エディタ・グルベロヴァ&ヘルタ・マジャロヴァ/1968年リサイタル映像
スロヴァキアのブラティスラヴァ出身の名ソプラノ歌手エディタ・グルベロヴァ(Edita Gruberová: 1946年12月23日 - 2021年10月18日)がチューリヒで亡くなりました。74歳とのことです。まだ亡くなるような年ではなく全く想像すらしていなかったので驚きました。ご冥福をお祈りいたします。ソース:Gramophone
彼女の生演奏は聴こうと思えば何度も聴けるチャンスはあったのですが、結局逸してしまい、今にして思えばとても残念です。彼女は歌曲もたくさん歌っていますが、本領はオペラにあると思っていたので、実演を聴くならばアリア集がいいのではと思いながら結局行かずじまいでした。
いろいろ動画や音源を検索していたところ、彼女の22歳頃の貴重な映像がありましたのでこちらに転載させていただきます。歌曲(もとはアリアのものも含みますが)ばかり7曲歌っています。
放送局のスタジオでしょうか、カメラ目線をばっちり決めて、コロラトゥーラを封印したリリカルな歌いぶりを聞かせてくれています。何よりも声が若くて美しく、立ち居振る舞いも魅力的です。
Edita Gruberova TV recital Bratislava 1968
チャンネル名:edita gruberova♪
エディタ・グルベロヴァ(S)
ヘルタ・マジャロヴァ(P)
0:11 - A.スカルラッティ: すみれ(歌劇『ピッロとデメートリオ』より)
2:53 - ハッセ: あなたはすぐに戻るでしょう
7:14 - モーツァルト: すみれK. 476
9:42 - シューベルト: ますD 550
11:42 - ベートーヴェン: 遠くからの歌WoO. 137
15:32 - R.シュトラウス: セレナードOp. 17-2
17:59 - スロヴァキアの歌
Edita Gruberová(S)
Herta Maďarová(P)
0:11 - Alessandro Scarlatti (1660-1725): Le violette (from "Il Pirro e Demetrio")
2:53 - Johann Adolf Hasse (1699-1783): Ritornerai fra poco
7:14 - Mozart: Das Veilchen, K. 476
9:42 - Schubert: Die Forelle, D 550
11:42 - Beethoven: Lied aus der Ferne, WoO. 137
15:32 - Richard Strauss: Ständchen, Op. 17-2
17:59 - Slovack Lied
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コメント
フランツさん、こんにちは。
若いグルベローヴァ、可愛いですね!
そして声の音色が大変好みです!
私が彼女を聴くようになってからはリリコ寄りでしたが、まさにレッジェーロですね。
最初の「ヴィオレッテ」は、イタリア古典歌曲の教本に入っていて、私も歌いました。教本にはないコロラトゥーラを入れていました。
モーツァルトの方の「すみれ」も可憐ですね。
この時期の自分の声にあった曲をうたっていて、清々しい初々しい演奏でした。
スロバキアの歌は、時々日本の民謡みたいな音階、リズムが出てきておもしろかったです。
イタリア、ドイツとは異色な歌ですね。
貴重な動画のご紹介をありがとうございました。
投稿: 真子 | 2021年11月10日 (水曜日) 16時59分
真子さん、こんばんは。
本当にお人形さんみたいですよね。オペラ歌手は容姿もチャームポイントの一つになるのでさぞかし多くのファンを引き付けたことと思います。
真子さんもスカルラッティ「すみれ」歌われたのですね。私はこの曲もはじめて聴いたのはアーメリングの録音でした。この記事でグルベロヴァはコロラトゥーラを封印して歌っているなどと書いてしまいましたが、よく聴くと結構技巧的に歌っていますね。若い頃から才能にあふれていたのでしょう。
確かに「すみれ」といい「ます」といい、初期の彼女に向いているレパートリーを選択したのでしょうね。
最後のスロヴァキアの歌、面白い曲でしたね。やはり故郷の歌を1曲歌ってくれるといいなぁと思います。
いつもコメント有難うございます(^^)
投稿: フランツ | 2021年11月10日 (水曜日) 18時40分