フランス歌曲における春の歌
今月(2022年4月)はベートーヴェン歌曲シリーズをお休みして春にちなんだドイツ歌曲を投稿してきましたが、フランス歌曲にも素晴らしい春の歌があります。残念ながら私はフランス語詩の対訳をつくることが出来ないので、今回は訳についてはいつもお世話になっている「詩と音楽」のサイトにリンクさせていただきました(藤井さんの解説もぜひご覧ください!)。
ここで選んだ演奏は個人的な好みに偏っていますが、皆さんもそれぞれお好きな演奏を動画サイトや音楽配信、CDなどで探してみて下さい(本当はスゼーの演奏も入れたかったのですが、あまりサイトにアップされていないようでした)。個人的にはラプラントの歌唱がとてもお勧めです!
●シャルル・グノー:春の歌
Charles Gounod (1818-1893): Chanson de printemps
エリー・アーメリング(S), ルドルフ・ヤンセン(P)
Elly Ameling(S), Rudolf Jansen(P)
対訳:「詩と音楽」藤井宏行氏
●ジョルジュ・ビゼー:四月の歌
Georges Bizet (1838-1875): Chanson d'avril, WD 75
エリー・アーメリング(S), ルドルフ・ヤンセン(P)
Elly Ameling(S), Rudolf Jansen(P)
対訳:「詩と音楽」藤井宏行氏
●ガブルエル・フォレ(フォーレ):五月
Gabriel Fauré (1845-1924): Mai
ブリュノー・ラプラント(BR), ルイ=フィリップ・ペルティエ(P)
Bruno Laplante(BR), Louis-Philippe Pelletier(P)
対訳:「詩と音楽」藤井宏行氏
●ガブルエル・フォレ:歌曲集『優れた歌』~9.冬は終わった
Gabriel Fauré (1845-1924): La bonne chanson, Op. 61 - 9. L'hiver a cessé
カミーユ・モラーヌ(BR), リリ・ビアンヴニュ(P)
Camille Maurane(BR), Lily Bienvenu(P)
対訳:「詩と音楽」藤井宏行氏
●アメデ=エルネスト・ショッソン(ショーソン):リラの花咲く時
Amédée-Ernest Chausson (1855-1899): Le temps des lilas
サンドリーヌ・ピオー(S), スーザン・マノフ(P)
Sandrine Piau(S), Susan Manoff(P)
対訳:「詩と音楽」藤井宏行氏
●レナルド・アン(レイナルド・アーン):『12のロンデル』~春
Reynaldo Hahn (1875-1947): Douze rondels - Le printemps
ヴェロニク・ジャンス(S), スーザン・マノフ(P)
Véronique Gens(S), Susan Manoff(P)
対訳:「詩と音楽」藤井宏行氏
| 固定リンク | 0
「音楽」カテゴリの記事
- 【没後100年】フォレ「月の光」(Fauré: Clair de lune, Op. 46, No. 2)を聴く(2024.12.06)
- ショパン新発見のワルツ(2024.11.23)
「詩」カテゴリの記事
- 【没後100年】フォレ「月の光」(Fauré: Clair de lune, Op. 46, No. 2)を聴く(2024.12.06)
- エリーの要点「宣伝」(Elly's Essentials; “Publicity”)(2024.11.23)
「フランス歌曲 mélodies」カテゴリの記事
- リリ・ブランジェ((Lili Boulanger):歌曲集『空の晴れ間(Clairières dans le ciel)』(2024.05.18)
- フランス歌曲における春の歌(2022.04.29)
- ジェラール・スゼー(Gérard Souzay)生誕100年~フランス歌曲12選(2018.10.21)
- 河原忠之/リサイタル・シリーズ 2014 ~歌霊(うたたま)~第6回 フランシス・プーランクⅡ(2014年03月28日 東京文化会館 小ホール)(2014.03.30)
- Mouvement perpétuel/エスプリとリリシズム プーランクの歌曲~没後50年に寄せて(2013年11月26日 ルーテル市ヶ谷ホール)(2013.11.30)
コメント
フランツさん、こんばんは。
フランス歌曲も大好きです。
時にアンニュイだったりする響きが魅力的です。
アメリングのソプラノほど春に合う声はないように思います。
ピアノも美しいですね。
ショーソンのリラのハナ咲く頃、大好きな曲です。
ピオーは美声を聞かせるに終わらない深さや、叙情性があって引き込まれます。景色が浮かび上がります。
モラーヌは、いかにもフランスのバリトン!という感じですね。お洒落で優美で。
アンは、ずいぶん昔の歌手なのですね。古さを全く感じさせない現代的な響きでした。
フランスのソプラノといえば、サビーヌ ドゥヴィエルにハマっています。最近、バッハ、ヘンデルのカンタータ集を買いました。
ファーストアルバムの「ラモー 壮大なる愛の劇場」も魅力的です。東洋的で、一度聞くと忘れられない印象的な曲です。
美声コロラトゥーラで、ご本人も美人さんです(^^)
投稿: 真子 | 2022年5月 1日 (日曜日) 23時44分
真子さん、こんばんは。
真子さんもフランス歌曲がお好きとのことで、今回の記事もコメントいただき有難うございます!
フランス歌曲特有の魅力の一つがおっしゃる通り「アンニュイ」な雰囲気ですよね。例えばドビュッシーの「それは物憂い恍惚」など、タイトルからして官能的ですが、それを上回るアンニュイさをドビュッシーは再現しています。
アーメリングの80年代前半のこのフランス歌曲集のCDは私にとってお宝です!こんなに様々な時代、作風の音楽をどれも魅力的に歌ってしまえる彼女に脱帽です。特に明るい春の歌はいいですよね。グノーやビゼーのこれらの歌曲を私はこのアーメリングの録音ではじめて知って、すぐに好きになりました。ヤンセンのピアノも素晴らしいです。
ピオーいいですよね。ドイツリートもフランス歌曲もどちらもこれほど見事に歌える歌手は今貴重ではないかと思います。
モラーヌはフランス歌曲演奏の伝統に連なる一人だと思います。凛とした佇まいでありながら親しみやすい歌を聞かせてくれるのがいいですね。
アンはシンガーソングライターでもあり、歌の録音も残っているのですよね。自作をどうやって歌っていたか録音が残っているのは資料として貴重であるのと同時に演奏家にとってプレッシャーかもしれません。
サビーヌ・ドゥヴィエルはアレクサンドル・タローとのフランス歌曲集の録音を聴きました。最近はレコード会社がプロモーションの一環として映像も動画サイトで少し公開してくれるのがいいですよね。舞台映えする容姿と美声をもっていて今後の活躍が楽しみですね。
投稿: フランツ | 2022年5月 2日 (月曜日) 20時36分