ジェラルド・ムーア(Gerald Moore)生誕120年

ジェラルド・ムーア (Gerald Moore, 1899.7.30, Watford, Hertfordshire - 1987.3.13, Penn, Buckinghamshire)

歌曲の伴奏者として一時代を築いたジェラルド・ムーアが生まれて2019年7月30日で120年が経ちました。
早いものです。
私がムーアの演奏に惹かれて、自伝を読んだり、録音を聞いたりしていた頃、彼はもちろんとっくに引退していましたが、まだご健在でした。
1987年に彼の訃報記事が新聞に掲載された時のショックは今でも思い出すことが出来ます。
当時はインターネットなどありませんでしたから、図書館に行って、新聞各紙の訃報欄をチェックしたりしたものでした。

ムーアの演奏や自伝を通じて、彼のことを知るにつれて、ムーアの器楽曲演奏の録音をもっと聞いてみたいと思うようになってきました。
彼は一般には歌曲の分野で大きな名声を獲得しましたが、実際には楽器奏者たちとも数多く共演しており、彼の著書にも器楽曲について触れられていました。
当時店頭で入手出来たのは、シューベルトの「アルペジョーネ・ソナタ」をフォイアマンのチェロと共演したLPでした。
その後、FMでムーアの特集が組まれた時に放送されたデュ・プレとのフォレ「エレジー」のあまりの素晴らしさに、エアチェックしたテープを何度も巻き戻して聞いたものでした(これもLPで再発売されたものに収録されていました)。
ムーアが器楽曲でも歌心を発揮した独自の魅力を醸し出していることを知り、その後、少しずつ彼の器楽録音を入手したり、入手できないものは上野の音楽資料館で探して、例えばゴイザーとのブラームス:クラリネット・ソナタのLPなどを楽しみました。
今やインターネットで様々な貴重な音源を聞くことが出来、つくづくいい時代になったなぁと感じます。
そんなムーアの器楽曲演奏をいくつか貼り付けてみました。
興味のある方は、彼の歌曲以外の演奏がどんな感じなのかぜひ聴いてみてください。

●ピアノ独奏
ヘラー: 練習曲 ホ長調 Op.45 No.9
ジェラルド・ムーア(P)
Gerald Moore plays Heller Étude in E Major Op.45 No.9
Gerald Moore
Rec. 9 November 1949

●ピアノ連弾
ドヴォジャーク: スラヴ舞曲 ト短調 Op. 46 No. 8
ジェラルド・ムーア(P: Primo)
ダニエル・バレンボイム(P: Secondo)
16 Slavonic Dances B78 & B145 (Opp. 46 & 72) (2003 Remastered Version) , B78: No. 8 in G minor
Gerald Moore
Daniel Barenboim
Rec. 1969

●チェロとピアノ
フォレ: エレジー ハ短調 Op. 24
ジャクリーン・デュ・プレ(VLC)
ジェラルド・ムーア(P)
Fauré / Jacqueline du Pré, 1962: Elegie in C minor, Op. 24 - Gerald Moore, piano
Jacqueline du Pré (1945-1987)
Rec. 1 April 1969

●チェロとピアノ
シューベルト: アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D821
エマヌエル・フォイアマン(VLC)
ジェラルド・ムーア(P)
Schubert - Arpeggione sonata - Feuermann / Moore
Emanuel Feuermann
Gerald Moore
Rec. 29-30.VI.1937, Abbey Road Studio 3, London

●クラリネットとピアノ
ブラームス: クラリネット・ソナタ ヘ短調 Op.120-1
ハインリヒ・ゴイザー(CL)
ジェラルド・ムーア(P)
Johannes Brahms: Sonate für Klarinette und Klavier Nr. 1
Heinrich Geuser / Gerald Moore
Rec. 14 November 1958, Berlin, Zehlendorf

第1楽章 Allegro appassionato

第2楽章 Andante un poco adagio

第3楽章 Allegretto grazioso

第4楽章 Vivace

●ヴィオラとピアノ
ブラームス: ヴィオラ・ソナタ 変ホ長調 Op.120-2
ウィリアム・プリムローズ(VLA)
ジェラルド・ムーア(P)
Brahms: Sonata in E-Flat, Op. 120, No. 2
William Primrose, viola
Gerald Moore, piano
Rec. 16 September 1937, EMI's Studio No. 3, Abbey Road, London
1. Allegro amabile
2. Allegro appassionato (at 7:30)
3. Andante con moto (at 12:45)

●ヴァイオリンとピアノ
シマノフスキー: 神話 Op.30 ~ 1. アレトゥーザの泉
ティボール・ヴァルガ(VLN)
ジェラルド・ムーア(P)
Karol Szymanowsky: Mythes, Op.30, No. 1: La fontaine d'Arethuse
Tibor Varga · Gerald Moore
Rec. 1947

●チェロとピアノ
リムスキー=コルサコフ: マルハナバチの飛行(「熊蜂の飛行」という題で有名ですが、正しくは「熊蜂」ではないそうです)
ピエール・フルニエ(VLC)
ジェラルド・ムーア(P)
Rimsky-Korsakov: Flight of the Bumblebee, Fournier & Moore (1957)
Pierre Fournier (1906-1986), Cello
Gerald Moore (1899-1987), Piano
Rec. 1957

●ピアノ独奏
シューベルト(ジェラルド・ムーア編曲): 音楽に寄せて D547
ジェラルド・ムーア(P)
Schubert (arr. Moore): An die Musik D547 (2003 Remastered Version)
Gerald Moore
Rec. 20 Feb. 1967, Royal Festival Hall (live)

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東京春祭2019オンデマンド配信開始(2019.7.26~10.25までの期間限定)

毎年春に上野で催される東京・春・音楽祭の2019年の公演からいくつか配信を開始しました。
ブリン・ターフェルや藤木大地の歌曲公演は7/28(日)現在はまだ配信されていませんが、もしかしたらそのうち追加されるかもしれませんので要チェックです。

 こちら

歌曲関連で特に注目したのがクララ・シューマンの生誕200年記念のコンサートです。
このコンサートにクララ自身の作品は一曲も含まれていません。
というのも、解説によれば「150年前、50代のクララが行ったとされる演奏家として最後のコンサートを再現」したものだからです。
ピアニストの伊藤恵さんを中心に、様々な演奏家たちが出演して、素敵なコンサートを再現していました。

 プログラムなどの詳細はこちら

歌曲の演奏についてだけ下記に抜き出しておきます。

クララ・シューマン ―― 生誕200年に寄せて【1】

2019年4月5日(金)旧東京音楽学校奏楽堂

31:40頃- シューベルト(Schubert)/若い尼(Die junge Nonne)D828
菅英三子(S)
伊藤恵(P)

50:40頃- ブラームス(Brahms)/愛のまこと(Liebestreu)op.3-1、あこがれ(Sehnsucht)op.49-3
菅英三子(S)
伊藤恵(P)

クララ・シューマン ―― 生誕200年に寄せて【2】

35:50頃- シューマン(Robert Schumann)/きみの顔(Dein Angesicht)op.127-2、《女の愛と生涯(Frauenliebe und -leben)》op.42より第2曲「彼は誰よりも素晴らしい人(Er, der Herrlichste von allen)」
菅英三子(S)
伊藤恵(P)

ソプラノの菅英三子さんがロマン派の名歌曲をしっとりと抑えて歌っているのもなかなか貴重な機会だと思います。
そして、伊藤恵さんのピアノが本当に素晴らしいです!
彼女の歌曲伴奏は実演でも聞いたことがありますが、実に美しい音楽を奏でます。
基本は歌手を立てる演奏ですが、出るべきところでは前面に出て、練られた美しいタッチとペダリング、適切なテンポ、リズムなど、美点を挙げたらきりがないです。

後半のシューマンの歌曲が終わると、伊藤さんによるシューマンのピアノ曲「幻想小曲集」op.12 の抜粋が演奏されますが、これがまた絶品ですので、ぜひ歌曲ファンの方にも聞いていただけたらと思います。

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歌曲ピアニスト平島誠也の録音を聴く

アーウィン・ゲイジ、コンラート・リヒターらに師事して、歌曲のスペシャリストとして多くの歌手たちから信頼を得ている平島誠也氏がブログ「落語ときどきピアノ~平島誠也の覚書き~」に「私がyoutubeにアップする理由」という記事をアップしていて、興味をもったので、動画サイトで検索していくつか引っ張ってきました。

24のシェック歌曲 Schoeck Lieder

2007年内藤明美メゾソプラノリサイタルより
私がはじめて内藤さん&平島さんのリサイタルを聞きに行った時のライヴ録音です。内藤さんは歌曲の素晴らしい演奏家の一人です。録音に合わせて山崎裕視氏(1曲目のみ上田敏)の対訳が表示されているので、シェックの歌曲入門としても最適な動画です。

太田直樹(Br.) ドイツリートを歌う

1998年録音。メンデルスゾーン「最初の喪失」「ヴェネツィアのゴンドラの歌」、ブラームス「セレナード」「五月の夜」
太田直樹氏は2017年に50代で亡くなられたのですが、実演で何度か聞くことが出来たのがよい思い出です。ここでも端正で誠実な歌唱が聞けます。メンデルスゾーンの「最初の喪失」をシューベルトの曲と比べて聞いてみるのも興味深いと思います。

名曲アルバム ヴォルフ

ヴォルフ「夏の子守歌」を釜洞祐子さん(S)と平島さんが若干のアレンジを加えて(原曲だと4分弱で終わってしまう為と思われます)演奏しています。ヴォルフの生まれ育った街並みを見られる貴重な映像です。

川下登 レーヴェとヴォルフを歌う

レーヴェの「魔王」、「詩人トム」、ヴォルフの「火の騎士」、「こうのとりの使い」、「歌人」。
この録音は昔FMで聞いた記憶があります。バラードを日本人歌手でこれだけまとめて聴ける機会はなかなかないので貴重な放送でした。川下(かわしも)氏のハイバリトンはディクションが明瞭で聞きやすいです。平島氏のピアノは雄弁で、冴えています。

浜辺の歌 Hamabe no Uta

秋山恵美子さん(S)の名唱。誰もが知る名作を平島氏の編曲で美しく演奏しています。

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ヘルマン・プライ(Hermann Prey)の1963年の映像

2019年7月11日が生誕90年にあたるドイツの名バリトン、ヘルマン・プライ(Hermann Prey: 1929-1998)を祝して、ドイツのサイトで彼の記事がいくつか書かれていますが、そうした中、1分強ですが、1963年のプライの映像がアップされていました(映像の右下にマウスポインターを持っていくとスピーカーのマークが表示されますので、それをクリックすると音が出ます)。

 こちら

BR_KLASSIKのツイッターに掲載された映像で、たった1分7秒だけですが、若かりしプライが導入の挨拶(19世紀のロマン派の作曲家といえば多くの人はシューマンを思い浮かべます・・・といった話)に続いてシューマン(Schumann)のケルナーの詩による「旅の喜び(Wanderlust), Op. 35/3」の一部を歌っています。
右下の記載を見ると1963年の映像のようです。
こんなに若いプライの映像はなかなか見る機会がなかったので貴重です。

なんともみずみずしく、繊細ですらあるプライの美声です!

少しだけ映るピアニストはおそらくギュンター・ヴァイセンボルン(Günther Weissenborn)と思われます。

こういう映像をどんどんアップしてくれると有難いのですが、権利の問題などで難しいのでしょうか・・・。
いずれにせよ、この短い映像は、プライファンの渇望を少しでも癒してくれるものではないでしょうか。

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アーメリングの「死と乙女(Der Tod und das Mädchen, D 531)」がドイツのラジオ局で放送されていた!

先日ドイツのラジオ局WDR3でエリー・アーメリング(Elly Ameling)とイェルク・デームス(Jörg Demus)によるシューベルト「死と乙女(Der Tod und das Mädchen, D 531)」が放送されたようです。

 こちら

上記サイトのシューベルトの肖像が掲載されている左横に情報が掲載されています。

---------

Rätselauflösung(謎解き)

Franz Schubert
Der Tod und das Mädchen
op. 7,3
D 531
Elly Ameling, Sopran
Jörg Demus, Klavier
(2'40'')

Lösung(答え):
Franz Schubert
Quartett d-moll
D 810
Melos-Quartett
(39'47'')

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放送されたのはなぞなぞのコーナーらしく、おそらくアーメリング&デームスの「死と乙女」が放送で流されて、この曲をテーマにした弦楽四重奏曲は何でしょうか?というような問題だったのではないかと推測されます。

私の知る限り、アーメリングはこの曲を商業録音していませんし、Sandmanさんのアーメリング・ディスコグラフィーのサイトではオランダのBeeld en Geluidに保存されているおそらく放送音源が掲載されており、ピアニストはルドルフ・ヤンセン(Rudolf Jansen)でした(Nov.25, 1981)。

WDR3で放送された録音がドイツでのライヴなのか、それとも放送用の録音なのかは分かりませんが、未知の音源がまだまだあることが分かり、ファンとしては嬉しくなりました。

アーメリングが死神を怖がる乙女と、乙女を宥める死神をどのように表現したのか聴いてみたいものです。

ちなみにアーメリングは「死と乙女」のパロディ版とも言える「若者と死(Der Jüngling und der Tod, D 545)」をEMIレーベルにアーウィン・ゲイジ(Irwin Gage)と録音しており、iconシリーズの組み物CDで復活しています。

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ヘルマン・プライ(Hermann Prey)生誕90周年記念ネットラジオ番組(独"rbb Kultur")

7月11日は名バリトン歌手ヘルマン・プライ(Hermann Prey, 1929年7月11日-1998年7月22日)の生誕90年記念日です。

"rbb Kultur"というドイツのラジオ局で月曜日の20:04-21:00(日本時間翌日AM3:04-4:00)に"Schöne Stimmen(美しい声)"という番組が放送されています。

先週はブリギッテ・ファスベンダー(Brigitte Fassbaender)の80歳誕生日祝いの放送があり、放送後もネットで聴くことが出来ます。
 こちら

そして7月8日に、ヘルマン・プライの生誕90周年を記念した番組が放送されるそうです。
日本時間の7月9日AM3時04分から放送されますが、真夜中ですので、後日サイトにアップされてから聴かれるのがいいかと思います。

おそらく下記のリンク先に放送終了後に聞けるようになると思います。
 こちら

プライの90歳の誕生日におそらくドイツを中心に記事がアップされることと思われます。何か音源も発掘されるといいのですが・・・。

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「シューベルトとドイツリート」がテーマの雑誌『モーストリー・クラシック2019年8月号』発売

先日たまたま書店で見つけた情報を共有したいと思います。

月刊雑誌の『モーストリー・クラシック 2019年8月号(vol.267)』は「シューベルトとドイツリート」がテーマになっています。
ドイツ・リートを中心としたさまざまな国の歌曲について、別々の著者が簡潔に執筆しています。
もちろん作品論だけでなく、演奏家(歌手、ピアニスト)についても記載されていますので、この著者は歌曲の演奏家をどのように評価しているのかというのが分かりなかなか面白いです。
歌曲入門編のような内容になっていますが、広い範囲を網羅しているので、チェックしてみてはいかがでしょうか。

詳細はこちら

 

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ヘルムート・ドイチュ(Helmut Deutsch)の自伝 "Gesang auf Händen tragen: Mein Leben als Liedbegleiter"

かつて鮫島有美子さんと日本歌曲の膨大なアンソロジーを録音し、ヘルマン・プライとは来日公演や録音でしばしば共演を重ねてきた
名歌曲ピアニストのヘルムート・ドイチュ(Helmut Deutsch)がドイツで自伝を出版しました。
彼は以前日本の出版社の依頼で音楽雑誌に伴奏者としてのエッセーを連載し(訳はもちろん鮫島さん)、後にそれを一冊の本(『伴奏の芸術 ドイツリートの魅力』)にまとめたことがありました。
その時に、ジェラルド・ムーア以来久しぶりに伴奏の極意を論じ、共演した歌手たちのエピソードも織り交ぜて肩のこらない文体でリートファンを楽しませてくれたものでした。

それから年月が流れ、ドイチュは今やヨーロッパで最も活躍している歌曲ピアニストとして認識されています。
1945年12月生まれとのことですので、2019年6月現在ですでに73歳です。
ジェラルド・ムーアは67歳でコンサートから引退しました。
ドイチュはまだまだ現役ですが、あまりにも盛んに活動しているので70代になっていたとは全く気づきませんでした。

今年出版した彼の自伝のタイトルは"Gesang auf Händen tragen: Mein Leben als Liedbegleiter"です。
訳してみると『歌を両手で届けて:歌曲伴奏者としてのわが生涯』という感じでしょうか。

 こちら

先日amazonで注文した本が届き、ぱらぱらとめくってみました。223頁からなるずっしりとした本です。
目次を見ると、彼の共演者たちの名前がそれぞれの章の見出しになっています。

序文はなんとアルフレート・ブレンデル(Alfred Brendel)!
見出しを日本語に訳してみます。

・アルフレート・ブレンデルの序文
・プロローグ
・ヘルマン・プライ。最初のコンサート
・「...そして至福の夢を見る」日本
・「我々はなんて夢のような仕事に就いたんだ!」ヘルマン・プライとの数年間
・カラヤンでさえ笑わずにはいられない。青少年時代
・適切なパートナー関係。歌曲伴奏者としての最初の数年間
・ヘルマン・プライ。冬の旅とちょっとしたお話
・鮫島有美子
・ヨーゼフ・プロチュカ
・オーラフ・ベーア
・ブリギッテ・ファスベンダー
・練習
・歌手との仕事
・ボー・スコウフス
・ベルント・ヴァイクル
・ペーター・シュライアー
・トーマス・クヴァストフ
・授業
・ユリアーネ・バンゼ
・ディートリヒ・ヘンシェル
・ヨナス・カウフマン
・シュテファニー・イラーニ
・マウロ・ペーター
・クラヴィーア(Klavier)とフリューゲル(Flügel)について
・コンサートの当日
・コンサート
・譜めくり
・コンサート終了後
・バーバラ・ボニー
・アンゲリカ・キルヒシュラーガー
・プログラム
・アンドレアス・シュミット
・レコーディング
・グレイス・バンブリー
・マティアス・ゲルネ
・評論
・作品への忠誠と自由
・ミヒャエル・フォレ
・ディアナ・ダムラウ
・コンクール
・ピョートル・ベチャワ
・カミラ・ニルンド
・歌手と伴奏者
・リーダーアーベント(歌曲の夕べ)。過去と将来
・エピローグ
・共演した歌手たち
・謝辞

・生い立ち
・ディスコグラフィー(抜粋)
・人名索引
・写真の出典
・文献

途中で16頁にも及ぶ歌手たちとの貴重な写真があり、ヘルムート・ドイチュの人望が伺えます。
中には1965年ザルツブルクでのカラヤン、ヤノヴィッツとのハイドン「天地創造」のリハーサル写真まであります。

共演した歌手たちの膨大なリストは、現役の殆どのリート歌手たちから引く手あまただったことが分かります。

ドイツ語の書籍なので、簡単には読み進められませんが、時間を見つけて少しずつつまみ読みしたいと思います。

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雨に因んだ歌曲

毎年6月から7月にかけて日本各地で梅雨のじめじめが続きますね。
この時期の雨が農作物に必要なものではあるものの、やはり晴れが恋しくなったります。
そんな時には歌曲を聞いて雨の印象を変えてみるのもいいかもしれません。
以下の歌曲はいずれも雨を題材にした名作で、ピアノパートに雨の描写が描かれます。
しとしと降っているのか、冷たく激しい雨なのか、想像してみるのも楽しいですね。
歌詞対訳はいつもお世話になっている「詩と音楽」様にリンクさせていただきました。

●フォレ:スプリーン(憂鬱)(「4つの歌曲」より)
Fauré: Spleen (from "Quatre mélodies, Op. 51")

歌詞(藤井宏行訳:「詩と音楽」)
ジェラール・スゼー(BR), ジャクリーヌ・ボノー(P) (ヴェルレーヌのテキストによる曲で、もの憂い雰囲気がなんとも印象的な作品です)
Gérard Souzay(BR), Jaqueline Bonneau(P)

●ドビュッシー:「わが心にも涙ふる」(歌曲集「忘れられた小歌」より)
Debussy: Il pleure dans mon coeur (from "Ariettes Oubliées")

歌詞(藤井宏行訳:「詩と音楽」)
メアリー・ガーデン(S), クロード・ドビュッシー(P) (フォレの「スプリーン」と同じテキストに作曲されています。1904年録音。作曲家の自演です!)
Mary Garden(S), Claude Debussy(P)

●プランク:「雨が降る」(歌曲集「カリグラム」より)
Poulenc: Il pleut (from "Calligrammes")

歌詞(藤井宏行訳:「詩と音楽」)
ピエール・ベルナック(BR), フランシス・プランク(P) (作曲家の自演です!)
Pierre Bernac(BR), Francis Poulenc(P)

●ブラームス:雨の歌
Brahms: Regenlied, Op. 59-3

歌詞(稲傘武雄訳:「詩と音楽」)
レネケ・ライテン(S), ハンス・アドルフセン(P) (ライテンはアーメリングの愛弟子です)
Lenneke Ruiten(S), Hans Adolfsen(P)

●ヨーゼフ・マルクス:雨
Joseph Marx: Regen

歌詞対訳は動画内に表示されています。
小川明子(A), 山田啓明(P) (2014年ライヴ録音) (ヴェルレーヌの詩の独訳に作曲されました。小川さんご夫妻はコンサートの映像を精力的にアップして下さっています)
Akiko Ogawa(A), Hiroaki Yamada(P)

●【おまけ:自作の歌曲「雨の歌」を引用】
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番~第3楽章:アレグロ・モルト・モデラート
Brahms: Violin Sonata No.1 G Major, Op. 78 - III. Allegro molto moderato

イツァーク・パールマン(Violin), ダニエル・バレンボイム(P)
Itzhak Perlman(Violin), Daniel Barenboim(P)

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オランダ音楽祭(Holland Festival)のアーカイブ(archief)

最近気付いたのですが、世界中の音楽家たちが出演してきたオランダ音楽祭の過去の記録が検索出来るようになっています。
 こちら

例えば、右側の検索ボックス(「NAAM ARTIEST / PRODUCTIE」の下にある「zoeken」欄)に「Ameling」と入力して、一番下の「tonen」をクリックすると、結果は次のリンク先のようになりました。
 「Ameling」の検索結果はこちら

これを見て興味を惹かれた点はアーメリング・ファンの私にとっては多々あるのですが、特にこれまで一度も彼女が録音しなかったシューベルトの「花の苦しみ(Der Blumen Schmerz)D 731」を、1963年6月17日(フェーリクス・ドゥ・ノーブルのピアノ)と1970年6月16日(アーウィン・ゲイジのピアノ)の2回にわたって歌っていることです。
オランダの放送局にはおそらく録音が残っているでしょうから、いつか日の目を見るといいなと思います。

皆さんも好きなアーティストで検索してみてはいかがでしょうか。

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