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新国立劇場バレエ団/DANCE to the Future ~ Second Steps ~ NBJ Choreographic Group(2013年12月7日 新国立劇場 小劇場)

2013/2014シーズン
DANCE to the Future ~ Second Steps ~ NBJ Choreographic Group

2013年12月7日(土)14:00 新国立劇場 小劇場
第1部:35分-休憩20分-第2部:40分

【第1部】

「フォリア」Folia
振付:貝川鐵夫
音楽:コレッリ「ラ・フォリア」
出演:小野絢子;福岡雄大;堀口純;輪島拓也;田中俊太朗;川口藍

「SWAN」
振付:マイレン・トレウバエフ
音楽:ヴィターリ「シャコンヌ ト短調」
出演:小野寺雄

「春」Spring
振付:広瀬碧
音楽:ヤン・ティルセン「Déjà Loin」
出演:宇賀大将;奥田花純;林田翔平;広瀬碧

「Calma」
振付:今井奈穂
音楽:吉田靖「Octave of Leaves」,チャイコフスキー「無言歌Op2 No.3」
出演:今井奈穂

「Chemical Reaction」
振付:小笠原一真
音楽:U2「約束の地」
出演:湯川麻美子;丸尾孝子;輪島拓也;中田実里;原健太

~休憩~

【第2部】

「ONE」
振付:宝満直也
音楽:高木正勝「One by one by one」,マックス・リヒター「A Lovers Complaint」
出演:宝満直也

「The Celebrities, Part VI: The Post, Break-Up Depression of the Baroque Peacocks」バロック孔雀の乖離後の憂鬱
振付:アンダーシュ・ハンマル
音楽:ショスタコーヴィチ「弦楽四重奏曲第11番 へ短調」
出演:奥村康祐;丸尾孝子;大和雅美

「球とピンとボクら...。」Ball, pin, and Us...
振付:宝満直也
音楽:レーサーX「テクニカル・ディフィカルティーズ」
出演:小柴富久修;宝満直也

「Side Effect」
振付:福田圭吾
音楽:ロバート・フッド「Side Effect」
出演:八幡顕光;福田圭吾;五月女遥;高橋一輝

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新国立劇場でバレエやダンス公演を見るようになって随分たつが、相変わらず専門的なことは全然分からない。
だが、素人の強みで感覚だけで楽しもうと決めている。
音楽も同時に楽しめるし。
大分顔ぶれも覚えてきたし、バレエやダンスから放出されるエネルギーも私にとって大事な財産になるにちがいない。

今シーズンはデヴィッド・ビントレー監督の最終年度にあたるが、恒例の「ダンス・トゥ・ザ・フューチャー」を見てきた。
しかし、いつもは外部の振付師の作品を新国立劇場バレエ団が披露するのだが、今回はそうではなく、バレエ団のメンバーが振付した作品をメンバーが踊るというものである。
振付師本人が出演している作品もあれば、振付師と出演者が異なる作品もある。
彼らの中から振付のセンスのある人を発掘して、その才能を伸ばそうというビントレーの思いなのだろう。
どの作品もそれぞれみなタイプが違っていて、素人の私でも単純に面白かった。

一番長大でどっしりとした手ごたえが感じられたのは最初の貝川作品「フォリア」。
登場人物も多く、コレッリの曲にのって静と動の対比が追及されていたように感じた。
トレウバエフ作品の「SWAN」は小野寺雄の白鳥のダンスがういういしかった。
広瀬作品の「春」は自身も出演して、男女で春の喜びを素直に表現していて、心地よい。
今井作品の「Calma」は、砂利道を踏みしめるような音楽で始まり、演者は苦悶の表情でもがく。その後、チャイコフスキーの音楽になったところで苦悩が解消したかのような晴れやかな表現になる。
その対比が印象に残った。
小笠原作品の「Chemical Reaction」は、迷彩っぽい衣装に顔までメイクをして、無機質な感じが面白かった。

後半は2つの作品で宝満直也が振り付けと出演をしていたが、「ONE」が椅子を用いて、孤独と闘い、恋人の幻影を見ているような苦悩の表現だったのに対して、「球とピンとボクら...。」は小柴富久修と二人きりのスピーディーな掛け合いで、ボーリング場でのコミカルなやり取りを鮮やかなタイミングで魅せる。
拍手にこたえる時まで計算されていたのはお見事!
私が今回個人的に一番面白かったのが、この「球とピンとボクら...。」だった。
宝満直也というダンサーは現代もののダンスにかなりの適性があるのかもしれない。

ハンマル作品は3人の演者が孔雀を模して様々な表現をする。
そのシリアスでもあり、コミカルでもある感じが印象に残った。

最後の福田作品「Side Effect」は、昨年見たミニマル音楽によるダンスを思い起こさせる。
スピーディーで新鮮で高揚する感じが最後にふさわしく感じた。

演目が終わったところで、8人の振付師が登場してほぼ満席の会場からの大きな拍手を受けていた。
本格的な作品とは違って、肩のこらない素朴さと、試行錯誤の跡も見えたりして、興味深く充実した公演だった。

この公演の趣旨については公式サイトに掲載されています。
 こちら

余談だが、今井奈穂さん作品で使われていたチャイコフスキーの「無言歌Op2 No.3」という短いピアノ曲を動画サイトで聴いていたら、最後の終わり方がシューベルトの歌曲「わが挨拶を送ろうD741(Sei mir gegrüßt)」の後奏と似ていることに気付いた。試しに聴いてみてください。

チャイコフスキー「無言歌Op.2 No.3」(2:17-)

シューベルト「わが挨拶を送ろう」(3:14-)

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コメント

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投稿: Annabelle | 2013年12月28日 (土曜日) 19時47分

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投稿: Franz | 2013年12月29日 (日曜日) 00時12分

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