuppenvolk bewegt, Das seine Glieder wonniglich In sichern Fluthen regt. Forellen zappeln hin und her, Doch bleibt des Fischers Angel leer, Sie fühlen, was die Freiheit ist, Fruchtlos ist Fischers alte List. [Sie fühlen, was die Freiheit ist, Fruchtlos ist Fischers alte List.] 滑らかな水面は波立つ、 鱗の群れに揺らされて、 男の身体はうきうきと 安全な水の中へと移動する。 ますはあちらこちらと跳ね動くが 釣り人の竿は何もかからないまま、 あいつらは自由というものを実感していて 釣り人の古い悪だくみなど実ることがない。
Die Erde ist gewaltig schön, Doch sicher ist sie nicht! [Die Erde ist gewaltig schön, Doch sicher ist sie nicht!] Es senden Stürme Eiseshöh'n; Der Hagel und der Frost zerbricht Mit einem Schlage, einem Druck, Das gold'ne Korn, der Rosen Schmuck - Den Fischlein [unterm weichen]3 Dach, Kein Sturm folgt ihnen vom Lande nach. 地上は非常に美しいが 安全ではない! 凍った丘は嵐を送りつけ、 ひょうや寒気は 一撃で、一握りで 黄金色の穀物や薔薇の飾りを壊してしまう。 柔らかい屋根の下にいる魚たちの後を 嵐が陸から追うことはないのだ。
詩:Johann Baptist Mayrhofer (1787-1836), "Wie Ulfru fischt" 曲:Franz Peter Schubert (1797-1828), "Wie Ulfru fischt", op. 21 (Drei Lieder) no. 3, D 525 (1817), published 1823 [voice, piano], Sauer & Leidesdorf, VN 276, Wien
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シューベルトの友人で同居したこともあるヨーハン・マイアーホーファーの詩による1817年1月作曲の「ウルフルが釣りをするさま(Wie Ulfru fischt, D 525)」を聞きたいと思います。 シューベルトは、3連からなる詩をリピート記号で繰り返す完全な有節歌曲として作曲しました。
内容は釣りをする男ウルフルの様子が描かれ、一見有名な「ます(Die Forelle, D 550)」のテキストが思い浮かびますが、「ます」が男には気をつけなさいという女性への警告詩(警告した連をシューベルトはばっさり省略したわけですが...)であるのに対して、こちらの詩では陸は危険が多く、水中は安全というのがテーマのようです。嵐が起きようが水の中は安全だからますは釣り人の悪だくみにおびやかされることなく自由を謳歌しています。それぞれの住処にいれば安全なのだから、生活圏でないところに進出しても無駄だという意味合いもこめているのかもしれませんね。 シューベルトは歌声部をヘ音譜表で記しました。彼はこのテキストから低声歌手をイメージしたのでしょう。実際録音された音源はいずれも男声歌手のものばかりでしたが、テノール歌手も移調して歌っています。途中で長調になりますが、基本はニ短調です。ピアノパートは左手の各拍後半に八分休符を挿入して跳ねるような雰囲気を演出する一方、右手はせわしなく畳みかけるようにジグザグに動き続け、弱拍につけられたアクセントも相まってどことなくコミカルな味わいがあります。何かに常にせかされているような主人公の焦燥感を描いているかのようです(私はモーツァルトの歌曲「自由の歌(Lied der Freiheit, KV 506)」と共通する雰囲気を感じました)。
In des Sees Wogenspiele Fallen durch den Sonnenschein Sterne, ach, gar viele, viele, Flammend leuchtend stets hinein. 湖の波の戯れの中へ 陽光を通って 星々が落ちて行く、ああ、とても多く、多く、 きらきら輝きながら、絶えることなく。
Wenn der Mensch zum See geworden, In der Seele Wogenspiele Fallen aus des Himmels Pforten Sterne, ach, gar viele, viele. 人が湖になったら 魂の波の戯れの中へ 天国の門から 星々が落ちて行く、ああ、とても多く、多く。
詩:Franz Seraph Ritter von Bruchmann (1798-1867) 曲:Franz Peter Schubert (1797-1828), "Am See", D 746 (1817?/1822?), published 1831
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シューベルトを囲む音楽やパーティーの会シューベルティアーデは数年フランツ・フォン・ブルッフマンの家で催されました。ブルッフマンは裕福な家庭に生まれ、シューベルトのパトロンでもありました。そのブルッフマンのテキストにシューベルトは5曲の独唱歌曲を作曲しましたが、そのうちの1つが「湖畔で(Am See, D746)」です(個人的に大好きな作品の一つです)。
シューベルトは「水の上で歌う(Auf dem Wasser zu singen, D774)」や「ゴンドラの船頭(Gondelfahrer, D808)」など水を扱った多くの作品同様、6/8拍子を採用し、細やかな十六分音符の分散和音で水の流れや波の戯れを描いています。ちなみにこの分散和音は、歌声部の旋律とは基本的に独立していますが、第1連の後のピアノ間奏冒頭は、直前の歌の旋律をエコーのように右手の最高音で繰り返します。
ちなみにシューベルトは、ゲーテの詩による「湖上にて(Auf dem See)」という歌曲を以前に作曲していますが、拍子、調、作品冒頭に記載した標示のすべてがブルッフマンによる「湖畔にて」と同じだったという事実に驚かされます。それが無意識的なものなのかどうかは分かりませんが、シューベルトの湖を表現する時の手法を知るうえで一つのヒントになるかもしれません。
【ゲーテの詩による「湖上にて(Auf dem See, D543)」冒頭】
6/8拍子 変ホ長調(Es-dur) Mäßig
●ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(BR), ジェラルド・ムーア(P) Dietrich Fischer-Dieskau(BR), Gerald Moore(P)
流麗に美しく歌うディースカウとムーアの演奏に聞きほれます。
●マティアス・ゲルネ(BR), アンドレアス・ヘフリガー(P) Matthias Goerne(BR), Andreas Haefliger(P)
Bei dir allein empfind' ich, daß ich lebe, Daß Jugendmut mich schwellt Daß eine heit're Welt Der Liebe mich durchbebe; Mich freut mein Sein Bei dir allein! あなたと二人きりでいると、私は感じる、生きていることを、 若い気力が膨らむことを、 愛の明るい世界が 私の全身を震わせることを。 私はここにいることが嬉しい、 あなたと二人きりでいると!
Bei dir allein weht mir die Luft so labend, Dünkt mich die Flur so grün, So mild des Lenzes Blüh'n, So balsamreich der Abend, So kühl der Hain, Bei dir allein! あなたと二人きりでいると、風が爽快に吹いてきて 野原はこんなに緑に見える、 春にはとても穏やかに花咲き、 夕暮れはよい香りで満ち溢れ、 林はこんなにも涼しい、 あなたと二人きりでいると!
Bei dir allein verliert der Schmerz sein Herbes, Gewinnt die Freud an Lust! Du sicherst meine Brust Des angestammten Erbes; Ich fühl' mich mein Bei dir allein! あなたと二人きりでいると、苦痛はつらくなくなり、 喜びや愉悦を得る! あなたは私の胸を守ってくれる、 古来の財産である私の胸を。 私を自分自身のものだと感じる、 あなたと二人きりでいると!
詩:Johann Gabriel Seidl (1804-1875) 曲:Franz Peter Schubert (1797-1828), "Bei dir allein!", op. 95 (Vier Refrainlieder) no. 2, D 866 no. 2 (1828?), published 1828 [ voice and piano ], Thaddäus Weigl, VN 2794, Wien
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シューベルトはザイドルの4つの詩に作曲し、『4つのリフレイン歌(Vier Refrainlieder, Op. 95)』として1828年8月13日に出版されました。作曲年については、ドイチュの目録(Franz Schubert. Thematisches Verzeichnis seiner Werke in chronologischer Folge)では1828年夏(?)と記載されていて、確定していないようです。自筆譜も4曲中第1曲のスケッチが残っているだけで、第2曲を含む他の曲は紛失してしまったそうです。その出版譜の2曲目に置かれたのが、「あなたのそばにいるだけで!(Bei dir allein!, D 866/2)」です。 ちなみに「リフレイン」というのは音楽や詩の繰り返しのことで、この4つの曲集では各連の最終行が同じ詩句になっていることを指していると思われます。この第2曲では各連最初の行も同じ詩句で始まります。
Schlafe, schlafe, holder, süßer Knabe, Leise wiegt dich deiner Mutter Hand; Sanfte Ruhe, milde Labe Bringt dir schwebend dieses Wiegenband. お眠り、お眠り、いとしい可愛い坊や、 お母さんが手でそっと揺らしてあげるよ。 あなたは安らかに休んで、穏やかに元気を回復するのよ、 この揺り籠のベルトに揺らされてね。
Schlafe, schlafe in dem süßen Grabe, Noch beschützt dich deiner Mutter Arm. Alle Wünsche, alle Habe Faßt sie liebend, alle liebewarm. お眠り、お眠り、甘きお墓の中で、 お母さんの腕であなたを守ってあげる。 望むもの全部、持ち物全部を お母さんが愛情こめてみんな捕まえておいてあげるわ。
Schlafe, schlafe in der Flaumen Schoße, Noch umtönt dich lauter Liebeston; Eine Lilie, eine Rose, Nach dem Schlafe werd' sie dir zum Lohn. お眠り、お眠り、綿毛にくるまれて、 まだあなたのまわりで大きな愛の音が鳴っているよ、 一輪の百合と薔薇が 眠りから覚めたらあなたのご褒美となるのよ。
詩:Anonymous, sometimes misattributed to Matthias Claudius (1740-1815) 曲:Franz Peter Schubert (1797-1828), "Wiegenlied", op. 98 (Drei Lieder) no. 2, D 498 (1816), published 1829
Durch Feld und Wald zu schweifen, Mein Liedchen wegzupfeifen, So gehts von Ort zu Ort! Und nach dem Takte reget, Und nach dem Maß beweget Sich alles an mir fort. 野や森を超えてさすらい、 僕の歌を口笛で吹きながら あちこちと歩いていく! 拍子を取って進み、 僕の歩幅で動くんだ、 僕のそばを通り過ぎるものはみんな。
Ich kann sie kaum erwarten, Die erste Blum' im Garten, Die erste Blüt' am Baum. Sie grüßen meine Lieder, Und kommt der Winter wieder, Sing' ich noch jenen Traum. 僕はほとんど待ちきれないぐらいだ、 庭に最初に咲く花や、 木に最初に開く花がね。 それらに僕の歌が挨拶し、 また冬がやってくると、 僕はまだあの夢を歌っているというわけ。
Ich sing' ihn in der Weite, Auf Eises Läng' und Breite, Da blüht der Winter schön! Auch diese Blüte schwindet, Und neue Freude findet Sich auf bebauten Höhn. 僕は彼方で歌う、 長く広がる氷の上で、 そこは冬が美しく花開いている! この花が消えても 新たな喜びが 耕された丘の上に見つかるんだ。
Denn wie ich bei der Linde Das junge Völkchen finde, Sogleich erreg' ich sie. Der stumpfe Bursche bläht sich, Das steife Mädchen dreht sich Nach meiner Melodie. というのも、僕がシナノキのそばで 若い連中を見つけるやいなや 彼らを掻き立てるのさ、 さえない兄(あん)ちゃんはいきり出し、 ぎこちない娘はぐるぐる回る、 僕のメロディーに合わせて。
Ihr gebt den Sohlen Flügel Und treibt, durch Thal und Hügel, Den Liebling weit von Haus. Ihr lieben holden Musen, Wann ruh' ich ihr am Busen Auch endlich wieder aus? あなたがたはこの足裏に翼を授け、 谷や丘を渡るように お気に入りの僕を家からはるばる引きずり出す。 いとしいムーサたちよ、 僕があの娘(こ)の胸で ようやくまた休めるのはいつになるのだろう。
詩:Johann Wolfgang von Goethe (1749-1832), "Der Musensohn", written 1774, first published 1800 曲:Franz Peter Schubert (1797-1828), "Der Musensohn", op. 92 (Drei Lieder) no. 1, D 764 (1822), published 1828 [ voice, piano ], M. J. Leidesdorf, VN 1014, Wien
Elly Ameling, sopraan Bernhard Kruysen, bariton (Fauré) Bernard Bartelink, orgel (Fauré) Radio Filharmonisch Orkest Groot Omroepkoor Carlo Maria Giulini, dirigent
An Sylvia(シルヴィアにD891) Ganymed(ガニュメデスD544) Der Musensohn(ミューズの息子D764) Ellens Gesang I: Raste, Krieger(エレンの歌ⅠD837:憩いなさい、兵士よ) Ellens Gesang II: Jäger, ruhe(エレンの歌ⅡD838:狩人よ、狩をお休みなさい) Ellens Gesang III: Ave Maria(エレンの歌ⅢD839:アヴェ・マリア) Im Frühling(春にD882) Suleika I(ズライカⅠD720) Frühlingsglaube(春の思いD686) Heimliches Lieben(ひそやかな愛D922) Der Einsame(孤独な男D800) Du liebst mich nicht(あなたは私を愛していないD756) Auf dem Wasser zu singen(水の上で歌うD774) Gretchen am Spinnrade(糸を紡ぐグレートヒェンD118) Seligkeit(幸福D433) Lachen und Weinen(笑ったり泣いたりD777) Suleika II(ズライカⅡD717) "Claudine von Villa Bella": Liebe schwärmt auf allen Wegen(「ヴィラ・ベラのクラウディーネ」D239~愛はいたるところに) An die Musik(音楽に寄せてD547) Romanze aus "Rosamunde": Der Vollmond strahlt(「ロザムンデ」D797~ロマンス:満月は輝き) Die Forelle(ますD550)
●アーメリングのマスタークラス Podium Witteman Masterclass: Elly Ameling - 29 augustus
2021年8月29日放送
7分頃~ Lucie Horsch (mezzo soprano), Hans Eijsackers (piano)
Schumann: Widmung, Op. 25-1 シューマン:献呈
25分頃~ Noëlle Drost (soprano), Hans Eijsackers (piano)
Debussy: Mandoline ドビュッシー:マンドリン
43分頃~ Vincent Kusters (baritone), Hans Eijsackers (piano)
初日の月曜日はバスバリトンのロベルト・ホル(Robert Holl)がシューベルトの「音楽に寄せて」を、De Podiumというこの番組のスタッフがラヴェルの「シェエラザード」を選びます。 「Speel fragment af」をクリックすると、これらの録音やホルの祝福の言葉を聞くことが出来ます。
火曜日はオーボエ奏者のハン・ドゥ・フリース(Han de Vries)セレクトのバッハ「結婚カンタータ」BWVから"Sich üben im Lieben"と、番組スタッフセレクトのマーラー「交響曲第4番」の第4楽章です。
水曜日はフォレ「夢のあとに」、ドビュッシー「美しい夕暮れ」、ベルリオーズ『夏の夜』~「ばらの精」
木曜日はアーメリングの弟子のバリトン、ラウル・ステファーニ(Raoul Steffani)の選んだシューマン『リーダークライスOp.39』~第1・2曲と、番組のセレクトによるバッハの「マタイ受難曲」より「私の心は涙の中を漂っています-私はあなたに私の心を捧げます(Wiewohl mein Herz in Tränen schwimmt - Ich will dir mein Herze schenken)」
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