エリー・アーメリング、ロッテ・レーマン財団の「ワールド・オヴ・ソング・アワード」受賞
エリー・アーメリングがロッテ・レーマン財団(The Lotte Lehmann Foundation)による「ワールド・オヴ・ソング・アワード(World of Song Award)」を受賞しました。
授与は2016年6月29日にオランダのコーニンクルク(ロイヤル)・コンセルトヘバウ(Koninklijk Concertgebouw)で行われたそうです。
次のリンク先に受賞者の表彰状がすべて掲載されていて、アーメリングは一番下にあります。
彼女のお礼の言葉なども書かれています。
ちなみに過去の受賞者は以下のとおりです。
錚々たるメンバーですね。
レーマンがぞっこんだったスゼーが受賞していないところを見ると、存命者のみに受賞資格があるのかもしれませんね(スゼーのパートナーだったボールドウィンが第一回の受賞者に選出されているのは、妥当でしょう)。
The Lotte Lehmann Foundation
World of Song Award
Recipients(受賞者):
2001 Dalton Baldwin(ドルトン・ボールドウィン):歌曲ピアニスト
2002 Hugues Cuénod(ユーグ・キュエノー):テノール歌手
2003 Ned Rorem(ネッド・ローレム):作曲家、歌曲ピアニスト
2004 Graham Johnson(グレアム・ジョンソン):歌曲ピアニスト
2005 Dietrich Fischer-Dieskau(ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ):バリトン歌手
2006 Dominick Argento:作曲家
2007 John Wustman(ジョン・ワストマン):歌曲ピアニスト
2008 Janet Baker(ジャネット・ベイカー):メゾソプラノ歌手
2009 – 2012 The Lotte Lehmann Foundation in hiatus: no awards(活動停止により、受賞者なし)
2013 Christa Ludwig(クリスタ・ルートヴィヒ):メゾソプラノ歌手
2014 Richard Hundley:作曲家
2014 Paul Sperry:テノール歌手
2015 Roger Vignoles(ロジャー・ヴィニョールズ):歌曲ピアニスト
2015 Irwin Gage(アーウィン・ゲイジ):歌曲ピアニスト
2016 Elly Ameling(エリー・アーメリング):ソプラノ歌手
-----------
(2016.9.7追記)
| 固定リンク | 0
« ドーナト夫妻、ローレンツ&ガルベン/ヴォルフ「イタリア歌曲集」映像(1988年シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭) | トップページ | 最近購入したCD(プライ&ドイチュ「冬の旅」、ボストリッジ&ドレイク「シューベルト・ライヴ2」ほか) »
「音楽」カテゴリの記事
- 【没後100年】フォレ「月の光」(Fauré: Clair de lune, Op. 46, No. 2)を聴く(2024.12.06)
- ショパン新発見のワルツ(2024.11.23)
「エリー・アーメリング Elly Ameling」カテゴリの記事
- エリーの要点「宣伝」(Elly's Essentials; “Publicity”)(2024.11.23)
- 【没後100年記念】フォレ「レクイエム」(アーメリング、クライセン、ジュリーニ:1963年)(2024.11.09)
- エリー・アーメリング(Elly Ameling)の「Musings on Music」シリーズ:シューベルト「ただ憧れを知る者だけがSchubert: (Nur wer die Sehnsucht kennt, D 877/4)」(2024.11.09)
- エリーの要点「ヨーロッパ文明」(Elly's Essentials; “European Civilization”)(2024.10.19)
コメント
フランツサん、こんにちは。
ロッテ・レーマンというと、すぐに思い浮かぶのは、子供の頃父に連れられて見に行った「未完成交響楽」という映画です。
シューベルトの恋人役を演じたマルタ・エゲルトという女優が、劇中で「セレナーデ」を歌う場面があり、シューベルトが恋にとらわれてしまう重要な場面で、とてもすばらしい歌でした。
後から父に教えてもらったのは、歌ったのはその女優ではなく、ソプラノ歌手の吹き替えで、ロッテ・レーマンという歌手だとのことでした。
今調べてみると、映画は1933年制作、日本公開は1935年とのこと。
私の生まれる前ですが、当時日本とドイツは同盟国だったので、ドイツ映画も入っていたのでしょう。
私がこの映画を見たのは、戦後の混乱期も落ち着いて、やっと外国映画が入ってくるようになった1950年前後頃だと思います。
ただ、吹き替え歌手だった(と父の言う)ロッテ・レーマンは、1888年生まれ。この映画の時は、40代半ばということになりますが、1976年没とあるので、現役で活躍していたのかもしれません。
ただ、そのロッテ・レーマンが、フランツさんの記事の方と同じかどうかは、定かでないので、もし間違いだったら、これは、名前から連想した余計な思い出話ということで、ご勘弁ください。
投稿: Clara | 2016年7月19日 (火曜日) 12時56分
Claraさん、こんばんは。
コメントを有難うございます。
ロッテ・レーマンは、Claraさんのおっしゃるレーマンのことだと思います。
彼女は歌曲の演奏史を語るうえで絶対に外すことの出来ない偉大な存在です。
「未完成交響楽」私も昔テレビで見た記憶がありますが、歌のシーンはレーマンの吹き替えだったのですか!
それは知りませんでした。
昔は名前もクレジットされていないけれど実はあの人がということがありそうですね。
DVDも出ているようなので、今度見てみますね。
Claraさんにとってはお父様との貴重な思い出の中にレーマンがいたのですね。素敵なお話を有難うございました(^.^)
そう言えばアーメリングはかつてインタビューで、レーマンの歌う「冬の旅」を高く評価していました。
彼女の熱い思いを吐き出すかのような情熱的な歌唱は唯一無二のものだと思います。
投稿: フランツ | 2016年7月20日 (水曜日) 04時15分
フランツさん、実は、私の記憶に残った話だけで、裏付けがなく、どこかに確たる証拠がないかと、検索もしてみたのですが、今までのところ見つかっていません。
でも、父の旧制高校時代、ドイツ語が週に7時間もあり、ドイツ人の先生からシューベルトの歌曲に関連した話も聴いたりしたようですから、「ロッテ・レーマン」という名が、何もなくて出てくるはずはないので、私は信じていますが・・。
「未完成交響楽」は、ドイツに併合される前のオーストリア映画でしたね。その点、訂正させていただきます。
ナチスが勢力を広げていく時代に入りかけていた頃、こんな映画がまだ作られていたのですね。
投稿: Clara | 2016年7月20日 (水曜日) 21時03分
フランツさん、こんにちは。
アメリングの「ワールド・オヴ・ソング・アワード」受賞おめでとうございます。
ご高齢になられても、積極的に後進の指導に当たっておられる姿に感動します。
チャーミングな容姿を保っておられるのもすごいですね(*^^*)
遠い日本にも来てくださるのですから、嬉しいしありがたいですね。
フランツさんも、今からワクワクされていらっしゃると思います。
いつまでもお元気でご活躍されることを心から願っています。
投稿: 真子 | 2016年7月21日 (木曜日) 11時14分
Claraさん、こんばんは。
この映画、どうやらオーストリアとドイツの共同製作のようですね。
お父様は週に7時間もドイツ語を学ばれたのですか!
しかもネイティブの先生に!
なんとも羨ましいです。
きっと、その頃の歌姫レーマンの知られざる裏話などをお聞きになったのではないでしょうか。
私もレーマンが歌っていた説が本当だと嬉しいです。
今度DVDを買って聴いてみますね。
ナチスが勢力を広げていた時期の社会から目を逸らそうとして、このようなロマンティックな映画を作ったのだとしたら、当時の人たちの不安はいかばかりだっただろうかなどと考えてしまいます。
投稿: フランツ | 2016年7月21日 (木曜日) 20時48分
真子さん、こんばんは。
アーメリングの受賞をご一緒に喜んでいただけて嬉しいです。
今でも活動をやめない彼女は本当に勤勉な仕事人間なのでしょう。
でも、それは、ソプラノ歌手として培ったものをすべて後進に伝えようという使命感にかられてのことだと思っています。
チャーミングな容姿を保っているのも、プロ意識のなせる業かもしれませんね^^
真子さんのおっしゃるとおり、私は来年の彼女の再来日を今か今かと心待ちにしているところです。
何度も日本を訪れてくれることに本当に感謝しないといけませんね。
投稿: フランツ | 2016年7月21日 (木曜日) 20時57分