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ブラームス/めんどり(Die Henne)

今年の干支は酉(とり)。
ということで、かなり強引にドイツ歌曲に結び付けて、こんな珍しい曲をご紹介したいと思います。

ブラームスには「14の子供のための民謡集(14 Volks-Kinderlieder)」という作品集があり、中でも「眠りの精(砂男)」はよく知られていますし、シューベルトでお馴染みの「野ばら」のテキストによる歌まであります。
その中から「めんどり」という歌です。

Die Henne
 めんどり

Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Meld du di!
Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Saht ihr nit mein Hennlein laufen?
Möcht mir gleich die Haar ausraufen!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 教えて!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 きみたち、私のめんどりちゃんが駆け回っているのを見なかった?
 私、すぐにでも髪をかきむしりたいほどよ!

Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Meld du di!
Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Als i bei dem Bub gesessen,
hat sie noch ihr Futter gfressen!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 教えて!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 私があの子のそばに座っていたときには
 まだえさを食べていたのに!

Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Meld du di!
Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Was wird da die Mutter sagen?
Sie wird mich zum Tor 'naus jagen!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 教えて!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 お母さんはなんて言うかしら?
 私を門の外に追い出そうとするわね。

Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Meld du di!
Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Muß geschwind zur Stadt hinlaufen,
muß ein ander Hennlein kaufen!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 教えて!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 急いで町へ走って行って
 別のめんどりを買わなきゃならないわ!

Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Meld du di!
Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Geh die Gasse auf und nieder,
finde grad mein Hennlein wieder!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 教えて!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 通りを行き来して
 私のめんどりちゃんをまた見つけてきなさい。

Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Hab i di!
Ach, mein Hennlein, bi bi bi!
Meine Mutter gib mir Brocken,
soll damit mein Hennlein locken.
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 つかまえた!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 お母さんが私にパンくずを渡すの
 それで私のめんどりちゃんをおびき寄せなさいって。

Ach, mein Hennlein, bi bi bi! bi bi bi,
und das Bröckli, das schluck i!
 ああ、私のめんどりちゃん、ビー・ビー・ビー!
 そしてこのパンくずは、私がいただくわ!

作曲:Johannes Brahms (1833-1897)
from Volks-Kinderlieder(子供のための民謡集、第5曲)

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訳は渡辺護氏の先訳やインターネット上の英訳なども参考にさせていただきました。
方言を使っているので、大体こんな感じだろうという訳です。
正確ではないことを最初にお詫びいたします。

めんどりを呼び出すのに"bi bi bi"という言葉が繰り返し使われ、
それがユーモラスな雰囲気を醸し出しています。
ブラームスの優しさが垣間見えるような曲ではないかと思います。

ぜひお聞きください。

Júlia Pászty (S) & László Baranyai (P)
ユーリア・パースティ(S) & ラースロー・バラニャイ(P)

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コメント

フランツさん、こんにちは。

ユーモラスで可愛い曲ですね。
初めて聴きました。
この面白い歌詞の裏に何か意味ありげな物も感じるのですが、深か読みでしょうか?(笑)

このソプラノの方は比較的新しい歌手ですか?
最近はすっかりわからなくなってしまいました(^^;

投稿: 真子 | 2017年1月10日 (火曜日) 18時17分

真子さん、こんばんは。

可愛らしい曲ですよね。
私もこの曲、たまたま知ったのです。
DGのブラームス重唱曲全集を調べてみたら入っているようです。全集ものは持っているだけで満足してしまってなかなか聴かないのです(笑)
ちなみに全集ではエディット・マティスが歌っています。

確かにちょっと別の読み方も出来そうですね。少女が大人になる過程でしょうか。

ちなみにこのユーリア・パースティというハンガリーのソプラノ歌手は私もはじめて聴きましたが、1947年12月12日生まれとのことで、今年で70歳になるようです。ハンガリーのレコード会社にブラームスの歌曲集を録音していて、その音源から採られたようです。

投稿: フランツ | 2017年1月11日 (水曜日) 20時33分

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