フェリシティ・ロットのオランダ・ライヴ(NPO Klassiek)

オランダのラジオ局NPO Klassiekが、先日79歳で亡くなったフェリシティ・ロット(Felicity Lott)を偲んでいくつかの記事を掲載しています。

Sopraan Felicity Lott (79) overleden

こちらはロットの訃報を伝える記事なのですが、それだけでなく、彼女を慕ったある若手歌手との出会いが書かれていて、ロットの人となりが伝わってきます。ロットは上から生徒に押し付けるのではなく、対等な立場で「同僚」のように指導しているようです。チャーミングな人柄は実演を聞いた時にも感じましたが、いろいろなネット記事を見てもとても優しい方だったようです。
Google Chromeで開くと、翻訳機能が利用できるので、日本語訳で読んでみていただけたらと思います。

Felicity Lott zingt Letzte Lieder van Strauss

1999年11月6日にクルト・マズア(Kurt Masur)指揮コンセルトヘバウ管弦楽団と共演したR.シュトラウス「4つの最後の歌」が聞けます(おそらく期間限定と思われます)。

Veelkleurig liedrecital van sopraan Felicity Lott

1991年4月23日にアムステルダム・コンセルトヘバウのホールで催されたロットとグレアム・ジョンソン(Graham Johnson)によるリサイタルを聞くことが出来ます(おそらく期間限定と思われます)。
彼女らしい幅広いレパートリーが披露されています。
私もこれから聞いてみます。

フェリシティ・ロット(ソプラノ)
グレアム・ジョンソン(ピアノ)

フランツ・シューベルト:
音楽に寄せて
春の信仰
ムーサの息子
ただ憧れを知る者だけが
アヴェ・マリア
糸を紡ぐグレートヒェン

リヒャルト・シュトラウス:
献呈

森の幸福
同じもの
子守歌
悪天候

ジョルジュ・ビゼー:
四月の歌
アラブの女主人の別れ
ギター

レナルド・アン(レイナルド・アーン):
私の詩に翼があったなら

秋の歌

エリック・サティ:
エンパイア劇場の歌姫(アメリカ風間奏曲)

オスカー・シュトラウス:
喜歌劇『3つのワルツ』より「私は人が思うような人間ではない」

アンドレ・メサジェ:
喜歌劇『仮面の愛』より第1幕のアリア「恋人は二人」

ジャック・オッフェンバック:
喜歌劇『ラ・ペリコール』より第3幕「あんたはハンサムじゃない」

リヒャルト・シュトラウス:
ツェツィーリエ

リヒャルト・シュトラウス:
ばらのリボン

Felicity Lott (sopraan)
Graham Johnson (piano)

Franz Schubert:
An die Musik
Frühlingsglaube
Der Musensohn
Nur wer die Sehnsucht kennt
Ave Maria
Gretchen am Spinnrade

Richard Strauss:
Zueignung
Der Stern
Waldseligkeit
Einerlei
Wiegenlied
Schlechtes Wetter

Georges Bizet:
Chanson d'avril
Adieux de l'hôstesse arabe
Guitare

Reynaldo Hahn:
Si mes vers avaient des ailes
Rêverie
Chanson d'automne
Le printemps

Erik Satie:
La diva de "l'Empire", intermezzo américain

Oscar Strauss:
Je ne suis pas ce que l'on pense

André Messager:
L'amour masqué - Akte I - aria, "J'ai deux amants"

Jacques Offenbach:
Tu n'est pas beau

Richard Strauss:
Cäcilie, Op. 27/2

Richard Strauss:
Das Rosenband, Op. 36/1

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ネット席で聞いた2026年の東京・春・音楽祭 歌曲シリーズ

東京春祭 歌曲シリーズ vol.48
クリストフ・プレガルディエン(テノール)&渡邊順生(フォルテピアノ)

2026年4月7日 [火] 19:00開演
東京文化会館 小ホール

テノール:クリストフ・プレガルディエン(Christoph Prégardien)
フォルテピアノ:渡邊順生(Yoshio Watanabe)

シューベルト:
 憂い D772
 《白鳥の歌》D957 より
  別れ
  セレナード
  愛の便り
 秋 D945
 《白鳥の歌》D957 より
  遠い国で
  わが宿
  戦士の予感
 それらがここにいたことは D775
 《白鳥の歌》D957 より 春のあこがれ

-休憩-

 春に D882
 わが心に D860
 深い悩み D876
 ヴィルデマンの丘をこえて D884
 《白鳥の歌》D957 より
  漁夫の娘
  海辺で
  都会
  影法師
  彼女の絵姿
  アトラス

[ アンコール曲 ]
シューベルト:
 《白鳥の歌》 より 鳩の便り D965a
 夜と夢 D827

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東京春祭 歌曲シリーズ vol.49
デイヴィッド・バット・フィリップ(テノール)&ジェイムズ・ベイリュー(ピアノ)

2026年4月10日 [金] 19:00開演
東京文化会館 小ホール

テノール:デイヴィッド・バット・フィリップ(David Butt Philip)
ピアノ:ジェイムズ・ベイリュー(James Baillieu)

ヴォーン・ウィリアムズ:《命の家》
A.マーラー:《5つの歌》より
 賛歌
 恍惚
 識る人

-休憩-

ワーグナー:《ヴェーゼンドンク歌曲集》
ブリテン:《ジョン・ダンの神聖なソネット》 op.35

[ アンコール曲 ]
伝統曲(ブリテン編):広い河の岸辺(O waly, waly)
クルティス : 忘れな草

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東京春祭 歌曲シリーズ vol.50
アンドレ・シュエン(バリトン)&ダニエル・ハイデ(ピアノ)

2026年4月14日 [火] 19:00開演
東京文化会館 小ホール

バリトン:アンドレ・シュエン(Andrè Schuen)
ピアノ:ダニエル・ハイデ(Daniel Heide)

シューベルト:
 マイアホーファーの詩による5つの歌
  冥府への旅 D526
  夕べの星 D806
  ドナウの川の上で D553
  双子座に寄せる船乗りの歌 D360
  舟人 D536
 ハイネの詩による6つの歌(《白鳥の歌》D957より)
  漁師の娘
  海辺で
  都会
  影法師
  彼女の絵姿
  アトラス

-休憩-

 様々な詩人による歌
  鳩の便り D965a(ザイドル)
  窓辺で D878(ザイドル)
  君こそわが憩い D776(リュッケルト)
  それらがここにいたことは D775(リュッケルト)
  ミューズの息子 D764(ゲーテ)
  春に D882(シュルツェ)
  ブルックの丘にて D853(シュルツェ)
  星 D939(ライトナー)
  さすらい人 D649(シュレーゲル)
  夕映えの中で D799(ラッペ)

[ アンコール曲 ]
シューベルト:
 《白鳥の歌》D957 より セレナーデ
 月に寄す D259
 《冬の旅》D911 より 菩提樹

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今年は上記の3公演をネット席で聞きました(つまり自宅でスマホの配信を視聴しました)。
聞いたとはいっても、最近年齢のせいか途中で寝落ちすることが多く、プレガルディエン(テノール)&渡邊順生(フォルテピアノ)とアンドレ・シュエン(バリトン)&ダニエル・ハイデ(ピアノ)は後半途中から夢の中で、とてももったいないことをしました(前者は前半の「遠い国で」から「戦士の予感」あたりも悲しいかな寝落ちしたようです...)。
デイヴィッド・バット・フィリップ(テノール)&ジェイムズ・ベイリュー(ピアノ)は休憩時間中に電話があり、後回しにする話の内容ではなかった為そのまま電話を続け、配信に戻った時は「ヴェーゼンドンク歌曲集」の「夢」の途中でした。ただ、この日は寝落ちせず、アンコールまでしっかり堪能できました。

プレガルディエン(ドイツ人がこの姓を言うのを聞くと、最後の音節を鼻母音で発音していて、プレガルディアンのように聞こえます)は御年70歳とのこと、私がはじめて聞いたのが1993年のフェルトキルヒのシューベルティアーデだったので彼は当時37歳で、若かりし頃から全盛期を経て、円熟期にいたるまで聞くことの出来たのは本当に感慨深いです。
今回、声の安定感という点においては多少年齢を感じるところはあったものの、それは生身の楽器をもつ声楽家ならば当たり前のことで気にするほどではなかったと思います。それよりも美しいディクションと作品へのスタイリッシュな姿勢、詩の語り部たる表情の豊かさはシューベルトの極上の作品群(「白鳥の歌」に他の歌曲を織り交ぜて構成されていた)を味わうのに最高の歌唱を聞かせてくれたと思います。
フォルテピアノの渡邊順生さんとはプレガルディエンの初期の来日時にも共演していたらしく(私は聞いていないのですが)、味のある響きがプレガルディエンの真摯な歌声にやさしく寄り添って、至福の時間でした。かえすがえすも寝落ちしてしまったのが悔しい!
以前に比べるとプレガルディエンはシューベルトの旋律への装飾が控えめだった印象を受けましたが、それでも時折はっとする装飾を加えてシューベルト歌曲の可能性を再発見させてくれました。ちなみに渡邊氏は私の記憶する限りではオリジナルのまま弾いていたと思います。

デイヴィッド・バット・フィリップ(テノール)&ジェイムズ・ベイリュー(ピアノ)については、今や引く手あまたの歌曲ピアニストのベイリューを聞きたくてチケットを購入したのですが、寡聞にして存じ上げなかったテノールのフィリップは今回の来日でシェーンベルク「グレの歌」に出演し、さらに演奏会形式のヴァーグナー「さまよえるオランダ人」に2回出演した後、この歌曲の夕べに出演したらしく、その声帯の強靭さに驚かされました。
イギリスのテノール歌手に抱いていた印象とは若干異なり、強靭でパワーのある声がヴァーグナー向きなのだろうと感じました。
最初のヴォーン・ウィリアムズの歌曲集《命の家》では有名な「静かな真昼(Silent Noon)」の締めのフレーズの弱声が若干不安定に感じられたのですが、徐々に声があたたまってきたのか、そのよく通る声(実際に会場で聞いたらどんな感じだったのか気になります)を巧みにコントロールして魅力的に聞かせてくれました。
アルマ・マーラー歌曲の濃密な響きも素敵で、休憩後のヴァーグナー「ヴェーゼンドンク歌曲集」はきっと本領発揮だったのではないかと想像します(先に書いたとおり、この歌曲集の間電話に出ていたのでほとんど聞けませんでした)。
ブリテンの《ジョン・ダンの神聖なソネット》はその難解なテキストとは相反する魅力的なブリテンの音楽に引き込まれました。フィリップもそれぞれの曲のキャラクターを見事に描き分けていたのではないかと思います。
アンコールのブリテン「広い河の岸辺(おお、哀れよO waly, walyというタイトルでお馴染みの曲)」でその美しい音楽を堪能させてくれた後は、デ・クルティスの「忘れな草」で全く異なるラテンの開放的な響きも素敵に聞かせてくれて、コンサートは終了しました。
もともとのお目当てだったジェイムズ・ベイリューは、期待にたがわぬ素晴らしさで、その紡ぎだす音の磨き抜かれた美しさに感銘を受けました。どの曲も過度な自己主張はせず、作品をありのままに描きながらそれでいて存在感を感じさせる至芸でした。歌曲ピアニストの名手が昔から現在にいたるまでイギリスから脈々と輩出されるのはきっと何らかの要因があるのでしょう。

そして、アンドレ・シュエン(バリトン)&ダニエル・ハイデ(ピアノ)はDGレーベルでシューベルトの三大歌曲集をリリース済みという期待のバリトン歌手&ピアニストのコンビです。
世界中の歌劇場からも引っ張りだこのシュエンが、こうして歌曲にも精力的に取り組んでいるのは嬉しい限りです。
その響きはバリトンの深みと軽やかな響きとが共存して、さまざまなタイプの歌曲に対応が可能な声と感じました。
なによりもドイツ語の響きが美しく、重厚な曲から軽快な曲までなんの違和感もなく描き出していて、すでに完成されたアーティストの貫禄が感じられました(1984年生まれということは41歳で、声も表現も旬の時期だと思います)。今回、オールシューベルトで、前半にマイアホーファー歌曲集と「白鳥の歌」からハイネ歌曲集、後半にザイドル、リュッケルトなど様々な詩人から選ばれた珠玉の歌曲集を披露してくれました。
やはりシューベルトの歌曲を聞くと本当にいいなぁと思います。歌曲に惹かれた中学生の頃から現在にいたるまでいろいろな作曲家の素晴らしい歌曲に出会ってきましたが、やはりシューベルトを聞くと安心して身を委ねて聞けます(安心しすぎて寝落ちしてしまうのは困ったものですが...)。今回、後半に「ミューズの息子」「ブルックにて」などの軽快な楽しい曲はあるものの、比較的穏やかで心に染みる曲が多く選ばれているのはシュエンの好みを反映しているのかなぁと興味深く感じるところです。
以前クリンメルの歌曲の夕べでも演奏を披露してくれたダニエル・ハイデは、シュエンのほとんど唯一の共演ピアニストのように思えます(録音ではカルラ・ハルテンヴァンガーというピアニストとも組んでいるようですが)。さまざまなピアニストと共演するゲルネやプレガルディエンとは異なり、ゲアハーアー(ゲルハーヘル)&フーバー、白井光子&ヘルのような歌手とピアニストの固定的な関係をめざしているのかもしれません。歌手とピアニストが長く組むことによって、今後さらに解釈が変化・深化していくのかもしれません。ハイデは安定したテクニックと優れた音楽性をもつピアニストだと思うので、今後シュエンとさらにリートの世界を探求していくことを楽しみにしたいと思います。

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2026年リーズ・ソング(Leeds Song)の動画配信

東京・春・音楽祭の歌曲シリーズ2つ(4/7(火)クリストフ・プレガルディエン(テノール)&渡邊順生(フォルテピアノ)/4/10(金)デイヴィッド・バット・フィリップ(テノール)&ジェイムズ・ベイリュー(ピアノ)」)をネット席で聴き、相変わらず歌曲にどっぷりひたっています(家でスマホで聴いていたので、前者は一部寝落ちしてしまい、後者は途中で電話がかかってきて、それぞれ聞けなかった曲がありましたが、それでも満足です。演奏者の方々には申し訳ない気持ちですが...)。前者は70歳とは思えぬプレガルディエンの明瞭なディクションと渡邊順生さんのフォルテピアノとのアンサンブルの美しさに感銘を受け、後者は飛ぶ鳥を落とす勢いの歌曲ピアニストのベイリューの素晴らしさと初めて聞くフィリップの強靭さを伴ったテノールの美しい響きを堪能しました。

ところで今年もイギリスのリーズ・ソングLeeds Song(旧リーズ・リーダー Leeds Lieder)が開催され、多くのコンサートやイベントが無料配信されるようです(しかもコンサート終了後も視聴可能です!)。
下記は4/12(日)現在すでに動画配信がされているもの、もしくは予定されているものを挙げましたが、マスタークラスも今のところベルナルダ・フィンクのものが掲載されています。今後もしかしたら他のマスタークラス(マーク・パドモア、ジョウン・ロジャーズ、ロジャー・ヴィニョールズ、アンナ・ティルブルック)も動画配信されるかもしれません。かなり凝ったプログラミングがされていますので、歌曲の好きな方々には興味のわく内容が沢山あることと思います。
プログラム&歌詞対訳もPDFでダウンロード可能ですので、春のよい気候の中、歌曲にひたってみたいと思います。
ちなみに私の注目は、カタリナ・コンラーディ(S)&ジョウゼフ・ミドルトン(P)のリサイタルです。プログラムは比較的王道ですが、コンラーディは今後の歌曲演奏の中核となるソプラノだと思っているので、とても楽しみにしています。

2026年4月11日(土)1.00pm(現地時間)
Patricia Nolz & Joseph Middleton: Lunchtime Opening Recital
パトリツィア・ノルツ(MS), ジョウゼフ・ミドルトン(P):ランチタイム・オープニング・リサイタル

プログラムと歌詞対訳のダウンロード(PDF)

Patricia Nolz & Joseph Middleton(動画はヴォルフの「真夜中に(Um Mitternacht)」の途中から始まります)

ヴォルフ:「メーリケ歌曲集」より5曲
ツェムリンスキー:「メーテルランクの6つの詩」
シューマン:「女の愛と生涯」

2026年4月11日(土)7.30pm(現地時間)
Louise Alder, Huw Montague Rendall & Joseph Middleton: Evening Opening Recital
ルイーズ・オルダー(S), ヒュー・モンタギュー・レンドル(BR), ジョウゼフ・ミドルトン(P):イヴニング・オープニング・リサイタル

プログラムと歌詞対訳のダウンロード(PDF)

Louise Alder, Huw Montague Rendall & Joseph Middleton

パーセル(ブリテン編曲)、ローベルト・シューマン、クラーラ・シューマン、ブラームス、R.シュトラウス

-休憩-

モーツァルト、シューベルト、プランク、サティ、レハール、ガーシュウィン、リチャード・ロジャーズ

2026年4月12日(日)7.30pm(現地時間)
Marianne Crebassa & Joseph Middleton: Evening Recital
マリアンヌ・クレバッサ(MS), ジョウゼフ・ミドルトン(P):イヴニング・リサイタル

プログラムと歌詞対訳のダウンロード(PDF)

Marianne Crebassa & Joseph Middleton (日本時間4/13(月)3.30に公開)

ドビュッシー
マーラー
モンポウ
ラヴェル

2026年4月14日(火)6.00pm(現地時間)
Roderick Williams OBE & Iain Burnside: Evening Recital – ‘Haiku’
ロデリク・ウィリアムズ(BR), イアン・バーンサイド(P):イヴニング・リサイタル「ハイク(俳句)」

プログラムと歌詞対訳のダウンロード(PDF)

Roderick Williams OBE & Iain Burnside – ‘Haiku’ (日本時間4/15(水)2.00に公開)

「予想外の出会い・幸運」
リビー・ラーセン、シューベルト、プランク、フィンズィ

「彼女は家を出る」
リビー・ラーセン、ベートーヴェン、シューベルト、ジョウン・トリンブル

「余儀ない出航」
リビー・ラーセン、シューベルト、エリザベス・ラッチェンス

「とんぼを追いかける子供たち」
リビー・ラーセン、モーツァルト、レーヴェ、ヴォーン・ウィリアムズ、プランク

-休憩-

「夜の列車」
リビー・ラーセン、ブリテン、シューベルト

「線路の葉っぱ」
リビー・ラーセン、フォレ、リスト、ミュリエル・ハーバート、フランスィス・ジャクソン

「魂の闇夜」
リビー・ラーセン、シューベルト、アイヴァー・ガーニー

「私の夢をどこに捨てるのか」
リビー・ラーセン、シューマン、シューベルト、マリア・グレベル

2026年4月16日(木)7.30pm(現地時間)
Axelle Fanyo, Fleur Barron & Julius Drake: Evening Recital – ‘Seven Deadly Sins Cabaret’
アクセル・ファニョ(S), フルール・バロン(MS), ジュリアス・ドレイク(P):イヴニング・リサイタル:七つの大罪キャバレー

プログラムと歌詞対訳のダウンロード(PDF)

Axelle Fanyo, Fleur Barron & Julius Drake – ‘Seven Deadly Sins Cabaret’(日本時間4/17(金)3.30に公開)

「傲慢」
ボルコム、マーラー、マーガレット・ボンズ・ラヴェル、アーヴィン・バーリン

「憤怒」
シェーンベルク、フロレンス・プライス、クルト・ヴァイル、ファリャ

「嫉妬」
ブラームス、ガーシュウィン、シベリウス、クルト・ヴァイル

「怠惰」
ベルク、ドビュッシー、ラヴェル、プランク、ソンドハイム

「色欲」
コール・ポーター、プランク、サイ・コールマン、リタ・ストロール、モンサルバッジェ、ツェムリンスキー

「強欲+暴食」
ブラームス、シェーンベルク、クルト・ヴァイル、ガーシュウィン

2026年4月17日(金)1.00(現地時間)
Claire Lees & Jong Sun Woo: Lunchtime Recital
Felix Gygli & Jong Sun Woo: Lunchtime Recital
クレア・リーズ(S), ジョンスン・ウー(P):ランチタイム・リサイタル
フェリクス・ギーリ(BR), ジョンスン・ウー(P):ランチタイム・リサイタル
※フェリクス・ギーリが病気の為、代理でクレア・リーズが歌うことになりました。

プログラムと歌詞対訳のダウンロード(PDF)

プログラムと歌詞対訳のダウンロード(PDF)

Claire Lees & Jong Sun Woo (日本時間4/17(金)21.00に公開)
Felix Gygli & Jong Sun Woo

フォレ
R.シュトラウス
ブリテン
ウォルトン
ベートーヴェン:「遥かな恋人に寄せて」
ジェフリー・ブッシュ、コルンゴルト、プランク、ラウタヴァーラ、エイミー・ビーチ、フィンズィ、クィルター
シューマン:「リーダークライス」Op. 24

2026年4月17日(金)1.00(現地時間)
Katharina Konradi & Joseph Middleton: Evening Recital
カタリナ・コンラーディ(S), ジョウゼフ・ミドルトン(P):イヴニング・リサイタル

プログラムと歌詞対訳のダウンロード(PDF)

Katharina Konradi & Joseph Middleton (日本時間4/18(土)3.30に公開)

チャイコフスキー
シューベルト
チャイコフスキー
-休憩-
シューベルト
リスト
シューベルト

2026年4月17日(金)1.00(現地時間)
Theodore Platt & Keval Shah: Coffee Recital – ‘Mortal Wounds’
セオドア・プラット(BR), ケヴァル・シャー(P):コーヒー・リサイタル:「致命傷」

プログラムと歌詞対訳のダウンロード(PDF)

Theodore Platt & Keval Shah – ‘Mortal Wounds’(日本時間4/18(土)19.00に公開)

ジェイムズ・マクミラン、トゥリーナ、シューマン、プランク、ショーン・E.オクペボロ、イルゼ・ヴェーバー、リチャード・ファリーニャ(ウィル・リヴァーマン編曲)、マーガレット・ボンズ、フローレンス・プライス

2026年4月17日(金)1.00(現地時間)
Ailish Tynan & Joseph Middleton: Closing Evening Recital
Dame Sarah Connolly & Joseph Middleton: Closing Evening Recital – ‘Kathleen’s Songbook’
(with Rachel Munro, soprano, and Jia Ning Ng, piano)
エイリッシュ・タイナン(S), ジョウゼフ・ミドルトン(P):クロージング・イヴニング・リサイタル
デイム・サラ・コノリー(MS), ジョウゼフ・ミドルトン(P):クロージング・イヴニング・リサイタル:「キャスリーンのソングブック」
※デイム・サラ・コノリーが体調不良の為、代理でエイリッシュ・タイナンが歌うことになりました。急遽出演が決まったとは思えないほど引き込まれる魅力にあふれたコンサートです。ラヴェル『シェエラザード』の珍しいピアノ版も聞けます。

プログラムと歌詞対訳のダウンロード(PDF)

プログラムと歌詞対訳のダウンロード(PDF)

Ailish Tynan & Joseph Middleton: Closing Evening Recital(日本時間4/19(日)3.00に公開)
Dame Sarah Connolly & Joseph Middleton – ‘Kathleen’s Songbook’

Rachel Munro(S) & Jia Ning Ng(P)
ブリテン、ジョージ・クラム、エルネスト・レクオーナ

26:35-
Ailish Tynan(S) & Joseph Middleton(P)
グリーグ、シューベルト
-休憩-
デュパルク、レナルド・アン、ラヴェル、ブリッジ、ハーバート・ヒューズ、エドマンド・ペンドルトン編曲、ブリテン編曲、ハーバート・ヒューズ編曲
Dame Sarah Connolly(MS) & Joseph Middleton(P)
シューベルト、ローベルト・シューマン、クラーラ・シューマン、ブラームス
-休憩-
デイヴィッド・マシューズ、デュパルク、ブリッジ、モウラン、ガーニー、ブリテン、マーラー

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エリー・アーメリング&ルドルフ・ヤンセン1990年シューベルト・リサイタル音源(1990年2月3日, コンセルトヘバウ大ホール)

オランダのラジオ局NPO Klassiekが創立50周年を迎えたそうです。
おめでとうございます!
50周年を記念して、その膨大なアーカイヴの中から最も美しいコンサート50選を毎週掲載しているそうで、その一つにエリー・アーメリング(Elly Ameling)&ルドルフ・ヤンセン(Rudolf Jansen)の1990年シューベルト・リサイタルが選ばれました。

"Elly Ameling - grande dame van het Lied (エリー・アーメリング-リートの女王)"

彼女の放送録音をこれまでもたびたびアップしてくださったNPO Klassiekですが、私の知る限り、Webサイトで聞ける形ではこのコンサート音源は初出ではないかと思います(ただし、「花の言葉」「エルラフ湖」「アマーリア」「乙女」「リアーネ」「ミノーナ」「ギリシャの神々」の7曲は、5枚組の放送録音集"80 jaar"のCDに含まれています)。

彼女は公式には1996年に歌手活動を引退したので(翌年アンコール公演として来日コンサートをしてくれましたが)、その6年前の記録ということになります。
まだまだ美声は健在で、日本でも披露した「ミノーナ」「リアーネ」などの新しいレパートリーも聞くことが出来ます。

第2ブロックの「乙女の嘆き」から「若い尼僧」までの5曲は、私が彼女の実演をはじめて聞いた1987年11月25日の神奈川県民ホール公演でも披露されたので、懐かしいです(最初の2曲は順序が入れ替わっていますが)。

そして、最終ブロックの「イーピゲネイア」から「ムーサの息子」までの4曲はギリシャに因んだ作品でまとめていて、1992年11月26日に今は外部への貸し出しをやめてしまった津田ホールで実際に聞いたレパートリーです。あのホールも歌曲を聞くのにうってつけでした。ちなみにこの日も1987年に聞いた「乙女の嘆き」から「若い尼僧」までの5曲だけでなく、第1ブロックの曲もほとんど(「笑って、泣いてD. 777」を除き)歌っています。アーメリングのコンサートレパートリーはその場限りではなく、何度も繰り返し歌うように考えられているのかもしれませんね。

このNPO Klasiekに掲載される音源の素晴らしいところは拍手など聴衆の反応もそのまま収められていることです。当日の会場で一緒に聞いているような気持ちにさせてくれます。なお、彼女はリサイタルでよく使われる小ホールではなく、「音響が素晴らしい」と彼女が絶賛する大ホールでこのコンサートを開いたそうです。

アーメリングの誕生日をお祝いするのにふさわしい音源の掲載を心から感謝したいと思います!よろしければ皆さんもリンク先で聞いてみてください。

NCRVの録音:1990年2月3日, コンセルトヘバウ, アムステルダム (ライヴ)

エリー・アーメリング(ソプラノ)
ルドルフ・ヤンセン(ピアノ)

シューベルト作曲

春に D 882
春の信仰 D 686
花の言葉 D 519
はなだいこん D 752
エルラフ湖 D 586
水の上で歌う D 774

乙女の嘆き D 191
恋人のそば D 162
アマーリア D 195
乙女 D 652
若い尼僧 D 828

憧れ「ただ憧れを知る者だけが」 D 310b
リアーネ D 298
ミノーナ D 152

イーピゲネイア D 573
ガニュメデス D 544
ギリシャの神々 D 677
ムーサの息子 D 764

【アンコール】

エレンの歌Ⅲ「アヴェ・マリア」 D 839
(全3節中、第1,3節が歌われている)

スィルヴィアに D 891

戸外で D 880

セレナード「聞け、聞け、ひばりを」 D 889
(全3節中、第1,3節が歌われ、最後の後奏は省略されている。ちなみにシェイクスピアの原詩は第1節のみ(独訳はAbraham Voss (1785-1847))で、第2,3節はJohann Anton Friedrich Reil (1773-1843)によって後から追加された)

子守歌 D 867
(全5節中、第1,5節が歌われている)(オリジナルのサイトに記載されているD 498ではなく、ザイドルの詩による「子守歌」D 867が歌われた)

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NCRV

Recorded: 3 February 1990, Concertgebouw, Amsterdam (live)

Elly Ameling, soprano
Rudolf Jansen, piano

Schubert

Im Frühling, D 882
Frühlingsglaube, D 686
Die Blumensprache, D 519
Nachtviolen, D 752
Erlafsee, D 586
Auf dem Wasser zu singen, D 774

Des Mädchens Klage, D 191
Nähe des Geliebten, D 162
Amalia, D 195
Das Mädchen, D 652
Die junge Nonne, D 828

Sehnsucht, D 310b "Nur wer die Sehnsucht kennt"
Liane, D 298
Minona, D 152

Iphigenia, D 573
Ganymed, D 544
Die Götter Griechenlands, D 677
Der Musensohn, D 764

[Encores]

Ellens Gesang III, D 839 "Ave Maria"

An Silvia, D 891

Im Freien, D 880

Ständchen, D 889 "Horch, horch, die Lerch'"

Wiegenlied, D 867 "Wie sich der Äuglein kindlicher Himmel"

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エリー・アーメリング&ルドルフ・ヤンセン(Elly Ameling and Rudolf Jansen):1992年フレンズ・フォー・ライフ・ガラコンサート・ライヴ映像

エリー・アーメリングの90歳を記念してドキュメンタリーが制作され、2年前にNPO Radioのサイトで公開された中に、アーメリングとルドルフ・ヤンセンによる1992年のガラコンサートの4曲の映像が収録されていましたが(2025.11.15現在、まだ見られるようです)、アーメリング以外の出演者も含むフレンズ・フォー・ライフ・ガラコンサートの映像がアップされていましたので、こちらに共有します。
「ギリシャの神々」で途中中断するものの、再開して最後まで歌う場面も収録されています。コンセルトヘバウのスタッフが曲が終わったものと勘違いして客席の電気を点灯してしまったのがこのアクシデントにつながったようです。そういうライヴならではのハプニングも含めてお楽しみください。この動画の最後の方(1時間5分ごろ)には先日惜しまれつつ亡くなったロバータ・アレクサンダーも登場して歌唱しています。

●1992 Friends for life Gala - deel 2 met Roberta Alexander

Channel名:Bas van Gelderen(オリジナルのサイトはこちらのリンク先)

1992年フレンズ・フォー・ライフ・ガラコンサート

エリー・アーメリング(S)
ルドルフ・ヤンセン(P)

1992年, コンセルトヘバウ, アムステルダム

0:38- アーメリング、ヤンセン登場 (※コンセルトヘバウは、演奏者が客席にはさまれた階段を下りてステージに向かうというつくりになっているようです)
1:28- モーツァルト:夕暮れの感情 KV 523
6:57- シューベルト:笑ったり泣いたり D 777
9:12- シューベルト:水の上で歌う D 774
13:26- エリー・アーメリングによる「シューベルト:ギリシャの神々」の説明
14:28- シューベルト:ギリシャの神々 D 677 (※演奏の途中で客席の電気が点灯し、拍手が起こるアクシデントあり)

1992 Friends for life Gala

Elly Ameling, soprano
Rudolf Jansen, piano

1992, Concertgebouw, Amsterdam

0:38- Elly Ameling and Rudolf Jansen appear on stage.
1:28- Mozart: Abendempfindung, KV 523
6:57- Schubert: Lachen und Weinen, D 777
9:12- Schubert: Auf dem Wasser zu singen, D 774
13:26- Elly Ameling talks about "Die Götter Griechenlands" by Schubert.
14:28- Schubert: Die Götter Griechenlands, D 677

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バーバラ・ボニー&トマス・ハンプソン&ヴォルフラム・リーガー・リサイタル(1997年、アムステルダム)

ソプラノのバーバラ・ボニーと、バリトンのトマス・ハンプソンが、ヴォルフラム・リーガーのピアノと催したアムステルダム・リサイタルの音源がアップされていました。
ボニーもハンプソンもそれぞれ一人で一晩の歌曲の夕べを開くことが出来るほどの大物歌手であることは言うまでもないのですが、あえて二人で一晩を分け合って演奏しているのが興味深いです(ライブハウスなどで言うところの「対バン」みたいなものでしょうか)。
せっかく二人がそろっているのですから二重唱も多く聞けるのかと思ったら、ショッソンの「目覚め」、フォレの「黄金の涙」とドビュッシーの「スペインの歌」のみで、他は独唱曲でした。
独唱曲を分け合うにしても、例えばヴォルフの「イタリア歌曲集」のようにストーリー仕立てのプログラミングにする方法もあると思うのですが、ここではお互いの得意なレパートリーを交互に歌うという感じで、特に曲同士の関連はそれほど持たせていないように思えます(ハンプソンのヴォルフが聞けるのは珍しいですが)。
このコンサートを開いた経緯を知りたいところですが、同じ会場で大歌手二人(+歌曲の名手のピアニスト)を聞くという趣旨なのでしょうか。ちょっと不思議な感じがするコンサートでした。でも演奏自体はさすがに素晴らしいです!

●A Barbara Bonney & Thomas Hampson Recital (Amsterdam, 1997)
この動画は共有が許可されていないので、こちらのリンク先からご覧ください。
Channel名:kadoguy

バーバラ・ボニー&トマス・ハンプソン・リサイタル

1997年9月29日, コンセルトヘバウ, アムステルダム

バーバラ・ボニー(S)
トマス・ハンプソン(BR)
ヴォルフラム・リーガー(P)

グスタフ・マーラー (1860-1911):
春の朝 (1892)(Bonney) 0:00
朝の野を歩けば (1897)(Hampson) 1:56

フーゴ・ヴォルフ (1860-1903):
少年と蜜蜂 (1888)(Bonney) 7:06
春に (1888)(Hampson) 10:36
夜の魔力 (1887)(Hampson) 16:06

リヒャルト・シュトラウス (1864-1949):
静かな歌, op. 41, no. 5(Bonney) 20:38
天の使者, op. 32, no. 5(Hampson) 23:19
子守歌, op. 41, no. 1(Bonney) 26:27
親しい幻影, op. 48, no. 1(Hampson) 30:24

エルネスト・ショッソン(ショーソン) (1855-1899):
目覚め, op. 11, no. 2(Bonney and Hampson) 33:37
リラの花咲くころ, op. 19, no. 3(Hampson) 38:21

フレデリック・ディーリアス (1862-1934):
たそがれの幻影 (1892)(Bonney) 43:15

ガブリエル・フォレ (1845-1924):
黄金の涙, op. 72(Bonney and Hampson) 47:09

クロード・ドビュッシー (1862-1918):
噴水, L. 70/(64) no. 3(Bonney) 50:31
スペインの歌, L. 49/(42)(Bonney and Hampson) 55:33

A Barbara Bonney & Thomas Hampson Recital

29 September 1997, Concertgebouw, Amsterdam

Barbara Bonney, soprano
Thomas Hampson, baritone
Wolfram Rieger, piano

Gustav Mahler (1860-1911):
Frühlingsmorgen (1892)(Bonney) 0:00
Ging heut morgen übers Feld (1897)(Hampson) 1:56

Hugo Wolf (1860-1903):
Der Knabe und das Immlein (1888)(Bonney) 7:06
Im Frühling (1888)(Hampson) 10:36
Nachtzauber (1887)(Hampson) 16:06

Richard Strauss (1864-1949):
Leise Lieder, op. 41, no. 5(Bonney) 20:38
Himmelsboten, op. 32, no. 5(Hampson) 23:19
Wiegenlied, op. 41, no. 1(Bonney) 26:27
Freundliche Vision, op. 48, no. 1(Hampson) 30:24

Ernest Chausson (1855-1899):
Réveil, op. 11, no. 2(Bonney and Hampson) 33:37
Le temps des lilas, op. 19, no. 3(Hampson) 38:21

Frederick Delius (1862-1934):
Twilight Fancies (1892)(Bonney) 43:15

Gabriel Fauré (1845-1924):
Pleurs d’or, op. 72(Bonney and Hampson) 47:09

Claude Debussy (1862-1918):
Le jet d’eau, L. 70/(64) no. 3(Bonney) 50:31
Chanson espagnole, L. 49/(42)(Bonney and Hampson) 55:33

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【生誕100年】ニコライ・ゲッダ(イェッダ)(Nicolai Gedda)

スウェーデン出身の名テノール歌手、ニコライ・ゲッダ(イェッダ)(Nicolai Gedda: 1925.7.11-2017.1.8)が生まれて、今年でちょうど100年となります。誕生日がヘルマン・プライと同じ7月11日というのはこれまで気づきませんでした。

何か国語にも通じ、オペラ、オペレッタから宗教曲、歌曲までなんでもこなす名テノール歌手として、ゲッダのレコードやCDは皆さんのコレクションの中にもあるかもしれません。

私は、ゲッダの生演奏を幸い1度だけ聞くことが出来たのですが、その時配布されたプログラムが手元に残っていたのでこちらに転記します。
1996年10月5日(土)の神奈川県立音楽堂でのリサイタルは、白石隆生氏のピアノによって、グノー、グリーグ、ドニゼッティ、R.シュトラウス、J.シュトラウス、レハールが披露されました。この当時私はあちこちとコンサートに出かけていて、ゲッダの歌唱がどうだったのか正直なところあまり覚えていないのですが、おそらくフランス語のロマンスでしっとりと始まり、ドイツリートなどをはさみながら、最後はオペレッタで聴衆を大いに魅了したのではないかと思います。
それにしてもリヒャルト・シュトラウスとヨハン・シュトラウスを隣り合わせに組んだプログラミングはなかなか見かけないと思います。ゲッダの言語能力と様々なジャンルの様式美をしっかり把握したスタイリッシュな歌唱ゆえに可能な選曲なのでしょう。

●Nicolai Gedda Tenor Recital

1996/10/5(土)7:00PM 神奈川県立音楽堂 (主催:サウンドポート/musica)

1996/10/8(火)7:00PM 東京芸術劇場 (主催:musica)

(後援:オーストリア大使館)

ニコライ・ゲッダ(テノール)
白石隆生(ピアノ)

グノー:うぐいすに

グノー:花にそえて

グノー:おお、君はどこに

グリーク:秘めた愛 (4つのデンマーク語の歌op.5より)

グリーク:君を愛す

グリーク:白鳥

グリーク:ある夢 (6つのドイツ語の歌op.48より)

ドニゼッティ:カヴァティーナ"なんてかわしい人だろう"
アリア"人知れぬ涙"
(歌劇「愛の妙薬」より)

- 休 -

R.シュトラウス:親しき幻影 (5つの歌op.48より)

R.シュトラウス:セレナード (6つの歌op.17より)

R.シュトラウス:夜 (8つの歌op.10より)

R.シュトラウス:ひそやかな誘い (4つの歌op.27より)

R.シュトラウス:献身 (8つの歌op.10より)

J.シュトラウス:魅力あふれるヴェネチアよ (オペレッタ「ヴェネチアの一夜」より)

レハール:女性たちへの接吻 (オペレッタ「パガニーニ」より)

レハール:マキシムの歌 (オペレッタ「メリーウィドウ」より)

レハール:君こそ我が心のすべて (オペレッタ「微笑みの国」より)

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●Nicolai Gedda Tenor Recital

October 5, 1996, Saturday. 7:00 pm, Kanagawa Prefectural Music Hall

October 8, 1996, Tuesday. 7:00 pm, Tokyo Metropolitan Theatre

Nicolai Gedda, tenor
Takao Shiraishi, piano

Gounod: Au Rossignol

Gounod: Envoi de fleurs

Gounod: Ou voulez-vous aller?

Grieg: Dulgt kjærlighed op. 39/2

Grieg: Jeg elsker dig op. 5/3

Grieg: En Svane op. 25/2

Grieg: En Dröm op. 48/6

Donizetti: Cavatina "Quant è bella"
Aria "Una furtiva lagrima"
(from "L'elisir d'amore")

- Intermission -

R. Strauss: Freundliche Vision op. 48/1

R. Strauss: Ständchen op. 17/2

R. Strauss: Die Nacht op. 10/3

R. Strauss: Heimliche Aufforderung op. 27/3

R. Strauss: Zueignung op. 10/1

J. Strauss: Aria "Sei mir gegrüsst" (from "Eine Nacht in Venedig")

Lehár: Aria "Gern hab' ich die Frau'n geküsst" (from "Paganini")

Lehár: Danilo's Song "Dann geh' ich zu Maxim" (from "Die lustige Witwe")

Lehár: Aria "Dein ist mein ganzes Herz" (from "Das Land des Lächelns")

※プログラムの内容表記は原則として配布されたプログラム冊子に従いました(明らかな誤りのみ修正しました)。

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●ニコライ・ゲッダの歌曲の録音(Discogs等の詳細画面にリンクを貼っています)

Nicolai Gedda, Jan Eyron – Beethoven Songs Including "An Die Ferne Geliebte"

Nicolai Gedda, Jan Eyron - Gunnar de Frumerie - Pär Lagerkvist – Sånger

Johann Wolfgang von Goethe, Nicolai Gedda, Eva Pataki – Nicolai Gedda Live in Budapest 1984

Janáček*, Nicolai Gedda • Věra Soukupová, Josef Páleníček, Prague Radio Chamber Female Chorus*, Miroslav Košler – Zápisník Zmizelého / The Diary Of One Who Disappeared

Franz Liszt, Nicolai Gedda, Lars Roos – Lieder = Songs

Franz Liszt, Nicolai Gedda, Lars Roos – Lieder = Songs Vol. 2

Nicolai Gedda, Jan Eyron - Wilhelm Peterson-Berger – Sånger Volym 1

Wilhelm Peterson-Berger, Nicolai Gedda – The Nicolai Gedda Collection Of Swedish Songs: Wilhelm Peterson-Berger
Jan Eyron, piano

Poulenc*, Elly Ameling, Nicolaї Gedda*, William Parker (3), Michel Sénéchal, Gérard Souzay, Dalton Baldwin – Mélodies

Nicolai Gedda, Eva Pataki – Pushkin Songs

Rachmaninov* - Nicolaï Gedda* • Alexis Weissenberg – Mélodies

Nicolai Gedda, Jan Eyron – Ture Rangström, Volym 1

Ture Rangström, Nicolai Gedda, Bo Bergman, Dan Andersson, Erik Lindorm, G.M. Silfverstolpe*, Karin Boye, Frans G. Bengtsson* – Ture Rangström, volym 2

Erik Satie – Les Inspirations Insolites D' Erik Satie

Nicolai Gedda Sings Schubert
Wolfgang Sawallisch, piano

Franz Schubert, Nicolai Gedda, Jan Eyron – Die schöne Müllerin D 795

Edda Moser, Anneliese Rothenberger, Brigitte Fassbaender, Nicolai Gedda, Wolfgang Anheisser, Walter Berry, Erik Werba, Chor Der Bayerischen Staatsoper, Orchester Der Bayerischen Staatsoper Munchen, Thomas Ungar, Franz Schubert – Der Heitere Schubert

F. Schubert* / R. Strauss* - Nicolai Gedda, Erik Werba – Songs

Schumann*, Edda Moser, Hanna Schwarz, Nicolai Gedda, Walter Berry, Erik Werba – Liederspiele - Spanisches Liederspiel, Spanische Liebeslieder, Tragödie, Liebesfrühling, Minnespiel

Nicolai Gedda, Jan Eyron, Emil Sjögren – Emil Sjögren, Vol 1

Emil Sjögren, Nicolai Gedda, Jan Eyron – Emil Sjögren, Vol 2

Nicolai Gedda, Jan Eyron - Wilhelm Stenhammar – 20 Sånger

Nicolai Tcherepnine* - Alexander Tcherepnin / Nicolai Gedda, Alexander Tcherepnin – Mélodies

Nicolai Gedda, Aldo Ciccolini – L'Art De La Mélodie

Nicolai Gedda, Jan Eyron – Svensk Sångantologi, Volym 1

Nicolai Gedda, Jan Eyron – Svensk Sångantologi, Volym 2

Nicolai Gedda, Jan Eyron – Svensk Sångantologi, Volym 3

Nicolai Gedda – Lieder Aus Russland Und Skandinavien
Jan Eyron, piano

Nicolai Gedda, Jan Eyron – Great Opera Composers In Song

Nicolai Gedda - Rolf Leanderson – Svenska Duetter
Jan Eyron, piano

Nicolai Gedda / Николай Гедда* – Romances / Романсы
Liya Mogilevskaya, piano

Nicolai Gedda, Gerald Moore – Nicolai Gedda Sings Lyric Songs and Arias

Nicolai Gedda CD Opera Society Recital Queen Elizabeth Hall 1973 Parsons
Geoffrey Parsons, piano
Schumann: Dichterliebe; Rachmaninoff: 12 songs
2.9.1973, Queen Elizabeth Hall, London

Northern and Russian Songs
Geoffrey Parsons, piano
5.12.1974, Paris

Nicolai Gedda – Sångargala I Vita Bergen
Eva Pataki, piano

Nicolai Gedda – Liederabend
Hermann Reutter, piano
Aurèle Nicolet, flute
19 March 1964, NDR Hannover

Nicolai Gedda – Recital
Pieralba Soroga, Piano

Nicolai Gedda – Nicolai Gedda Tenor
Erik Werba, piano

Nicolai Gedda, Erik Werba – Lieder
Live Salzburger Festspiele 18.08.1959

Nicolai Gedda, Erik Werba – Lieder - Recital
Salzburger Festpiele, August 17, 1961, Großer Saal des Mozarteums - Live

Nicolai Gedda, John Wustman – Springtime In Song

Nicolai Gedda – Fyra Visor I Svensk Folkton - Jungfrun Under Lind - Irmelin Rose - Och Andra Sånger - Vol.2

Stockholms Studentsångare, Nicolai Gedda, Jan Eyron, Lars Blohm – Mälardrottning

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●ニコライ・ゲッダと共演したピアニスト(もっと沢山いると思いますが、調べのつく範囲内で記載しました。最もゲッダと結びつきの強かったピアニストは、ヤン・エイロン、エリック・ヴェルバと思われます)

Barbro Aquilon

Dalton Baldwin

Giovanni Bria

Aldo Ciccolini

Jan Eyron

Hans Willi Häusslein

Shelley Katz

David Lutz

Frieder Meschwitz

Yoichi Miura(三浦洋一)

Liya Mogilevskaya

Gerald Moore

Arnold Östman

Josef Páleníček

Geoffrey Parsons

Eva Pataki

Hermann Reutter

Lars Roos

Wolfgang Sawallisch

Takao Shiraishi(白石隆生)

Werner Singer

Pieralba Soroga

Alexander Tcherepnin

Alexis Weissenberg

Erik Werba

Hans Westermeier

John Wustman

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(ディスコグラフィー)

Discogs

A Notable Quartet: Gundula Janowitz, Christa Ludwig, Nicolai Gedda, Dietrich Fischer-Dieskau (compiled by John Hunt: 1995)

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●Haendel, "Dì ad Irene" - Nicolai Gedda; Gerald Moore (Londra, BBC, 1961)

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東京春祭 歌曲シリーズ vol.44:アドリアナ・ゴンサレス(ソプラノ)&イニャキ・エンシーナ・オヨン(ピアノ)(2025年4月8日 東京文化会館 小ホール(ネット席))

東京春祭 歌曲シリーズ vol.44
アドリアナ・ゴンサレス(ソプラノ)&イニャキ・エンシーナ・オヨン(ピアノ)

2025年4月8日 [火] 19:00開演(18:30開場)
東京文化会館 小ホール(ネット席)

ソプラノ:アドリアナ・ゴンサレス
ピアノ:イニャキ・エンシーナ・オヨン

R.デュソー:
 心が目覚めるとき op.10-2
 機会 op.10-1
 神託 op.2-2

H.コヴァッティ:
 《ダフネ》より サアディの薔薇
 酔いしれたい
 うんと言ったよ

I.アルベニス:
 《2つの散文》
  夕暮れ
  悲しみ
 それは愛である

R.デュソー:
 さようなら op.2-1
 君の涙に捧ぐ op.5-1
 エレジー

~休憩(18分)~

I.アルベニス:《ベッケルの詩》より
 そよ風の口づけ
 広間の片隅に
 この胸に君が頭を傾けるとき

E.グラナドス:《昔風の粋なスペイン歌曲集》より
 悲しみにくれるマハ I(おお!残酷な死)
 悲しみにくれるマハ II(ああ、私の命の恋人よ!)
 悲しみにくれるマハ III(あの素敵な恋人の)

F.オブラドルス:《スペイン古典歌曲集》より
 第一弦のないギター
 三人のムーア娘
 松の森の中で

I.アルベニス:《4つの歌》より
 病と健康
 楽園を取り戻す
 後退

E.グラナドス:《愛の歌曲集》より
 泣いていたのは かの乙女
 泣かないで、可愛い瞳
 僕の恵みよ

[アンコール]
M.サンドバル:グアテマラシティの哀歌

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Tokyo-HARUSAI Lieder Series vol.44
Adriana González(Soprano)& Iñaki Encina Oyón(Piano)

April 8 [Tue.], 2025 at 19:00(Door Open at 18:30)
Tokyo Bunka Kaikan, Recital Hall

Soprano:Adriana González
Piano:Iñaki Encina Oyón

Robert Dussaut:
 Quand le cœur s’éveille op.10-2
 Chance op.10-1
 L’Oracle op.2-2

Hélène Covatti:
 Les Roses de Saadi(“Daphné”)
 Je voudrais m’enivrer
 Je t’ai dit oui

Isaac Albéniz:
 “Deux Morceaux de prose”
  Crépuscule
  Tristesse
 Il en est de l’amour

Robert Dussaut:
 Adieu op.2-1
 Je dédie à tes pleurs op.5-1
 Élégie

-Intermission-

Isaac Albéniz:“Rimas de Becquer”(Excerpts)
 Besa el aura que gime blandamente
 Del salón en el ángulo oscuro
 Cuando sobre el pecho inclinas

Enrique Granados:“Tonadillas en estilo antiguo”
 La maja dolorosa I(Oh! Muerte cruel)
 La maja dolorosa II(¡Ay, majo de mi vida!)
 La maja dolorosa III(De aquel majo amante)

Fernando Obradors:“Canciones Clásicas Españolas”(Excerpts)
 La guitarra sin prima
 Tres morillas
 En el pinar

Isaac Albéniz:“Quatre Mélodies”(Excerpts)
 In sickness and health
 Paradise regained
 The retreat

Enrique Granados:“Canciones amatorias”(Excerpts)
 Lloraba la niña
 No lloréis, ojuelos
 Gracia mía

[Encore]

Miguel Sandoval:Lamento guatemalteco

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今年の東京春祭 歌曲シリーズで、ゲルハーヘル&フーバーの他にもう一つネット配信で聞いたコンサートが「アドリアナ・ゴンサレス(ソプラノ)&イニャキ・エンシーナ・オヨン(ピアノ)」のリサイタルでした。
今回のプログラムで披露されたロベール・デュソー(Robert Dussaut: 1896-1969)&エレーヌ・コヴァッティ(Hélène Covatti: 1910-2005)夫妻による歌曲集(Apple Musicのリンク先)と、アルベニス歌曲全集(Apple Musicのリンク先)の録音をこのコンビはすでにリリースしていて、これらの珍しい作品を実際に聞くことの出来るよい機会でした。
そして東京春祭 歌曲シリーズの素晴らしいところは配信の場合、演奏と並行して日本語字幕が出ることで、これらの馴染みの薄い歌曲を知るための大きな助けとなりました。

前半はフランス語による歌曲、後半がスペイン語による歌曲(+アルベニスの英語歌曲)で構成されていて、アルベニスは前半・後半両方で披露されました(アルベニスにはフランス語による歌曲もあるようです)。

こちらのホームページから簡単な曲目解説のPDFがダウンロードできますが、それによると、ロベール・デュソー&エレーヌ・コヴァッティ夫妻の一人娘のテレーズはピアノ教師をしていて、彼女に師事していた今回のピアニスト、オヨンがテレーズの両親の作品の整理を手伝ったという経緯があり、それが録音やステージでの披露につながったようです。

ソプラノ歌手、アドリアナ・ゴンサレスはフランス系グアテマラ人とのことで、ルーツにかかわる作品を今回選曲したということなのでしょう。デュソーの「機会」での押し出しの強い豊麗な声、コヴァッティの「酔いしれたい」での弱声から強声へのむらのない響きの充実感など、彼女の声の陰影と強靭さ、それに抑えた時の繊細な響きが強く印象に残りました。
コヴァッティの「うんと言ったよ」は長い前奏が印象的で、オヨンが一貫して美しい響きを聞かせていました。

デュソー&コヴァッティ夫妻の歌曲はしっとりとした趣のある魅力的な作品だと思いますが、あまり聞きこんでいないので、このコンビの録音でじっくり聞いてみたいと思います。
前半最後のデュソーの「エレジー」は技巧的なヴォカリーズでした。

休憩後はアルベニス、グラナドス、オブラドルスといった王道のスペイン作曲家たちの作品ですが、グラナドスの「悲しみにくれるマハⅠ~Ⅲ」はやはり強いインパクトを受けます。
アルベニスの歌曲は短くて繊細な印象を受けました。

今回も家でくつろいで聞いていたのですが、あまりにも心地よすぎて、いつもの悪い癖が出てしまい、後半は眠りに落ちてしまいました。目が覚めた時はとっくに配信は終わっていて、スペイン歌曲のオブラドルスあたりからアンコールまで聞きそびれてしまいました。なんとも申し訳ないことをしました。
演奏家のお二人の見事な演奏と素敵な選曲に拍手をおくりたいと思います。

ちなみにアンコールで演奏されたらしいM.サンドバル作曲の「グアテマラシティの哀歌」の映像が動画サイトにアップされていたので、こちらに引用いたします。前半最後に続き、アンコールもヴォカリーズで締めくくったということですね。

●'Lamento guatemalteco' - Adriana González & Iñaki Encina (2022)

Channel名:LIFE Victoria Barcelona(オリジナルのサイトはこちらのリンク先です)

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リーズ・ソング(旧:リーズ・リーダー) Leeds Song (formerly:Leeds Lieder) 2025

現役世代で最も多忙を極める歌曲ピアニストのジョーゼフ・ミドルトン(Joseph Middleton)が芸術監督をつとめる「Leeds Song(旧:Leeds Lieder)」が今年も歌曲のコンサート、マスタークラス、プレトークを行い、現地時間4/12(土)に最終日を迎えます。
今回はPresidentのエリー・アーメリング(Elly Ameling)のマスタークラス2回をはじめとして、多くの歌手、ピアニストによるコンサート、マスタークラスなどがYouTubeで配信され、そのままアーカイヴで見ることが出来ます。
92歳のアーメリング女史の以前と変わらないお元気さは全く驚異的です。コンサートではイギリスで最も優れたリート歌手の一人と個人的に思っているロデリック・ウィリアムズのプログラミングが興味深く「エキゾチックな雰囲気(A touch of exotic)」と題された異国情緒あふれる作品を集めた中でシューベルトの「ミニョン」のような女声用歌曲も披露しています。また、私が現役世代で最も注目しているうちの一人であるソプラノのカタリナ・コンラーディ(Katharina Konradi)のリサイタルなど、見きれないほどの動画があります。
グレアム・ジョンソンやジュリアス・ドレイクのような歌曲の名手たちや、ソプラノのフェリシティ・ロット、バリトンのトマス・アレンなどのマスタークラスもあります。
皆さんも興味のある動画をご覧になってみてはいかがでしょうか。公式サイトではプログラムもPDFでダウンロードできます(「プログラム等詳細」のリンク先にあります)。

これまで"Leeds Lieder"と冠してきた名称を今年から"Leeds Song"に変更した理由についてミドルトンが動画で話していますし、プログラム冊子にも記載されています。「リート」という言葉は美しいけれど、一般には馴染みの薄い言葉なので、もっと「輪を広げたい」ということのようです。詳しくは下記動画やPDFのプログラム冊子をご覧ください。

●Why Leeds Lieder became Leeds Song

Channel名:Leeds Song (オリジナルのサイトはこちらのリンク先です)

●2025.4.5(土)

・1-2pm(現地時間。以下同):ランチタイム・オープニング・リサイタル:Carolyn Sampson and Joseph Middleton
(Patricia Nolz and Joseph Middletonの予定だったが、Patricia Nolz怪我の為、Carolyn Sampsonに変更)
プログラム等詳細
動画

・7.30pm:イヴニング・オープニング・リサイタル:Florian Boesch and Joseph Middleton
Franz Schubert Winterreise
プログラム等詳細
動画

●2025.4.6(日)

・10am-12.30pm:フェスティヴァル・マスタークラスI:Elly Ameling
プログラム等詳細
動画

・1-2pm:ランチタイム・リサイタル:Erika Baikoff and Camille Lemonnier
プログラム等詳細
動画

・3-4.30pm:ヤング・アーティスツ・スタディ・イヴェント・ウィズ・Richard Stokes
Young Artists Study Event with Richard Stokes
プログラム等詳細
動画

・7.30pm:イヴニング・リサイタル:Roderick Williams OBE and Andrew West
プログラム等詳細
動画

●2025.4.7(月)

・10am-1pm:フレンズ・フェスティヴァル・マスタークラスII:Anna Tilbrook
プログラム等詳細
動画

・2-4pm:フレンズ・フェスティヴァル・マスタークラスIII:Elly Ameling
プログラム等詳細
動画

・7pm:イヴニング・リサイタル:The Erda Ensemble
Marta Fontanals-Simmons mezzo-soprano
Chloë Vincent flute
Olivia Jageurs harp
プログラム等詳細
動画

●2025.4.8(火)

・7.30pm:イヴニング・リサイタル:Katharina Konradi and Joseph Middleton
プログラム等詳細
動画

●2025.4.9(水)

・10am-1pm:フェスティヴァル・マスタークラスIV:Amanda Roocroft
プログラム等詳細
動画

・5-6.30pm:コンポーザーズ&ポエッツ・フォーラム・ショーケース:“A Leeds Songbook”
プログラム等詳細
動画

・7pm:イヴニング・リサイタル:Freddie Ballentine and Kunal Lahiry
プログラム等詳細
動画

●2025.4.10(木)

・11.30am-1pm:ヤング・アーティスツ・ショーケース
プログラム等詳細
動画

・2-5pm:フェスティヴァル・マスタークラスV:Julius Drake
プログラム等詳細
動画

・7.30pm:イヴニング・リサイタル:Louise Alder and Joseph Middleton
プログラム等詳細
動画

●2025.4.11(金)

・10am-12.30pm:フェスティヴァル・マスタークラスVI:Sir Thomas Allen
プログラム等詳細
動画

・1-2pm:リラックスト・ランチタイム・リサイタル:Kitty Whately and Natalie Burch
プログラム等詳細
動画

・3-6pm:フェスティヴァル・マスタークラスVII:Dame Felicity Lott
プログラム等詳細
動画

・7.30pm:イヴニング・リサイタル:Beth Taylor and Julius Drake
(Alice Coote and Julius Drakeの予定だったが、Alice Coote体調不良の為、Beth Taylorに変更)
プログラム等詳細
動画

●2025.4.12(土)

・12-1.30pm:レクチャー・リサイタル:Graham Johnson OBE
with Manon Ogwen Parry (soprano), Hugo Brady (tenor) and Leeds Lieder Young Artist singers
プログラム等詳細
動画

・3.30-5pm:ヤング・アーティスツ・フィナーレ・コンサート
プログラム等詳細
動画

・6pm:イヴニング・クロージング・リサイタル:Christoph Prégardien and Joseph Middleton
Franz Schubert
Die schöne Müllerin
プログラム等詳細
動画

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東京春祭 歌曲シリーズ vol.43:クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン)&ゲロルト・フーバー(ピアノ) II(2025年3月22日 東京文化会館 小ホール(ネット席))

東京春祭 歌曲シリーズ vol.43
クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン)&ゲロルト・フーバー(ピアノ) II

2025年3月22日 [土] 18:00開演(17:30開場)
東京文化会館 小ホール(ネット席)

バリトン:クリスティアン・ゲルハーヘル
ピアノ:ゲロルト・フーバー

シューマン:

《6つの歌》op.107
  第1曲 心の痛み
  第2曲 窓ガラス
  第3曲 庭師
  第4曲 紡ぎ女
  第5曲 森で
  第6曲 夕べの歌

《ケルナーによる12の詩》 op.35
  第1曲 あらしの夜の楽しみ
  第2曲 愛の喜びよ、消し去れ
  第3曲 旅の歌
  第4曲 新緑
  第5曲 森へのあこがれ
  第6曲 亡き友の杯に
  第7曲 さすらい
  第8曲 ひそやかな愛
  第9曲 問い
  第10曲 ひそやかな涙
  第11曲 だれがお前をそんなに悩ますのだ
  第12曲 古いリュート

-休憩-

《3つの詩》 op.119
  第1曲 小屋
  第2曲 戒め
  第3曲 花婿と白樺

《ガイベルによる3つの詩》 op.30
  第1曲 魔法の角笛を持つ少年
  第2曲 小姓
  第3曲 ヒダルゴ(スペインの郷士)

《6つの歌》 op.89
  第1曲 夕べの空は荒れて
  第2曲 秘密の失踪
  第3曲 秋の歌
  第4曲 森との別れ
  第5曲 戸外へ
  第6曲 ばらよ、ばらよ

《リートと歌 第4集》 op.96
  第1曲 夜の歌
  第2曲 松雪草
  第3曲 あなたの声
  第4曲 うたわれて
  第5曲 天と地

[アンコール曲]

シューマン:

歌曲集《ミルテの花》op.25より
  第17曲 ヴェネツィアの歌1

歌曲集《ミルテの花》op.25より
  第25曲 東方のバラより

ロマンスとバラード集第2集 op.49より 第1曲 二人の擲弾兵

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Tokyo-HARUSAI Lieder Series vol.43
Christian Gerhaher(Baritone) & Gerold Huber(Piano)II

March 22 [Sat.], 2025 at 18:00(Door Open at 17:30)
Tokyo Bunka Kaikan, Recital Hall (Live Streaming)

Baritone:Christian Gerhaher
Piano:Gerold Huber

Schumann:

“Sechs Gesänge” op.107
  I. Herzeleid
  II. Die Fensterscheibe
  III. Der Gärtner
  IV. Die Spinnerin
  V. Im Wald
  VI. Abendlied

“Zwölf Gedichte von Justinus Kerner” op.35
  I. Lust der Strumnacht
  II. Strib, Lieb’ und Freude’!
  III. Wanderlied
  IV. Erstes Grün
  V. Sehnsucht nach der Waldgegend
  VI. Auf das Trinkglas eines verstorbenen Freundes
  VII. Wanderung
  VIII. Stille Liebe
  IX. Frage
  X. Stille Tränen
  XI. Wer machte dich so krank?
  XII. Alte Laute

- Intermission -

“Drei Gedichte aus den Waldliedern von Gustav Pfarrius” op.119
  I. Die Hütte
  II. Warnung
  III. Der Bräutigam und die Birke

“Drei Gedichte von Emanuel Geibel” op.30
  I. Der Knabe mit dem Wunderhorn
  II. Der Page
  III. Der Hidalgo

“Sechs Gesänge von Wilfried von der Neun” op.89
  I. Es stürmet am Abendhimmel
  II. Heimliches Verschwinden
  III. Herbstlied
  IV. Abschied vom Walde
  V. Ins Freie
  VI. Röselein, Röselein!

“Lieder und Gesänge IV” op.96
  I. Nachlied
  II. Schneeglöckchen
  III. Ihre Stimme
  IV. Gesungen!
  V. Himmel und Erde

[Encore]

Schumann:

“Myrthen” op.25
  - XVII. 2 Venetianische Lieder No.1, "Leis' rudern hier"
  - XXV. Aus den östlichen Rosen
Romanzen und Balladen, Book 2, op.49 - I. Die beiden Grenadiere

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今年も東京春祭 歌曲シリーズが配信されたのでゲルハーヘル(ゲアハーアー)&フーバーのシューマンの夕べの第2夜を聞くことが出来ました。

本当はマウロ・ペーター&村上明美の『美しき水車屋の娘』の配信も聞こうと思っていたのですが、チケットを買おうとサイトを調べたら、ずっと前に終わっていました(泣)。
ゲアハーアー&フーバーのシューマンの第一夜も数日前に終わっていて聞けなかったのが残念でしたが、第二夜に間に合ってほっと胸をなでおろしました。そして、このコンサートは期待にたがわぬ非常に充実した演奏で大満足でした。

今回のプログラムは、後期作品(1850~1851年作曲)のOp. 107、119、89、96の合間に、「歌の年」(1840年)に作曲されたOp. 35、30を混ぜ合わせていて、普段あまり聞くことがない曲と、馴染みの曲を聴く喜びの両方を満たしてくれる好選曲だと思いました。

ところで、ゲアハーアー&フーバーが多くの女声歌手と共にSONYレーベルに録音したシューマン歌曲全集でも今回のコンサートで取り上げられた歌曲はすべてゲアハーアーが歌っているのですが、実はOp.107の第2曲「窓ガラス」と第4曲「紡ぎ女」はテキストの主人公が女性の設定であり、本来女声歌手が歌うことを想定しているものと思うのですが、録音でもあえて女声歌手に担当させず自分で歌っているのが興味深いです。
おそらくゲアハーアーはこの歌曲集Op.107全体をまとめて一人で歌うことに何らかの意味を見出しているのではないかと推測されますが、それが何なのかは分かりませんでした。3曲目にヴォルフも作曲しているメーリケの「庭師」にシューマンが作曲した軽快な曲が置かれていますが、概してこのOp.107の作品は悲痛な心情を歌うものが多い印象があります。第5曲「森で」は生き生きと活動している生物とみじめな自分の対比を歌っていますが、ゲアハーアーはほとんどつぶやくような無の状態で主人公の心痛を表現していて、印象に残っています。

ケルナーの詩による12の歌Op.35はF=ディースカウやプライがまとめて歌うことによって、その価値が見出された作品群だと思うのですが、今回のゲアハーアーの歌唱も作品の質の高さをあらためて思い起こさせてくれた素晴らしい歌唱でした。「新緑」の最終節の劇的な感情の発露、「ひそやかな涙」の胸に直接訴えかけてくるような絶唱、そして最後の2曲「だれがお前をそんなに悩ますのだ」「古いリュート」のささやくような表現の訴求力、それにフーバーの繊細なピアノなど、この歌曲集の素晴らしさを再認識させられた演奏でした。
「古いリュート」の静謐な響きのまま前半が終了してなんだか胸が熱くなってしまいました。

休憩後も後期作品がいろいろ聞けて非常に感銘を受けました。
ゲアハーアーはF=ディースカウの弟子ですが、師匠のデフォルメされたような振幅の大きさはなく、ゲアハーアーの弱声主体のダイナミクスの方により心地よさを感じている自分がいました。リート演奏の流儀も時代と共に変わっていることをあらためて実感しました。

それにしてもシューマンの後期の歌曲をこれまであまり聞いていなかったなぁと思い、ゲアハーアーとフーバーの録音を少しずつ聞いていこうと思いました。「歌の年」の作品に比べて影の要素が強い印象を受けました。シューマンの精神状態を反映しているのかなと思いました。

ゲロルト・フーバーのピアノは、以前何度か実演で聞いた時は意外と癖がある時も感じられたのですが、今回、一貫して歌と一体となる素晴らしさを感じました。

アンコールは3曲。ミルテの花からの美しい2つの作品と、有名な「二人の擲弾兵」で締めくくられました。

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