ヘルマン・プライ(Hermann Prey)来日公演リンク集:生誕92周年に寄せて
ヘルマン・プライ(Hermann Prey)が1929年7月11日に誕生して今日で92年が経ちました。
プライほど歌曲、オペラ、オペレッタ、ポピュラーソングを分け隔てなく愛情をこめて歌った歌手は稀ではないかと思います。
クラシックのファンだけでなくドイツのテレビ番組にも出演して大衆的な人気も獲得していたようです。
こういうタイプのアーティストは後にも先にも彼だけなのかもしれません。
日本には14回来てくれて、歌曲やアリア、時にはオペラを披露しました。
私は1984年の五反田簡易保険ホールでのシューベルトのコンサートではじめて生のプライを体験しました。
それ以来、来日するたびに聴きに行き、今となってはとても懐かしいです。
過去にプライの来日公演プログラムを記事にしましたので、目次として下記にリンクを貼っておきます。
皆さんの思い出をよみがえらせる助けになれば幸いです。
おまけとして、プライの3種類の"Ich liebe dich"を貼っておきます。異なる3人の作曲家の愛の表現をプライがどう表現しているかお楽しみください。
ベートーヴェン:優しい愛(きみを愛す)
Beethoven: Zärtliche Liebe (Ich liebe dich)
グリーグ:きみを愛す:ヘルベルト・ハイネマン(P)
Grieg: Ich liebe dich: Herbert Heinemann(P)
R.シュトラウス:きみを愛す:ヴォルフガング・サヴァリシュ(P)
Richard Strauss: Ich liebe dich, Op.37-2: Wolfgang Sawallisch(P)
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コメント
フランツさん、おはようございます。
何て素敵な記事を!!
ありがとうございます(^.^)
実は、プライさんは義父(舅)と同い年なんです。
生きておられたら、ほんとおじいちゃんですが、かくしゃくとした素敵なシルバー(プラチナ?)だったでしょうね。
過去に書いて下さったこの記事は、資料としての価値が高く、コメントされた方々の見識も深く(私のミーハーぶりが際立ってお恥ずかしい(^-^;)、一冊の本にまとめたいくらいです。
またあたらめてゆっくり読んで行きます。
ベートーベンの君を愛すは、30才代のまっすぐな声がこの清潔な愛の歌に合っていて、とても好きです。
変わって、グリーグでは、若き日の特徴である情熱を全面に出す演奏で、直情的なプライさんも大好きです。
三十代の彼の声はテノーラルで、中低音から高音への移行に声の区切りが全く感じられなくて、しかも低音もきれいで、本当にすごい歌手だなあと思います。
サヴァリッシュさんとのこのRシュトラウスも名盤ですよね!
哀愁を帯びた、君を愛す。これも大好きです!
出だしから、甘いバリトン全開で聴かせてくれますよね。40歳になる頃から、甘味が更に増し艶々して、滴るような美声に磨きがかかってきましたね。
聴いているだけで幸せなる、いえもう癖になる声です。
あー、今日もまたミーハーになってしまいました笑。
今年のお誕生日は何を聴こうかなあ、と思っていたので、本当に嬉しい企画でした( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆♪
君を愛すを選んで下さるなんて、心憎いです(^_-)
ありがとうございました!!
投稿: 真子 | 2021年7月11日 (日曜日) 08時55分
真子さん、おはようございます!
昨日のプライの誕生日はきっといろいろお聴きになってお祝いされたことと思います。
私のプライへのささやかな記事を喜んでいただき、嬉しいです!
有難うございます。
プライと義父様が同い年なのですね。
プライが存命だったらと重ね合わせてしまうのではないでしょうか。
義父様がこれからもお元気でお過ごしになられますように。
過去の来日記録について身に余るお言葉、有難うございます。
恐縮です。
真子さんのコメント、素晴らしいですよ。真子さんのようなファンがおられてプライは幸せだなぁといつも思います。
今回のおまけの3曲はプライに代わって(おこがましいですが)、ファンの方が直接言われているような気持ちにさせてくれそうな作品を選んでみました。
3人の作曲家の異なる愛情表現、プライはそれぞれの音楽やテキストを咀嚼して多彩に表現してくれているように感じました。
ベートーヴェンは本当に真摯でまっすぐなプライの直球表現がいいですよね。
グリーグは北欧の歌曲に共通する内側からめらめら燃えたぎるような響きとプライの厚みのある声が見事にマッチしていると思います。
>中低音から高音への移行に声の区切りが全く感じられなくて、しかも低音もきれいで…
何気なく当たり前のように聴いていましたが、実はテクニック面でかなり凄いことなのですね。
R.シュトラウスは、個人的には最もプライに合った作曲家の一人だと思っています。シュトラウスに精通したサヴァリッシュの雄弁かつ美しいピアノにのって、プライが熱くパッションを聴かせてくれます。本当に滴るようなみずみずしい声ですね。
>聴いているだけで幸せなる、いえもう癖になる声です。
歌を聴く喜びはそういうことですよね。
私は昨日は、はじめてプライを実演で聴いた時と同じプログラムのザルツブルクライヴ(ドイチュとのシューベルト、ゲーテ歌曲集の放送音源)をYouTubeで聴いてお祝いしました。この音源、商品化してほしいぐらい素晴らしいです。
投稿: フランツ | 2021年7月12日 (月曜日) 08時12分