ヴォルフ「こうのとりの使い(Storchenbotschaft)」を聴く

Storchenbotschaft
 こうのとりの使い

Des Schäfers sein Haus und das steht auf zwei Rad,
Steht hoch auf der Heiden, so frühe, wie spat;
Und wenn nur ein mancher so'n Nachtquartier hätt'!
Ein Schäfer tauscht nicht mit dem König sein Bett.
 羊飼いの家は2つの車輪の上、
 朝も夜も荒地の高みにある。
 多くの人がそんな宿があったらなぁ!と憧れる。
 羊飼いは王様とさえ自分の寝床を交換しないだろう。

Und käm' ihm zur Nacht auch was Seltsames vor,
Er betet sein Sprüchel und legt sich aufs Ohr;
Ein Geistlein, ein Hexlein, so luftige Wicht',
Sie klopfen ihm wohl, doch er antwortet nicht.
 夜に何か不思議なことが起こっても
 彼はおまじないを唱えて横になってしまう。
 幽霊やら魔女やら風の妖精やらが
 音を立てても、彼は返事などしない。

Einmal doch, da ward es ihm wirklich zu bunt:
Es knopert am Laden, es winselt der Hund;
Nun ziehet mein Schäfer den Riegel - ei schau!
Da stehen zwei Störche, der Mann und die Frau.
 だが以前に、本当にあまりにも騒がしいことがあった、
 よろい戸はがりがり音を立て、犬はクンクン泣く。
 そこで羊飼いがかんぬきをあけると-おや、ごらんよ!
 そこには二羽のこうのとりが番(つがい)で立っている。

Das Pärchen, es machet ein schön Kompliment,
Es möchte gern reden, ach, wenn es nur könnt'!
Was will mir das Ziefer? ist so was erhört?
Doch ist mir wohl fröhliche Botschaft beschert.
 そのカップルは、きちんとおじぎをする、
 何か言いたそうだ、ああ、彼らが話せたらなぁ!
 飼い鳥さんたちがわしに何の用だい?何か聞いて欲しいのか?
 だがどうやらうれしい知らせをもってきたようだぞ。

Ihr seid wohl dahinten zu Hause am Rhein?
Ihr habt wohl mein Mädel gebissen ins Bein?
Nun weinet das Kind und die Mutter noch mehr,
Sie wünschet den Herzallerliebsten sich her?
 君たちはライン下流の家にいたのかい?
 わしの愛する人の足をつついて彼女に子供が産まれたというのか?
 それでその子供が泣いて、母親はもっと泣き、
 愛しいあるじに戻ってきてほしいというんだね?

Und wünschet daneben die Taufe bestellt:
Ein Lämmlein, ein Würstlein, ein Beutelein Geld?
So sagt nur, ich käm' in zwei Tag' oder drei,
Und grüßt mir mein Bübel und rührt ihm den Brei!
 それに加えて洗礼をするのに、
 子羊に、ソーセージに、袋いっぱいのお金が要るんだね?
 それならこう伝えておくれ、わしは二、三日後には戻るから、
 赤ん坊によろしく言って、おかゆをかきまぜてやっておくれ!

Doch halt! warum stellt ihr zu zweien euch ein?
Es werden doch, hoff' ich, nicht Zwillinge sein? -
Da klappern die Störche im lustigsten Ton,
Sie nicken und knicksen und fliegen davon.
 だが待てよ!なぜ君たちは二羽で来たんだ?
 それって、まさか、双子ってことじゃないのか?
 するとこうのとりたちは陽気な音をたてて羽ばたきし、
 うなずき、おじぎをして、飛んで行った。

詩:Eduard Mörike (1804-1875)
曲:Hugo Wolf (1860-1903)

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ヴォルフの歌曲集「メーリケの詩(Gedichte von Mörike)」の第48番目に置かれた歌曲です。
1888年3月27日作曲。

以前の記事でこのテキストを取り上げたことがあります。

 こちら

「こうのとりが赤ん坊を運んでくる」という伝説は日本でも広く知られていますが、実は世界各地に同様の伝説があるようです。

そのあたりを詳しくまとめておられるのが下記のリンク先です。
とても分かりやすく書かれているので、ぜひご覧ください。

 こちら

私はヴォルフを聞き始めた頃からこの曲が徐々に好きになり、ついにはピアノパートを一生懸命自己流で練習するほど熱中したことを懐かしく思い出します(後奏が華やかで魅力的なんですよね)。
今回はこの曲の聞き比べをしてみたいと思います。

まずは、こうのとりの姿からご覧ください。

エリーザベト・シュヴァルツコプフ(S) & ジェラルド・ムーア(P)
Elisabeth Schwarzkopf(S) & Gerald Moore(P)

1951年録音。シュヴァルツコプフの声がまだ若々しく、少し硬さも感じられるのがういういしいです。

エリーザベト・シュヴァルツコプフ(S) & ジェフリー・パーソンズ(P)
Elisabeth Schwarzkopf(S) & Geoffrey Parsons(P)

1970年代後半のDECCAに録音された彼女最後のスタジオ録音。私がこの曲をはじめて聞いたのもこの録音でした。語りの含蓄の深さは他の追随を許さない域に達しています。パーソンズの雄弁なピアノも素晴らしいです。

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(BR) & ダニエル・バレンボイム(P)
Dietrich Fischer-Dieskau(BR) & Daniel Barenboim(P)

1974年録音。F=ディースカウの語りは冴え渡り、言葉が明瞭に伝わってきます。バレンボイムは巧みな演出を聞かせています。

オーラフ・ベーア(BR) & ジェフリー・パーソンズ(P)
Olaf Bär(BR) & Geoffrey Parsons(P)

1986年録音。ベーアのディクションの美しさと柔らかい美声が魅力的です。パーソンズの完璧な描写もいつもながら見事です。

ヴェルナー・ギューラ(T) & ヤン・シュルツ(P)
Werner Güra(T) & Jan Schultz(P)

2005年録音。ギューラの澄んだテノールの声で聴くのも清々しくていいです。シュルツのピアノもうまいです。

ディアナ・ダムラウ(S) & シュテファン・マティアス・ラーデマン(P)
Diana Damrau(S) & Stephan Matthias Lademann(P)

2005年ザルツブルク音楽祭ライヴ録音。ダムラウはためをたっぷり使い、オペラの一場面のような雰囲気を作り上げています。

ペーター・シュライアー(T) & カール・エンゲル(P)
Peter Schreier(T) & Karl Engel(P)

シュライアーは演奏生活のかなり遅くなってからメーリケ歌曲集を録音しました。これはその中の1曲ですが、いつもながら言葉さばきが巧緻で見事です。エンゲルのサポートも見事です。

フリッツ・ヴンダーリヒ(T) (ピアニストはギーセン、シュタインハルト、シュタインバッハーのうちの誰かなのですが、分かったら記載します)
Fritz Wunderlich(T)

ヴンダーリヒの自宅でのプライベート録音を集めたCDに収録されたもの。彼のスタジオ録音のレパートリーにはなく珍しい音源です。

トーマス・メリオランツァ(BR) & ウチダ・レイコ(P)
Thomas Meglioranza(BR) & Reiko Uchida(P)

演奏しているところを見ることが出来ます。歌もピアノも活気と安定感があって、とても魅力的な演奏だと思います。

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ダムラウ&カウフマン&ドイチュ/ヴォルフ「イタリア歌曲集」CDリリース予定

Damrau_kaufmann_deutsch_wolf


世界中のオペラハウスで大活躍している二人の歌手ディアナ・ダムラウ(Diana Damrau)(S)とヨナス・カウフマン(Jonas Kaufmann)(T)が、ヘルムート・ドイチュ(Helmut Deutsch)のピアノでヴォルフ「イタリア歌曲集(Italienisches Liederbuch)」のCDを録音したそうです。
ヨーロッパ各地でのコンサートツアー中のライヴ収録らしいです(2018年2月18日録音)。
HMVの情報ですと、来年(2019年)1月半ば頃には入手できるようです。

 こちら

彼らは日本でも人気者ですから、いずれ国内盤も出るかもしれませんが、ヴォルフの歌曲というのはあまりCD会社としては売れるものではないので輸入盤で入手しておいた方が確実かもしれません。

この豪華な二人のスターたちは共に歌曲にも力を入れており、特にオペラのような男女の駆け引きが重要な要素となるヴォルフの「イタリア歌曲集」では、彼らの声の演技力もまた大いに期待されます。
そして、今やムーアやパーソンズの後継者として脂の乗り切ったヘルムート・ドイチュのピアノもまたとても楽しみです(ドイチュはかつてEMIにアップショー&ベーアと全曲盤を録音しています)。

ヴォルフの歌曲集の中でもメーリケ歌曲集と並んで録音に恵まれている「イタリア歌曲集」ですが、これはヴォルフファンにとっては垂涎ものですね。

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ヘルマン・プライ(Hermann Prey)&ポール・ウラノウスキー(Paul Ulanowsky)/1963年リサイタル(University of California, Berkeley)

名バリトン、ヘルマン・プライの往年の貴重なライヴ音源がアップされていました。
私もこのライヴは初めて聞きます。
1963年1月ということは、プライ33歳の若さ!
彼の初来日の2年後という時期で、その来日公演を聴かれた方にはそのころを彷彿とさせるものなのでしょう。
実際に聞いてみても、とにかく声がみずみずしい!
雫がしたたり落ちるような生きの良さが声にみなぎっています。
音質もおそらく放送録音でしょうか、それほど悪くはないと思います。

共演のピアニストが、ロッテ・レーマンの伴奏者としても著名なウラノウスキーというのも興味深いところです。
ここでも、1曲1曲思いを込めたかなり雄弁な演奏を聞かせてくれます。

シューベルトの多彩な選曲、そしてシューマンの「詩人の恋」が楽しめます。

アップして下さった方に感謝です!

皆さんもじっくり楽しんで下さいね。

録音:1963年1月25日, Hertz Hall, University of California, Berkeley

Hermann Prey(ヘルマン・プライ)(BR)
Paul Ulanowsky(ポール・ウラノウスキー)(P)

Franz Schubert(シューベルト):
I. "Sehnsucht(憧れ)", D. 636, 0:00
II. "Der Pilgrim(巡礼者)", D. 794, 4:44
III. "Hoffnung(希望)", D. 251, 10:18
IV. "An den Mond(月に寄せて)", D. 259, 14:09
V. "Ganymed(ガニュメデス)", D. 544, 16:54
VI. "Der Musensohn(ムーサの息子)", D. 764, 21:46
VII. "Im Frühling(春に)", D. 882, 24:44
VIII. "Der Blumenbrief(花の手紙)", D. 622, 29:31
IX. "Der Wanderer an den Mond(さすらい人が月に寄せて)", D. 870, 32:29

Robert Schumann(シューマン):
X. "Dichterliebe(歌曲集「詩人の恋」全16曲)", op. 48, 35:39

Encores(アンコール):
Robert Schumann(シューマン):
XI. "Stille Thränen(静かな涙)", op. 35, no. 10, 1:09:24
Franz Schubert(シューベルト):
XII. "An die Musik(音楽に寄せて)", D. 547, 1:13:22

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ベートーヴェン「マーモット(Marmotte, Op. 52, No. 7)」を聴く

Marmotte, Op. 52, No. 7
 マーモット

Ich komme schon durch manche Land',
Avecque la marmotte,
Und immer was zu essen fand
Avecque la marmotte,
Avecque si, avecque la,
Avecque la marmotte.
 僕はすでにいろんな国を巡って来ました、
 マーモットと一緒に。
 そしていつでも食べる物は見つけてきました、
 マーモットと一緒に。
 こちらへ一緒、あちらへ一緒、
 マーモットと一緒に。

Ich hab' gesehn gar manchen Herrn,
Avecque la marmotte,
Der hätt die Jungfern gar zu gern,
Avecque la marmotte,
Avecque si, avecque la,
Avecque la marmotte.
 僕は何人もの紳士を見てきました、
 マーモットと一緒に、
 その殿方たちは若い娘が大好きでした、
 マーモットと一緒に。
 こちらへ一緒、あちらへ一緒、
 マーモットと一緒に。

Hab' auch gesehn die Jungfer schön,
Avecque la marmotte,
Die täte nach mir Kleinem sehn,
Avecque la marmotte,
Avecque si, avecque la,
Avecque la marmotte.
 僕は美しい娘さんも見ました、
 マーモットと一緒に。
 彼女は幼い僕に視線を送ったものでした、
 マーモットと一緒に。
 こちらへ一緒、あちらへ一緒、
 マーモットと一緒に。

Nun laßt mich nicht so gehn, ihr Herrn,
Avecque la marmotte,
Die Burschen essen und trinken gern,
Avecque la marmotte,
Avecque si, avecque la,
Avecque la marmotte.
 さあ僕をこのまま行かせないでください、紳士の皆様、
 マーモットと一緒に。
 若者は食ったり飲んだりが大好きなのです、
 マーモットと一緒に。
 こちらへ一緒、あちらへ一緒、
 マーモットと一緒に。

詩:Johann Wolfgang von Goethe (1749-1832)
曲:Ludwig van Beethoven (1770-1827)

--------------

ベートーヴェンの有名なゲーテ歌曲"Marmotte"のことを私はつい最近まで誤解していました。
"Marmotte"という単語を見て、辞書を確認することもせずに「モルモット」のことだと早合点していたのです。
実は、この"Marmotte"というのは、実験の動物としてイメージされる小さなモルモット(テンジクネズミ)とは全く別種の「マーモット」という動物だったのです。

La Marmotte - Documentaire Animalier

Wikipediaによると、「フランスサヴォワ地方ではアルプスマーモットに芸をしこんで旅をする風習がある。ゲーテがそうした旅芸人を題材とした詩をつくり、さらにルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンがゲーテの詩に曲をつけた歌曲「マーモット(旅芸人)」がある」とのことです。詩の各節第1,3行のみドイツ語で、他の行はフランス語なのも、そういう背景を反映しているのでしょう。

 こちら

私が幼かった頃に「山ねずみロッキーチャック」というアニメが放送されていて、そのキャラクターの描かれたコップを使っていたのを覚えているのですが、その主人公がマーモットだったようです。

ベートーヴェンが作曲したのは、ゲーテの「Das Jahrmarktsfest zu Plundersweilern」という芝居の中のテキストですが、ベートーヴェンは最初の6行しか記していないようです。
第1節しか歌わない歌手が多いのはそのためと思われます。
しかし、あまりにも短い為、有節歌曲として4節歌われることもあります。

なんとも言えない哀愁の漂う小品で、動画サイトで検索してみると分かると思いますが、ピアノ独奏や他の楽器にアレンジして演奏されることが非常に多いようです。
もともとピアノパートの右手は歌のパートをなぞったものなので、歌手がいなくても演奏は可能なわけです。

ちなみに、この作品、日本でも訳詞を付けて古くから歌われていたようで、ネット上でも様々な方が記事にしていました。
中でも「Beat!-Beet!-Beethoven!」というブログの記事はとても詳細な考察があり、勉強になりました。
ぜひご覧ください。

 こちら

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(BR) & ハルトムート・ヘル(P)
Dietrich Fischer-Dieskau(BR) & Hartmut Höll(P)

全4節歌っています。80年代の録音で、肩の力の抜けた自然なディースカウの歌声が味わえます。

ヘルマン・プライ(BR) & ジェラルド・ムーア(P)
Hermann Prey(BR) & Gerald Moore(P)

1961年録音。第1節のみの歌唱。若き日の美声でしっとりと歌っています。

ペーター・シュライアー(T) & ヴァルター・オルベルツ(P)
Peter Schreier(T) & Walter Olbertz(P)

第1節のみの歌唱。ゆっくり目のテンポで哀愁たっぷりに歌うシュライアーも魅力的です。

マックス・ファン・エフモント(BR) & ヴィルヘルム・クルムバハ(Hammerfluegel)
Max van Egmond(BR) & Wilhelm Krumbach(Hammerfluegel)

第1節のみの歌唱。ハンマーフリューゲルの鄙びた響きが素敵な味わいを醸し出しています。オランダ人歌手のエフモントもとても良いです。

Das Jahrmarktsfest zu Plundersweilern

「マーモット」の詩が含まれたゲーテの芝居の上演紹介。すべての役を一人で演じるという2008年ケルンでの上演。

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アーメリング&アムステルダム・バッハソリステン&ヤン・ヴィレム・ドゥ・フリント/バッハ「結婚カンタータ」BWV 202

エリー・アーメリングの「結婚カンタータ」のおそらくこれまで知られていなかった録音がインターネットで聞けるようになっていました。

 こちら

上記のリンク先の下から2番目の▶印をクリックすると聞けます。
1991年の円熟期の録音のようです。
ファンの皆様も聞いてみて下さい。

Bach: Cantata "Weichet nur, betrübte Schatten(しりぞけ、もの悲しき影: 結婚カンタータ)", BWV 202

Elly Ameling(S)
Amsterdamse Bachsolisten
Jan Willem de Vriend(C)

録音:1991年12月18日, 20:15 uur, Westerkerk, Amsterdam

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アーメリング・ラジオ全4回シリーズ〜第4回(最終回)”Die sanck een Liedt”(2018.11.11(日))

こちらで記事にしたアーメリングのラジオシリーズの最終回が2018.11.11(日)日本時間20時に始まります(サマータイムが終わった為、前回と日本時間が異なります)。

ラジオと放送内容はこちら

上記のリンク先の”Luister Live”をクリックしてお聴き下さい。

今回はアーメリング十八番のドイツ歌曲が放送されるようです(特に目新しい録音はないようですが、ベルクの「7つの初期の歌」は、彼女の80歳記念CD boxを持っていない方にとっては新鮮かもしれません)。

放送が終わっても、上記のサイトで好きな時に聴けるようにプレーヤーが設置されるものと思われます。
放送時間に聞けなかった方は後で時間のある時に上記のサイトを訪れて聞いてみて下さい。

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アーメリング・ラジオ全4回シリーズ〜第3回”Die sanck een Liedt”(2018.10.28(日))

こちらで記事にしたアーメリングのラジオシリーズの3回目の放送分(2018.10.28(日)日本時間19時放送)が以下のサイトで聞けます。

ラジオと放送内容はこちら

上記のリンク先の”▶”をクリックしてお聴き下さい。

今回はアーメリングのインタビューはなく、進行役(Evert Jan Nagtegaal)が淡々とアーメリングの録音を紹介しながら流すという形です。
アーメリングの得意とするフランス歌曲が放送されますので、興味のある方はぜひお聞きください。

------

1. Claude Debussy – ‘Trois Poèmes de Stéphane Mallarmé’ – tekst: Stéphane Mallarmé
1. Soupir 2. Placet futile 3. Éventail

Sopraan Elly Ameling en het Radio Kamerorkest olv. Ed Spanjaard

2. Hector Berlioz – ‘Les Nuits d’été’ – tekst: Théophile Gautier.
1. Villanelle
2. Le spectre de la rose
3. Sur les lagunes
4. Absence
5. Au cimetière
6. L’île inconnue

Sopraan Elly Ameling, Atlanta Symphony Orchestra, dirigent Robert Shaw.

3. Claude Debussy – ‘Proses Lyriques’ – tekst: Claude Debussy
1. De rêve 2. De grève 3. De fleurs 4. De soir

Toegift:
4. Francis Poulenc – uit ‘La courte Paille’: ‘le Carafon’
tekst: Maurice Carême

Sopraan Elly Ameling en pianist Dalton Baldwin

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クリスティアン・ゲルハーエル&ゲロルト・フーバー/シューマン歌曲全集スタート

現代屈指の名バリトン、クリスティアン・ゲルハーエル(Christian Gerhaher)と名伴奏ピアニストのゲロルト・フーバー(Gerold Huber)がシューマン歌曲全集に取り組むそうです。

その第1巻が間もなく発売予定です。

 こちら

彼が一人で全部歌うことになるのか、もしそうならば「女の愛と生涯」を含む女声用歌曲も彼が歌うことになるのか、興味は尽きません。

完成時(2020年予定)には10枚組のボックスになる予定とのことですから、それを待つのもいいかもしれませんね。

フィッシャー=ディースカウでさえ全曲は歌わなかったので、ゲルハーエルが師匠を超える日は遠くないのかもしれません。

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ジェラール・スゼー(Gérard Souzay)生誕100年~フランス歌曲12選

フランスの名バリトン歌手ジェラール・スゼー(Gérard Souzay, 1918年12月8日 – 2004年8月17日)が今年で生誕100年を迎えました(ちなみに、スゼーの生まれた年はドビュッシーの没年でもあり、つまり、ドビュッシーは没後100年にあたるわけです)。
パンゼラ、モラーヌ、ベルナックらの跡を継いだスゼーは膨大なフランス歌曲のアンソロジーを録音しました。
ドイツ歌曲に比べると、歌われたり聞かれたりすることの少ないフランス歌曲の復興にスゼーが遺した業績は膨大だと思います。
彼のビロードの美声は、往年のソプラノ歌手、ロッテ・レーマンを虜にし、「スゼーを聞くためならば世界のどこへでも行きたい」と言わしめたほどです。
EMIレーベルの体系的なフランス歌曲全集にも参加し、フォレ、ドビュッシー、ラヴェル、プランクの歌曲を歌ったほか、より若い時期にはPHILIPSレーベルに続々と作曲家ごとの録音を残しました。

彼はフランス歌曲だけでなく、ドイツ歌曲も得意とし、おそらくフィフティ・フィフティの割合だったのではないかと想像します。
以前自動車のCMのBGMとして、彼の「美しい水車屋の娘」の一節が流れたことがありますが、彼の爽やかな美声が疾走感を与えていたのを覚えています。

私がはじめてスゼーのLPレコードを買ったのが、シューベルトの「冬の旅」とシューベルト歌曲集で、PHILIPSレーベルの派生レーベルから安価で販売されていたものでした。
つまり、スゼーの最初の体験はドイツ歌曲だったわけですが、それだけ彼のドイツ歌曲は市場に浸透していたということなのでしょう。
彼の実演はただ一度、今は公には使われなくなってしまった津田ホールでの80年代のリサイタルを聴けました。
ピアノ共演はもちろんドルトン・ボールドウィンで、独仏の歌曲がプログラミングされていました。
当時の彼はすでに全盛期の声ではありませんでしたが、とても味わいのあるいいリサイタルでした。
別の年だったと思いますが、来日公演がFM東京で放送され、雑音がザーザー入りながらもエアチェックしたものでした。
当時学校の音楽の授業でブラームスの「日曜日」を全員歌わされたことがあるのですが、なぜか私が伴奏者の一人となり、このエアチェックのボールドウィンの演奏を聞きながら練習したのもよい思い出です。

そんな思い出深いスゼーの生誕100年を記念して、せっかくなのでフランス歌曲だけで12の録音を選んでみました(最初は10選の予定だったのですが、収まりませんでした)。
とりわけ彼の弱声は絶品だと思います。
この機会にぜひスゼーのフランス歌曲を堪能してみてはいかがでしょうか。
ちなみに下の録音はすべてボールドウィンがピアノを弾いています。

●グノー(1818-1893)「いない人」
Charles Gounod: L'absent

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P), 1963

●ビゼー(1838-1875)「四月の歌」
Georges Bizet: Chanson d'avril

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P), 1963

●シャブリエ(1841-1894):蝉
Emmanuel Chabrier: Les cigales

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P), 1963

●フォレ(フォーレ)(1845-1924)「月の光」
Gabriel Fauré: Claire de lune, Op. 46-2

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P)

●フォレ「ゆりかご」
Gabriel Fauré: Les berceaux, Op. 23-1

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P), 1960

●デュパルク(1848-1933)「旅への誘い」(映像)
Henri Duparc: Invitation au voyage

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P), 1960's

●デュパルク「溜息」
Henri Duparc: Soupir

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P), 1962

●ドビュッシー(1862-1918)「艶なる宴 第1集」(ひそやかに/操り人形/月の光)
Claude Debussy: Fêtes galantes: Premier recueil L. 80 (En sourdine / Fantoches / Clair de lune)

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P)

●ルッセル(ルーセル)(1869-1937)「サラマンカの学生」
Albert Roussel: Le bachelier de Salamanque

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P), 1962

●レナルド・アンヌ(アーン)(1874-1947):恍惚の時
Reynaldo Hahn: L'heure exquise

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P), 1963

●ラヴェル(1875-1937)「5つのギリシャ民謡」(花嫁の目覚め/向こうの教会へ/私と較べられる伊達者は誰?/乳香樹を摘む女たちの歌/何と楽しい)
Maurice Ravel: Cinq mélodies populaires grecques (Chanson de la mariée / Là-bas, vers l'église / Quel galant m'est comparable / Chanson des cueilleuses de lentisques / Tout gai!)

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P), 1968

●プランク(プーランク)(1899-1963)「祭りに出かける若者たち」(『村人たちの歌』より)
Francis Poulenc: Les gars qui vont à la fête ("Chansons villageoises")

Gérard Souzay(BR), Dalton Baldwin(P), Edinborough Festival, September 3, 1967

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マティス、ファスベンダーらによる重唱曲集発売(ORFEOレーベル: 1974年8月25日ザルツブルク音楽祭ライヴ)

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超豪華なリート演奏家たちによるザルツブルク・ライヴ音源がORFEOレーベルから発売されるそうです(amazonでは発売日は2018/10/12となっています)。
録音は1974年で、マティス、ファスベンダー、シュライアー、ベリーがヴェルバ、シルハウスキーのピアノで、シューマンとブラームスの重唱曲を歌っています。
これは楽しみです。
全員集合したジャケット写真を見るだけでもわくわくしますね!
興味のある方はぜひ入手を検討されてみてはいかがでしょうか。

 こちら

シューマン(Schumann)/スペインの歌芝居 (Spanisches Liederspiel, Op. 74)

ブラームス(Brahms)/愛の歌-ワルツ(Liebeslieder-Walzer, Op. 57)

録音:1974年8月25日, Großes Festspielhaus, Salzburg (live)

エディト・マティス(Edith Mathis)(S)
ブリギッテ・ファスベンダー(Brigitte Fassbaender)(A)
ペーター・シュライアー(Peter Schreier)(T)
ヴァルター・ベリー(Walter Berry)(BS)
エリク・ヴェルバ(Erik Werba)(P)
パウル・シルハウスキー(Paul Schilhawsky)(P) (ブラームスのみ)

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