« ハンス・ホッター&ハンス・ドコウピルの1969年歌曲リサイタル初CD化! | トップページ | 明けましておめでとうございます »

シューベルト「至福」D433を聴く

皆様、2013年もブログをご訪問くださり、有難うございました。
お蔭様でとても楽しく過ごさせていただきました。
2013年の最後に、感謝の気持ちとして、シューベルトの「至福」で締めくくりたいと思います。

Seligkeit
 至福

Freuden sonder Zahl
Blühn im Himmelssaal
Engeln und Verklärten,
Wie die Väter lehrten.
O da möcht ich sein
Und mich ewig freun!
 無数の喜びが
 天上の広間に花開き、
 天使たちや浄化された人たちがいる、
 神父たちが教えてくれたように。
 おお、そこに行って
 永遠に楽しみたいものだ!

Jedem lächelt traut
Eine Himmelsbraut;
Harf und Psalter klinget,
Und man tanzt und singet.
O da möcht ich sein
Und mich ewig freun!
 誰に対しても親しげに
 天上の許嫁は微笑んでくれる。
 竪琴やプサルテリウムが鳴り響き、
 踊ったり、歌ったりしている。
 おお、そこに行って
 永遠に楽しみたいものだ!

Lieber bleib ich hier,
Lächelt Laura mir
Einen Blick, der saget,
Daß ich ausgeklaget.
Selig dann mit ihr,
Bleib ich ewig hier!
 むしろ私はここにいたい、
 ラウラが私に微笑みかけて
 一瞥を送ってくれるから、その視線は
 私が嘆くのは終わりだと語っている。
 それならば彼女とともに幸せに
 ここに永遠にとどまろう!

詩:Ludwig Heinrich Christoph Hölty(1748.12.21, Mariensee – 1776.9.1, Hannover)
曲:Franz Peter Schubert

※第3節の第2行目"Laura"は女性の名前なので、女声歌手が歌う時は"Liebe"や"der Traute"などに変更して歌われることがあります(シュヴァルツコプフなど)。

---------------

エリー・アーメリング(S)&イェルク・デームス(Hammerflügel)

アーメリングは微笑みを優雅さでまとったチャーミングな名唱です。デームスも味わい深い演奏です。

ルチア・ポップ(S)&アーウィン・ゲイジ(P)

ポップのつやつやした美声がなんとも魅力的です。ゲイジも踊っているような演奏です。

アーリーン・オジェー(S)&エリック・ヴェルバ(Fortepiano)

ヴェルバのひなびた古楽器の響きにのって、クリーミーなオジェーの美声が堪能できます。

エディット・ヴィーンス(S)&ルドルフ・ヤンセン(P)

ヴィーンスの清澄な声に惹きつけられます。ヤンセンも丁寧なサポートです。

エリーザベト・シュヴァルツコプフ(S)&ジェフリー・パーソンズ(P)

アムステルダムでのライヴ映像で、会場で聴いている雰囲気が楽しめます。

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(BR)&ジェラルド・ムーア(P)

ディースカウのなんとも力の抜けた自然な歌と、ムーアのセンスあふれるピアノが楽しい演奏です。

---------------

それでは、皆様よい年をお迎えください。

|

« ハンス・ホッター&ハンス・ドコウピルの1969年歌曲リサイタル初CD化! | トップページ | 明けましておめでとうございます »

シューベルト」カテゴリの記事

」カテゴリの記事

音楽」カテゴリの記事

コメント

「至福」を今年最後のアップとされましたか。さすが。いささか早すぎの年賀状のような感じで、個人的には一気に楽しみませていただきました。
 やはりディースカウはすごいですね。

 どうぞよいお年を。

投稿: Zu-Simolin | 2013年12月30日 (月曜日) 17時10分

Zu-Simolinさん、こんばんは。
今年もZu-Simolinさんのコメントで大いに楽しませていただき、有難うございました。
Zu-Simolinさんの視点から多くのことを教わりました。
ディースカウのすごさ、共感していただけて嬉しいです。
Zu-Simolinさんもどうぞよい年をお迎えください。

投稿: フランツ | 2013年12月30日 (月曜日) 20時53分

それぞれ素晴らしいです。
天上を歌えるのはアーメリングだけの様に思う
(モーツァルト大好きな)私。

本年もありがとうございました。
来年もお邪魔したいと思います。
よいお年をお迎えください。

投稿: tada | 2013年12月30日 (月曜日) 20時55分

tadaさん、こんばんは。
アーメリングの声は天上の世界もこの世も素敵に表現していますね。

tadaさんの好奇心に触発されて私の知らなかった歌手を知ることが出来ました。いつも示唆に富んだコメントを有難うございました。

来年も楽しいやりとりが出来ることを願っております。
tadaさんもどうぞよい年をお迎えください。

投稿: フランツ | 2013年12月30日 (月曜日) 22時35分

フランツさん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

年末にアップしてくださった「至福」ですが、新年にもふさわしい華やいだ曲ですよね。
華やかな中にもピュア性あり、シューベルトならではの曲だと思います。
可憐で、透明感があり、温かいアメリングの演奏がとても好きです。
シューベルテアーデもこんな感じだったのかなと思わせてくれますね。

投稿: 真子 | 2014年1月 9日 (木曜日) 11時47分

フィッシャー=ディースカウとボストリッジで聴いています。屈託のない明るさが印象的です。構えずに聴く事が出来て好きです。

投稿: 田中文人 | 2014年1月 9日 (木曜日) 17時42分

真子さん

今年もよろしくお願いいたします。

昨年の最後を締めくくるつもりの選曲でしたが、新年の晴れやかな気分にも合っているとしたら嬉しいです!
この曲は多くの演奏家が録音していますが、特にアーメリングの美質とぴったり合致した作品だと思います。おっしゃるようにピュアな音楽に彼女の声がはまっています。歌手と作品とのしあわせな結びつきですね。
シューベルティアーデで歌われていたとしたらきっと人気のある作品だったでしょうね。

投稿: フランツ | 2014年1月10日 (金曜日) 05時01分

田中文人さん

こんにちは。
「屈託のない明るさ」とはまさにこの作品のキャラクターにぴったりな表現ですね。
フィッシャー=ディースカウの軽妙さ、ボストリッジの美声、どちらも魅力的だと思います。
気楽に聴けるのでアンコールピースにうってつけですね。

投稿: フランツ | 2014年1月10日 (金曜日) 05時02分

フランツさん、こんにちは。

ピュア性→ピュアさが の誤りでした。
まあおんなじような意味ですが(笑)

ディースカウさんは、軽やかに歌っても、芸術の香りがしますね。
あと、オジェーの声は一切のものを捨てて、ひたすらシューベルトそのものに向かわせてくれると、聴くたびに感じます。

それから、プライファンの方がこちらのブログにお見えになりましたね。
まだまだプライさんを忘れていない方がいらっしゃることを知り、嬉しくなりました。

ディースカウさんファンのフランツさんのサイトに、こんなに多くのプライファンが集まるのは、作品への深い考察もさることながら、どんな歌手にも温かい眼差しを向けられるフランツさんのお人柄故でしょうね。

実は私が習っていた先生は熱烈なディースカウファンで、レッスン中ずっとプライさんの悪口を聞かされ辛い思いをしました。
ですから、フランツさんのお姿に、公平で高潔なものを感じます。
これからも素敵な記事を期待しています。

投稿: 真子 | 2014年1月10日 (金曜日) 09時01分

真子さん、こんにちは。

ディースカウとオジェーのご感想を有り難うございます^_^

真子さんもおっしゃるように、オジェーの澄んだ声は混ざりけがないシューベルトそのもののようですね。素敵な録音がこうして残されているのは嬉しいです!

それから真子さんのディースカウファンの先生には辛い思いをされたこととお察しいたします。どうも、ファン心理が行き過ぎると排他的になりがちですが、両方好きになったら2倍楽しめますよね。真子さんが辛い思いをされてもディースカウのことを嫌いにならずにいてくれたこと、とても素敵だと思います!
ディースカウしか聴かない人ではなく、プライも他の歌手も聴く人でありたいと私は思います。その方がずっと楽しいですからね。

真子さんの音楽に対する姿勢こそ公平で高潔だと思います。
これからも多彩な演奏を楽しめるような記事を目指したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

投稿: フランツ | 2014年1月11日 (土曜日) 12時20分

>両方好きになったら2倍楽しめます
本当にそうですね。
何かにつけ比べられて、一番嫌だったのはご本人達だったでしょうけれど、この趣を異にする二人の偉大な歌手が同時代に出て、それをリアルタイムで聴くことができたのは奇跡であり、幸せなことだったと思います。

実を言いますと、ちょっとだけディースカウさんを嫌いになりかかりました(^^;)
ディースカウさんは悪くないのにすみません((^^))。。
でも、フランツさんのおかげでもう一度心を白くして、素直な気持ちで聴くことができるようになりました。
そういう意味からもフランツさんには感謝しています。
素晴らしい演奏を聴かないのはもったいないことですものね。

投稿: 真子 | 2014年1月16日 (木曜日) 13時59分

真子さん、こんばんは。
ディースカウを嫌いになりかけたという率直な告白をしてくださり有り難うございます。ディースカウファンの先生にプライの悪口を聞かされたら、ディースカウ嫌いになっても無理はないですよね。
でも今の真子さんは両方を楽しんでおられます。素敵なことだと思います。ディースカウだけのファンの先生は、プライの素晴らしさを味わえなくて可哀想だなと思います。
私も真子さんからプライの魅力を随分教わりました。
これからも様々な演奏を楽しみましょうね(^。^)

投稿: フランツ | 2014年1月17日 (金曜日) 00時06分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/150976/57697179

この記事へのトラックバック一覧です: シューベルト「至福」D433を聴く:

« ハンス・ホッター&ハンス・ドコウピルの1969年歌曲リサイタル初CD化! | トップページ | 明けましておめでとうございます »