« ワーグナー/ローエングリン(2012年6月1日 新国立劇場 オペラパレス) | トップページ | アーメリング最新インタビュー!(OPERA NEWS) »

ハンナ・エリーザベト・ミュラー&ヴォルフラム・リーガー/2011年歌曲リサイタル(Radio4 Concerthuis:期間限定配信)

録音:2011年8月27日, Kerk van de heilige Maria te Vilabertran

ハンナ・エリーザベト・ミュラー(Hanna Elisabeth Müller)(soprano)
ヴォルフラム・リーガー(Wolfram Rieger)(piano)

1.シューベルト(Schubert)作曲
湖上で(Auf dem See) D543
沈み行く太陽に寄せて(An die untergehende Sonne) D457
夜と夢(Nacht und Träume) D827

2.シェーンベルク(Schönberg)/4つの歌(4 Lieder) Op.2
 1)期待(Erwartung)
 2)あなたの金の櫛を私におくれ(Schenk mir deinen goldenen Kamm)
 3)高揚(Erhebung)
 4)森の日射し(Waldsonne)

3.ショーソン(Chausson)作曲
セレナード(Sérénade) Op.13-2
ハチドリ(Le colibri) Op.2-7
蝶々(Les papillons) Op.2-3
リラの花咲くとき(Le temps des lilas) Op.19-3

4.ラフマニノフ(Rachmaninov)作曲
リラの花(Seringen) Op.21-5
わが窓辺で(Voor mijn raam) Op.26-10
ねずみ捕りの男(De rattenvanger) Op.38-4

5.R.シュトラウス(Strauss)作曲
夜(Die Nacht) Op.10-3
赤いばら(Rote Rosen) AV.76
ばらのリボン(Das Rosenband) Op.36-1
わが子に(Meinem Kinde) Op.37-3
言いました-それだけでは済みません(Hat gesagt - bleibt's nicht dabei) Op.36-3
悪い天気(Schlechtes Wetter) Op.69-5

~アンコール~
R.シュトラウス/ときめく胸(Schlagende Herzen) Op.29-2
R.シュトラウス/万霊節(Allerseelen) Op.10-8

-----------------

しばしば弊サイトを訪れてくださるtadaさんのご紹介によるソプラノのハンナ・エリーザベト・ミュラーのリサイタルをご紹介したい。
ピアノはハンプソンらの共演者として著名な名手ヴォルフラム・リーガー。

 こちら

シューベルト、シェーンベルク、ショーソン、ラフマニノフ、シュトラウスといった様々な言語の作品を並べて、歌曲のプログラムを組んでいる。

ソプラノのハンナ・エリーザベト・ミュラーについて感じたこと。
まずはどの音域でも安定して響かせるリリカルな声の魅力。
そしてテキストを歌にのせる技術、それに美声を適切にコントロールする感覚。
シューベルトでは素直にかつ細やかに、シェーンベルクでは妖艶に、ショーソンでは愛らしく、ラフマニノフではひんやりと、そしてシュトラウスでは伸びやかに、各作曲家の核心を突いた表現の幅広さをもって素晴らしく対応している。
そして、歌手のうまさが前面に出ず、作品の姿がくっきりと立ち上がってくるのが見事なところだ。

ベテランのヴォルフラム・リーガーの細部まで読みの深い周到なピアノと渡り合えるだけの豊かな音楽性を、ミュラーは有している。
今後が楽しみな歌手である。

| |

« ワーグナー/ローエングリン(2012年6月1日 新国立劇場 オペラパレス) | トップページ | アーメリング最新インタビュー!(OPERA NEWS) »

音楽」カテゴリの記事

コンサート」カテゴリの記事

ソプラノ歌手」カテゴリの記事

ピアニスト」カテゴリの記事

コメント

細かく聴いてみると、いろいろありますが。
アーメリングみたいな こ気味よさが欲しいとも思います。
それにしても、これらを聴いて例の「ヴァイラの歌」を聴いたら
なんとエキセントリックなことか、今後変化して行くなかで
そんな風に歌えるのか、歌うのか気になる所です。
3rd July 2012
Eugene (OR) || Lecture concert No. 1 St. Matthew Passion BWV 244
Hanna Elisabeth Muller ? soprano, Sophie Harmsen ? alto,
Dominik Wortig, Dann Coakwell ? tenor, Tyler Duncan, Markus Eiche ? bass
Berwick Chorus of the Oregon Bach Festival
Oregon Bach Festival Orchestra
Helmuth Rilling ? conductor
≫ Oregon Bach Festival (分からないので貼り付け)
これ等の、成功で第一線に躍り出ることを祈り、願い、期待します。
最も、私が気をもむことは無いのですが私のなかで次の
アーメリングになるのかと言うこと以外に措いて。
(ジャンル間違いのような文だな~)

投稿: tada | 2012年6月20日 (水曜日) 18時29分

tadaさん、こんばんは。
tadaさんのミュラーに対する期待感がひしひしと伝わってきました。
小気味よさは場数を踏むことで感じられるようになるかもしれませんね。
いずれにせよ、大きな才能をもった歌手のようですし、今後どのような方向に進んでいくか、楽しみですね。
リート歌手としても大きな才能をもっているように感じました(「ヴァイラの歌」はまるまる聴いてみたいものです)。
リリングと「マタイ」を共演するというのはすでに評価されている証でしょう。
ネットラジオか動画サイトで「マタイ」が聴けるといいですね。

投稿: フランツ | 2012年6月21日 (木曜日) 22時48分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ハンナ・エリーザベト・ミュラー&ヴォルフラム・リーガー/2011年歌曲リサイタル(Radio4 Concerthuis:期間限定配信):

« ワーグナー/ローエングリン(2012年6月1日 新国立劇場 オペラパレス) | トップページ | アーメリング最新インタビュー!(OPERA NEWS) »