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ルーカス・ゲニューシャス/ピアノ・リサイタル(2012年7月6日 紀尾井ホール)

ルーカス・ゲニューシャス ピアノ・リサイタル

2012年7月6日(金)19:00 紀尾井ホール(1階5列2番)
ルーカス・ゲニューシャス(Lukas Geniušas)(Piano)

ショパン/幻想ポロネーズ変イ長調作品61
Chopin / Polonaise-Fantaisie in A flat Major op.61

ショパン/ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 作品58
Chopin / Piano Sonata No.3 in B minor op.58

~休憩~

ラフマニノフ/前奏曲集Op.23より 第1番~第7番
Rachmaninov / No.1-No.7 from Preludes op.23

ラフマニノフ/前奏曲集Op.32より 第1番、4番、11番、12番、13番
Rachmaninov / No.1,No.4,No.11,No.12,No.13 from Preludes op.32

~アンコール~
ショパン/ノクターン第21番ハ短調 遺作
ムソルグスキー;ラフマニノフ編曲/ホパーク
レオニード・ディシアトニコフ/フォックス・トロット
ショパン/エチュード第1番Op.10-1

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ルーカス・ゲニューシャスのリサイタルを初めて聴いた。
ショパンコンクールで2位を受賞しているものの、他の入賞者に比べてやや地味な印象を受けていたが、実際にじっくりリサイタルを聴くと、なかなかの実力者であることがあらためて感じられて、いいコンサートだった。

ショパンが特に素晴らしかった。
特にソナタは魅力的。
音のニュアンスづくりが豊かである。
ロシアのピアニストながら、あまりガンガン叩きつけるタイプではないのが私の好みである。
しかし、バス音のタッチがスコーンと抜けるようで気持ちよい。
恣意的な箇所は少なく、作品に誠実に接しているのが嬉しい。
しかし、彼ならではのピアノの歌わせ方も聞かせる。
ゲニューシャスに導かれて聞き手も作品に没入していくという感じだった。
後半のラフマニノフも難なくこなすものの、こちらはショパンに比べると、さらに良くなる余地があったように感じられた。

ステージに登場する時はそうでもないのだが、袖に戻る時に急に早足になるのが微笑ましい。
早く緊張から解放されたいというあらわれなのだろうか。
良いピアニストであることは確かである。
多忙さに潰されずに大切に才能を育んでほしいピアニストである。

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