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ベートーヴェン(Beethoven)未完の歌曲「野ばら(Heidenröslein, Hess 150)」の補筆完成版)」の補筆完成版

ベートーヴェンがゲーテの詩による「魔王(Erkönig, WoO 131)」に作曲を試み未完に終わったスケッチの補筆完成版について以前に記事にしました。

今回は同じゲーテの詩による「野ばら((Heidenröslein, Hess 150)」です。
こちらもベートーヴェンはいくつかのスケッチのみを残して完成しませんでした。

今回は複数のスケッチの中から最も完成されている版について、"The Unheard Beethoven"というWebサイトに詳しい情報とMIDI音源がありましたのでご紹介します。

https://unheardbeethoven.org/search.php?Identifier=hess150

このスケッチはかつてAlexander Wheelock Thayerという人が所有していて、現在はParis ConservatoireにMs. 79という番号で保管されているそうです。

スケッチに使われた紙は1793~1796年に使われていたものであることが確認されているとのことなので、この時期に書かれた可能性が高いでしょう(ベートーヴェン23~26歳)。

Henry Holden Huss氏が1898年に補筆完成した版があり、それもこのサイトの上から2番目のMIDIで聞くことが出来ます(この2番目のMIDIだけ音が聞き取りにくいです)。

ただ、このサイトの筆者であるMark S. Zimmer氏はHuss氏の版に重大な問題があることを指摘しています。それは"ritornello(リトルネッロ:反復して演奏される部分)"と書かれたピアノパートが無視されていることで、今回Mark S. Zimmer氏がその部分を生かした補筆完成版をこのサイトで発表しています(1番目のmp3と4番目のMIDI音源)。

ちなみに3番目はベートーヴェンのオリジナルの形をそのまま音源化したもののようです。確かにここで使われている素材がMark S. Zimmer版のピアノパートに使われていますね。

サイトの下に歌詞も掲載されているので、見ながら聞くことをお勧めします。
歌声部はかなり音の跳躍があって歌いにくそうですが、いつかどなたかにチャレンジしてもらえたらいいなと思います。
実際に演奏しようと思われた方は、楽譜の使用料金等についてWillem氏(xickx@unheardbeethoven.org)にお問い合わせください。

"The Unheard Beethoven"

Officers:
Project Director: Mark S. Zimmer
Musical Director: Willem
Board of Directors: Mark S. Zimmer, Willem, James F. Green

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コメント

フランツさん、こんばんは。

聴いてみました。
切迫した感じのメロディですね。
手折られる野ばらの立場から書かれたかのように、聞こえました。

先日のクラシックTV、ベートーベンコンプレックスを観ました。多くの音楽家がベートーベンにコンプレックスを感じていたそうですね。シューマンやワーグナーまで!
中でも人一番苦しんだのがシューベルトだったそうです。(恥ずかしながら知らなかったです)
当時ベートーベンが流行りで、交響曲やピアノソナタが書けないと、シューベルトの仕事が評価されず、「ベートーベンの後で何ができる」と友人に話していたそうですね。

しかし、ベートーベンに触発さるたからできたのではないか、と言うのが「魔王」だと紹介されていました。
テノールの田代万里生さんが日本語翻訳し、歌っていました。
ピアニストの清塚信也さんが伴奏していて新鮮でした。

ベートーベンに憧れ、ベートーベンのような交響曲を書きたかったシューベルト。
「魔王」が未完になったベートーベン。
記事を拝見し、得意なジャンルが違っていただけの天才二人だったのだと、感慨深い思いになりました。

投稿: 真子 | 2020年12月22日 (火曜日) 18時37分

真子さん、こんばんは。

ベートーヴェンの「野ばら」聞いて下さったのですね。
確かに「切迫した感じ」というのがぴったりだと思います。
歌のメロディーが跳躍が大きくて歌いにくいので、民謡のようなテキストの作りよりも悲劇を予感させるような要素を優先して音楽を作っているのが興味深いです。

ベートーヴェンのTV番組ご覧になったのですね。
私は残念ながら見れませんでしたのでレポート嬉しいです😃
ベートーヴェンという大きな山を前に、シューベルトは尊敬しつつも超えられない思いを抱えていたのでしょうね。
「ベートーヴェンの後で何が出来る」という言葉を発したことからも彼のベートーヴェンへの強い敬意が伝わってきますね。
実際、彼の音楽にはベートーヴェンを意識したと思われる作品もあります。
ピアノソナタ第19番ハ短調の1楽章などはよくベートーヴェン的だと言われたりもします。
でも結局はシューベルトの音楽なんですよね。
そこが彼の素晴らしいところです(^^)

ベートーヴェンを意識しつつもシューベルトであり続けたからこそ、後世の全く異なる文化圏で暮らす人にも強く惹かれるものがあるのだと思います。

「魔王」がベートーヴェンに触発されたというのは面白い説ですね。
田代さんの「魔王」は聞いてみたかったです。

得手不得手はあったにせよ、ベートーヴェンの歌曲も、シューベルトの交響曲も魅力的だと思います。シューベルトの初期の交響曲などハイドンやモーツァルトみたいでとても愛らしいです。

投稿: フランツ | 2020年12月23日 (水曜日) 17時49分

フランツさん、こんばんは。

田代万里生さんの魔王、YouTubeに上がっていましたよ。
貼り付け方が分からないので、
「田代万里生 魔王」で、検索してみてくださいますか。

初期のベートーベンの交響曲は、ハイドンやモーツァルトみたいなんですね♪

余談ですが、今日、家庭クリスマスをしました。
キャンドルのみで晩餐をします。
「ヘルマル・プライと共にクリスマスを」のDVDをかけながら。
長年の我が家のスタイルです(*^^*)

投稿: 真子 | 2020年12月23日 (水曜日) 20時44分

真子さん、こんばんは。

田代万里生さんの「魔王」、コメントいただいてからYouTubeで検索したのですがすでに削除されていたようでありませんでした(泣)
ただ、別のサイトにありましたので無事見れました(^^)
ミュージカルスターの歌う「魔王」という感じで、なかなか面白かったです。
ステージ映えする方ですよね。きれいな声のテノールですね!

シューベルトの交響曲では第5番がモーツァルトっぽくて親しみやすいです。
最近鈴木雅明さんがN響と初共演してシューベルトの交響曲を振ったというのが話題になったのですが、その時にFMで聞いた第4番「悲劇的」がしばらく頭から離れませんでした。

キャンドルのみのクリスマス晩さん会なんて素敵ですね!
ヘルマン・プライの歌唱をお伴にご家族の皆さんにとって素晴らしい時間になったのではないでしょうか。

投稿: フランツ | 2020年12月24日 (木曜日) 17時55分

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