ペーター・シュライアー&スヴャトスラフ・リヒテルによるシューベルト「冬の旅」の映像
ドイツのテノール、ペーター・シュライアーは引退して久しいですが、彼が長いリート歌手としてのキャリアの中でシューベルトの「冬の旅」全曲を披露するようになったのは比較的遅く、彼が50歳前後の頃でした。
日本でもヴァルター・オルベルツと披露して話題になりましたが、その公演は私は聴けず、後年になってようやく聴くことが出来ました。
録音ではフィリップス(現デッカ)レーベルにスヴャトスラフ・リヒテルのピアノで演奏したものが話題となったものでした。
ちなみに私はとうとうリヒテルの実演を聴くことは出来ませんでしたが、リヒテルの公演はプログラムがいつも当日発表だったことが懐かしく思い出されます。
そんなシュライアーの「冬の旅」全曲の映像がYouTubeにあったのを見つけて狂喜しました。
リヒテルのピアノ演奏を映像で見ることが出来るという点でも貴重です。
私も最初の数曲は見ましたが、これからじっくり他の曲も見てみようと思います。
端正さにドラマティックな趣も加わった当時のシュライアーの語るような歌唱と、リヒテルの美しい音色との共演が楽しめそうです。
興味のある方はぜひ楽しんで下さい。
シューベルト/歌曲集「冬の旅」(全24曲)
録音:1985年, Puschkin-Museum, Moskau
ペーター・シュライアー(テノール)
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
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コメント
こんな映像が残されているのですね! 同じ顔合わせのCDはドレスデンでの収録ですから,当然異なる演奏,大変貴重な映像の御紹介ありがとうございます。「おやすみ」からして,歌詞の内容を細やかに表現していて感動的ですね。
投稿: 甲斐 | 2014年1月27日 (月曜日) 12時24分
フランツさん、こにちは。
シュライヤーが50歳頃からこの曲集を全曲歌ったというのは、何か意味があったのでしょうね。
最初の「お休み」をとてもゆっくりしたテンポで歌っていますね。
じっくり聴いてみようと思います。
投稿: 真子 | 2014年1月27日 (月曜日) 18時45分
甲斐さん、こんばんは。
こんな貴重な映像が残っていたとは驚きですよね。
CDとは別録音ですが、実際にコンサートに参加しているような雰囲気を味わえるのがいいですね。
おっしゃるようにテキストを語るように表現していて素晴らしいと思います。
投稿: フランツ | 2014年1月28日 (火曜日) 03時45分
真子さん、こんばんは。
シュライアーの清冽な声の質に深みが加わるのを待っていたのかもしれませんね。
「おやすみ」を噛んで含めるようにじっくり歌ったかと思うと「からす」では高速で歌ったりしています。シュライアーなりのテンポのこだわりがあるのでしょうね。
じっくり楽しんでくださいね。
投稿: フランツ | 2014年1月28日 (火曜日) 03時46分
こんにちは。降参です(笑)
私のせいか、シューベルトのせいか、シュライヤーとリヒテルのせいかはわかりませんが、一度に聴き終えることができず、三日越しで、やっと第1部を鑑賞し終わった次第です。
モスクワに行かなくても、こうした演奏が聴けるのはありがたいことだな、と思います。
リヒテルの緊迫感と集中を感じさせる演奏には背筋が伸びます。(時々、ポケットサイズの楽譜に変えて弾いているのはなぜか知りたいものです)
凍えるような響きの奥に燃え立つような炎を感じます。ベートーヴェンと同時代人のシューベルトが全く楽聖とは違うことをしていたんだたとあらためて感じ入りました。
それから、シュライヤー。まるで神父さんのような出で立ちだなあ、と思いながら鑑賞しているうちに、なんだか、シューベルトができなかった「冬の旅」のシューベルティアーデをそこに見ているような気になってきました。そして、シュライヤーの姿がだんだんシューベルトに見えてきてしまいました。これ如何?
投稿: Zu-Simolin | 2014年1月28日 (火曜日) 17時48分
Zu-Simolinさん、こんにちは。
降参させてしまい恐縮です(笑)
3日越しで第一部を聴いてくださり、有り難うございます!
実は私も似たような感じです。
私の場合、「冬の旅」という厳しい内容の歌のはずなのに、聴いているとなぜか心地よくなってしまい、途中で夢の中という状態が続いています。エヴァンゲリストを得意としたシュライアーの歌唱は、"ich(私)"と言っていても、第三者の語り部のような趣が感じられ、私などさながら昔話を聞きながら眠る子供のようなものかもしれません。
リヒテルのポケット版楽譜に関してですが、「休息」についてはシュライアーが一般の出版譜とは異なる第一稿のメロディを歌っている為ではないかと推測しています。Kalmusというポケットスコアに、旧シューベルト全集版の第一稿が掲載されているのを昔見た記憶があります。
それにしてもZu-Simolinさんの書かれる文章はコメントであっても上質なエッセーのような味がありますね。
シュライアー=シューベルト説、なるほどそう言われてみればそうですね。
リヒテルの「凍えるような響きの奥に燃え立つような炎」という表現、おっしゃる通りですね。
今回もコメントを楽しませていただき、有り難うございました。
投稿: フランツ | 2014年1月29日 (水曜日) 04時11分
こんにちは。
何日越しになってしまったか、やっとこさ、最後まで鑑賞しました。
<からす><最後の希望><辻音楽師>をいろんな意味で特段に楽しみました。楽しんだという表現がふさわしいかどうかはわからないのですが、味わいました。
スゼーさんの歌唱もアップされたとのこと、別途、鑑賞させていただきます。
投稿: Zu-Simolin | 2014年2月 9日 (日曜日) 17時23分
Zu-Simolinさん、こんばんは。
シュライアーとリヒテルの「冬の旅」を聴き終えられたとのこと、お疲れ様でした。
3曲のタイトルが挙がりましたが、私にとって特に印象に残っているのは「からす」です。シュライアーはピアニストが変わっても常にこの曲を速いテンポで歌います。からすがこんなに速く羽ばたくとは思えないのですが、ここでの速さは実際のスピードではなく、主人公の感じた速さなのでしょう。自分の屍をついばもうとからすがついてくる。それは主人公にとっては恐ろしいことで、ヒッチコックの「鳥」のような恐怖を感じていたならば、からすの羽ばたきが実際よりも速く感じられたとシュライアーは思ったのでしょうか。あくまで推測ですが。
投稿: フランツ | 2014年2月 9日 (日曜日) 21時18分