エリー・アーメリング&ルドルフ・ヤンセン/メンデルスゾーン歌曲集

かつてCBSからLPで発売されていたエリー・アーメリング&ルドルフ・ヤンセンのメンデルスゾーン歌曲集が、アーメリングのYouTube公式チャンネルからアップされました。CD化を諦めていたので、ファンには望外の贈り物となりました!公式チャンネルさん有難うございます!!ちなみにこちらのリンク先に以前オリジナルのLPについて書いた記事があります。

Elly Ameling; Mendelssohn Lieder

録音:1979年12月4日, 30th Street Studio, New York

Elly Ameling(S)
Rudolf Jansen(P)

00:06 Auf Flügeln des Gesanges (歌の翼に), Op. 34-2
03:27 Gruss (挨拶), Op. 19-5
05:07 Neue Liebe (新しい愛), Op. 19-4
07:19 Romanze (ロマンス), Op. 8-10
09:56 Bei der Wiege (ゆりかごのそばで), Op. 47-6
13:48 Tröstung (慰さめ), Op. 71-1
16:14 Im Herbst (秋に), Op. 9-5
18:56 Frühlingslied (春の歌), Op. 47-3
21:45 Der Mond (月), Op. 86-5
23:54 Die Liebende schreibt (恋する女の手紙), Op. 86-3
27:16 Suleika (Ach, um deine feuchten Schwingen) (ズライカ "ああ、湿り気をおびてそよいでくるおまえ"), Op. 34-4
30:10 Suleika (Was bedeutet die Bewegung) (ズライカ "心をかきたてるこのそよぎは何なのでしょう"), Op. 57-3
33:44 Lieblingsplätzchen (お気に入りの場所), Op. 99-3
37:03 Das erste Veilchen (最初のすみれ), Op. 19-2
39:51 Des Mädchens Klage (乙女のなげき)
42:16 Nachtlied (夜の歌), Op. 71-6
45:33 Hexenlied (魔女の歌), Op. 8-8

※曲名の日本語は国内盤LPの表記によりました。

お勧めは全曲です(笑)
このころのアーメリングの弱声で絞りこんだ時のニュアンスの豊かさは心を鷲掴みにされます!
メンデルスゾーンの歌曲は「歌の翼に」「挨拶」「新しい愛」あたりが有名でよく演奏されます。
子守歌の「ゆりかごのそばで」は彼女の良さ全開ですし、「春の歌」と「秋に」の雰囲気の違いはメンデルスゾーンの歌曲創作の振り幅の大きさをあらためて実感でき、同時にアーメリングの多才さが感じられます。
「ズライカ」の2曲はシューベルトと雰囲気が真逆でとても興味深いです。
「乙女のなげき」もシューベルトとの違いを楽しめると思います。
「夜の歌」は真に感動的で、隠れた名曲と言えると思います。
そして「魔女の歌」をはじめてこの録音で知った時の衝撃を思い出しました。歌もピアノパートもとてもドラマティックで楽しめると思います。

個人的に大昔の思い出があって、まだ学生だった頃にラジオでドイツ語講座を聞いていた時期があったのですが、メンデルスゾーンの「お気に入りの場所」の歌詞を解説するという回があり、その時にこのアーメリングの音源が流れたのを思い出しました。よき思い出です。

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エリー・アーメリング公式チャンネル動画2本更新:ショッソン『7つの歌曲』、コンサートアンコール(トゥリーナ、エリントン)

嬉しいことにエリー・アーメリング公式チャンネルに新しい動画が2本アップされていました。

●コンサートのアンコール2曲:トゥリーナ、エリントン
Elly Ameling; Two encores, Turina and Ellington

アンコール2曲、1985年10月6日フレーデンビュルフ録音
00:05 ホアキン・トゥリーナ:カンタレス(歌)
2:09 デューク・エリントン:ソフィスティケイテッド・レイディー

エリー・アーメリング(S)
ルドルフ・ヤンセン(P)

Two encores, recorded Vredenburg, October 6 1985
00:05 Joaquín Turina - Cantares
2:09 Duke Ellington - Sophisticated Lady

Elly Ameling, soprano
Rudolf Jansen, piano

コンサートのアンコールとして演奏された2曲とのことです。私の知る限り初出音源ではないでしょうか。スペイン歌曲とジャズのスタンダードナンバーをヤンセンがピアノでつないで続けて演奏しているのが興味深いです。全く異なる様式の作品をこうしてまとめて披露してしまえるアーメリングはやはり凄い人ですね。

●ショッソン(一般的な表記はショーソン)『7つの歌曲』Op. 2
Elly Ameling; Sept Mélodies op. 2 - Chausson

ショッソン『7つの歌曲』Op. 2
00:05 1.ナニー
02:43 2.魅惑
04:46 3.蝶々
06:08 4.最後の一葉
08:27 5.イタリア風のセレナード
10:22 6.ヘーベ
13:06 7.ハチドリ

Sept Mélodies op. 2 - Ernest Chausson (1855-1899)
00:05 Nanny (Charles Leconte de Lisle)
02:43 Le charme (Paul Armand Sylvestre)
04:46 Les Papillons (Théophile Gautier)
06:08 La dernière feuille (Théophile Gautier)
08:27 Sérénade Italienne (Paul Bourget)
10:22 Hébé (Louise Ackermann)
13:06 Le Colibri (Charles Leconte de Lisle)

Elly Ameling, soprano
Rudolf Jansen, piano
AVRO RK3, 1-12-1982

ショッソンの『7つの歌曲』Op. 2全曲がここで演奏されていますが、このうち1曲目の「ナニー」のみ彼女の放送録音集"80 jaar"に同一音源が収録されています。実はオランダのネットラジオ局Radio 4で以前にこの全曲が放送されたことがありますが、こうして動画サイトで繰り返し聴けるようにしてもらえるのはファンにとって嬉しいだけでなく歌を勉強している方にとっても有難いことではないかと思います。ショッソンの歌曲は和声の機微がなんとも言えない味を醸し出していて、聞くたびに惹かれます。この7曲のうち「ハチドリ」はコンサートで彼女がよく歌っていて私もアンコールで実際に聴きました。歌曲集としてまとめて聴くと、ショッソンの作風の様々な側面が感じられてとても魅力的でした。そしてアーメリングの歌唱とヤンセンのピアノはいつもながらそれぞれの異なる世界観を細やかに提示してくれています。

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(2021/11/7追記)

2021/10/30の10:15-12:45、14:00-16:30にエリー・アーメリングのマスタークラスが実施されたようです。オランダのゼイストで2021/10/22-31まで催された国際リート・フェスティヴァル(Internationaal Lied Festival Zeist)の一環のようです。
Twitterに参加された方からのリポートがありましたのでリンクを貼っておきます。日本のピアニスト木口さんも参加されたそうです。

木口雄人
https://twitter.com/kiguchi_yuto/status/1453402816266096642

Margriet Schipper
https://twitter.com/MargrietSchipp1/status/1454108546119917570

それからアーメリングといくつかの録音やコンサートで名演を残した指揮者ベルナルト・ハイティンクさん(Bernard Haitink: 4 March 1929 – 21 October 2021)のご冥福をお祈りいたします。

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エリー・アーメリングのブラームス歌曲集(Elly Ameling: Brahms Lieder)

エリー・アーメリング(Elly Ameling)のYouTube公式チャンネルで、今度はブラームス歌曲集がアップされました!アーメリングの歌うブラームスも最高なんです!!!

今回の録音はおそらく4種類のスタジオ録音(うち3種類はブラームス歌曲集として発売されたスタジオ録音)と1種類のライヴ音源と思われます。編集のThom Janssenは、歌詞のアルファベット順に配置したようです。おそらくアーメリング自身の書き込みの入った楽譜が表示されますので、ブラームス歌曲を勉強している方向けなのだと思いますが、私のような単なる音楽ファンにとっても嬉しいです。

全部が聴き所だと思いますが、個人的に好きなのは「湖上で」「黄昏は上方から降り来て」「リンデの木に霜がおり」「野の孤独」「別れはなければならないのか」「夢遊病者」「五月の夜」「使い」あたりでしょうか。もちろん他の録音も素晴らしいです。ヴィオラ助奏の「宗教的な子守歌」が彼女の歌で聴けるのは嬉しいですね。彼女のブラームスは、この作曲家の渋いイメージを払拭してくれるのではないでしょうか。いつも通りの細やかなアプローチが素晴らしいですが、ブラームスらしいメロディーラインもしっかり響かせています。そしてルドルフ・ヤンセン、ドルトン・ボールドウィン、ノーマン・シェトラーといった名手たちのピアノも素晴らしいです。ぜひお好きな曲だけでも楽しんでみて下さい。

1977年録音のボールドウィンとのLP録音は未だにB面の収録曲がほとんどCD化されていないので、今回期待したのですが、残念ながら収録されていませんでした。レコード会社に望むのは難しそうなので、こちらのチャンネルに期待したいです。

●1977年録音のDalton Baldwin共演盤の未CD化作品
Botschaft
Komm bald
Des Liebsten Schwur
Dein blaues Auge
Das Mädchen spricht
Von ewiger Liebe
Sandmännchen

特に「恋人の誓い(Des Liebsten Schwur)」はライヴなどの他音源も今のところありませんので、この曲だけでも復活希望です!(他の曲は別の時期の録音で聴くことが出来ます)


Elly Ameling; Brahms Lieder

00:00:05 Ach, wende diesen Blick (op 57/4) ¹ (ああ、この視線をそらして)
00:01:55 Am Sonntag Morgen, zierlich angetan (op 49/1) ⁵ (日曜日の朝に)
00:03:17 Auf die Nacht in der Spinnstub’n (op 107/5 Mädchenlied) ⁵ (娘の歌 "夜に糸紡ぎの部屋で")
00:05:09 Blauer Himmel (op 59/2 Auf dem See) ³ (湖上で)
00:08:09 Da unten in Tale läuft Wasser so trüb (WoO 33/6) ⁴ (あの谷底で)
00:10:57 Dämmrung senkte sich von oben (op 59/1) ³ (黄昏は上方から降り来て)
00:15:00 Dein blaues Auge (op 59/8) ¹ (あなたの青い目)
00:17:28 Der Mond steht über dem Berge (op 106/1 Ständchen) ⁵ (セレナード)
00:19:06 Die Blümelein sie schlafen (WoO 31/4 Sandmännchen) ² (眠りの精)
00:22:56 Die ihr schwebet um diese Palmen (op 91/2 Geistliches Wiegenlied) ⁴* (宗教的な子守歌)
00:29:11 Du milchjunger Knabe (op 86/1 Therese) ³ (テレーゼ)
00:31:01 Dunkel, wie dunkel (op 43/1 Von ewiger Liebe) (永遠の愛について)
00:35:36 Es hing der Reif im Lindenbaum (op 106/3) ¹ (リンデの木に霜がおり)
00:39:00 Es lockt und säusselt (op 6/2 Der Frühling) ⁴ (春)
00:41:40 Es steht ein Lind in jenem Tal (WoO 33/41) ⁵ (リンデが立っている)
00:44:26 Es träumte mir, ich sei dir teuer (op 57/3) ¹ (私は夢を見た)
00:47:58 Feinsliebchen, du sollst mir nicht barfuß gehn (WoO 33/12) ⁵ (美しい恋人よ、裸足で来ては駄目だよ)
00:51:10 Geuss’ nicht so laut (op 46/4 An Die Nachtigall) ³ (サヨナキドリに寄せて)
00:54:02 Guten Abend, gut’ Nacht (op 49/4 Wiegenlied) ⁴ (子守歌)
00:56:11 Guten Abend, mein Schatz (op 84/4 Vergebliches Ständchen) ¹ (甲斐なきセレナード)
00:57:59 Ich ruhe still, im hohen grünen Gras (op 86/2 Feldeinsamkeit) ³ (野の孤独)
01:02:13 Immer leiser wird mein Schlummer (op 105/2) ¹ (わが眠りはますます浅くなり)
01:06:24 In dem Schatten meiner Locken (op 6/1 Spanisches Lied) ⁴ (スペインの歌)
01:08:44 In stiller Nacht, zur ersten Wacht (WoO 33/42) ⁵ (静かな夜に)
01:11:39 Mei Mueter mag mi net (op 7/5 Die Trauerende) ⁴ (悲しむ娘)
01:13:28 Mein Lieb ist ein Jäger (op 95/4 Der Jäger) ⁴ (狩人)
01:14:38 Mein wundes Herz verlangt nach milder ruh (op 59/7) ³ (私の傷ついた心)
01:16:20 Meine Liebe ist grün (op 63/5) ³ (わが恋は緑)
01:17:53 Muss es eine Trennung geben (op 33/12) ³ (別れはなければならないのか)
01:21:30 O Frühlingsabenddämmerung (op 71/3 Geheimnis) ³ (秘密)
01:23:28 O kühler Wald, wo rauschest du (op 72/3) ³ (おお涼しい森よ)
01:25:42 O Nachtigall, dein süsser Schall (op 97/1 Nachtigall) ³ (サヨナキドリ)
01:28:16 O versenk’ dein Leid (op 3/1 Liebestreu) ³ (愛の誠)
01:31:08 O wüsst ich doch den Weg zurück (op 63/8) ¹ (おお帰り道を知っていたならば)
01:35:07 Och Modr, ich well en Ding han (WoO 33/33) ⁵ (おお お母さん、ほしいものがあるの)
01:36:49 Rosenzeit, wie schnell vorbei (op 59/5 Agnes) ⁴ (アグネス)
01:40:00 Ruhe, Süssliebchen (op 33/9 Ruhe, Süssliebchen) ³ (憩え、かわいい恋人よ)
01:46:27 Schwalbe, sag’ mir an (op 107/3 Das Mädchen spricht) ⁵ (娘は語る)
01:47:48 Schwesterlein, wann gehn wir nach Haus (WoO 33/15) ⁵ (お姉ちゃん)
01:50:42 Singe Mädchen, hell und klar (op 84/3 In Den Beeren) ⁴ (いちご畑で)
01:52:16 Störe nicht den leisen Schlummer (op 86/3 Nachtwandler) ³ (夢遊病者)
01:56:28 Unbewegte laue Luft (op 57/8) ¹ (そよがぬ生ぬるい風)
02:00:21 Voller, dichter tropft ums Dach da (op 58/2 Während des Regens) ⁵ (雨の間)
02:01:37 Von waldbekränzter Höhe (op 57/1) ⁴ (森に覆われた丘から)
02:04:01 Wann der silberne Mond (op 43/2 Die Mainacht) ³ (五月の夜)
02:07:23 Warum den warten von Tag zu Tag (op 97/3 Komm bald) ¹ (早くおいで)
02:10:03 Wehe, Lüftchen, lind und lieblich (op 47/1 Botschaft) ¹ (使い)
02:12:10 Wenn du nur zuweilen lächelst (op 57/2) ¹ (あなたがほんの時折でも微笑んでくれたら)
02:13:53 Wie Melodien zieht es mir (op 105/1) ¹ (メロディのように)
02:16:08 Wir wandelten, wir zwei zusammen (op 96/2) ¹ (私たちは歩き回った)

Elly Ameling
Rudolf Jansen (1983) ¹→おそらく5枚組CDボックス"80 jaar"に収録された1983年1月14日Concertgebouwでのライヴ録音と思われる。ただし「わが眠りはますます浅くなり」と「便り」は"80 jaar"では1978年10月3日Concertgebouw録音と記載されている。
Rudolf Jansen (1988) ²→おそらくPhilipsレーベルに録音した「歌の翼に」と題されたオムニバス歌曲集と同一音源
Rudolf Jansen (1990) ³→おそらくHyperionレーベルに録音した「ブラームス歌曲集」と同一音源
Dalton Baldwin (1977) ⁴→おそらくPhilipsレーベルに録音した「ブラームス歌曲集」と同一音源
Norman Shetler (1967) ⁵→おそらくHarmonia Mundiレーベルに録音した「ブラームス歌曲集」と同一音源
George Szende - viola *

Editing: Thom Janssen

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エリー・アーメリングのヴォルフ歌曲集!!!

エリー・アーメリング(Elly Ameling)のYouTube公式チャンネルで、なんとヴォルフのメーリケ歌曲集、スペイン歌曲集等が大量にアップされました!!!
もう大判振る舞いです。
大好きなアーメリングの歌う大好きなヴォルフの歌曲を素晴らしいピアニストのヤンセン、ボールドウィンとの共演で聴ける幸せ!!!
しかも、いくつかは初出ライヴ音源と思われます!!!(→2021/5/29追記:もしかしたら録音年月の表記間違いで、すでに発売されたライヴ音源と同じかもしれません。)
この週末はリピート決定です!

いつもこのチャンネルの動画を編集しておられるThom Janssen氏にも感謝です。

●Elly Ameling; Mörike Lieder - Wolf
ヴォルフ/『メーリケ歌曲集』より

00:00:06 Nimmersatte Liebe(飽くことのない愛) *
00:02:38 Er ist's(春だ) *
00:04:01 An den Schlaf(眠りに寄せて) *
00:06:17 Verborgenheit(隠遁) **
00:09:26 Begegnung(出逢い) *
00:10:59 In der Frühe(明け方に) *
00:13:40 Elfenlied(妖精の歌) **
00:15:50 An eine Aeolsharfe(エオリアンハープに寄せて) *
00:22:08 Lied vom Winde(風の歌) *
00:24:46 Im Frühling(春に) **
00:29:34 Storchenbotschaft(こうのとりの使い) *
00:33:35 Die Geister am Mummelsee(ムメル湖の亡霊) ***
00:37:13 Nixe Binsefuss(水の精ビンゼフース) ***
00:39:24 Auf eine Christblume I(クリスマスローズに寄せてⅠ) ***
00:44:38 Auf eine Christblume II(クリスマスローズに寄せてⅡ) ***
00:46:35 Das verlassene Mägdlein(捨てられた娘) ***
00:49:39 Lebe wohl(さようなら) ***
00:51:53 Schlafendes Jesuskind(眠る嬰児イエス) ***
00:55:19 Der Knabe und das Immlein(子供と蜜蜂) ***
00:58:00 Ein Stündlein wohl vor Tag(夜明け前のひととき) ***
01:00:12 Gebet(祈り) ***
01:02:43 Selbstgeständnis(告白) ***
01:03:58 Bei einer Trauung(ある結婚式で) ***
01:06:04 Rat einer Alten(老女の忠告) ***
01:08:12 Mausfallen-Sprüchlein(ねずみ捕りのおまじない) *

Elly Ameling
Piano
Rudolf Jansen * (recording Feb. 1989)
Rudolf Jansen ** (recording Sept. 1991)
Dalton Baldwin *** (recording Aug. 1970)

1991年のヤンセン共演録音と、1970年のボールドウィン共演録音はすでに発売されたCDやLPと同一音源ではないかと想像されます。
ところが1989年2月に録音されたライヴらしきヴォルフの音源は私は知らないので、おそらくアーメリングの初出個人所蔵音源なのではないかと思います。(→2021/5/29追記:実はすでに発売されたライヴ音源"80 jaar"に1989年2月21日録音の2曲(ねずみ捕りのおまじない、隠遁)が含まれていましたので、初めてではありませんでした。失礼しました。"80 jaar"に収録されている他のメーリケ歌曲集は1986年1月14日録音なのですが、もしかしたら今回のこの初出音源(*印の曲)も1986年が正しい可能性があります。そうすると初出音源はないことになります。)
個人的には大好きな「こうのとりの使い」の新しい音源(→2021/5/29追記:上述の通り、新しい音源ではないかもしれません。1986年のライヴ録音と歌詞を間違える箇所が同じなので、同一音源の可能性があります)が聞けたのが嬉しかったです!いやこれら全部嬉しいです!!

●Elly Ameling; Wiegenlied im Sommer - Wolf
ヴォルフ/夏の子守歌

Elly Ameling
Piano - Rudolf Jansen

こちらは箸休め的なとろけるような子守歌ですね。
ライニクの詩による美しい作品です。
録音データの記載はありませんでした。(→2021/5/29追記:"80 jaar"収録のものと同じ音源が使われているとしたら1982年5月12日録音となります。)

●Elly Ameling; Spanisches Liederbuch - Wolf
ヴォルフ/『スペイン歌曲集』より

00:06 WL No 2: In dem Schatten meiner Locken(私の巻き毛の陰で)
02:25 WL No 25: Ob auch finstre Blicke glitten(不機嫌な視線に苦しめられても)
04:38 WL No 26: Bedeckt mich mit Blumen(私を花で覆ってください)
08:07 WL No 12: Sagt, seid ihr es, feiner Herr(ねえ、あなたでしたの、素敵な殿方)
10:10 WL No 23: Tief im Herzen trag ich Pein(心の奥深く苦悩を抱え)
12:02 WL No 21: Alle gingen, Herz, zur Ruh(ものみな憩いについた、心よ)
14:01 WL No 24: Komm, o Tod, von Nacht umgeben(来たれ、おお死よ、夜に包まれて)
17:14 WL No 28: Sie blasen zum Abmarsch(出発の合図が鳴っている)
19:48 WL No 13: Mögen alle bösen Zungen(口の悪い人たちはみな)
21:43 WL No 34: Geh, Geliebter, geh jetzt(行って、恋人よ、もう行って)
25:42 WL No 30: Wer tat deinem Füsslein weh?(誰があなたのあんよを傷つけたの)
28:08 GL No 6: Ach, des Knaben Augen(ああ、嬰児の瞳は)
30:03 GL No 4: Die ihr schwebet(この棕櫚のまわりに漂う者たち)
33:04 GL No 7: Mühvoll komm ich und beladen(苦労を重ね重荷を背負って私は来ました)

WL = Weltliche Lied(世俗的歌曲)
GL = Geistliche Lied(宗教的歌曲)

Elly Ameling
Piano - Rudolf Jansen

録音データが記載されていませんが、これは彼女のキャリア最後のステレオ録音(Hyperion)と同一音源のように聞こえます。(→2021/5/29追記:Hyperionのヴォルフ歌曲集は1991年9月12-16日に録音されました。)
最後の「苦労を重ね重荷を背負って私は来ました」の苦悩の表現は、円熟期ならではの素晴らしさです。

本当は今日はフィッシャー=ディースカウの誕生日なので、彼の記事を書こうとしていたところ、この宝物のような音源を見つけてしまって急遽予定変更です。
F=ディースカウ・ファンの方ごめんなさい。
F=ディースカウについてはまたいずれ何か記事を書きます。

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アーメリング&ヤンセン(Ameling & Jansen)/タングルウッド・シューベルト・ライヴがレーベルのYouTube公式チャンネルで全曲聞けます!

かつてOMEGAレーベルから「Elly Ameling sings Schubert at Tanglewood」というタイトルでCDリリースされた後、しばらくしてオランダの廉価盤レーベルBrilliant Classicsから再発売されたアーメリングとヤンセンのタングルウッド音楽祭でのシューベルト・ライヴがYouTubeのレーベル公式チャンネルに全曲アップされていました。
太っ腹なレーベルです!感謝!

Elly Ameling sings Schubert

録音:1987年7月2日, Tanglewood's Theatre-Concert Hall (live)

Elly Ameling(エリー・アーメリング)(S)
Rudolf Jansen(ルドルフ・ヤンセン)(P)

00:00:00 Franz Schubert: Im Frühling(春に) D. 882, Op. 101: No. 1
00:04:34 Franz Schubert: Frühlingsglaube(春の想い) D. 686, Op. 20: No. 2
00:08:04 Franz Schubert: Erlafsee(エルラフ湖) D. 586, Op. 8: No. 3
00:12:07 Franz Schubert: Der Schmetterling(蝶々) D. 633, Op. 57: No. 1
00:13:47 Dedication to Maurice Abravanel(モーリス・アブラヴァネル夫妻への献辞)
00:14:46 Franz Schubert: An den Mond(月に寄せて) D. 296
00:20:00 Franz Schubert: An den Mond(月に寄せて) D. 193, Op. 57: No. 3
00:23:02 Franz Schubert: Der Einsame(孤独な男) D. 800, Op. 41
00:27:11 Franz Schubert: An die Entfernte(遥かな人に寄せて) D. 765
00:30:32 Franz Schubert: An Sylvia(シルヴィアに) D. 891, Op. 106: No. 4
00:33:30 Franz Schubert: Auf dem Wasser zu singen(水の上で歌う) D. 774, Op. 72
00:37:27 Franz Schubert: Heimliches Lieben(ひそやかな恋) D. 922, Op. 106: No. 1
00:41:40 Franz Schubert: Suleika I(ズライカⅠ) D. 720, Op. 14: No. 1
00:47:39 Franz Schubert: Die junge Nonne(若い尼僧) D. 828, Op. 43: No. 1
00:52:41 Franz Schubert: Iphigenia(イーピゲネイア) D. 573, Op. 98: No. 3
00:56:13 Franz Schubert: Ganymed(ガニュメデス) D. 544, Op. 19: No. 3
01:00:57 Franz Schubert: Die Götter Griechenlands(ギリシャの神々) D. 677
01:05:45 Franz Schubert: Der Musensohn(ムーサの息子) D. 764, Op. 92: No. 1
01:08:08 Franz Schubert: Die Blumensprache(花の言葉) D. 519

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アーメリング&ヤンセン/1983年エクサン・プロヴァンス音楽祭リサイタルライヴ (Récital: Elly Ameling au Festival d'Aix en Provence en 1983)

ソプラノのエリー・アーメリング(Elly Ameling)と、ピアニストのルドルフ・ヤンセン(Rudolf Jansen)がフランスのエクサン・プロヴァンス音楽祭で1983年に催したリサイタルのライヴが聞けるようになっています。

 こちら

タイトル"Récital: Elly Ameling au Festival d'Aix en Provence en 1983"の左横に赤い三角マークがあるので、それをクリックするとプレイヤーが表示されて録音が流れます。
ドイツリートとフランスメロディーを中心に、英語1曲、さらにアンコールでは中田喜直の「おやすみなさい」まで歌っています。
まさに「歌の花束」といった趣です。
ちなみにこの時アーメリングはちょうど50歳で、円熟味を増してきた頃の歌唱が聞けます。
アーメリングお気に入りのピアニスト、ヤンセンもいい演奏を聞かせてくれます。
ライヴならではの息遣いなど、素敵なリサイタルですので、ぜひお聞きください。

録音:1983年7月31日, la Cathédrale Saint Sauveur d'Aix en Provence

Elly Ameling (エリー・アーメリング)(S)
Rudolf Jansen (ルドルフ・ヤンセン)(P)

時間:全59分

Wolfgang Amadeus Mozart (モーツァルト): Abendempfindung, K. 523 (夕べの情緒)

John Weldon (ウェルドン): The wakeful nightingale (眠らないナイチンゲール)

Franz Schubert (シューベルト): Nachtviolen, D 752 (はなだいこん)

Franz Schubert: Die Blumensprache, D 519 (花の言葉)

Franz Schubert: Seligkeit, D 433 (至福)

~ラジオ局のアナウンサーによるアナウンス~

Hugo Wolf (ヴォルフ): Wiegenlied im Sommer (夏の子守歌)

Hugo Wolf: Bedeckt mich mit Blumen (私を花で覆ってね)

Johannes Brahms (ブラームス): Botschaft, Op. 47/1 (使い)

Johannes Brahms: Immer leiser wird mein Schlummer, Op. 105/2 (わがまどろみはますます浅くなり)

Robert Schumann (シューマン): Der Nußbaum, Op. 25/3 (くるみの木)

Richard Strauss (リヒャルト・シュトラウス): Ständchen, Op. 17/2 (セレナーデ)

~ラジオ局のアナウンサーによるアナウンス~

Francis Poulenc (プランク): Violon (ヴァイオリン)

Ernest Chausson (ショソン): Le Colibri, Op. 2/7 (ハチドリ)

Henri Duparc (デュパルク): Chanson triste (悲しい歌)

~ラジオ局のアナウンサーによるアナウンス~

Yoshinao Nakada (中田喜直): Oyasuminasai (おやすみなさい) (「こどものための8つのうた」より)

Erik Satie (サティ): La Diva de l'Empire (ランピールの歌姫)

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アーメリング&ヤンセンの「糸を紡ぐグレートヒェン」動画(1987年ミュンヒェン・ライヴ)

エリー・アーメリング(Elly Ameling)の動画が「401DutchDivas」というオランダの女声歌手に関するサイトに最近大量にアップされました。

 「401DutchDivas」のアーメリングの記事

その殆どは最近のインタビューに録音を挿入したもので、そちらも彼女の語る姿や内容が大変興味深いのですが、やはり一際嬉しいのは彼女の歌唱動画が久しぶりにアップされたことです。

シューベルトの「糸を紡ぐグレートヒェン(Gretchen am Spinnrade)」を彼女がルドルフ・ヤンセンのピアノで歌う動画で、1987年ミュンヒェンでのライヴです。
この動画はアーメリング自身が保有していたものだそうです。

上記のサイトに掲載されていますが、一応こちらにも掲載しておきますね。

彼女はオペラのステージにはごくわずかしか立ちませんでしたが、この曲を歌う彼女を見ていると、オペラの登場人物としても通用するのではと思うほど、表情が素晴らしくグレートヒェンになりきっています。
己の持てるすべて作品の為に使うという彼女の姿勢に感銘を受ける動画です。
そして、歌唱の方では「Und ach, sein Kuss!(それから、ああ、あの人の口づけ!)」という彼女を是非聴いてみて下さい(1:46-)。
アーメリングならではの解釈が聴けると思います。
そして、もちろんその時の顔の表情も必見です。

ヤンセンのピアノもアーメリングの心理描写を粒立ちのはっきりしたタッチで盛り上げています。

ぜひご覧ください!!

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1987年のアーメリングを見る

いつものように動画サイトをあれこれ検索していたら、エリー・アーメリングの懐かしい映像が出てきた。
1987年にサントリーホールで演奏されたリサイタルと思われるが、最初に歌われたシューマン3曲(献呈、はすの花、くるみの木)が聴ける(ピアニストは同じくオランダ出身のルドルフ・ヤンセン)。
私はこの年、神奈川県民小ホールではじめてアーメリングの実演を聴き、その後テレビで前半だけ同じプログラムのサントリーホール公演が放送されたのだった。

54歳の彼女の声は高音の豊かさこそ失せつつあったものの、リート歌唱としてはまだまだ一流の内容を歌いだしていた。
その名唱をぜひお聴きください(アップしてくれた方に感謝!ただ、削除される可能性も大きいです)。

 動画を見る

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