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ペーター・シュライアー&ルドルフ・ドゥンケル/モーツァルト歌曲ライヴ動画(1979年モスクワ)

往年の名テノール、ペーター・シュライアーの歌曲コンサートの動画がアップされていたので、ご紹介したい。
ファンにとってはシュライアーのライヴ映像が続々アップされるのは有難いことである。
1979年モスクワでのライヴとのことで、以前のリヒテルとの「冬の旅」といい、ロシアでのライヴが続々発掘されているのは偶然だろうか。
今回のピアニストはルドルフ・ドゥンケル。
かつて、テーオ・アーダムの共演者として、何度も来日した歌曲ピアニストである。
シュライアーともドヴォルジャークの「ジプシーの歌」などの録音で魅力的な演奏を聴かせていた。
ドゥンケルはすでに亡くなってしまったが、生で一度だけ聴くことが出来たのはよい思い出である(アーダムとの来日公演で)。
ここでの動画は、まず女性がロシア語で何か挨拶をしてから、二人の演奏者を呼び、演奏が始まる。
その演奏についてはぜひ動画をご覧いただきたい。
端正で明晰なシュライアーの歌唱がモーツァルトの歌曲にぴたっとはまった名演である。
ドゥンケルも堅実ながらシュライアーにどこまでも溶け込んだ演奏をしている。

それではお楽しみ下さい。全部で50分ぐらいするので、お気に入りの曲だけ下の開始時間を参考に聴いてもいいでしょうし、時間のある時に全曲まとめて聴くのもコンサートに参加しているような臨場感が味わえるのではないでしょうか。

録音:1979年、モスクワ(Moscow)

ペーター・シュライアー(Peter Schreier)(T)
ルドルフ・ドゥンケル(Rudolf Dunckel)(P)

Peter Schreier singing Mozart lieder, live in Moscow in 1979. The pianist is Rudolf Dunckel. Timing below:

01:46 - Ich würd' auf meinem Pfad(私は私の小道で), K.390(340b) (An die Hoffnung(希望に寄せて))
04:55 - Die Zufriedenheit(満足), K.349(367a)
07:29 - Die betrogene Welt(偽りの世), K.474
11:10 - Komm, liebe Zither, komm(おいで、いとしいツィターよ), K.351(367b)
13:23 - Das Veilchen(すみれ), K.476
16:35 - Das Lied der Trennung(別れの歌), K.519
23:15 - Abendempfindung(夕べの想い), K.523
29:13 - An Chloe(クローエに), K.524
32:50 - Das Traumbild(夢の姿), K.530
38:04 - Dans un bois solitaire(寂しい森の中で), K.308(K6.295b) (Einsam ging ich jüngst im Haine)
41:35 - Die ihr des unermesslichen Weltalls Schöpfer ehrt(小カンタータ『無限なる宇宙の創造者を崇敬する君達よ』), K.619, Little German Cantata

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コメント

フランツさん、こんにちは。

曲ごとの時間まで書いてくださってありがとうございます。
まだ全部は聴いていませんが、「かわいい」曲が多いですね。
テノールで聴くとそういう曲の特性が際立つ気がします。
87年といえば、52歳の円熟期ですね。

このピアニストの方を実演でお聴きになったのですね。
フランツさんは本当にバランスよく幅広く聴いていらっしゃいますね。
いつもいろいろと教えられます。

プライさんのザルツブルグライヴ、依頼中ですので今しばらくお待ちくださいね。

投稿: | 2016年9月30日 (金曜日) 09時49分

真子さん、こんばんは。
コメントいただき、有難うございます!

曲ごとの時間は、もとのYouTubeの説明文に書かれていたのを転載させていただいたものです。
モーツァルトの歌曲は確かに可愛らしい、愛らしい作品が多いですよね。一見素朴で耳に馴染みやすい感じがしますが、テキストの中には某秘密結社を思わせる内容があったり、人生の黄昏時を歌ったものがあったりと、様々です。

シュライアーはタミーノ歌いでもあり、モーツァルトを得意としているので、歌曲も素晴らしいですよね。
ドゥンケルは地味ですが、とてもいい歌曲ピアニストでした。
私は歌曲おたくなので、実はまだまだ知らない他ジャンルの作品は山ほどあるのですよ。
もちろん歌曲の分野にもまだまだ疎いところはあります。
本当は広く深く聴くのが理想なのですけれど。

プライの件、手配していただき、有難うございます。楽しみにしていますね。

投稿: フランツ | 2016年9月30日 (金曜日) 20時31分

フランツさん、こんにちは。

モーツァルトは本当にフリーメイソンの会員だったのですかね?
「魔笛」は不思議な歌劇ですよね。
おとぎ話に隠された何かがあるのでしょうか。
想像するとワクワクします。

「夕べの想い」「夢の姿」はとても好きな曲です。
「クローエに」はレッスンを受けた曲ですが、歌っていて心地よかったです♪

プライさんがご健在だった頃、大阪のザ・シンファニーホールの招致キャッチフレーズが「無人島にプライとシュライヤーを持っていきたい」でした。
懐かしいことを思い出しました。

ピアニストを語るなんてできない私ですが、歌手に寄り添って弾かれる方のように感じました。

フランツさんは「広く深く聴」いていらっしゃると思います。
いつも色々教えて頂いています。
これからも、歌曲を発掘してご紹介くださいね(*^^*)

投稿: | 2016年10月 3日 (月曜日) 11時56分

すみません。
またまた記名し忘れました(^^;

投稿: 真子 | 2016年10月 3日 (月曜日) 11時58分

真子さん、こんばんは。

モーツァルトは会員だったという説が強いですよね。
「魔笛」にいろいろ込められたサインらしきものは研究者でなくともあれこれ想像を掻き立てられますね。

「クローエに」を真子さんは歌われたのですね!
真子さんの声質はきっと澄んだ美声なんだろうなぁなどと想像してしまいます(^^)
私も「クローエに」は大好きです。
アーメリングが15歳の時に彼女自身のピアノ伴奏で歌った「クローエに」の録音というのが残されているのですが、歌唱はすでに完成されていて驚かされます。

「夕べの想い」はとても美しく深みのある作品ですね。モーツァルトにとって歌曲というジャンルはシューベルトと同列には語れないのかもしれませんが、この曲の完成度の高さはさすが天才モーツァルトですね。

「無人島にプライとシュライヤーを持っていきたい」というのはかなり斬新なキャッチフレーズですね。招致するのにいろいろ尽力された方がおられるのでしょうね。

私の聴き方はまだまだ浅いと思っています。
でも、先入観はなるべく捨てて新しい音楽を受け入れられる自分でいたいとは思っています。

こちらこそ、いつも真子さんのコメントに励まされています。今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m

投稿: フランツ | 2016年10月 4日 (火曜日) 20時08分

フランツさん、こんばんは。

作曲家にまつわる謎やミステリーは色々ありますが、謎は謎のままがロマンがあっていい気もしますね。

>アーメリングが15歳の時に彼女自身のピアノ伴奏で歌った「クローエに」の録音というのが残されているのですが、歌唱はすでに完成されていて驚かされます。
それはすごいですね!どこかで聴けますか?
そして、やはり「双葉より芳し」ですね。

シンフォニーホール、1993年のプライさん来日時は「世界で一番若々しい64歳」でした(*^^*)
そして、プライさんが亡くなった時の
「おやすみ、ヘルマンプライ。
 一緒にさすらった「冬の旅」。
 雪、霜、風、幻・・・・それでも、
 旅路の果てにはいつも春の夢が見えていた。」
には涙しました。
シンフォニーホールには素敵なライターさんがいたんですね。


投稿: 真子 | 2016年10月 7日 (金曜日) 19時02分

真子さん、こんばんは。

確かに解明されていない謎がある方がイメージもふくらみますしね。

アーメリングの「クローエに」ですが、以下のリンク先に詳細情報がありますが、LPなので、今のところネット上では残念ながら聞けないようです。

https://www.flickr.com/photos/hansthijs/6240550802/

上のコメントで15歳のアーメリングと書いてしまいましたが、17歳が正しいようです。すみません。
でも、若いことには変わりなく、しかもピアノもしっかり弾けているのですからやはり凄いです。
なお、LPジャケットや上のリンク先では"Das Veilchen(すみれ)"と書かれていますが、実際聞いてみたら「クローエに」が正しいです。

プライの素敵なキャッチコピーの数々、シンフォニーホールのスタッフさん、ライターさんに愛されていたのですね。
彼の若々しさゆえに万年青年などという言い方もされていましたよね。
そういうキャッチコピーのようなものは東京のコンサートちらしなどではあまり見かけないので、関西の方だからこそなのかもしれませんね。

投稿: フランツ | 2016年10月 8日 (土曜日) 20時07分

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