エリー・アーメリングの2019年シュトゥットガルト・マスタークラス音源(Elly Ameling mit einem Meisterkurs an der Musikhochschule Stuttgart)

アーメリングのマスタークラス音源がアップされていることを、アーメリングのディスコグラフィーサイトを運営されているSandmanさんに教えていただきました。
Sandmanさん、有難うございます!

 こちら

彼女の指導の様子と言葉が7分半ほど抜粋されていますが、ファンにとっては貴重な録音です。
受講作品は順に以下の3曲です。

1. Wolf(ヴォルフ): An eine Äolsharfe(エオリアンハープに寄せて)

2. Brahms(ブラームス): Mainacht(五月の夜)

3. Wolf: Schlafendes Jesuskind(眠る幼子イエス) (伴奏パートへの指導)

「五月の夜」を歌っている男声に対しては「退屈にならないように」とかなり厳しい言葉も発していました。
要するに単調にならずに音楽的に歌うようにということだと思います。
指導された後にどう変化しているかも聞きものだと思います。

ぜひお聞きください。

参考までに受講曲のアーメリングの録音も貼っておきます。

Wolf: An eine Äolsharfe (Elly Ameling, Dalton Baldwin)

Wolf: Schlafendes Jesuskind (Ameling, Baldwin)

アーメリングは「五月の夜(Mainacht)」も録音していますが、そちらはHyperionのサイトで前半が試聴できます(18曲目。ピアノはRudolf Jansen)。

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エリー・アーメリングのバッハ・カンタータ音源(BWV 106, 24, 96, 70)

エリー・アーメリング(Elly Ameling)(S)のこれまで商品化されていなかったバッハのカンタータ音源がアップされていましたので、こちらでシェアさせていただきます。

1960年代の音源2種類と、録音年不詳の音源1種類ですが、後者もおそらくアーメリングの若い頃の録音と思われます。

いずれもアーメリングの歌唱部分は多くないですが、若かりし頃のつやつやした美声と優れた様式感覚を味わえると思います。

●Bach Kantate BWV 106 Gottes Zeit Actus Tragicus, Hans Thamm 1961

Bandaufnahme vom Radio,
Elly Ameling Sopran,
Erika Wien Alt,
Georg Jelden Tenor,
Erich Wenk Bass,
Der Windsbacher Knabenchor,
Auf historischen Instrumenten:
Hans Martin Linde und Günter Höller Blockflöte,
August Wenzinger** und Hannelore Müller Gambe,
Reinhold Johannes Buhl und Johannes Koch Violone,
Leitung: Hans Thamm

1.Sonatina (0:00)
2a.Chor: Gottes Zeit ist die allerbeste Zeit. (2:19)
2b.Arioso Tenor: Ach, Herr, lehre uns bedenken, (4:20)
2c.Arie Bass: Bestelle dein Haus (6:13)
2d.Chor: Es ist der alte Bund: Mensch, du musst sterben (7:36)
 +Sopran:Ja, komm, Herr Jesu, komm!←アーメリングの歌唱
3a.Arie Alt: In deine Hände befehl ich meinen Geist (11:07)
3b.Arioso Bass: Heute wirst du mit mir im Paradies sein.(13:14)
 +Choral Alt: Mit Fried und Freud ich fahr dahin
4.Chor: Glorie, Lob, Ehr und Herrlichkeit (16:40) Amen (17:54)

**August Wenzinger setzte sich auch schon vor dem 2.Weltkrieg für historische Instrumente ein.
Er zeigte mit der Cappella Coloniensis (1954), daß man auch auf historischen Instrumenten ganz normal Musik machen kann......


●Bach Kantate BWV 24 Ein ungefärbt Gemüte, Gerhard Wilhelm

Bandaufnahme vom Radio,
Elly Ameling Sopran,
Maureen Lehane Alt,
Theo Altmeyer Tenor,
Siegmund Nimsgern Bass,
Stuttgarter Hymnuschorknaben,
Collegium musicum des WDR,
Leitung: Gerhard Wilhelm

1.Arie Alt: Ein ungefärbt Gemüte (0:00)
2.Rezitativ Tenor: Die Redlichkeit ist eine von den Gottesgaben (3:31)
3.Chor+Soli: Alles nur was ihr wollt (5:37)←アーメリングの歌唱を含む
4.Rezitativ+Arioso Bass: Die Heuchelei ist eine Brut (8:57)
5.Arie Tenor: Treu und Wahrheit sei der Grund (10:41)
6.Choral: O Gott, du frommer Gott (14:38)

●Bach Kantate BWV 96 Herr Christ, der einge Gottessohn, Kurt Thomas 1965

Bandaufnahme vom Radio,
Elly Ameling Sopran,
Norma Procter Alt,
Peter Witsch Tenor,
Roland Hermann Bass,
Der Tölzer Knabenchor,
Das Collegium musicum des WDR,
Leitung Kurt Thomas, 1965

1.Chor: Herr Christ, der einge Gottessohn, (0:00)
2.Rezitativ Alt: O Wunderkraft der Liebe, (6:04)
3.Arie Tenor: Ach, ziehe die Seele mit Seilen der Liebe, (7:43)
4.Rezitativ Sopran: Ach, führe mich, o Gott, zum rechten Wege, (17:19)←アーメリングの歌唱
5.Arie Bass: Bald zur Rechten, bald zur Linken (18:10)
6.Choral: Ertöt uns durch dein Güte, (21:11)

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(2019.11.3(日)追記)BWV70の録音(1967年)

こちらはSandmanさんに教えていただきました。
アーメリングは正規の録音のレパートリー以外にも幅広くバッハのカンタータを歌っているようですね。
ここでも伸びやかな美声と安定した様式美が堪能できます。

●Bach Kantate BWV 70 Wachet betet, betet wachet, H.Schroeder 1967

Sopran: Elly Ameling, Alt: Maureen Lehane,
Tenor: Theo Altmeyer, Baß: Siegmund Nimsgern,
Madrigalchor der Musikhochschule Köln,
Leitung: Hermann Schroeder 1967,

 1.Chor: Wachet betet,betet wachet (0:00)
 2.Rezitativ Baß: Erschrecket, ihr verstockten Sünder, (4:14)
 3.Arie Alt: Es kommt der Tag, an dem wir ziehen, (5:37)
 4.Rezitativ Tenor: Auch bei dem himmlischen Verlangen (10:10)
 5.Arie Sopran: Laß der Spötter Zungen schmähen (11:03)→アーメリングの歌唱
 6.Rezitativ Tenor: Jedoch bei dem unartigen Geschlechte, (13:55)
 7.Choral: Freu dich sehr, o meine Seele, (14:37) Zweiter Teil
 8.Arie Tenor: Hebt euer Haupt empor (16:04)
 9.Rezitativ Baß: Ach, soll nicht dieser große Tag, (19:41)
10.Arie Baß: Seligster Erquickungstag, (21:46)
11.Choral: Nicht nach Welt, nach Himmel nicht, (24:17)

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エリー・アーメリング、シュトゥットガルトでのマスタークラス(Meisterkurs Gesang Elly Ameling)

エリー・アーメリングのマスタークラスがシュトゥットガルトで行われるそうです。入場無料とのこと。
相変わらずお元気にご活躍されているようです。

 こちら

Meisterkurs Gesang
 Elly Ameling

2019.10.23(水) 10:30-13:00, 19:00-22:00 Kammermusiksaal

2019.10.24(木) 10:30-13:00, 19:00-22:00 Kammermusiksaal

2019.10.25(金) 10:30-13:00, 19:00-22:00 Kammermusiksaal

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アーメリングの「死と乙女(Der Tod und das Mädchen, D 531)」がドイツのラジオ局で放送されていた!

先日ドイツのラジオ局WDR3でエリー・アーメリング(Elly Ameling)とイェルク・デームス(Jörg Demus)によるシューベルト「死と乙女(Der Tod und das Mädchen, D 531)」が放送されたようです。

 こちら

上記サイトのシューベルトの肖像が掲載されている左横に情報が掲載されています。

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Rätselauflösung(謎解き)

Franz Schubert
Der Tod und das Mädchen
op. 7,3
D 531
Elly Ameling, Sopran
Jörg Demus, Klavier
(2'40'')

Lösung(答え):
Franz Schubert
Quartett d-moll
D 810
Melos-Quartett
(39'47'')

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放送されたのはなぞなぞのコーナーらしく、おそらくアーメリング&デームスの「死と乙女」が放送で流されて、この曲をテーマにした弦楽四重奏曲は何でしょうか?というような問題だったのではないかと推測されます。

私の知る限り、アーメリングはこの曲を商業録音していませんし、Sandmanさんのアーメリング・ディスコグラフィーのサイトではオランダのBeeld en Geluidに保存されているおそらく放送音源が掲載されており、ピアニストはルドルフ・ヤンセン(Rudolf Jansen)でした(Nov.25, 1981)。

WDR3で放送された録音がドイツでのライヴなのか、それとも放送用の録音なのかは分かりませんが、未知の音源がまだまだあることが分かり、ファンとしては嬉しくなりました。

アーメリングが死神を怖がる乙女と、乙女を宥める死神をどのように表現したのか聴いてみたいものです。

ちなみにアーメリングは「死と乙女」のパロディ版とも言える「若者と死(Der Jüngling und der Tod, D 545)」をEMIレーベルにアーウィン・ゲイジ(Irwin Gage)と録音しており、iconシリーズの組み物CDで復活しています。

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オランダ音楽祭(Holland Festival)のアーカイブ(archief)

最近気付いたのですが、世界中の音楽家たちが出演してきたオランダ音楽祭の過去の記録が検索出来るようになっています。
 こちら

例えば、右側の検索ボックス(「NAAM ARTIEST / PRODUCTIE」の下にある「zoeken」欄)に「Ameling」と入力して、一番下の「tonen」をクリックすると、結果は次のリンク先のようになりました。
 「Ameling」の検索結果はこちら

これを見て興味を惹かれた点はアーメリング・ファンの私にとっては多々あるのですが、特にこれまで一度も彼女が録音しなかったシューベルトの「花の苦しみ(Der Blumen Schmerz)D 731」を、1963年6月17日(フェーリクス・ドゥ・ノーブルのピアノ)と1970年6月16日(アーウィン・ゲイジのピアノ)の2回にわたって歌っていることです。
オランダの放送局にはおそらく録音が残っているでしょうから、いつか日の目を見るといいなと思います。

皆さんも好きなアーティストで検索してみてはいかがでしょうか。

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エリー・アーメリング(Elly Ameling)のインタビュー(nrc.nl、2019.5.15付、Mischa Spelによるインタビュー)

オランダのゼイスト(Zeist)でのマスタークラスが近づき、今度は先日の記事とは別のインタビュアーによるエリー・アーメリングへのインタビューが掲載されました。

 こちら

上部のアーメリングの写真は最近のものでしょうか。
年輪を刻んだ素敵なポートレートです。

今回もオランダ語でのインタビューですので、Google翻訳の助けを借りることにしましょう。

 日本語訳(Google翻訳による)

オランダ語を読みこなせない私には、Google翻訳に頼る以外に方法はないのですが、もちろんGoogle翻訳の精度があがっているとはいえ、これが完璧ではないことは明白です。

大体こんなことを言っているということが分かるだけでも、ファンにとってはうれしいです。

自分のレコードを聴く前にはオレンジのウォッカを飲んで酔わないと聴けないというのはアーメリングの有名なエピソードですね。
自分の理想との違いが気になってしまうからというのは、芸術の探究者ならではでしょう。
その他、余暇の楽しみなどについても語っています。

ぜひご覧ください。

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エリー・アーメリング(Elly Ameling)の最新インタビュー(Opus Klassiek、2019.5、Aart van der Walによるインタビュー)

2019年5月付のAart van der Walによるエリー・アーメリングへのインタビューが下記のサイトに掲載されています。

 こちら

原文がオランダ語ですので、機械翻訳に頼るしかないですね。

 日本語訳(ただし機械翻訳なのでおおよその内容をつかむぐらいにしておきたいです)

途中でイェルク・デームスの急死を知り、アーメリングが葬式に出席する為にヴィーンに出発することになったというのが胸が熱くなります。
京都で二人が並んで指導していた場面がまざまざとよみがえります。
あの数時間は間違いなくかけがえのない時間でした。

アーメリングにとって、デームスがいかに特別な共演者であったのかこの機械翻訳からも伝わってきます。

原文の下の方にアーメリングによる歌手にとっての十か条が書かれていますが、アーメリングの日本でのマスタークラスに関するFacebook(Ellyamelingjapan)にその邦訳が掲載されていますので、ぜひご覧ください。ギリシャ、ローマ神話や新旧約聖書について知識をもつことを挙げておられるのは耳が痛いですが、ドイツリートを理解するうえでそれらは必要不可欠なことなのですね。

 こちら

彼女は今月下旬にロンドンでマスタークラスを催します。
相変わらず多忙な毎日を送っておられるようで、ただただお元気で過ごしていただきたいです。

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エリー・アーメリングのインタビュー動画(2019年5月ゼイスト国際歌曲フェスティヴァル)

オランダのゼイストで行われるリートフェスティヴァル(Internationaal Lied Festival Zeist)についてエリー・アーメリングが語っている動画がアップされています。
鮮やかなブルーのジャケットを着こなして、元気に語っています。
ILFZ Elly Ameling v2
上記の短縮版

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エリー・アーメリング(Elly Ameling)の"Aus Liebe"(「マタイ受難曲」より)1971年ライヴ

エリー・アーメリング(Elly Ameling)が1971年にソプラノソロで参加した「マタイ受難曲」から"Aus Liebe will mein Heiland sterben"のライヴ音源がアップされました。

共演者は
Philips' Philharmonisch Koor(フィリップス・フィルハーモニー合唱団)
Brabants Orkest(ブラバント管弦楽団)
Hein Jordans(ヘイン・ヨルダンス)指揮
と表記されています。

Ameling_bach_1971_brochure

説明文によると、
1971年3月26日, 's Hertogenbosch(セルトーヘンボス)
1971年3月27日, Eindhoven(エイントーフェン)
1971年4月6日, Breda(ブレダー)
で演奏されたそうで、この音源がこのうちのいつのものなのかは明記されていません。

実際に聞いてみると、アーメリングの声がやや硬質に感じられます。
1960年代のように声をどこまでも張って歌うというよりも、少し陰影を意識した歌い方になっているようにも感じられました。

●アーメリングの今後の予定

2019年6月19日ウィグモアホール(Wigmore Hall)で催されるLeeds Lieder Fundraising GalaにアーメリングもGuest of Honourとして出演するようです。

 Twitterのちらし

 詳細

その前日には"Leeds Lieder Young Artists Masterclass"と題したマスタークラスも催すようです。

 こちら

きっと若い歌曲演奏者にとって実りある時間になるのではないかと思います。

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エリー・アーメリング86歳の誕生日

エリー・アーメリング(Elly Ameling)が2019年2月8日に86回目の誕生日を迎えました。

アーメリングは日本でのさよならコンサートで来日した1996年春に「音楽の友」誌のインタビューに応じています。
その中で彼女のお気に入りの録音は?という質問に対して、「自分の録音を聞くのは好きではない。どれも私の理想との違いを感じてしまうから」というようなことを答えていました。
そういえば、かのシュヴァルツコプフ女史も、来日公演をラジオ用に録音したところ、ご自身のチェックが厳しすぎて、放送できる曲が足りなくなってしまったので、急遽別日の公演も録音したということがあったようです。
それほど自身の芸に対しても厳格な聞き方をしているのはどこまでも高みを追求する芸術家のさがなのかもしれませんが。
アーメリングは前述のインタビューで、ヴォルフのミニョン歌曲群の録音は悪くないですと言っていました。
私もこの録音は以前から大のお気に入りだったので、彼女自身もいいと思っていたと知り、嬉しくなったものでした。

その中からの1曲です。

ヴォルフ(Hugo Wolf)/ミニョンⅢ「このままの姿でいさせてください(Mignon III "So laßt mich scheinen, bis ich werde")」

エリー・アーメリング(Elly Ameling)(S), ルドルフ・ヤンセン(Rudolf Jansen)(P)
1981年6月&8月, Haarlem録音

-------

Mignon III
 ミニョンⅢ

So laßt mich scheinen, bis ich werde,
Zieht mir das weiße Kleid nicht aus!
Ich eile von der schönen Erde
Hinab in jenes feste Haus.
 天使になるときが来るまで、このままの姿でいさせてください、
 私の白い衣裳を脱がさないでください!
 私はこの美しい地上から
 あちらの堅牢な家へと急ぎ降りて行くのです。

Dort ruh' ich eine kleine Stille,
Dann öffnet sich der frische Blick;
Ich lasse dann die reine Hülle,
Den Gürtel und den Kranz zurück.
 あちらで私は少しの間静かに休むと、
 新鮮な視界が開けます。
 そしてきれいな服も
 ベルトも冠も置いてきてしまうのです。

Und jene himmlischen Gestalten
Sie fragen nicht nach Mann und Weib,
Und keine Kleider, keine Falten
Umgeben den verklärten Leib.
 そしてあの天上の方々、
 彼らは男も女も問いません。
 衣服やひだのついた翼を
 浄化された身体に纏うことはないのです。

Zwar lebt' ich ohne Sorg und Mühe,
Doch fühlt' ich tiefen Schmerz genung.
Vor Kummer altert' ich zu frühe;
Macht mich auf ewig wieder jung.
 私は憂慮も苦労もなく生きてきたことは確かですが、
 深い苦痛は充分に味わいました。
 悲しんだあまり、私はあまりにも早く老けこんでしまいました。
 私をまた永遠に若がえらせてください。

詩:Johann Wolfgang von Goethe (1749-1832)
曲:Hugo Wolf (1860-1903)

-------

ジェラルド・ムーアの名著『お耳ざわりですか(Am I too loud?)』の中で、彼がシュヴァルツコプフとこの曲を録音した時に、彼女のように楽譜通りに最後の一行で高く音程をあげなからデクレッシェンドで消えるように見事に歌えた人はいないというように称えていました。

当時はそうだったのかもしれません。
しかし、このアーメリングの録音で、最後の一行"Macht mich auf ewig wieder jung."を聞いてみてください。
"ewig(永遠に)"を文字通り長く伸ばしながら高音から一気に下降し、"wieder(再び)"でさらに下降して、最後の"jung(若い)"で急激な上昇をします。
この"jung"をシュヴァルツコプフは最初から弱く歌い、さらにデクレッシェンドしていますが、アーメリングは"jung"のはじめの方は普通の音量で、その後に声を絞り込んでいきます。
レガートを維持しつつ、言葉も明晰に発音しながら、声の盛り上げと絞り込みによって、私たちを曲の世界に惹きこんでくれます。
彼女は特に円熟期以降、声を絞り込んでいく技法に磨きをかけていきます。
1981年という円熟期に差し掛かってきた頃にこの「ミニョン」で彼女は素晴らしい歌唱を聞かせてくれました。
これは私にとってアーメリングの録音史に輝く素晴らしい記録の一つだと思います。
もちろんルドルフ・ヤンセンの緊張感の持続した素晴らしく繊細なピアノも特筆すべきだと思います。

皆さんもよろしければ聞いてみてください。

この絞り込みの技法がその後も美しく開花していきますが、とりわけ1989年録音のHyperionのシューベルト歌曲全集の第7巻の中でアーメリングが歌った「イーダより(Von Ida), D 228」(グレアム・ジョンソンのピアノ)は素晴らしいです。
有節形式で3節分を歌っていますが、各節の最後の絞り込みには呪縛されました。

 サンプルはこちら(曲目の左にある八分音符2つのマークをクリックすると1分ほど抜粋が聞けます)

美声、可愛らしい、清楚といった彼女の美点の、さらに別の側面を知っていただければ嬉しく思います。

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