ヘルマン・プライ(Hermann Prey)&ポール・ウラノウスキー(Paul Ulanowsky)/1963年リサイタル(University of California, Berkeley)
名バリトン、ヘルマン・プライの往年の貴重なライヴ音源がアップされていました。
私もこのライヴは初めて聞きます。
1963年1月ということは、プライ33歳の若さ!
彼の初来日の2年後という時期で、その来日公演を聴かれた方にはそのころを彷彿とさせるものなのでしょう。
実際に聞いてみても、とにかく声がみずみずしい!
雫がしたたり落ちるような生きの良さが声にみなぎっています。
音質もおそらく放送録音でしょうか、それほど悪くはないと思います。
共演のピアニストが、ロッテ・レーマンの伴奏者としても著名なウラノウスキーというのも興味深いところです。
ここでも、1曲1曲思いを込めたかなり雄弁な演奏を聞かせてくれます。
シューベルトの多彩な選曲、そしてシューマンの「詩人の恋」が楽しめます。
アップして下さった方に感謝です!
皆さんもじっくり楽しんで下さいね。
録音:1963年1月25日, Hertz Hall, University of California, Berkeley
Hermann Prey(ヘルマン・プライ)(BR)
Paul Ulanowsky(ポール・ウラノウスキー)(P)
Franz Schubert(シューベルト):
I. "Sehnsucht(憧れ)", D. 636, 0:00
II. "Der Pilgrim(巡礼者)", D. 794, 4:44
III. "Hoffnung(希望)", D. 251, 10:18
IV. "An den Mond(月に寄せて)", D. 259, 14:09
V. "Ganymed(ガニュメデス)", D. 544, 16:54
VI. "Der Musensohn(ムーサの息子)", D. 764, 21:46
VII. "Im Frühling(春に)", D. 882, 24:44
VIII. "Der Blumenbrief(花の手紙)", D. 622, 29:31
IX. "Der Wanderer an den Mond(さすらい人が月に寄せて)", D. 870, 32:29
Robert Schumann(シューマン):
X. "Dichterliebe(歌曲集「詩人の恋」全16曲)", op. 48, 35:39
Encores(アンコール):
Robert Schumann(シューマン):
XI. "Stille Thränen(静かな涙)", op. 35, no. 10, 1:09:24
Franz Schubert(シューベルト):
XII. "An die Musik(音楽に寄せて)", D. 547, 1:13:22
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コメント
フランツさん、こんにちは。
父の49日も終わり、返礼などに回っていたのもひと段落しました。
まだやらなければいけないことが残っていて、弟と連絡を取り合っていますが、この間も慰めになったのはやはり音楽でした。
主に讃美歌を聞いて過ごしていましたが、プライさんの声にももちろん慰められました(父を失って間がないのに、彼の声を聞いてうっとりするのは流石に父に悪くて曲は選んでいました)。
そして、ちょっとほっとしてこちらのブログを開くと、なんとも素敵な記事が載っているではありませんか!!
今聴きながらこれを打っています。
昔の音ですのに、十分彼の声のみずみずしさ、豊潤さが聴き取れますね。
ちなみに息子は33際になりました。
私の影響で、プライさんを大好きになったのが11歳の時。
その息子がこの時のプライさんと同年になったとは・・・。感慨深いです。
素敵な音源を見つけてくださって、本当にありがとうございます。
投稿: 真子 | 2018年11月26日 (月曜日) 13時45分
真子さん、こんにちは。
お父様も、49日を迎えられたのですね。真子さんや弟さん、ご家族の方々に温かく見送られて、天国で皆さんを見守っておられるのではないでしょうか。
いろいろ心身ともにお辛い時期だとお察ししますが、音楽が少しでも気持ちを和らげてくれるといいですね。
讃美歌やプライの歌が真子さんの慰めになっていたのですね。
こちらのプライのレア音源も真子さんの支えになれたなら良かったです。
息子さんは33歳ということは、この録音時のプライと同じなのですね。息子さんもプライファンとのこと、親子で共通の楽しみがあるのはいいですね。
寒さも増してきました。
くれぐれもご自愛下さいますように。
ほっと一息つきたい時にいつでもご訪問下さいね。
投稿: フランツ | 2018年11月27日 (火曜日) 09時00分
フランツさん、こんばんは。
勿論、この音源も私の力、励ましになりました。改めてありがとうございます。
それにしても、力のこもったプログラミングですね。若き日のプライさんの、リートへの熱情を感じます。
父はプライさんより一歳年下なんです。
プライさんが亡くなった時、ファンである私も、何か無理矢理引き裂かれたような悲しみを覚えました。
奥さま、お子さまがたの、あまりに早くご主人、お父様を亡くされた悲しみはどれ程深かっただろうと思います。
そんなことを思いながら、彼が残してくれた貴重な音源を大事に聴いています。
話はかわりますが、錦織健さんが、4月に神戸でコンサートをされます。
日本歌曲からオベラまでの多彩なプログラムです。聴きに行ってみようかなと思っています。
投稿: 真子 | 2018年11月28日 (水曜日) 20時16分
真子さん、こんにちは。
この音源が真子さんの励みになったと知り、良かったです!
プライファンにとっては思いがけぬプレゼントになったのではないでしょうか。
アップしてくれた方に感謝ですね!
プライは持ち前の豊かな美声を惜しまずに響かせていて素晴らしいですね。
若い頃の情熱的な歌い方は彼独自の魅力だと思います。
お父様はプライとほぼ同年代とのこと、思い入れもより強かったこととお察しします。
真子さんの気持ちが少しずつでも癒えることを祈っております。
錦織健さんのコンサート、いいですね。
ぜひ楽しんできて下さい!
私もずっと昔に生で聴いたことがありますが、華やかなカリスマ性をもったスターでした。
その時はマイクを使って歌っていたので、いつか生声で聞いてみたいです。
投稿: フランツ | 2018年11月29日 (木曜日) 12時44分