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コルネーリウス:シメオン (Cornelius: Simeon, Op. 8, No. 4)

Simeon
 シメオン 

Das Knäblein nach acht Tagen
Ward gen Jerusalem
Zum Gotteshaus getragen
Vom Stall in Bethlehem.
 8日後に幼子は
 エルサレムの
 神の家に移されました、
 ベツレヘムの厩舎から。

Da kommt ein Greis geschritten,
Der fromme Simeon,
Er nimmt in Tempels Mitten
Von Mutterarm den Sohn.
 その時一人の老人が歩いてきました、
 敬虔なシメオンです。
 彼は神殿の中央で
 母親の腕から息子を受け取りました。

Vom Angesicht des Alten
Ein Strahl der Freude bricht,
Er preiset Gottes Walten
Weissagungsvoll und spricht:
 老人の顔から
 喜びの輝きがあらわれ、
 彼は神の摂理を称えて
 予言をしてこう言いました。

"Nun lässest du in Frieden,
Herr, deinen Diener gehn,
Da du mir noch beschieden,
Den Heiland anzusehn,
 「さあ、心穏やかに
 主よ、あなたの下僕を行かせてください、
 あなたが私に
 救世主を見る役目をお与えになったのですから。

Den du der Welt gesendet,
Daß er dem Heidenthum
Des Lichtes Helle spendet
Zu deines Volkes Ruhm!"
 あなたはこの方をこの世に送られました、
 異教徒に
 光の明るさを与えようとして、
 あなたの民の栄光のために!」

Mit froh erstauntem Sinnen
Vernimmt's der Eltern Paar,
Dann tragen sie von hinnen
Das Knäblein wunderbar.
 嬉しさのあまり驚いて
 両親はそれを聞き
 後ろから
 奇跡の幼子を抱きました。

(※オリジナルの詩集では連に分かれておらず、すべて一続きで書かれていますが、見易さを考慮して4行ずつに分けました)

詩:Peter Cornelius (1824-1874), "Simeon", appears in Gedichte, in 2. Zu eignen Weisen, in Weihnachtslieder
曲:Peter Cornelius (1824-1874), "Simeon", op. 8 no. 4 (1856), published 1871 [ voice and piano ], from Weihnachtslieder, no. 4, Leipzig, Fritzsch

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●ヘルマン・プライ(BR), レナード・ホカンソン(P)
Hermann Prey(BR), Leonard Hokanson(P)

●ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(BR), ジェラルド・ムーア(P)
Dietrich Fischer-Dieskau(BR), Gerald Moore(P)

●アンゲリカ・キルヒシュラーガー(MS), ヘルムート・ドイチュ(P)
Angelika Kirchschlager(MS), Helmut Deutsch(P)

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(参考)

The LiederNet Archive

IMSLP (楽譜)

Peter Cornelius: Gedichte (C. F. Kahnt, 1890) ("Simeon"はP.142)

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コメント

フランツさん、こんばんは。

この曲いいですね。
プライさんの歌うコルネリウスのクリスマスの歌は、温かくて愛聴盤の一枚です。

この日は、壊れた伸縮門扉の修理に来ていただいていて、ばたばたとしていました。年末は物騒なのでこの時期に直していただけて良かったです。
教会暦としては1月6日が公現日ですので、もう少しクリスマスの音楽を楽しみます。我が家では、まだツリーもアドベントリースも出しています。さすがに年末には仕舞いますが。。

他のクリスマス記事も拝見拝聴しますね。
コメントできないかもしれませんが、聞いています(^^♪

投稿: 真子 | 2024年12月27日 (金曜日) 20時46分

真子さん、こんにちは。

お体、大変な時にコメント有難うございます。
御覧いただけるだけで嬉しいので、コメントは肩などもろもろの調子がよくなってからでも大丈夫ですよ(^^)
お気持ちだけで十分嬉しいです。

プライのコルネリウス「クリスマスの歌」を含むDGの録音は名盤ですね。数年前からこのコルネリウスの歌曲集をクリスマスの時期に1曲ずつ訳してきて、今年で4曲目まで到達しました。あと2年で完結です(笑)

この曲、F=ディースカウ&ムーアが物凄く速いテンポ設定で驚かされましたが(走って移動しているかのよう。でも演奏は素晴らしいです)、プライ&ホカンソンはちょうどいいテンポですね。温かいプライの歌唱に気持ちがほっこりします。

クリスマスは扉の修理だったのですね。公現日という言葉はヴォルフの「Epiphanias」という歌曲で知りました。それまでクリスマス音楽を楽しんでくださいね。

投稿: フランツ | 2024年12月28日 (土曜日) 13時02分

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