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エリー・アーメリングの1988年スペインでのインタビュー(スペインのラジオ局のインターネット放送「Grandes ciclos」)

エリー・アーメリング(Elly Ameling)の1988年スペインでのインタビューがアップされていました。

下のリンクをクリックして、左上のオレンジ色の三角マークをクリックすると、ラジオが始まります。
 こちら

最初にアーメリングの歌うシューベルト「ロザムンデのロマンス」(おそらくマズア指揮のCD)がかかりますが、なぜか音楽が流れている間、アナウンサーがひっきりなしに何かを話し続けます。
曲が終わると、1988年当時のアーメリングとスペイン人のインタビュアーとの会話が通訳を介して始まります。
アーメリングはここではドイツ語で話しています(5分過ぎぐらいから彼女の話が始まります。彼女の特集は21分ぐらいまで)。
アーメリングはここでも快活に質問に答えています。

スペインツアーの後にどこに公演に行くのかという話(アメリカの東部、ハワイのホノルルや中国の北京。中国でマスタークラスの予定があるが、とても生徒が優秀とのこと)。
スペイン歌曲を録音していることについて(発音が正しいか不安と話し、通訳の人が発音が素晴らしいと答え安心していた)。
スペインの聴衆はとても温かく感動したとのこと。
シューベルトのスペシャリストですねという質問について笑いながら「自分でそう言うことは出来ないが、シューベルトは大好き」と答える。

大体こんなところでしょうか。

このラジオで流れたアーメリングの歌唱曲は以下の通りです(ニン以外は抜粋)。
シューベルト/「ロザムンデ」のロマンス
グリーグ/ソルヴェイグの歌
グラナドス/分別のある伊達男
ニン/バスク地方のビリャンシーコ
シューベルト/子守歌

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ヘルマン・プライ&ヘルムート・ドイチュ/「冬の旅」(1987年シュヴェツィンゲン音楽祭初出ライヴCD)

ヘルマン・プライの初出音源による「冬の旅」が発売されることを、コメント欄より真子さんに教えていただいたので、ご紹介します。
すでに日本のamazonでも購入出来るようです(2016/6/29発売予定)。

シューベルト(Schubert)/「冬の旅(Winterreise)」
録音:1987年5月17日、シュヴェツィンゲン・シュロス、ロココ劇場
ヘルマン・プライ(Hermann Prey)(Br)
ヘルムート・ドイチュ(Helmut Deutsch)(P)

詳細は以下のサイトをご覧下さい。
 こちら

プライは複数回「冬の旅」の録音を残していますが、名手ヘルムート・ドイチュとのこのライヴ録音は初出で、ファン待望のものでしょう(スタジオでの映像収録でも共演しているので、そのDVDとの比較も興味深いところです)。

1987年といえば、そろそろ渋みを増してきたプライの表現の深みが注目されるところです。
どんな演奏をドイチュと共に作り上げているのか、発売を楽しみに待つことにしましょう。

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エリー・アーメリング&イェルク・デームス マスタークラス2017

来年のゴールデンウィークに再びエリー・アーメリング(Elly Ameling)が日本に来ること、そしてその情報源をコメント欄にてLIEDERKREISさんが教えてくださいました。
今回は京都で3日間、しかもアーメリングと数々の名演を残したイェルク デームス(Jörg Demus)も一緒です。
つまり、歌とピアノの専門家によって、歌手とピアニストが指導を受けられるわけです。
詳細はこちら

エリー・アーメリング&イェルク・デームス
数々の名演奏を残した二人の巨匠による
「歌手とピアニストのためのマスタークラス 」
2017年5月5日(金・祝)・6日(土)・7日(日) 京都・音楽空間ネイヴ

ただいま受講生を募集中とのことで、アーメリングさんがYouTubeの投稿を見て審査し決めるようです。
8月31日締め切りとのことなので、お二人のレッスンを受けてみたい方々は是非!

まだ聴講の募集はされていないようです(2016/6/19現在)。
ファンの皆様、来年再びアーメリング女史と再会出来るのが今から楽しみですね!

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ベートーヴェンの未完の「魔王(Erlkönig)」WoO. 131を聴く(ラインホルト・ベッカー補完版による)

ベートーヴェンがゲーテの詩による「魔王」を歌曲として作曲しようとしていたことは以前から知っていました。
しかし、歌声部のみの未完成のスケッチにとどまったこともあり、その音楽を実際に聴くことはないと思っていました。
ある時、たまたま動画サイトでこのベートーヴェンの「魔王」をReinhold Becker (1842-1924)という人が1897年に補完した版で演奏しているものを見つけました。

 

Unheard Beethoven : Erlkönig (Robert-John Edwards and Jon French)

 

これを聴くと、ベートーヴェンが詩の韻律に忠実に従っていることが分かり、おそらく完成していたらゲーテも満足していたのではないかと想像出来ます。
ピアノパートについては後世の人の創作なので何とも言えませんが、おそらくベートーヴェンもこのぐらいのドラマティックな要素は盛り込んだのではないかと想像します。
シューベルトの大胆さはないものの、ベートーヴェンが詩を生かしつつ、一人語りのドラマを目指そうとしていたのではないかと感じました。

 

ちなみに楽譜は次のページ(IMSLP)で閲覧可能です。

 

 こちら

 

「Complete Score (higher resolution)」をクリックすると、会員番号などを入力する欄が出てくるので、何も入力せずに数秒そのまま放置して下さい。
しばらくするとサイト上側に青色で「Click here to continue your download.」と出てくるので、そちらをクリックします。
するとpdfファイルがダウンロードされて閲覧できます。

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