バリトン歌手原田茂生氏逝去
ドイツオペラやリートの分野を日本に普及させる面で大きな功績を残した原田茂生氏が、2017年12月12日に老衰の為85歳で亡くなったそうです。
原田さんはレコード芸術誌のオペラの評論を長年務められた一方、歌曲についてのライナーノーツなどの執筆もされ、歌曲ファンにとっても馴染みの深い方でした。
フィッシャー=ディースカウのシューベルトとシューマンの歌曲に関する著作2冊の邦訳も手掛け、その縁でしょうか、F=ディースカウとインタビューをしていたのを覚えています。
私は原田さんのバリトン歌手としての実演は、ドルトン・ボールドウィンを囲んだガラ・コンサートに出演された時に聴くことが出来ましたが、妥協しない厳格なオーラを漂わせながら、しっかりとした歌を聞かせてもらった印象があります。
こうして、クラシックを聞き始めた頃に文章などを通じて馴染みだった方々が旅立たれるのは、仕方がないこととはいえ寂しい気持ちになります。
ご冥福をお祈りいたします。
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