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【生誕100年】ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau):ザルツブルク音楽祭出演記録(歌曲・声楽曲編⑤):1976年~1979年

1976年は前年に引き続きサヴァリッシュをピアノに迎えてマーラーの『子供の不思議な角笛』による歌曲集が披露されました。1977~1979年は3年連続でシューベルト歌曲集でしたが、おそらく1978年のシューベルト没後150年を記念したプログラミングと思われます。ピアノはリヒテル、ポリーニ、デームスといずれもソリストから選ばれています(おそらくポリーニは音楽祭サイドがオファーしたのではないかと想像します)。なお、1976~1979年のコンサートはいずれも単独でORFEOレーベルからライヴ録音が発売されています。1980~1981年はF=ディースカウのザルツブルク音楽祭への出演はありませんでした。

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1976.8.7(土)20:00 Kleines Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(ピアノ)
Wolfgang Sawallisch, Klavier

マーラー:『子供の不思議な角笛』のテキストによる歌曲
夏の交代
ラインの伝説
少年鼓手
歩哨の夜の歌
うき世の暮らし
魚に説教するパドヴァの聖アントニウス
二度と会えない
別離
美しいトランペットの鳴り渡るところ
起床合図
シュトラスブルクの塁壁で
塔の中の囚人の歌
この歌をひねり出したのはだれ?
いたずらっ子をしつけるために
自分の気持ち

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
マーラー(Mahler):
春の朝 (Frühlingsmorgen)
ぼくの歌をのぞきこまないで (Blicke mir nicht in die Lieder)
ほのかな香りを (Ich atmet' einen linden Duft)
「ドン・ファン」の幻想曲 (Phantasie aus "Don Juan")

1977.8.29(月)19:00 Kleines Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
Sviatoslav Richter, Klavier

シューベルト:
耽溺 D715
歌人の持物 D832
悲しみ D772
川 D565
臨終を告げる鐘 D871
夕べの情景 D660
ドーナウ川の上で D553
舟人 D536
墓掘人の郷愁 D842
鳥 D691
窓辺にて D878
星 D939
漁師の歌 D881
愛の立ち聞き D698
さすらい人 D649
ブルックにて D853
春に D882
「ヘリオポリス」より第二 D754

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
シューベルト(Schubert):
夜のすみれ D752 (Nachtviolen)
孤独な男(独りずまい) D800 (Der Einsame)
ひめごと D719 (Geheimes)
夜と夢 D827 (Nacht und Träume)
別離 D957/7 (Abschied)

1978.8.23(水)19:00 Kleines Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)
Maurizio Pollini, Klavier

シューベルト:歌曲集『冬の旅』D911
 おやすみ
 風見
 凍った涙
 氷結
 菩提樹
 雪どけの水流
 川の上で
 かえりみ
 鬼火
 休息
 春の夢
 孤独
 郵便馬車
 白い頭
 鴉
 最後の希望
 村にて
 嵐の朝
 幻
 道しるべ
 宿屋
 勇気を!
 幻日
 辻音楽師

1979.8.26(日)19:00 Großes Festspielhaus

フレデリカ・フォン・シュターデ(メッゾソプラノ)(マルガレーテ)
Frederica von Stade, Mezzosopran (Marguerite)
ケネス・リーゲル(テノール)(ファウスト)
Kenneth Riegel, Tenor (Faust)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)(メフィストフェレス)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton (Méphistophélès)
ダグラス・ローレンス(バリトン)(ブランダー)
Douglas Lawrence, Bariton (Brander)
テルツ少年合唱団
Tölzer Knabenchor
聖ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊
Chor der St. Hedwigs Kathedrale
ローラント・バーダー(合唱指導)
Roland Bader, Choreinstudierung
ボストン交響楽団
Boston Symphony Orchestra
小澤 征爾(指揮)
Seiji Ozawa, Dirigent

ベルリオーズ:ファウストの劫罰 Op.24:4部からなる劇的物語:コンサート形式

1979.8.29(水)18:30 Kleines Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
イェルク・デームス(ピアノ)
Jörg Demus, Klavier

シューベルト:
プロメテウス D674
海の静寂 D216
竪琴に寄せて D737
メムノン D541
自ら沈み行く D700
死と乙女 D531
タルタルスの群れ D583
夜曲 D672
墓掘人の郷愁 D842

さすらい人が月に寄せて D870
夕星 D806
幸福の世界 D743
ドナウ川の上で D553
ヴィルデマンの丘で D884
さすらい人の夜の歌II D768
漁師の愛の幸せ D933
リュートに寄せて D905
ミューズの子 D764

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
シューベルト(Schubert):
夜のすみれ D752(Nachtviolen)
ひめごと D719(Geheimnis)
漁師の娘 D957/10(Das Fischermädchen)
シルヴィアに D891(An Silvia)
夕映えの中で D799(Im Abendrot)

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(参考)

Archiv: Salzburger Festspiele (上の方のメニューの右側にある「ERWEITERTE SUCHE」をクリックして「Künstler·in」欄に「Dieskau」と入力するとすぐ下に「Dietrich Fischer-Dieskau」という候補が表示されるのでそれをクリック。続いて「SUCHEN」をクリックすると、フィッシャー=ディースカウのザルツブルク音楽祭出演歴が表示されます)

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エリー・アーメリング(Elly Ameling)の「Musings on Music」シリーズ:ヴォルフ「ただ憧れを知る者だけが(Wolf: Nur wer die Sehnsucht kennt)」

●Musings on Music by Elly Ameling - Wolf - Nur wer die Sehnsucht kennt

Channel名:Elly Ameling (オリジナルのサイトはこちらのリンク先です)

エリー・アーメリングによる説明(大意)

親愛なる、ゲーテの詩とフーゴ・ヴォルフの歌曲のファンの皆さん、私たちは再び、大人の感情を持つ少女ミニョンを聴くことにします。ゲーテの小説「ヴィルヘルム・マイスターの修行時代」の中で、彼女の言葉はほとんど言葉で表すことの難しい「憧れ」を意味する「Sehnsucht」にあふれています。
「憧れを知る者だけが、私の苦しみを理解することができます。」
最初の小節から、このゲーテの詩のフーゴ・ヴォルフによる歌曲は、以前に「Musings on Music」シリーズで聞いたシューベルトの同じテキストの解釈とは全く異なることが明白です。ヴォルフのバージョンには、シューベルトの独唱版やソプラノとテノールの二重唱版のような胸を打つ叙情性はありません。ヴォルフの場合、前奏の最初の小節から歌の最後までドラマティックです。

(1:36-3:56 ヴォルフ:ミニョンII「ただ憧れを知る者だけが」全曲の演奏)

(3:57-5:06 アーメリングによる詩の朗読と英訳)

メロディーラインの半音階と、ほとんど無調といえる絶えず変化する和声によって生じるドラマと興奮が聞かれます。さらに、テンポは常に前後に揺れます。これらすべてが、ヴォルフの記譜で綿密に示されています。
楽譜編纂者がヴォルフの書いたあらゆる記譜と音符に正確に従っているかどうかを常に注意深くチェックしていたことはよく知られています。

(5:53-6:52 冒頭から"nach jener Seite"まで)

私たちは「jener Seite(あちら側)」という言葉を聞きました。そしてピアノは、この断片を毎回デクレッシェンドしながらどんどんゆっくりと繰り返し、聴く人にまさに「永遠」の感覚を与えています。

(7:19-7:39 "Seh ich an's Firmament nach jener Seite.")

ここでミニョンは「ああ、私を愛し、知る方は遠方にいる」と言います。
そしてヴォルフは、この歌詞の上に再びデクレッシェンドとリタルダンドを書き、その後2小節のピアノソロで「遠方にいる」を表現します。確かに遠く離れています。しかし、直前の「nach jener Seite」という歌詞で「永遠」を表現したときほど遠くはありません。永遠は愛する人の不在よりも遠いのです。

(8:30-9:11 "Seh ich ans Firmament"から"in der Weite."まで)

「私は眩暈がして、体が燃え上がります」
少女は自分の感情に溺れ、それはたった4小節、たった7語で表現されます。その後、ピアノソロがその2倍以上の時間でこの制御不能な状態を表現し、後に彼女が落ち着いて我に返り、悲しく孤独な憧れに戻ります。
「Nur wer die Sehnsucht kennt」の箇所に「innig」という指示があります。これは「親密に」または「内側から」という意味で、演奏者にとって非常に重要です。
最後のフレーズでは、冒頭の同じ単語がここでは違った響きになります。

(10:17-11:24 "Es schwindelt mir, es brennt mein Eingeweide."から最後まで)

フーゴ・ヴォルフは、わずか2分半の歌で、この詩の感情の完全なスケールを表現しました。
シューベルトと異なり、ヴォルフは詩のどの部分も繰り返しませんでした。
ただ、ゲーテ自身と同様に、ヴォルフは詩の最初の行だけを最後に繰り返しました。
この歌曲は 1888 年に作られました。シューベルトがこの詩に最後に2つのバージョンで作曲してから62年後のことです。
時代は変わり、スタイルも異なります。

それではフーゴ・ヴォルフのミニョンをもう一度聞きましょう。

(12:27-14:48 全曲の演奏)
エリー・アーメリング
ルドルフ・ヤンセン(ピアノ)
1983年10月18日, アムステルダム・コンセルトヘバウ

Elly Ameling
Rudolf Jansen, piano
18-10-1983, Concertgebouw Amsterdam

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Nur wer die Sehnsucht kennt
 ただ憧れを知る人だけが

Nur wer die Sehnsucht kennt
Weiß, was ich leide!
Allein und abgetrennt
Von aller Freude
Seh ich an's Firmament
Nach jener Seite.
Ach, der mich liebt und kennt,
Ist in der Weite.
Es schwindelt mir, es brennt
Mein Eingeweide.
Nur wer die Sehnsucht kennt
Weiß, was ich leide!
 ただ憧れを知る人だけが
 私が何に苦しんでいるのか分かるのです!
 ひとり
 あらゆる喜びから引き離されて
 私は天空の
 あちら側に目をやります。
 ああ、私を愛し、知る方は
 遠方にいるのです。
 私は眩暈がして、
 内臓がちくちく痛みます。
 ただ憧れを知る人だけが
 私が何に苦しんでいるのか分かるのです!

詩:Johann Wolfgang von Goethe (1749-1832), "Mignon", written 1785, appears in Wilhelm Meisters Lehrjahre, first published 1795
曲:Hugo Wolf (1860-1903), "Mignon II", published 1891 [ voice and piano ], from Goethe-Lieder, no. 6, Mainz, Schott

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(参考)

ヴィルヘルム・マイスターの修業時代 (Wikipedia)

Wilhelm Meisters Lehrjahre (Wikipedia: 独語)

The LiederNet Archive

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【生誕100年】ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau):ザルツブルク音楽祭出演記録(歌曲・声楽曲編④):1971年~1975年

1971年にザルツブルク音楽祭で初めてアリベルト・ライマンをピアニストに迎えました。この時のプログラムはフォルトナー以外はDeutsche Grammophonで1970年10月にスタジオ録音された「新ヴィーン楽派歌曲集」の曲目と同一であり、ディースカウが作りこんだプログラミングであることが伺えます。ちなみに1971年のライヴ音源もCD化されています(ORFEOレーベルではありませんが)。
1972年のリヒテルとのヴォルフ『メーリケ歌曲集』も、1961年7月30日にムーアと演奏した時のプログラムと全く同一であり、こちらもディースカウ十八番の選曲と言えるでしょう。
1973年にはサヴァリッシュの指揮でモーツァルトのアリアや歌曲を5曲歌っていますが、その2年後に今度はピアニストとしてサヴァリッシュを迎えることになります(アイヒェンドルフの詩による歌曲集)。
1973年の歌曲の夕べではザルツブルク音楽祭では初共演となるエッシェンバッハをピアニストに迎えますが、彼とは翌年からDeutsche Grammophonへのシューマン歌曲全集を録音することになり、この共演での印象がエッシェンバッハの起用につながったのではないかと想像してしまいます。翌年もザルツブルクでエッシェンバッハとシューマンを演奏しており、スタジオ録音とコンサートホールの両方で二人の音楽を熟成させていったのではないでしょうか。
前述した1975年のサヴァリッシュとのアイヒェンドルフ歌曲集はORFEOから単独でCD化された後、現在はORFEOへの他のスタジオ録音と一緒にボックスCDとなって再発売されています。

1971.8.10(火)20:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
アリベルト・ライマン(ピアノ)
Aribert Reimann, Klavier

アルノルト・シェーンベルク:
期待(Erwartung) Op.2/1
興奮せる者たち(Die Aufgeregten) Op.3/2
練習を積んだ心(Geübtes Herz) Op. 3/5
見捨てられた(Verlassen) Op.6/4
決死隊(Der verlorene Haufen) Op.12/4
わたしは感謝しながら(Ich darf nicht dankend) Op.14/1
夏に疲れて(Sommermüd) Op.48/1
死(Tot) op.43/2

アントン・ヴェーベルン:
春のきざし(Vorfrühling)
発見(Gefunden)
愛のすがた(Bild der Liebe)
渚にて(Am Ufer)
この歌は(Dies ist ein Lied) Op.3/1
小川の岸に(An Baches Ranft) Op.3/3
いまだに貞節心が(Noch zwingt mich Treue) Op.4/2
どんなに私は悲しくても(So ich traurig bin) Op.4/4
君たちは炉辺へ歩み寄った(Ihr tratet zu dem Herde) Op.4/5

ヴォルフガング・フォルトナー:
『三行詩節集』(Terzinen)(1965)
 1. 彼女の息遣いを感じることができる(Noch spür ich ihren Atem auf den Wangen)
 間奏曲(Zwischenspiel)
 2. 時よ、明るく青く光るもの(Die Stunden! wo wir auf das helle Blauen des Meeres starren)
 3. 私たちは夢のようなもので作られている(Wir sind aus solchem Zeug wie das zu Träumen)
 間奏曲(Zwischenspiel)
 4. 時には愛されない女性が来る(Zuweilen kommen niegeliebte Frauen)

アルバン・ベルク:
『4つの歌 op.2』(Vier Lieder)
 眠る、眠る(Schlafen, schlafen, nichts als schlafen)
 眠っていると(Schlafend trägt man mich in mein Heimatland)
 いま私は一番強い巨人を倒し(Nun ich der Riesen Stärksten überwand)
 風が暖かい(Warm die Lüfte)

1972.8.1(火)20:00 Felsenreitschule

エッダ・モーザー(ソプラノ)*
Edda Moser, Sopran*
イングリート・マイアー(アルト)*
Ingrid Mayr, Alt*
ヴェルナー・クレン(テノール)*
Werner Krenn, Tenor*
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バス)*
Dietrich Fischer-Dieskau, Bass*
ヴィーン・オーストリア放送合唱団
ORF-Chor Wien
ザルツブルク・オーストリア放送合唱団
ORF-Chor Salzburg
オーストリア放送交響楽団
ORF-Symphonieorchester
ミラン・ホルヴァート(指揮)
Milan Horvat, Dirigent

ストラヴィンスキー:詩篇交響曲:合唱と管弦楽のための

ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ:新たな限りなき称賛:4人の独唱者、混声合唱、管弦楽のためのジョルダーノ・ブルーノのテキストによるカンタータ*

1972.8.4(金)20:30 Großes Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
Sviatoslav Richter, Klavier

ヴォルフ:歌曲集『メーリケの詩』より

苦悩から癒えて希望に寄せる
あけがたに
散歩
新しい愛
火の騎士
眠りに寄せて
真夜中に
狩人の歌
こうのとりの使い

春に
旅の途上で
恋人に
ペレグリーナI
ペレグリーナII
さようなら
出会い
狩人
ある結婚式で
いましめ
あばよ

1973.8.8(水)20:00 Großes Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ロンドン交響楽団
London Symphony Orchestra
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)
Wolfgang Sawallisch, Dirigent

シューベルト:交響曲第3番ニ長調 D200

モーツァルト:男たちはいつもつまみ食いしたがる KV433(416c):バスと管弦楽のためのアリア
モーツァルト:もしイタリア風にやるとすれば:歌劇「にせの女庭師」KV196より
モーツァルト:もし、この俺が皇帝なら(ドイツ軍歌) KV539:バスと管弦楽のための
モーツァルト:手に口づけを KV541:バスのためのアリエッタ
モーツァルト:娘よ、お前と離れるに際して KV513:バスと管弦楽のためのコンサート・アリア

クルト・ヴァイル:交響曲第1番

リヒャルト・シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯 Op.28

1973.8.26(日)20:30 Großes Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
クリストフ・エッシェンバッハ(ピアノ)
Christoph Eschenbach, Klavier

シューベルト:
歌曲集『白鳥の歌』D957より
 アトラス D957/8
 彼女の絵姿 D957/9
 漁師の娘 D957/10
 都会 D957/11
 海べで D957/12
 影法師 D957/13

さすらい人 D489
ヴィルデマンの丘で D884
臨終を告げる鐘 D871
大河 D565
メムノン D541
孤独な男(独りずまい) D800
魔王 D328
月に寄せて D259
馭者クロノスに D369
海の静寂 D216
プロメテウス D674
ミューズの子 D764

1974.8.20(火)20:00 Großes Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
クリストフ・エッシェンバッハ(ピアノ)
Christoph Eschenbach, Klavier

シューマン:
海辺の夕暮れ Op.45/3
春の夜に霜がおりた Op.64/3b
ぼくの馬車はゆっくりと行く Op.142/4

歌曲集『リーダークライス』Op.24(全9曲)
 私が朝起きると
 私はいらだって
 木蔭を歩くと
 いとしい恋人、君の手を
 悲しみのゆりかごよ
 待て、荒々しい舟人よ
 山と城が水に映って
 はじめは望みもなく
 ミルテとばらをもって

歌曲集『詩人の恋』Op.48(全16曲)
 美しい五月に
 わたしの涙から
 ばらに、ゆりに、はとに
 あなたのひとみを見つめる時
 わたしの心をゆりのうてなに
 神聖なラインの流れに
 わたしは嘆くまい
 花が知ったなら
 鳴るのはフルートとヴァイオリン
 恋人の歌を聞く時
 若者はおとめを愛し
 明るい夏の朝
 夢の中で私は泣いた
 夜ごとの夢に
 昔話の中から
 いまわしい思い出の歌

1975.8.4(月)19:30 Kleines Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(ピアノ)
Wolfgang Sawallisch, Klavier

メンデルスゾーン:森の城
メンデルスゾーン:夜の歌 Op.71/6
メンデルスゾーン:小姓の歌
シューマン:異郷にて Op.39/1
シューマン:美しき異郷 Op.39/6
シューマン:たそがれ Op.39/10
シューマン:森の中で Op.39/11
シューマン:世捨てびと Op.83/3
プフィッツナー:秋に Op.9/3
プフィッツナー:誘惑 Op.7/4
プフィッツナー:ダンツィヒにて Op.22/1
プフィッツナー:帰りおくれた放浪者 Op.41/2
プフィッツナー:夜 Op.26/2
ブルーノ・ヴァルター:兵士
ブルーノ・ヴァルター:若い夫
ラインハルト・シュヴァルツ=シリング:短い旅路
ラインハルト・シュヴァルツ=シリング:マリアの歌
ラインハルト・シュヴァルツ=シリング:時にお前の機嫌が悪いことがあっても
ヴォルフ:異郷にてI
ヴォルフ:夜の魔法
ヴォルフ:音楽師
ヴォルフ:追悼
ヴォルフ:船乗りの別れ

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
シューマン(Schumann):間奏曲 Op.39/2 (Intermezzo)
プフィッツナー(Pfitzner):娘との別れに Op.10/3 (Zum Abschied meiner Tochter)
ヴォルフ(Wolf):やけっぱちの伊達男(Der verzweifelte Liebhaber)
ヴォルフ(Wolf):語らぬ愛(Verschwiegene Liebe)

●プフィッツナー:秋に Op. 9/3
Im Herbst, Op. 9 No. 3 (Live)

4 August 1975, Kleines Festspielhaus
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
Wolfgang Sawallisch, Klavier

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(参考)

Archiv: Salzburger Festspiele (上の方のメニューの右側にある「ERWEITERTE SUCHE」をクリックして「Künstler·in」欄に「Dieskau」と入力するとすぐ下に「Dietrich Fischer-Dieskau」という候補が表示されるのでそれをクリック。続いて「SUCHEN」をクリックすると、フィッシャー=ディースカウのザルツブルク音楽祭出演歴が表示されます)

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【生誕100年】ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau):ザルツブルク音楽祭出演記録(歌曲・声楽曲編③):1966年~1970年

1956年から1965年まで毎年催されたF=ディースカウのザルツブルクリサイタルで常にピアニストを務めてきたジェラルド・ムーアが1965年を最後のザルツブルク音楽祭出演と決めた為、翌年からはピアニストを変えて出演しています。
66年、67年がイェルク・デームス、70年がスヴャトスラフ・リヒテルですが、68年、69年はザルツブルク音楽祭への出演が全くなかったようです。
ちなみに70年の『美しきマゲローネのロマンス』のコンサートは、このコンビのEMIへのスタジオ録音(7月24-25日、ミュンヒェン)の数日後に行われたことになります。
また、1967年メータ指揮ヴィーン・フィルの伴奏によるマーラーの『リュッケルトの詩による5つの歌曲』は、F=ディースカウが省略することの多かった「美しさゆえに愛するのなら」も歌っています。彼は女性用のテキストと判断した曲は原則として歌おうとしなかったのですが、妥協することもあったようです(70年代後半にバレンボイムとのピアノ版マーラー歌曲全集の録音でこの曲を歌ったことを聞かれたディースカウは、全集だったので歌ったと答えていました)。

1966.7.26(火)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
イェルク・デームス(ピアノ)
Jörg Demus, Klavier

シューマン:
献呈 Op.25/1
くるみの木 Op.25/3
私の心は重い(ヘブライの歌より) Op.25/15

歌曲集『リーダークライス』Op. 24
 朝起きると胸に尋ねる
 気ばかりあせって
 ぼくは樹々の下をただ一人
 かわいい恋人よ、手をぼくの胸に
 ぼくの苦しみの美しい揺り籠よ
 待ってくれ、待ってくれ、威勢のいい舟乗りよ
 山々とその上に立つ城が
 はじめはほとんど絶望するところだった
 ミルテと薔薇で

はすの花 Op.25/7
浜辺の夕暮れ Op.45/3
きみの顔 Op.127/2
春の夜に霜が降りて Op.64/3b

ぼくの馬車はゆっくりと行く Op.142/4
ジプシーの歌I Op.79/7a
メランコリー Op.74/6
ヒダルゴ(スペインの伊達男) Op.30/3
おお この娘のなんと愛らしいこと Op.138/3
密輸入者 Op.74/10

1966.7.28(木)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)*
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton*
ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団
Wiener Philharmoniker
ロリン・マゼール(指揮)
Lorin Maazel, Dirigent

モーツァルト:交響曲イ長調 KV201

モーツァルト:御手に口づけ KV541:バスのためのアリエッタ*

モーツァルト:お前と別れる今、おお娘よ KV513:バスと管弦楽のためのコンサートアリア*

1967.8.18(金)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
イェルク・デームス(ピアノ)
Jörg Demus, Klavier

シューベルト:歌曲集『冬の旅』D911
 おやすみ
 風見
 凍った涙
 氷結
 菩提樹
 雪どけの水流
 川の上で
 かえりみ
 鬼火
 休息
 春の夢
 孤独
 郵便馬車
 白い頭
 鴉
 最後の希望
 村にて
 嵐の朝
 幻
 道しるべ
 宿屋
 勇気を!
 幻日
 辻音楽師

1967.8.20(日)21:30 Großes Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団
Wiener Philharmoniker
ズビン・メータ(指揮)
Zubin Mehta, Dirigent

シューベルト:交響曲第3番ニ長調 D200

マーラー:歌曲集『フリードリヒ・リュッケルトの詩による5つの歌曲』
 ほのかな香りを
 美しさゆえに愛するのなら
 私の歌を覗き見しないで
 私はこの世に忘れられ
 真夜中に

リヒャルト・シュトラウス:英雄の生涯 Op.40, TrV190

1970.7.30(木)20:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
Sviatoslav Richter, Klavier

ブラームス:歌曲集『美しきマゲローネのロマンス』Op.33
 後悔する者はない
 弓も矢もすでに整い
 悩みか喜びか
 愛ははるかな国から
 あなたは哀れな者を
 たえがたい喜び
 くちびるの震えはあなたのためか
 余儀ない別れ
 いこえ、いとしい人よ
 あわだつ波よ、響きわたれ
 光りも輝きも消えうせて
 悲しい別れに
 恋人よ、いずこの土地に
 わたしの胸は、うれしくいきいきと
 まことの愛はとこしえに

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
ブラームス:月光 Op.85/2(Mondenschein)
ブラームス:湖上にて Op.59/2(Auf dem See)
ブラームス:私の女王よ Op.32/9(Wie bist du meine Köningen)

●マーラー:歌曲集『フリードリヒ・リュッケルトの詩による5つの歌曲』
Mahler - Rückert-Lieder - Fischer-Dieskau / Vienna / Mehta

20 August 1967, Großes Festspielhaus
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
Wiener Philharmoniker
Zubin Mehta, Dirigent

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(参考)

Archiv: Salzburger Festspiele (上の方のメニューの右側にある「ERWEITERTE SUCHE」をクリックして「Künstler·in」欄に「Dieskau」と入力するとすぐ下に「Dietrich Fischer-Dieskau」という候補が表示されるのでそれをクリック。続いて「SUCHEN」をクリックすると、フィッシャー=ディースカウのザルツブルク音楽祭出演歴が表示されます)

Discogs (Johannes Brahms: Die schöne Magelone op. 60)

Discogs (Orchesterlieder)

amazon (Johannes Brahms: Die schöne Magelone op. 60)

amazon (Orchesterlieder)

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エリーの要点「小学校」(Elly's Essentials; “Elementary School”)

●Elly's Essentials; “Elementary School”

Channel名:Elly Ameling (オリジナルのサイトはこちらのリンク先です)

(エリー・アーメリングの言葉の大意)

1940年代、私が小学生だった頃、教師は文学、数学、音楽、知識、芸術全般の価値を教え込みました。中高生時代にはさらに進んだ豊かな教育を私たちに与えてくれました。
今日では教材のレベルは若い生徒が理解できるレベルまで引き下げられてしまったように思えます。生徒がより簡単に早く卒業証書を取得できなければならなくなっています。学校はもはや知識を習得する場所ではなく、仕事につくための準備の場所となってしまいました。学校にとって大事なのは銀行口座が豊かになることです。
ヨハネス・ブラームス「おお子供の国に帰るいとしい道が分かればいいのに!(O wüßt ich doch den Weg zurück, den lieben Weg zum Kinderland!)」

(2:13- Johannes Brahms: Heimweh II "O wüßt ich doch den Weg zurück", Op. 63/8)
エリー・アーメリング(S)
ルドルフ・ヤンセン(P)
アムステルダム・コンセルトヘバウ
1983年1月14日

Elly Ameling, soprano
Rudolf Jansen, piano
Concertgebouw Amsterdam
14 January 1983

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Heimweh II "O wüßt ich doch den Weg zurück", Op. 63/8
 郷愁II "おお 帰り道が分かればいいのに!"

O wüßt ich doch den Weg zurück,
Den lieben Weg zum Kinderland!
O warum sucht' ich nach dem Glück
Und ließ der Mutter Hand?
 おお 帰り道が分かればいいのに、
 子供の国に帰るいとしい道が!
 おお なぜ私は幸せを探して
 母の手を離れてしまったのだろう?

O wie mich sehnet auszuruhn,
Von keinem Streben aufgeweckt,
Die müden Augen zuzutun,
Von Liebe sanft bedeckt!
 おお 私はどれほど休息を望んでいることか、
 追い求めるために目が覚めることもなく、
 疲れた瞳を閉じて
 愛に安らかに覆われて!

Und nichts zu forschen, nichts zu spähn,
Und nur zu träumen leicht und lind;
Der Zeiten Wandel nicht zu sehn,
Zum zweiten Mal ein Kind!
 捜しものもなく、見守るものもなく
 ただ軽やかに穏やかに夢見るだけでいい、
 時の移り変わりを見ることもなく
 二度目の子供時代を過ごしたい!

O zeig mir doch den Weg zurück,
Den lieben Weg zum Kinderland!
Vergebens such ich nach dem Glück,
Ringsum ist öder Strand!
O zeig mir doch den Weg zurück,
Den lieben Weg zum Kinderland!
Vergebens such ich nach dem Glück,
Ringsum ist öder Strand!
 おお 私に帰り道を示しておくれ、
 子供の国に帰るいとしい道を!
 私は無為に幸せを探したが
 あたりは荒涼とした海岸ばかり!

詩:Klaus Groth (1819-1899), "Heimweh II", appears in Hundert Blätter, Paralipomena zum Quickborn, Hamburg, first published 1854
曲:Johannes Brahms (1833-1897), "Heimweh II", op. 63 (Neun Lieder und Gesänge) no. 8 (1874), published 1875 [ voice and piano ], Leipzig, Peters

6/4拍子
ホ長調(E-dur)
Etwas langsam

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(参考)

Elly's Essentials; “Elementary School”(YouTube)

The LiederNet Archive

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[おまけ]
●Opera and Art Song are more similar than you think ;)

Channel名:International Vocal Competition 's-Hertogenbosch (オリジナルの動画はこちらのリンク先です)
音楽:Richard Strauss: Die Georgine, Op.10/4 (リヒャルト・シュトラウス: ダリア)
講師:Elly Ameling(S), Hans Eijsackers(P)
生徒:Helena Koonings(S), Heleen Vegter(P)

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【生誕100年】ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau):ザルツブルク音楽祭出演記録(歌曲・声楽曲編②):1961年~1965年

1961.7.29(土)21:00 Großes Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)*
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton*
ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団
Wiener Philharmoniker
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)
Wolfgang Sawallisch Dirigent

ハイドン:交響曲第48番ハ長調「マリア・テレジア」

シューマン:ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテのファウストからの情景*

シューベルト:交響曲第7番ロ短調D759「未完成」

1961.7.30(日)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
Gerald Moore, Klavier

ヴォルフ:歌曲集『メーリケの詩』より

苦悩から癒えて希望に寄せる
あけがたに
散歩
新しい愛
火の騎士
眠りに寄せて
真夜中に
狩人の歌
こうのとりの使い

春に
旅の途上で
恋人に
ペレグリーナI
ペレグリーナII
さようなら
出会い
狩人
ある結婚式で
いましめ
あばよ

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
ヴォルフ:ヴァイラの歌(歌曲集『メーリケの詩』より)
ヴォルフ:鼓手(歌曲集『メーリケの詩』より)
ヴォルフ:隠棲(歌曲集『メーリケの詩』より)
ヴォルフ:告白(歌曲集『メーリケの詩』より)
ヴォルフ:祈り(歌曲集『メーリケの詩』より)

1962.7.30(月)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
Gerald Moore, Klavier

ブゾーニ:
不機嫌の歌
ジプシーの歌 Op.55/2
有難くもない慰め
メフィストフェレスの歌

マーラー:
自分の気持ち
シュトラスブルクの塁壁で
魚に説教するパドゥアのアントニウス
私はこの世に忘れられて
真夜中に

プフィッツナー:
ダンツィヒにて Op.22/1
みんなが今夜パーティをひらいている Op.4/2
娘との別れに Op.10/3
夜 Op.26/2

R.シュトラウス:
少女よ、それがなんの役に立つかしらね Op.19/1
ミスター春 Op.37/5
夜 Op.10/3
ああ、悲し、不幸なるわれ Op.21/4
憩え、わが魂 Op.27/1
きみを愛す Op.37/2

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
R.シュトラウス:たそがれの夢 Op.29/1(Traum durch die Dämmerung)
R.シュトラウス:あした Op.27/4(Morgen)
R.シュトラウス:したわしき幻 Op.48/1(Freundliche Vision)
R.シュトラウス:献呈 Op.10/1(Zueignung)

1962.8.19(日)21:30 Großes Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)*
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton*
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
Berliner Philharmonisches Orchester
カール・ベーム(指揮)
Karl Böhm, Dirigent

モーツァルト:交響曲ト短調 KV550

マーラー:歌曲集『亡き子をしのぶ歌』(全5曲)*
 いま太陽は明るく昇る
 いま私には分かるのだ
 おまえのお母さんが
 よく私は考える
 こんなひどい嵐の日には

R.シュトラウス:ツァラトゥストラはこう語った Op.30

1963.8.1(木)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
Gerald Moore, Klavier

シューベルト:
魔王 D328
さすらい人 D489
タルタルスの群れ D583
メムノン D541
友に D654
心のままに沈んでゆく D700
竪琴に寄す D737
ヘリオポリス D754(※公式サイトではD753(ヘリオポリスI)と記載されているが、ORFEOのライヴ音源を聞くとD754(ヘリオポリスII)が正しい)
ミューズの子 D764
君はわが憩い D776
孤独な男(独りずまい) D800
夕映えの中で D799
ブルックにて D853
セレナーデ D957/4
星 D939

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
シューベルト:夜のすみれ D752(Nachtviolen)
シューベルト:ひめごと D719(Geheimes)
シューベルト:さすらい人が月に寄せて D870(Der Wanderer an den Mond)
シューベルト:シルヴィアに D891(An Silvia)
シューベルト:漁師の娘 D957/10(Das Fischermädchen)
シューベルト:夜と夢 D827(Nacht und Träume)
シューベルト:別離 D957/7(Abschied)
シューベルト:十字軍 D932(Der Kreuzzug)(※ORFEOのライヴ音源には含まれていないが、EMIから発売された際にD870の次に含まれていた(その代わりD891が含まれていなかった)。EMI盤は演奏順を入れ替えている場合があるが、おそらくアンコール曲と思われる)

1964.8.17(月)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
Gerald Moore, Klavier

ブラームス:歌曲集『美しきマゲローネのロマンス』Op.33 (全15曲)
 後悔する者はない
 弓も矢もすでに整い
 悩みか喜びか
 愛ははるかな国から
 あなたは哀れな者を
 たえがたい喜び
 くちびるの震えはあなたのためか
 余儀ない別れ
 いこえ、いとしい人よ
 あわだつ波よ、響きわたれ
 光りも輝きも消えうせて
 悲しい別れに
 恋人よ、いずこの土地に
 わたしの胸は、うれしくいきいきと
 まことの愛はとこしえに

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
ブラームス:野の孤独 Op.86/2(Feldeinsamkeit)
ブラームス:湖上で Op.59/2(Auf dem See)
ブラームス:早くおいで Op.97/5(Komm bald)
ブラームス:なんとあなたは、私の女王 Op.32/9(Wie bist du, meine Königin)

1965.8.13(金)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
Gerald Moore, Klavier

ベートーヴェン:
この暗い墓のうちに WoO133
希望に寄せて Op.94

歌曲集『ゲレルトの詩による6つの歌』Op.48
 ねがい
 隣人の愛
 死について
 自然における神の栄光
 神の力と摂理
 懺悔の歌

歌曲集『はるかなる恋人に寄す』Op.98
 丘の上に腰を下ろし
 灰色の霧の中から
 天空を行く軽い帆船よ
 天空を行くあの雲も
 五月はもどり、野に花咲き
 愛する人よ、あなたのために

うずらの鳴き声 WoO129
アデライーデ Op.46
悲しみの喜び Op.83/1
五月の歌 Op.52/4
あこがれ Op.83/2
新しき愛、新しき生 Op.75/2
のみの歌 Op.75/3

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
ベートーヴェン:想い WoO136(Andenken)
ベートーヴェン:いらだつ恋人 Op. 82/4(L'amante impaziente)
ベートーヴェン:優しい愛(きみを愛す) WoO123(Zärtliche Liebe)
ベートーヴェン:マーモット Op. 52/7(La Marmotte)

●フェルッチョ・ブゾーニ:メフィストフェレスの歌
Lied des Mephistopheles

30 July 1962, Stiftung Mozarteum — Großer Saal
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
Gerald Moore, Klavier

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(参考)

Archiv: Salzburger Festspiele (上の方のメニューの右側にある「ERWEITERTE SUCHE」をクリックして「Künstler·in」欄に「Dieskau」と入力するとすぐ下に「Dietrich Fischer-Dieskau」という候補が表示されるのでそれをクリック。続いて「SUCHEN」をクリックすると、フィッシャー=ディースカウのザルツブルク音楽祭出演歴が表示されます)

Presto Music (Die Salzburger Liederabende 1956-1965)

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amazon (Die Salzburger Liederabende 1956-1965)

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エリーの要点「至福」(Elly's Essentials; “Bliss”)

●Elly's Essentials; “Bliss”

Channel名:Elly Ameling (オリジナルのサイトはこちらのリンク先です。音声が出ます。

(エリー・アーメリングの言葉の大意)

ジャズと他のタイプの音楽、例えばポップス、ロック、メタルなどとの間には大きな違いがあるように私には思えます。
後半に述べたジャンルの音楽について勉強していないことは認めますが、ジャズにおける自由な表現が出来る幸せ、とりわけリズムの自由さがあることにより、他ジャンルよりも好まれていることは明らかです。ポップスのフェスティヴァルを訪れる多くの人たちは3つのD、すなわちお酒(drinks)、薬物(drugs)、それにDJを使って楽しむと思うのですが、合っていますか?私はここでもう一つ全く異なるDを付け加えたいと思います。DukeのD-つまりデューク・エリントン(Duke Ellington)を聞く幸せです。

(1:34- Duke Ellington: In a sentimental mood)
Elly Ameling
John Clayton, bass
Louis van Dijk, piano

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(参考)

Elly's Essentials; “Bliss”(YouTube)

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【生誕100年】ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau):ザルツブルク音楽祭出演記録(歌曲・声楽曲編①):1951年~1960年

不世出の名バリトン、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau)は、今年2025年5月で生誕100年を迎えます。それを記念して、1951年にザルツブルク音楽祭に初出演して以降のプログラムのうち、歌曲に絞って数回にわたりまとめてみようと思います(オペラ、宗教曲等はもし余裕があれば別の機会にまとめるかもしれません)。

1951.8.19(日)12:00 Festspielhaus

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)*
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton*
ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団
Wiener Philharmoniker
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
Wilhelm Furtwängler, Dirigent

メンデルスゾーン:フィンガルの洞窟Op.26

マーラー:歌曲集『さすらう若者の歌』(全4曲)*
 彼女の婚礼の日は
 朝の野辺を歩けば
 僕の胸の中には燃える剣が
 彼女の青い目が

ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調

1956.8.13(月)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
Gerald Moore, Klavier

シューベルト:歌曲集『白鳥の歌』D957より
 アトラス D957/8
 彼女の絵姿 D957/9
 漁師の娘 D957/10
 都会 D957/11
 海べで D957/12
 影法師 D957/13

シューマン:歌曲集『詩人の恋』Op. 48(全16曲)
 美しい五月に
 わたしの涙から
 ばらに、ゆりに、はとに
 あなたのひとみを見つめる時
 わたしの心をゆりのうてなに
 神聖なラインの流れに
 わたしは嘆くまい
 花が知ったなら
 鳴るのはフルートとヴァイオリン
 恋人の歌を聞く時
 若者はおとめを愛し
 明るい夏の朝
 夢の中で私は泣いた
 夜ごとの夢に
 昔話の中から
 いまわしい思い出の歌

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
シューマン:あなたは花のよう Op.25/24(Du bist wie eine Blume)
シューマン:月の夜 Op.39/5(Mondnacht)
シューマン:さすらい Op.35/7(Wanderung)
シューマン:新緑 Op.35/4(Erstes Grün)
シューマン:美しき異郷 Op.39/6(Schöne Fremde)

1957.8.5(月)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
Gerald Moore, Klavier

シューベルト:
無限なる者に D291
十字軍 D932
悲しみ D772
墓掘り人の郷愁 D842
馭者クロノスに D369
海の静寂 D216 (※公式サイトはD215A(第1稿)と記載されているが、ORFEOから発売されているライヴ音源を聞くとD216(第2稿)が正しい)
プロメテウス D674
ヴィルデマンの丘で D884
さすらい人が月に寄せて D870
夜のすみれ D752
こびと D771
憩いなき愛 D138
ひめごと D719
春のあこがれ D957/3
春に D882
別離 D957/7

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
シューベルト:旅人の夜の歌 D768(Wanderers Nachtlied II)
シューベルト:シルヴィアに D891(An Silvia)
シューベルト:夕映えの中で D799(Im Abendrot)
シューベルト:さすらい D795/1(Das Wandern)

1957.8.22(木)21:00, 8.23(金)12:00 Felsenreitschule

リーザ・デラ・カーザ(ソプラノ)
Lisa Della Casa, Sopran
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
フランツ・ザウアー(オルガン)
Franz Sauer, Orgel
ウィーン楽友協会合唱団
Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団
Wiener Philharmoniker
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
Herbert von Karajan, Dirigent

ブラームス:ドイツ・レクイエム Op.45

1958.8.9(土)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
Gerald Moore, Klavier

ブラームス:
歌曲集『4つの厳粛な歌』Op.121(全4曲)
 人の子らに臨むところは
 わたしはまた、日の下に行われる
 ああ死よ、おまえを思い出すのは
 たといわたしが、人々の言葉や

夜中にはね起きて Op.32/1
私は夢を見た Op.57/3
小川 Op.32/4
秋の感情 Op.48/7
教会の庭(墓地)で Op.105/4
ああ、悲しいこと、お前はまたもや Op.32/5
たそがれる夕べ Op.49/5
サラマンダー(火いもり) Op.107/2
秘密 Op.71/3
私たちはさまよった Op.96/2
愛しき人への道 Op.48/1
セレナーデ Op.106/1
航海 Op.96/4
月光 Op.85/2
早くおいで Op.97/5(※ORFEOのライヴ音源にこの曲は含まれていない。録音の不具合、もしくは演奏上の理由か、それとも演奏されなかったのかは不明)
湖上にて Op.59/2
私の女王よ Op.32/9
使い Op.47/1

1958.8.26(火)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

イルムガルト・ゼーフリート(ソプラノ)
Irmgard Seefried, Sopran
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)*
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton*
エリク・ヴェルバ(ピアノ)
Erik Werba, Klavier

ヴォルフ:歌曲集『イタリア歌曲集』(全46曲:ヴェルバによる配列版)
1. ちいさなものでも
42. ぼくはもう歌えない*
43. ちょっと黙ったらどう
44. おお、知るがいい、お前のおかげで*
6. 誰があんたを呼んだの?
13. いやにお高くとまってるんだな*
32. なにを怒ってるの?*
31. どうしてぼくは楽しそうにしたり*
45. あたしの恋人の小屋を深淵がのみこみ
4. 祝福あれ、この世をお創りになった方に*
24. もはや私は乾いたパンを
8. もう平和を締結しようよ*
36. もしもあなたが天国へのぼったら
19. 私たち二人は
23. どんな歌を*
20. あたしの恋人が家の前で
5. 幸なるかな、まなこめしいたる者は*
29. なみなみならぬご身分は
35. しあわせな母に祝福あれ*
21. みんながいってるわ、お母さんが反対なんですってね
33. ぼくが死んだら、体を花で覆ってくれ*
2. うわさによると、遠く旅に出られるそうですね
17. お前の恋人をこがれ死なせる気なら*
27. ぼくはもう床の中で疲れた手足を伸ばしていた*
41. 今夜、私が夜中に起き上がってみると
18. ブロンドの頭をお上げ*
40. あなたのお家が硝子みたいに透明だったら
34. 朝はやく、ベッドから起き出すと*
39. 祝福あれ、緑と、緑を身にまとう人に
9. お前の魅力がそっくり絵に描かれたとしたら*
38. お前がちらりとぼくを見て*
16. あんたがた、戦場におでかけのおにいさんたち
7. 月はいたましい歎きをかかげて*
10. あんたはかぼそい一本の糸で
14. なあ兄弟、ひとつ坊主に化けようじゃないか*
15. あたしの恋人はとてもおチビさん
22. 皆様方にセレナーデをお贈りすべく*
12. いえ、お若い方
3. あなたはこの世の中で一番美しい*
11. どんなに長い間、あたしは願っていたことでしょう
37. お前を愛したばっかりに*
25. あたしの恋人があたしを食事に招いた
26. ぼくは人にたずねて、こう聞かされた*
28. あんたはいうのね、あたしが女王様じゃないって
30. 勝手にさせとくさ*
46. ペンナにあたしの恋人がいる

1959.7.29(水)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
Gerald Moore, Klavier

シューマン:歌曲集『ユスティヌス・ケルナーの詩』Op.35 (全12曲)
 嵐の夜のよろこび
 愛と喜びよ、消え去れ
 旅の歌
 新緑
 森へのあこがれ
 亡き友の盃に寄せて
 さすらい
 ひそかな愛
 問い
 ひそかな涙
 誰がお前を悩ますのか
 古いリュート

シューマン:歌曲集『リーダークライス』Op.39 (全12曲)
 異郷にて
 間奏曲
 森の対話
 静けさ
 月の夜
 美しき異郷
 古城にて
 異郷にて
 悲しみ
 たそがれ
 森の中で
 春の夜

1960.7.28(木)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
Gerald Moore, Klavier

ヴォルフ:歌曲集『ゲーテの詩』より
 竪琴弾きI
 竪琴弾きII
 竪琴弾きIII
 ガニュメデス
 似た者同士
 一年中春
 羊飼い
 新しいアマディス
 現象
 ねずみ捕り
 旅人の夜の歌
 人間の限界
 アナクレオンの墓
 プロメテウス
 創造と生与
 天才の行為
 コフタの歌I
 コフタの歌II

[アンコール](※ORFEOのライヴ音源による)
ヴォルフ:コーランは永遠のものか(Ob der Koran von Ewigkeit sei?)(歌曲集『ゲーテの詩』より)
ヴォルフ:出会い(Begegnung)(歌曲集『メーリケの詩』より)
ヴォルフ:狩人(Der Jäger)(歌曲集『メーリケの詩』より)
ヴォルフ:あばよ(Abschied)(歌曲集『メーリケの詩』より)

1960.7.31(日)21:00 Stiftung Mozarteum — Großer Saal

イルムガルト・ゼーフリート(ソプラノ)
Irmgard Seefried, Sopran
エリク・ヴェルバ(ピアノ)
Erik Werba, Klavier
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)*
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton*
ジェラルド・ムーア(ピアノ)*
Gerald Moore, Klavier*

ヴォルフ:歌曲集『スペイン歌曲集』より

聖歌曲集(※聖歌曲集はライヴ音源が残っておらず、各曲の演奏者が不明)
8.ああ、心のまどろみの長かったこと!
2.神を生みたもうたあなた
3.さあ、歩くのだよ、マリア
4.棕梠の樹をめぐって飛ぶものたち
10.愛する方、あなたは傷を負われて
5.御子よ、ベツレヘムへお導きください!
6.ああ、幼な児の瞳は
1.今こそわたしはあなたのもの
7.罪を負い、辛苦のはてにわたしは来ました
9.主よ、この地にはなにが芽生えるのでしょう

世俗歌曲集
20.ああ、それは五月のことだった(Ach im Maien war's)(※公式サイトに記載がないが、OEFEOのライヴ音源にある)*
28.進軍のラッパが鳴っている
7.恋を取り逃がす男など*
12.あれはあなただったのね、ご立派なお方
4.恋人をすきなだけからかうんだね*
13.口さがないひとたちにはいつも
11.心よ、落胆するのはまだはやい*
22.いつの日かぼくの想いは*
2.わたしの髪のかげで
21.すべてのものは、心よ、憩っている*
26.わたしを花でつつんでね
24.来れ、おお、死よ*
34.さあ、もう行くときよ、わたしの恋人!
5.みどりの窓からあの子が(Auf dem grünen Balkon mein Mädchen)(※公式サイトに記載がないが、OEFEOのライヴ音源にある)*

●シューマン:歌曲集『詩人の恋』Op. 48~1.美しい五月に
Dichterliebe, Op. 48: No. 1, Im wunderschönen Monat Mai

13 August 1956, Stiftung Mozarteum — Großer Saal
Dietrich Fischer-Dieskau, Bariton
Gerald Moore, Klavier

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(参考)

Archiv: Salzburger Festspiele (上の方のメニューの右側にある「ERWEITERTE SUCHE」をクリックして「Künstler·in」欄に「Dieskau」と入力するとすぐ下に「Dietrich Fischer-Dieskau」という候補が表示されるのでそれをクリック。続いて「SUCHEN」をクリックすると、フィッシャー=ディースカウのザルツブルク音楽祭出演歴が表示されます)

Presto Music (Die Salzburger Liederabende 1956-1965)

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2025年 今年もよろしくお願いいたします

皆様、明けましておめでとうございます。
いつもご訪問いただき、有難うございます。

年々月日の経つのが速く感じられ、アニバーサリーの作曲家を取り上げようと思っているうちにあっという間に1年が終わってしまいます。

必ずしもアニーバーサリーにとらわれる必要もないとは思いますが、普段あまり記事にしない音楽家に焦点を当ててみるという意味ではいい機会なのかもしれません。

昨年が没後5年のドルトン・ボールドウィン、ペーター・シュライアー、テオ・アーダム、ジェスィー・ノーマンについて記事に出来なかったのは心残りですが、これらの人たちは聞き比べの時などにしばしば登場するでしょうから、その時に聞いて思い出したいと思います。

それからクラシックではないですが、私が10代、20代ぐらいの頃にTVからその歌が頻繁に流れてきた中山美穂さんの早すぎる逝去はやはりびっくりしました。今でもいくつかの歌はサビだけならすぐに頭に浮かんでくるぐらい記憶に残っています。この際にいくつかの曲をサブスクや動画で聞いてみましたが、やはりスターというのはカリスマがありますね。私は歌謡曲やポップスはどちらかというと軽快で爽やかな声が好みなので、彼女の声は理想的でした。他のアイドルとは異なる落ち着いたオーラのある歌手・女優さんだったと思います。どうか安らかにお休みください。

脱線ついでに、昨年12月に中森明菜のリクエスト番組がラジオで4時間ぐらい放送されました。途中から聞き始め、しばらく止められなくなり、途中から用事をするために流しっぱなしにして用を済ませました。最後は明菜さん自身のリクエストで「Fin」(終わりということですね)が流れましたが、これも当時から知っていたものの、この数年私の中で大好きになった曲だったのでご本人がこの曲で締めくくったのは嬉しかったです。歌も素晴らしいのですが、動画で見ると顔の表情から全身で表現する振り付けが本当に作りこまれていてかっこいいんです。徐々に活動を再開してくれるようなのでこれからが楽しみです。

話を戻しますね。昨年はガブリエル・フォレの没後100年記念ということで、少しだけ記事にしましたが、フランス歌曲の歴史で最も重要な作曲家の一人であり、もう少し取り上げたいと思っていたところ、なんと今年2025年はフォレの生誕180年記念なのですね。というわけで、今年もフォレの記事をいくつか投稿できればいいなと思っております。

さらに生誕190年のサン=サーンス、生誕170年のショッソン(ショーソン)、生誕150年のラヴェル、レナルド・アン(レイナルド・アーン)、没後150年のビゼー、没後100年のサティ、カプレなどフランス歌曲の重要な作曲家たちのアニバーサリーでもあります。

生誕160年のシベリウス、生誕140年のアルバン・ベルク、バターワース、没後80年のヴェーベルン、没後60年の山田耕筰、没後50年のショスタコーヴィチなどが歌曲の歴史で重要な作曲家のアニバーサリーです。

歌曲に限らなければ、生誕340年の大バッハ、ヘンデル、D.スカルラッティ、生誕200年のヨハン・シュトラウス2世、生誕130年のカール・オルフ(「カルミナ・ブラーナ」が有名)、没後110年のスクリャービン、没後80年のバルトークあたりに注目される方もいらっしゃるのではないでしょうか(こちらのサイトを参照させていただきました。i-amabile様、有難うございます)。

私が個人的に特にお祝いしたいのは、やはりディートリヒ・フィッシャー=ディースカウの生誕100年です!F=ディースカウの来日公演を息をひそめて聴いたあの日々が年々遠くなっていきますが、私の中で歌曲演奏における最も大きな存在の一人がこの巨匠であることは間違いありません。その膨大な録音によって、多くの歌曲が身近に聞けるようになったという意味でディースカウには感謝しかありません。ことあるごとにF=ディースカウ&ムーアのDGシューベルト歌曲全集を全部聞き通そうという計画を立てるのですが、いつも頓挫してしまうので、今年こそは制覇したいです。一度に聞くのは難しいので、月ごとにここまで聞くという計画を立ててみようかなと思っています。

2025年も皆様にとって素敵な音楽との出会いがあり、幸多い年になりますようお祈りいたします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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