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80歳のアーメリングの近況

最近マスタークラスなどの活動情報も聞こえてこなかったアーメリング(Elly Ameling)だが、今年(2013年)の7月15日-20日にカナダのToronto Summer MusicのThe Art of Song programでコーチをするということを知った。
 ソースはこちら
上記のサイトには最近のものと思われる彼女の穏やかな表情の顔写真が掲載されている(最近発売されたCD box「80 jaar」のブックレットにも掲載されている)。
生涯音楽活動をストップしない精力的な彼女の姿勢に脱帽である。
いつまでもお元気で!

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ラ・フォル・ジュルネ2013「パリ、至福の時」(2013年5月5日 よみうりホール)

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2013年5月5日(日)15:55-16:40 よみうりホール
清水和音(Kazune Shimizu)(ピアノ)

ドビュッシー/「映像」第1集
 1.水の反映
 2.ラモーを讃えて
 3.運動

ラヴェル/「夜のガスパール」
 1.オンディーヌ
 2.絞首台
 3.スカルボ

~アンコール~
ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ

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毎年5月のゴールデンウィーク3日間かけて有楽町の国際フォーラムで催されるラ・フォル・ジュルネだが、今年は私のパソコンが故障していて、チケット争奪戦に参戦できなかったことと、二期会の「マクベス」と日程が重なっていたこともあり、直前までチケットをとらなかった。
数日前にかろうじてとれた公演1つのチケットのみ持って会場に出かけた。
本当は終わった後、19時半からホールAでコルボ指揮のフォーレ「レクイエム」を聴こうかとも思ったが、清水和音の公演後、あまりにも時間があいてしまう為あきらめた。
その代わりに無料の映画(ドン・キホーテ)でも見ようと、コンサート後に急いでホールDの受付に向かったが、整理券配布開始から20分過ぎていただけで、すでに受付終了だった。
そんなわけで、今回はコンサートを1つ聴いて、屋台でロールキャベツを食べて帰宅となった。
でも、コンサート前に展示ホールでアマチュアオケ(ピンク・バッカスというオケ)のシャブリエ「スペイン」は聴けたし、雰囲気は味わえたので良しとしよう。

清水和音のコンサートはドビュッシーとラヴェルの代表的なピアノ作品を並べた王道的な内容。
彼はやはりうまい。
ラヴェルの超難曲をなんの苦労もしていないようにさらっと弾いてしまう技巧は素晴らしい。
変に思い入れをこめずに端正なのも聴いていて気持ちいい。
ペダルに頼らず、細かい音形もごまかしなく演奏していた。
アンコールで弾いた有名なラヴェルのパヴァーヌ、強弱の幅が広く、強い個所はかなりどっしりと響かせていたのが印象に残った。
演奏に関しては、この公演だけでも十分満足だった。

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二期会/ヴェルディ「マクベス」(2013年5月3日 東京文化会館 大ホール)

《二期会創立60周年記念公演》
東京二期会オペラ劇場
マクベス

オペラ全4幕《新制作》
日本語字幕付き原語(イタリア語)上演

台本:フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ
(原作:ウィリアム・シェイクスピア「マクベス」)
作曲:ジュゼッペ・ヴェルディ

2013年5月3日(金・祝)14:00 東京文化会館 大ホール(3階L3列7番)

マクベス:小森輝彦
マクベス夫人:板波利加
マクダフ:井ノ上了吏
バンコー:ジョン ハオ
マルコム:村上公太
マクベス夫人の侍女:野口知香
伝令/暗殺者/医者:伊藤 純
ダンカン:加賀清孝
第1の魔女:近藤京子
第2の魔女:河口祐貴子
第3の魔女:北原瑠美
フリーアンス:池袋遥輝

合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京交響楽団
指揮:アレクサンドル・ヴェデルニコフ
演出:ペーター・コンヴィチュニー

装置:ヨルク・コスドルフ
衣裳:ミヒャエラ・マイヤー=ミヒナイ
照明:喜多村 貴
演出補:ハイデ・シュトック

合唱指揮:佐藤 宏

演出助手:太田麻衣子

舞台監督:幸泉浩司
公演監督:多田羅迪夫

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二期会のヴェルディ「マクベス」を聴いた。
コンヴィチュニー演出を見るのは、昨年の「サロメ」に続き2回目。
なかなか大胆な演出を作品から引き出す人のようで、今年も期待したが、空席の多さにまず驚いた。
コンヴィチュニーの演出は、「マクベス」の台本にキーパーソンのように出てくる「魔女」たちに重きを置いたもの。
社会に虐げられてきた存在である魔女たちが、ドラマの全体にわたり、血なまぐさい権力抗争を嬉々として手助けする。
それぞれ現代風のカラフルな服を着て(魔女らしいところは鉤鼻を付けているぐらいか)、台所で女子会よろしく騒いでいる場面で始まり、ラストの場面でも再度台所に集合する。
そして、マクベスを倒して新たな王が誕生した後にオケの音から魔女たちの取り囲むラジオから流れる録音音声に変わり、そのまま幕が下りる。
つまり生演奏を最後の最後に録音にすり替えて、聴衆をけむに巻いてお開きとなる。
これはブーイングが出たが、コンヴィチュニーの思惑どおりだろう。
魔女たちの冷めた視点をラジオを聴くという形で表現しようとしたのかもしれないが、生演奏のまま、ラジオを聴く演技というのでも良かったような気がするが、それではコンヴィチュニーらしくないということか。
細かい所でもいろいろ細工がされていたようだが(死人が出るたびに魔女がチョークで書き足したという黒板は、3階左脇の私の席からは全く見えなかった)、ファンタジックで決して深刻にならず、時にコミカルですらあるところは、男性優位社会への皮肉がこめられているようだ(プログラムに彼の解説あり)。

歌は粒ぞろいで、皆大健闘ではないか。
普段はドイツものを得意とする小森らしい細やかな情感のこもった主役と、板波の強靭でエネルギッシュな恐妻っぷりは見事。
それだけでなく、マクダフの井ノ上、バンコーのジョン ハオもいい声で聞き惚れたし、出番の少ない医者や侍女、マルコムまで、皆そろって上手い。
演出家の求める演技をしつつ、これだけいい歌唱が聴ければ大満足である。
ヴェデルニコフ指揮のオケも丁寧で、必要なドラマもあり、良かった。

だが、最後の録音使用については聴衆に大きな問題提起を突き付けた。

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