ヘルマン・プライ&ジェラルド・ムーア/ヴォルフ&プフィッツナー、シュトラウス歌曲集 初CD化(DECCA)
DECCAレーベルの"MOST WANTED RECITALS"でプライ&クリーンの「白鳥の歌」ほか数々の名盤がCD化されたことは既述のとおりですが、このシリーズ中、日本でなぜか今のところ流通していない複数のCDの中にヘルマン・プライ&ジェラルド・ムーアの「ヴォルフ&プフィッツナー歌曲集」があります。
しかもボーナストラックとして同じコンビによるR.シュトラウス歌曲集も含まれているというお得な盤です。
amazonなどでいずれ扱うのかどうか不明ですが、メキシコのDECCAの企画とのことで、どうしてもすぐに欲しい方はPresto Classicalというイギリスのサイトからお求めになるのがいいかと思います。
私はこのプライ&ムーアの「ヴォルフ&プフィッツナー歌曲集」と「ホッター&パーソンズ/リサイタルVol.2」を注文しましたが、1週間も経たないうちに届きました。
さらに「スゼー&ボールドウィン/フランス歌曲集(これも初CD化)」も追加で注文しているので届くのが楽しみです。
このCDの購入については下の記事の追記をご覧ください。
こちら
ではこのCDの中身をご紹介します。
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DECCA: 480 8172
MOST WANTED RECITALS 35
ヘルマン・プライ(Hermann Prey)(Baritone)
ジェラルド・ムーア(Gerald Moore)(Piano)
録音:1965年4月2-5日, Decca Studios, West Hampstead, London (1-19)
1963年6月4-7日, Decca Studios, West Hampstead, London (20-33)
ヴォルフ(Wolf)作曲/「メーリケ歌曲集」より
1.庭師
2.依頼
3.飽くことのない愛
4.出会い
5.狩人の歌
6.春だ!
7.散歩
8.旅路で
9.郷愁
10.祈り
11.隠棲
12.ヴァイラの歌
13.告白
14.鼓手
プフィッツナー(Pfitzner)作曲/「5つの歌曲」Op.9
15.庭師
16.孤独な娘
17.秋に
18.勇敢な男
19.別れ
R.シュトラウス(R.Strauss)作曲
20.献呈Op.10-1
21.何もOp.10-2
22.夜Op.10-3
23.ぼくの頭上に広げておくれOp.19-2
24.ぼくたち、隠しておいていいものだろうかOp.19-4
25.わが思いのすべてOp.21-1
26.あなた、わが心の冠よOp.21-2
27.ああ、恋人よ、もう別れなければならないOp.21-3
28.ああ辛い、俺はなんて不幸な男なんだOp.21-4
29.憩え、わが魂Op.27-1
30.明日Op.27-4
31.夜の散歩Op.29-3
32.親しげな幻影Op.48-1
33.あなたの青い瞳でOp.56-4
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すべて初CD化です。
録音年月日も今回明記されているのが有難いです。
1965年録音の「ヴォルフ&プフィッツナー歌曲集」全曲と、1963年録音の「R.シュトラウス歌曲集」(「白鳥の歌」のCDに含まれる3曲以外全曲)で構成されていますが、どちらも30代のプライの声の美しさ、張り、表現力、語り口は絶好調です!
ヴォルフの「メーリケ歌曲集」は全53曲からなるのですが、その中からプライの声やキャラクターに合った作品が慎重に選ばれているのが感じられます。
「庭師」では通りかかった王女様へのひそやかな愛の告白を実直なまでにストレートに歌い上げ、聴き手の気持ちを心地よく明るくしてくれます。
「依頼」では友人に好きな人の返事を代わりに聞いてもらう切迫した感じが"Warum schreibt Er aber nicht?(なぜ手紙をくれないのですか)"の歌いぶりによく表れていて、オペラの一場面のように楽しいです。
「飽くことのない愛」では"Je weher, desto besser!(痛ければ痛いほど気持ちがいいの)"の"besser"におけるプライのなんともいえないニュアンスが聴きどころです。
「春だ(あの季節だ)!」では春の到来の喜びを前半は抑制を利かせ、後半に爆発するその配分が素敵です。
「祈り」の厳かな歌唱や有名な「隠棲」での真摯で力強い歌いぶりも素晴らしいのですが、最後の「告白」「鼓手」のユーモアはまさにプライの独壇場でしょう。
「告白」では兄弟がいない為に母親から一心に期待を寄せられて重いよぉと嘆くさまが実にユーモラスに語られ、声のちょっとしたニュアンス付けなど芸達者なプライを満喫できます。
一方「鼓手」では、お母さんが魔法が使えたら酒保で働いてご馳走が食べられるのにと、「告白」とは逆の母親好きな少年を描いていて、そのプログラミングも絶妙と言えましょう。
プフィッツナーは作品番号9のアイヒェンドルフの詩による全5曲が演奏されていますが、第1曲のタイトルが「庭師」で、メーリケ歌曲集のプログラミングに合わせたとも考えられますね。
最後は「別れ」というタイトルですし、プライならではの凝った選曲&曲順ということがいえそうです。
哀愁漂う歌曲集で、プライの甘美な声が一層切なさを際立たせているように感じられます。
シュトラウスの歌曲集は作品番号順に並べられているのはプライの考えなのでしょうか。
有名で親しみやすい作品が選ばれていて魅力的な選曲です。
「献呈」での全霊を傾けた歌唱はプライの良さ全開です。
「憩え、わが魂」のような重めの作品でもプライが歌うとほのかな光が射すのがまた魅力です。
「あなたの青い瞳で」での素朴でストレートで甘美な歌はまさにプライの良さが集約されていますね。
こぼれおちそうなほど熟れたプライの美声が存分に味わえる素敵な歌曲集でした。
ムーアは60代半ばの脂の乗り切った円熟味がそのまろやかなタッチから感じられ、これまた耳を惹きつけて離しません。
「明日」など絶品です。
そしてディースカウと共演した時とは違ったプライ仕様の演奏になっているのが興味深いです。
例えばヴォルフの「出会い」をディースカウとは猛スピードで駆け抜ける風のように演奏していましたが、プライとは最初のうちややテンポをゆるやかにとり、恋人との逢瀬を歌う直前の間奏で恋の嵐を吹き荒れさせます。
そして、そのどちらにもムーアの個性が刻印されているのが素晴らしいところです。
ヴォルフの「春だ!」はF=ディースカウとのメーリケ歌曲(男声用)全集録音時に省かれてしまった為、ムーアファンにとっては、プライが録音してくれて感謝です!
ムーアの軽やかで味のあるタッチが魅力的です。
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(2014年8月9日追記)
HMVでとうとう扱うようです。9月10日発売とのことです。
こちら
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コメント
フランツさん、こんにちは。
待ちに待った、R・シュトラウスの復刻ですね。
ヴォルフとプフィッツナーまで!!
CDが届くまでの間、レコードを聴いています。
復刻された音質がどんな感じか、とても楽しみです。
曲名の和訳に加え、解説も書いてくださっているので、大変助かります(*^^*)
若き日のプライさんは、真っ直ぐに気持ちをぶつけて来ますね。
時々、そんなプライさんが眩しくて、ドギマギしてしまうことがあります。
30代の彼はまだまだ荒削りな部分もありますが、その魅力にとりつかれると離れられなくなってしまいます。
思えばムーアとは父と子ほどの年の差があったんですね。
おそらく若いプライさんはムーアから多くを学んだことでしょう。
ムーアの方でも、プライさんの若い瑞々しい感性に刺激を受けたことでしょうね。
ディースカウさん(既に完成されていたであろう)と、プライさんという、違う個性の歌手と組みながら、きっちりと個性を刻むとは、ムーアはやはりすごいピアニストですね!
投稿: 真子 | 2014年6月 9日 (月曜日) 15時23分
こんばんわ。情報が皆さんのお役にたてて何よりです。
ディースカウ&ムーアのR・シュトラウス全集は私の愛聴
盤でこれ以上の演奏って思えるほど究極ですが、本当にプライのはもっと自由に歌わせてあげてるっていう感じでさすがムーア懐が深い(・∀・)
歌手を育てる先見の目が鋭い人だったと思います。
EMIのDVDでベルガンサのリサイタルでは若々しい彼女の歌を暖かくサポートしている姿が観れて本当に素敵です!
この伝統はパーソンズやG.ジョンソンに受け継がれていると思
います。
プライの日本公演の水車小屋やカルミナとかNHKDVDで出してほしいですね。
投稿: jun | 2014年6月 9日 (月曜日) 20時25分
真子さん、おはようございます。
本当に待望のCD化です(^o^)
解説がお役に立ててうれしいです!
「真っ直ぐに気持ちをぶつけて来」るこの時期のプライさんならではの名唱でした。荒削りなところも魅力的ですね。
ヴォルフもシュトラウスもプライさんにぴったりな曲が選ばれていますが、哀愁漂うプフィッツナーの歌曲集がまた素晴らしいのです。プライさんでこの歌曲集を聴くと、悲しげなのですが、聴き手と一緒に悲しんでくれているような温かみもあってちょっとホッとさせられます。そこがプライさんのいいところだなぁと感じました。
プライさんとムーアは30歳差で一世代違うんですよね(ディースカウとも26歳差)。だからこそ真子さんもおっしゃるようにお互いに相手から得るものがあったのでしょうね。プライさんの若さ、ひたむきさと、ムーアの経験豊かな円熟味とが化学反応をおこして、ここで聴けるような優れた演奏が生まれたのでしょう。
CDが届いたら楽しんでくださいね。音もいいですよ。
投稿: フランツ | 2014年6月10日 (火曜日) 06時50分
junさん、おはようございます。
junさんのおかげで、CD化されたことすら知らなかったCDをこうして楽しんでいます。
本当に有難うございました!
ディースカウとムーアのシュトラウス歌曲集は偉大な仕事ですね。このコンビならではの素晴らしい演奏でした。
しかしプライは一般にそれほどシュトラウス歌手という印象は強くないかもしれませんが、実は最もシュトラウス歌曲と相性のいい一人だと私は思っています。プライ天性の体内から湧き上がるような太く朗々と響く声が、シュトラウス歌曲の感覚的なメロディラインとぴったり合っている気がするのです。そういう意味でもムーアとの歌曲集は待望のCD化です!
ムーアは本当に懐が深いピアニストですよね。彼のピアノで歌う歌手はみな気持ち良く歌っているように聞こえます。若かりしベルガンサとのファリャの映像は貴重な記録ですね。この2人が共演していたという事実を知ったとき、驚きとともにうれしくなったものでした。
パーソンズもジョンソンもムーアがいてこその存在だと思います。ムーアが彼の著書「Farewell Recital」で二人の名前を出しているのも偶然ではないでしょう。
プライの来日公演の中でも特にカルミナブラーナは映像化を希望したいですね。
投稿: フランツ | 2014年6月10日 (火曜日) 06時51分
フランツさんこんばんは。
プライのデッカ時代のヴォルフとプフィッツナー,それにシュトラウスの残りの曲が全部入っているのですね! 欲を言えば,シュトラウスはシュトラウスだけで1枚に収めてほしかったですが,贅沢は言いますまい。早速注文してみます。
投稿: 甲斐 | 2014年6月13日 (金曜日) 19時48分
甲斐さん、おはようございます。
お久しぶりですね。
プライ&ムーアのシュトラウス歌曲集はボーナストラック扱いなのが確かにちょっと残念なのですが、解説書の裏表紙にオリジナルジャケット写真も掲載されており、曲順も別CDの3曲を省いた形でオリジナルのまま収録されているのでDECCAもオリジナルに出来る範囲内で敬意を払ったということになるのでしょう。
プライの声と表現、若さがあふれ、とてもいいので、届いたら楽しんでくださいね。
投稿: フランツ | 2014年6月14日 (土曜日) 09時03分
フランツさん、こんにちは。
「ヴォルフ&シュトラウス」、昨日届いてから3回聴きました♪
貴重な情報を提供してくださったjunさん、代行購入してくださったフランツさん、本当にありがとうございました。
心から感謝しています。
さて、音質ですが、いいですね。
プライさんの甘く柔らかい中低音、張りのある輝かしい高音を堪能しました。
それにしても、本当に男性的な力強さと、優しさを兼ね備えていますね。
彼の30代の歌は、若い時にしかできない、いい意味で声に頼った歌だと思います。
もちろん、何も考えずに歌っているというのではありませんが、思うように声が出せる時だからこその爽快感があります。
「献呈」を始め、シュトラウスに特に顕著ですね。
実は今4回目を聴きながら書いています(笑)
この伸びやかさ、おおらかさ!!。
「ああ、いいなあ」と、もうそれだけです。
また、30代のプライさんは、殊に声に感情がこもりますね。
歌いまわしで感情表現するタイプではなく、感情を声に乗せて歌う(いわゆる「泣きが入る」)彼の若い日の歌にはカンツォーネの要素があると思います。
それが独特の甘さ(声の甘さ以外に)と、敬遠されがちなドイツリートに生き生きとした命を吹き込んでいるんだなあと、改めて思いました。
うまく表現できませんが、ムーアのピアノ、やはりいいですね。
この間、64年?のプライさんの「シラーとゲーテの詩によるシューベルト歌曲集」(EMI)を聴いていて、ピアノきれいだなあと思ったら、ムーアでした(*^^*)
junさんがおっしゃるように、NHKがもっている「カルミナ~」(←これは是非とも)や来日時のコンサートの映像を放映するか、DVDにしていただきたいです。
1997年の形見のようなシューベルト三大歌曲集は、テープが傷んでしまって見られない状況ですので、切に願います(;_;)
投稿: 真子 | 2014年6月16日 (月曜日) 10時45分
真子さん、こんばんは。
無事届いたようで良かったです。
すでに4度目を聴いておられるとのこと、喜んでいただけて嬉しいです!
プライさんの若かりし美声がしっかり再現された良い録音ですよね。この伸びやかな声を惜しげもなく響かせてくれて、聴き手はおっしゃるように「ああ、いいなあ」と感じているうちにあっという間に聴き終えてしまい、最初から再度繰り返して聴くことになるんですよね。
泣きが入っても決して違和感はなく、節度のある表情付けが見事だなぁと思います。この時期ならではのプライの素晴らしさが堪能できる名盤ですね。日本にも流通するといいのですが。
ムーアのピアノ、いいですよね。彼の音は派手ではないけれど、染みるんですよね。真子さんにも共感してもらえて嬉しいです(^^)
投稿: フランツ | 2014年6月16日 (月曜日) 23時29分
フランツさん、こんにちは。
急に暑くなり体がついていかず、だるいなあと思いながら過ごしているこの頃です。
フランツさんはお元気ですか?
さて、このCDが発売されたからもう3年が経つのですね。
その節は世話になりました(*^^*)
このCDを聞くたびにフランツさんの温かいお心使いを思い出します。
さて、数日前にやや((笑))久しぶりにこのCDを聞いたのですが、改めてムーアのピアノの音色の美しさにハッとしました。
うまい言葉が浮かばないのですが、単に美しいというだけでなく心の奥に響いてきます。
稚拙な感想しか書けない自分が歯がゆいですが、そのことをお伝えしたくてコメントしました。
しばらく、プライさんの若き日の美声と共にムーアのピアノも楽しみたいと思います。
ムーアと共演した演奏をあれこれ引っ張り出してきてじっくり聞こうと思っています♪
ちなみに、フランツさんオススメのプライさんとの共演CD(LPでも)はありますか?
投稿: 真子 | 2017年7月 3日 (月曜日) 16時36分
真子さん、こんばんは。
照りつけるような日差しはもう真夏並みですよね。
暑がりの私は汗が止まらず、ハンカチは必ず複数持ち歩くようにしています。
熱中症にはくれぐれもお気をつけてくださいね。
このCD、真子さんから教えていただいたのでしたね。つい最近のことのように思っていたら、あれからもう3年経ってしまったとは、本当に光陰矢の如しですね。
こちらこそ真子さんにはいつも素敵なコメントをいただいて、優しいお気遣いに感謝しております。
私は今暇があると、持っているCDをItunesに取り込んで、スマホで聞けるようにしています。
プライのフィリップスの歌曲全集も取り込んだ為、簡単に聞けるようになりましたが、もちろんこのプライとムーアの歌曲集も取り込んであります。
ムーアの演奏についてのコメント、とても嬉しく拝見しました。真子さんのおっしゃりたいことは分かる気がします。
ムーアの演奏は私が思うに、音色の温かさが特徴的だと思います。タッチが絶妙なのでしょうね。彼の著書でも「簡単なシューベルトの歌曲は1曲もない」とまで言い切ったムーアですから、どんな簡素な作品にも手を抜くことなく、何度も繰り返し理想的な音を追求しているのだと思います。
彼は毎朝コラールをさらっていたそうなのですが、そういうこともレガートに歌うようにピアノを弾くうえで役に立っていたのでしょう。
プライとディースカウ、ホッターの3人と「白鳥の歌」を録音していますが、ムーアの演奏はそれぞれの歌手の異なる個性とぴたっと結びついているのが凄いと思ったものです。歌手の歌いたいやりかた(例えばフレーズや息つぎなど)を瞬時に判断する能力に長けていたのでしょう。
ちなみに私のプライ&ムーアの録音のおすすめはまずはこの記事のヴォルフ、プフィッツナーの録音ですね。
それからこちらもCD化されたR.シュトラウスの歌曲集は、プライとシュトラウスの相性の良さを強く感じました。
それからフィリップス全集でのヴォルフも絶頂期のプライと円熟のムーアのアンサンブルがなんとも言えない味わいを感じさせて好きです。
もうすぐプライの誕生日ですね。フィリップス全集をあらためて少しずつ聞いていこうと思います。
投稿: フランツ | 2017年7月 3日 (月曜日) 21時11分
フランツさん、こんばんは。
こちらは台風は抜けましたが、関東の方は今頃大変ではないかと心配しています。
このCDは確かjunさんという方がCD化の情報を寄せてくださったと思います。
LPでは持っていましたが、長らくCD化を待ち望んでいましたので、フランツさんが代行で取り寄せてくださったときは本当に嬉しかったです(*^^*)
ムーアについてのお話をありがとうございます。
名手にして日々怠らない努力が美しい音色を生んでいるのですね。
ピアノに詳しくない私ですが、あの音を聞いていると「タッチが絶妙」だということに納得します。
常に「音」を追求されていたんですね。シューベルト歌曲への言葉も音楽に仕えるという気持ちを持っているからこそなのでしょうね。尊敬します!
歌手の特性に合わせて、寄り添いながらもリードするところはリードした素晴らしいピアニストだったんですね。
おすすめはやはりこのヴォルフ、プフィッツナー、そしてR・シュトラウスなんですね。
何度聞いてもまた聴きたくなる演奏ですものね。
フィリップス盤もじっくり聞こうと思います。
1964年のライヴの「白鳥の歌」もいいですよね♪
プライさんのお誕生日も近いですものね(覚えてくださっていて嬉しいです(*^^*))
フランツさんはスマホで聞けるようにされているのですね。それですといつでもどこでも聞けますものね♪
蒸し暑い日が続きそうですが素敵な音楽で乗り切りたいですね!
フランツさんもどうぞご自愛くださいね。
投稿: 真子 | 2017年7月 4日 (火曜日) 22時19分
真子さん、こんばんは。
こちらは多少強めの雨が降ったぐらいで、すぐに台風は通り過ぎていきました。
その為、今日はまた蒸し暑い一日でした。
>このCDは確かjunさんという方がCD化の情報を寄せてくださったと思います。
そうでしたね。それを真子さんが教えてくださり、取り寄せたのでしたね。
ムーアの音楽への姿勢はおっしゃるように本当に「仕える」という立場ですね。
決して自分を前面に出さない。それゆえに「個性が乏しい」などと批判されることもありますが、彼の演奏が実に配慮に満ちたものであることは分かる人には分かると思います。
シューベルトの「さすらい人の夜の歌Ⅱ」という静かな名作がありますね。
ムーアは「お耳ざわりですか」という自伝の中で、この曲のデリケートな音のふくらみと減衰の練習の仕方をレポートしてくれているのですが、簡単なシューベルトの歌曲などないと言った彼の誠実な姿勢がうかがわれます。
だからこそ、聴く人の胸を打つ演奏が出来るのだと思います。
真子さんもそのムーアの良さをしっかりと受け取っておられて、とても嬉しいです。
プライの誕生日にはスマホに取り込んだ多数のCDの中から何か聴こうと思います。
ムーアとの「白鳥の歌」ライヴもいいですよね。
真子さんも素敵な音楽をたっぷり聴いて、暑い夏を乗り切ってくださいね。
投稿: フランツ | 2017年7月 5日 (水曜日) 22時12分
フランツさん、こんにちは。
今日もムシムシしていますね。
九州の方では行方不明の方もいて、早く見つかられる事を祈るばかりです。
さて、ムーアにして「個性が乏しい」などと批評された事があるなんて驚きです。
個性を前面に出せば出したで言われるし、歌曲ピアニストも大変ですね(><)
シューベルトの「さすらい人の夜の歌Ⅱ」は大好きな曲です。
「お耳ざわりですか?」は少し前に古本屋さんで買いましたので、この記述のところを読んでみようと思います。
あのように静かで内面的な曲は歌手もピアニストも神経を使いますし、演奏もむつかしいですよね。それだけに優れた演奏に出会うと、心を揺さぶられます。
いつも素敵なエピソードを教えてくださってありがとうございます。こういうお話を伺うとより深く聞く事ができます(*^^*)
プライさんのお誕生日には何を聞こうかなあ♪
素晴らしい演奏がありすぎて迷っています。
投稿: 真子 | 2017年7月 6日 (木曜日) 14時43分
真子さん、こんばんは。
九州で記録的な大雨が降ったようで、犠牲になられた方のご冥福をお祈りいたします。
少しでも被害が少なくなることをただただ祈るのみです。
真子さんも「お耳ざわりですか」を入手されたのですね。
私は中学生の頃だったか、普通の書店に置いてあったのを見つけ、すぐに小遣いで買って夢中で読んだことを今でも覚えています。
今でもたまに部分的に読み返したりしますが、イギリス人らしいユーモアの中に一本芯の通った音楽家としての矜持が感じられます。
「さすらい人の夜の歌」の章はぜひご覧になってくださいね。
技術的には容易な部類に入るこの作品に対して、これほどまでにデリケートな音づくりを追及しているのかと当時驚いたものでした。
批評家の方々は丁々発止と渡り合うような演奏を好む傾向にあるようなので、ムーアの演奏は物足りないという人もいました。
でもよく聞けば、彼の演奏がどれほど厳格な訓練の末に生み出されたものであるか、感じることが出来ると思います。
まぁ感じ方は人それぞれなので、個性が足りないと感じる批評家がいても、そのことを否定するつもりはありませんが。
プライの誕生日に真子さんが何を選んで聞かれるのか、興味あります(^^)
私はフィリップスの全集を頭から順番に聞いてみようかなと思っています。
最初から聞くのもなかなかない機会だと思うので。
投稿: フランツ | 2017年7月 6日 (木曜日) 21時15分
フランツさん、こんにちは。
取り敢えず「お耳ざわりですか?」の「さすらい人の夜の歌」の記述を読みました。
私は今ペン字の勉強を続けているのですが、音楽における音は文字における線なんだなあと思いながら読みました。
線美を生み出すためには書き込まなけれはなりません。
どこに筆圧をかけどこを抜くか、またどこに緩急を持ってくるか何度も試行錯誤します。
それが決まってから無意識でも書けるまで書き込んで初めて研ぎ澄まされた線美が得られるんです。
これは何度も歌い込んで声を練る声楽のレッスンも一緒ですが。
また、「「さすらい人の夜の歌」は、「魔王」などよりはるかに思慮と細かい心配りが必要である」という言葉もよくわかります。
ムーアと同じ立場で物を言うなど僭越ですが、「糸を紡ぐグレートヒェン」やオペラを歌うより、実は民謡や童謡、唱歌を「聴かせる歌」にする方がはるかに難しいんです。
ある程度声が出るようになったら「グレートヒェン」やオペラはそれ自体が歌わせてくれます。
素朴な曲ほど、芸術的に、しかし純朴さを失わないで歌うのはとてもむつかしいです。
そういう点からも、土や草や風の香りの残しながらも、少しも飽きさせることなく民謡を聴かせてくれたプライさんは、やはりすごい歌手なんだあと聞くたびに思います(*^^*)
これは書も一緒で、最近提出した課題の「みかんの花咲く丘」の詩(漢字かな交じり文)に苦慮しました。
行書体ででサラっと書きながら、見る人をハっとさせる作品にしなくてはいけなくて。草書の漢詩の方が「それらしい」作品が書けますので。
音楽も書道も、おそらくは芸術というものは、一見簡単に見えるものほど、表現するのは実はむつかしいということなんだと思います。
特にムーアが書いているように「さすらい人の夜の歌」「連祷」「涙の雨」「君こそ憩い」のように内面的な曲は単に静かに弾けばいいのではなく、そこにしっかりとした意思を吹き込まなければいけない、ということなのでしょうね。
最近読んだかな古典の臨書(平安時代のかな作品を手本にして模して書くこと)の本に「字形ばかり真似て書こうとするのではなく、線を観察してください。細い線を力のない紙の上をなぞるだけの線にしてはいけません。」
つまり、細くてもしっかりと紙に食い込んだ、力ある線を引かなくてはいけないんですね。
今私自身が「線」を追求しているものですから、ついつい書と比較してしまいましたが、ムーアの「さすらい人の夜の歌」のピアニッシモの弾き方についてのお話は大変興味深く読みました。
声楽家でも美しいホールの後ろにまで届くピアニッシモを出すのはむつかしいとプライさんも自伝で書いていました。
ちなみに高名な書道家でも一度手に入れた文字も、一文字につき100回はさらい直すと言っていましたから、そう言う地味な努力を繰り返さなければいけないということですね。
今回も素敵なエピソードをありがとうございました。ムーアですらそうなのだから私はどれほど努力をしないといけないか(^^; 頑張ります(えらい長くなってしまいましたね。すみません((^^))。
投稿: 真子 | 2017年7月 7日 (金曜日) 16時45分
真子さん、こんばんは。
「お耳ざわりですか」を読んで、ご感想を書いて下さり、有難うございます!
とても嬉しく拝見しました。
書との比較、とても興味深く、勉強になりました。
私も小学校の時に書道を先生について習っていたのですが、中学にあがるまでは楷書しか教えてくれませんでした。行書や草書が書ければ格好いいなぁなどと思いながらも、中学生になる時に書道を辞めてしまったので、結局楷書しか習いませんでした。
しかし、今思えば、ごまかしの効かない楷書の練習にしっかり時間をかけたのは、先生なりのお考えがあってのことだったのだろうなと思います。
基本が出来ないのに、応用をやろうとしても中身がない作品になってしまったのかもしれません。
そういう意味では、ムーアが「魔王」を練習する以上に「さすらい人の夜の歌」などの音の少ない作品に時間をかけて取り組むということも納得出来る気がします。
「音楽における音は文字における線」という真子さんのご指摘にはっとしました。
というのも、先月聞いたアーメリングとデームスのレッスンでも、ぽつぽつと音を途切れさせるのではなく、「フレーズ」をひとまとまりのラインにして歌ったり演奏したりしなさいということをお二人ともおっしゃっていたからです。
ただ音符を弾くのではなく、音楽の流れを感じながら奏でなければならないという感じでしょうか。
「細い線を力のない紙の上をなぞるだけの線にしてはいけません」という文章、まさに音楽の演奏にも当てはまるように思います。
静かな音をただ芯のない小さい音で弾いても聞き手にはメッセージが伝わってこないと思います。
そういう意味でも「魔王」で聞き手を驚かせるよりも「さすらい人の夜の歌」で聞き手の心をつかむ方がきっと難しいのだと思います。
プライのような人でさえ、「ホールの後ろにまで届くピアニッシモを出すのはむつかしい」のですね。
ピアニッシモの演奏で聴く人の胸に届かせるのはやはり長い道のりの鍛錬が必要なのでしょうね。
とても示唆に富んだお話、有難うございました!
真子さんは実践をいろいろされているので、お話の引き出しが多くて、いつも学ばせてもらっています。
これからもよろしくお願いしますね(^^)
投稿: フランツ | 2017年7月 9日 (日曜日) 21時07分
フランツさん、こんにちは。
フランツさんが書道をなさっていたこと、覚えていますよ(*^^*)
楷書はおっしゃる通りごまかしが効かないですよね。
楷書は怖いです。アカペラで歌うのと似ているかもしれません。力量が丸裸にされる感じで(^^;
私は楷書を書いていると、レンガをずらさないでコツコツ積み上げていく大工作業みたいだといつも思います。
ほんのちょっとの歪みが文字全体のバランスを崩しますものね。
行書や草書は筆の「返し」や「浮き沈み」で書きますので、リズムが大切なんですが、そういうところも音楽と似ているかもしれませんね。いつかまた、行書や草書にも挑戦なさってみてください。
フランツさんならきっと素敵な作品を書かれますよ(*^^*)
私の感覚では高音でのピアニッシモが出せれば、発声はもう完成したというくらいむつかしいです。
世界的な歌手は皆美しいPPを持っていますよね。
プライさんが歌う「君こそ憩い(フィリップス盤)」での「・・elhellt」(2回目の)におけるf~PPは息を飲みました。完全に喉の力が抜けていなければできない技ですものね。
男声と女声とでは響きの抜け方が違いますが、アメリングとボニーのPPも絶品ですよね!ため息が出ます。
歌を習っていたとき、一度だけ先生にフレーズで褒められたことがあります。いつもフレーズ感がないと注意されていましたから(^^;
「直したい箇所があったけど、フレーズが流れていたから止めなかったんよ。」
それを聞いてもよくわからなかったんですが(笑)
個々の音を磨きながらそれも絶妙につないで行く、それはフレーズであり、書で言う連綿、気脈なんですね。気脈は音楽で言う休符と似ていますよね。。音は消えているけれど完全に流れを切ってはいけないところなど。
私こそいつも教えていただいていますし、こうしてお話する中で線について整理できた部分もあって、感謝しています(*^^*)
それから、アメリングとデームスの公開レッスンの様子、また記事にしてくださいね♪
お聞きするのを楽しみにしています。
「お耳ざわりですか?」、他の箇所も読んでいます。
ムーアの筆が面白く興味がつきませんね。
投稿: 真子 | 2017年7月10日 (月曜日) 14時02分
真子さん、こんばんは。
楷書とアカペラ、確かに似ていますね。
ごまかしがきかないという点で、モーツァルトのピアノソナタなども近いものがあるように思います。
リストやプロコフィエフのような超絶技巧と迫力、ペダルを駆使した演奏に人は感嘆し、興奮しますが、モーツァルトのような無駄の一切ない簡潔な音で聞き手を感動させるのは本当に難しいと思います。
芸術同士、表現方法は違えども、目指すところは似ているのかもしれませんね。
行書や草書、いつかやってみたいとは思っています。でも怠け者の私はいつになることやら(^-^;
プライの「君こそ憩い」早速取り込んだスマホで聞きました。
凄いの一言ですね。
最初のerhelltもプライの声の厚みが押し寄せてきて感動的ですが、2回目は徐々にデクレッシェンドしながらも、しっかりとその音を保っていて素晴らしいです!
こういうのは実践をしている方のほうがよく分かるのでしょうが、素人の私でもマスタークラスの生徒さんたちを見ていると、弱声は難しいんだろうなと感じます。
「音は消えているけれど完全に流れを切ってはいけない」-休符も音楽の流れに取り込まなければならないのですね。
アーメリングとデームスのレッスン、録音出来たことで安心してしまって、まだ記事にできていないのです。すみません。
いずれ必ず記事にしますので、気長に待っていただけたら幸いです。
「お耳ざわりですか」楽しんでいただけているようで嬉しいです。イギリス人の紳士的なところと、ぴりっと皮肉のきいたところもあったりしますが、読む人を引き付ける文才にも恵まれた人だと思います。
明日はプライの録音を聞いて彼の誕生日を祝おうと思います。
投稿: フランツ | 2017年7月10日 (月曜日) 21時51分
フランツさん、こんにちは。
そしてプライさん、お誕生日おめでとうございます。
一緒にプライさんをお祝いする方がいらっしゃるなんて本当に幸せです(*^^*)
プライさん、天国から見てくれてはりますか~♪
私は昨日、2枚のデッカ盤からオリジナルを復元して「Rシュトラウス歌曲集」を作りました。
今日聞く曲集です(*^^)v
ご存知かと思いますが、「ヴォルフ:メーリケ歌曲集」からトラック20~30、「白鳥の歌」からトラック22~24、再度「ヴォルフ:メーリケ歌曲集」からのトラック33、34をつなぐと、LPと同じ曲順になります。
前から、ばらされたこの「Rシュトラウス」を一枚にしたいと思っていたんです。
はちきれんばかりの若い演奏がとても魅力的ですよね。
フランツさんは今日は何を聞かれるのでしょうか(*^^*)
プライさんの「君こそ憩い」聞いてみてくださったんですね。一回目の「erhellt」の力のこもったfも圧巻ですが、二回目の「erhellt」の技あるf>PP、素晴らしいですよね。
ソプラノの小林沙羅さんもこんな事をおっしゃっています(2016年11月レコード芸術P83より)。
「Rシュトラウスの「子守唄」は音数が少ないので簡単そうに見えるんですが、その分表現しなければならないことが沢山あってむつかしく・・」
小さな音、簡素に思える音をしっかり聞き分ける心を持ちたいですね。
マスタークラス録音できたのですね!
宝物ですよねo(^o^)o
記事は、いつまででも(笑)待っています。
ご無理なさらないようにしていくださいね(*^^*)
投稿: 真子 | 2017年7月11日 (火曜日) 12時35分
真子さん、こんばんは。
そして、ハッピーバースデイ、ヘルマン・プライ
真子さんと共にお祝いさせていただきました(^^)
さすが真子さん、別々のCDに分割されてしまったR.シュトラウスの歌曲集を元の曲順に復元されたのですね。
その作業だけでも天上のプライさんが喜んでおられるでしょうね。
私は、フィリップスのリートエディションの第1巻の最初の2枚を聞きました。
つまり、リュート伴奏のミンネゼンガーの歌からベートーヴェンの歌曲まで続けて聞いてみました。
古い作品も決して学術的なお堅い内容ではなく、親しみやすい作品が選ばれているのがいかにもプライらしいなぁなどと思いながら楽しく聞いていました。
1970年代のプライは声、技術、解釈どれをとっても素晴らしく、こぼれんばかりの豊かな声の魅力と、作品への誠実なアプローチがなんとも心地よかったです。
小林沙羅さんの言葉、紹介してくださり、有難うございます。やはり音が少ないということはプロの方でも難しいのですね。
今回、プライの誕生日に寄せて記事を書いてみましたので、よろしければご覧くださいね。
投稿: フランツ | 2017年7月11日 (火曜日) 22時27分