F=ディースカウのブラームス・ライヴを聴く(デームスとの1983年アムステルダム・ライヴ:Radio4 Concerthuis)
オランダのRadio4の音源配信サイトConcerthuisで今、フィッシャー=ディースカウがアムステルダムで歌ったブラームス歌曲が聴けます。
共演のピアニストはイェルク・デームスで、1983年6月9日のライヴ録音です。
この当時F=ディースカウが好んで歌っていたブラームス・プログラムで、私もこの時と同じようなプログラムを学生の時にFMで聴いて、ブラームス歌曲に開眼したという思い出があります。
なお期間限定なのでお聴きになる方はお気をつけください(残りの日数は写真下の"Dit concert is nog * dagen te beluisteren ..."の * の数字です)。
録音:1983年6月9日、アムステルダム・コンセルトヘボウ(Concertgebouw Amsterdam)(ライヴ)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau)(bariton)
イェルク・デームス(Jörg Demus)(piano)
ヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms)作曲
1.エオリアン・ハープに寄せて(An eine Aeolsharfe)Op.19-5
2.なんと私は夜中に飛び起きて(Wie rafft ich mich auf in der Nacht)Op.32-1
3.もうあなたの許へ行くまいと(Nicht mehr zu dir zu gehen)Op.32-2
4.私のかたわらを流れていった小川(Der Strom, der neben mir verrauschte)Op.32-4
5.辛いこと、こうしてあなたは私を再び(Wehe, so willst du mich wieder)Op.32-5
6.黄昏(Abenddämmerung)Op.49-5
7.恋人への通い路(Der Gang zum Liebchen)Op.48-1
8.湖上にて(Auf dem See)Op.59-2
9.太鼓の歌(Tambourliedchen)Op.69-5
10.セレナーデ(Serenade)Op.70-3
11.夕べの雨(Abendregen)Op.70-4
12.春にはこんなにいとしく愛し合うもの(Es liebt sich so lieblich im Lenze)Op.71-1
13.秘密(Geheimnis)Op.71-3
14.打ち勝ちがたい(Unüberwindlich)Op.72-5
15.テレーゼ(Therese)Op.86-1
16.君のもとにあるのはわが思い(Bei dir sind meine Gedanken)Op.95-2
17.花々は見ている(Es schauen die Blumen)Op.96-3
18.航海(Meerfahrt)Op.96-4
19.墓地にて(Auf dem Kirchhofe)Op.105-4
20.ネコヤナギ(Maienkätzchen)Op.107-4
21.なんとあなたは、我が女王よ(Wie bist du, meine Königin)Op.32-9
22.ぼくらは歩き回った(wir wandelten)Op.96-2
23.セレナーデ(Ständchen)Op.106-1
私の個人的な好みでは昔から2が大好きです(取り返しのつかない過去を悔いて夜中に外に飛び出して嘆くというテキストに雄弁なピアノと真摯な歌が絡んで魅力的です)。
その他、1、3、7~9、13~15、18、19、21~23などもとても惹き付けられる作品です。
よろしければフィッシャー=ディースカウを偲んでお好きな曲だけでも聴いてみてください。
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コメント
フランツさん、お早うございます。良いチャンネル教えてくださって有り難うございます。
たまたま早起きしましたので、早速、最初の5曲を聴きました。
30年程前の録音のようですが、ブラームスの歌もいいですね。
沢山あるので、制限期間内に、少しずつ繰り返して聴きたいと思います。
投稿: Clara | 2012年5月21日 (月曜日) 08時53分
氏の死亡は土曜日の朝刊で知りました。地方紙をとっていますので、扱いは極めて僅かですが、胸の中を様々に去来することはありました。氏の生演奏は一回のみです。1970年、日生劇場でマゼールの指揮で「ファルスタッフ」を聞いたのみです。以来氏の「冬の旅」は学生時代の後半に深く迫るものが色々な折にありました。「春の夢」に希望を託し、「辻音楽師」に言い知れぬ共感を抱き、自分でも「カラス」を人前で歌ったこともあります。
さて、昨日の日曜日、氏の逝去に哀悼を表し、マイ追悼音楽会を一人で行いました。曲目は以下の通りです。私なりの思い入れがあるものばかりです。
・メンデルスゾーン「エリア」
・バッハ カンタータ 96番
・マーラー 「子供の不思議な角笛」
・シューマンの歌曲から数曲
・ヴォルフ スペイン歌曲集
・ヴェルディ 「ファルスタッフ」
ここでそれぞれにコメントをしたいところですが長くなるので割愛します。
「巨星堕つ」
更なるリートの星が出現することを願って・・・
投稿: 島津和平 | 2012年5月21日 (月曜日) 19時29分
Claraさん、こんばんは。
早速録音を聴いてくださったようですね。
有難うございます。
すでにディースカウの全盛期は過ぎている時期ですが、渋みを増した声にブラームスはちょうど合っていると思います。「五月の夜」「子守歌」のような有名曲はありませんが、気楽に楽しんでいただけたら幸いです。
また、このサイト、上の方のCOMPONISTENは作曲家ごと、UITVOERENDENは演奏者ごとに選ぶことが出来ますので、お好きな音楽を探してみてください。
例えばシュッツの合唱曲は以下のアドレスにあります。
http://concerthuis.radio4.nl/concert/1204/Omroeparchief_Nederlandse
_Bachvereniging_o.l.v._HansChristoph_Rademann
投稿: フランツ | 2012年5月21日 (月曜日) 21時25分
島津和平さん、こんばんは。
ディースカウの訃報は地方紙でお知りになったとのことですね。私は新聞を購読していないのですが、ネットでその情報をはじめて知った時はショックで呆然としてしまいました。
島津さんも様々な思いが胸の中を去来されたそうですが、その気持ち、ファンとしてよく分かります。
「ファルスタッフ」でディースカウをお聴きになったとはいいですね。1970年といったらまだディースカウの声がみずみずしさを保っていた時期ですからきっと素晴らしかったことと想像します。実はディースカウが公の場で歌った最後の日、1992年の大晦日に最後に歌った曲が「ファルスタッフ」の中のアリアだそうです。
マイ追悼音楽会の選曲、興味深く拝見しました。私はついリートに傾きがちなので、島津さんの選曲でもいつか聴いてみたいと思います。同じようなマイ追悼音楽会を開いた方は世界中におられるでしょうね。
私は何故かムーアとのハイドン歌曲集を続けて聴いていましたが、最後の曲が「別れの歌(Abschiedslied)」となっていて、そのままディースカウへの追悼曲にしました。
投稿: フランツ | 2012年5月21日 (月曜日) 21時39分
ブラームスはまだあまり分からないなと思いつつ聴いてみました。
穏やかでゆったりした感じ、それぞれいいですね。
私はやはり、7番目、はからずも恋の歌でした。それと18番目。
7番のやるせない感じには参りました。
言葉、詩が分かればまた違うのでしょうが。私なりの感想でした。
思い出しました、デムス版”詩人の恋”には衝撃をうけたのを。
ディースカウ がこんなにも、情熱的に歌うのかと。
投稿: tada | 2012年5月23日 (水曜日) 11時39分
tadaさん、おはようございます。
聴いてくださり、有難うございます!
ブラームスの歌曲はとっつきはあまり良くないかもしれませんが、徐々にしみこんでくるタイプの作品だと思います。7番目の「恋人への通い路」はブラームス歌曲の中でも指折りの美しい作品で、各節前半のせつないメロディーと後半のショパンのワルツ風のピアノにのった焦燥感が、恋人のもとへ急ぐ気持ちを素晴らしく表現していると思います。18の「航海」はハイネの詩により、こちらも恋人と小舟に乗った時の幻想的な情景が歌われています。詩を知らないまま聴いてうったえかけてくる作品というのもありますね(私もそういう聴き方で好きになった曲は沢山あります)。
デームスとの「詩人の恋」の録音は、この作品の演奏としては最も魅力的なものの一つだと私も思います。ディースカウが恋する者の心の揺れをまさに今体験しているかのように表現していました。
投稿: フランツ | 2012年5月24日 (木曜日) 05時49分
東京・春・音楽祭の動画をのぞいて見たら
美術と音楽~絵画に描かれた楽器たちvol.2 ハープ編~篠﨑和子(ハープ)
で釘ずけ、最後まで聴き終えてしまいました。
篠﨑和子いいですね。
それから
http://www.youtube.com/watch?feature=endscreen&NR=1&v=KM_Bm-PTXMU
ハナ・エリザベート・ミュラー(?) モーツアルトいいなと思っていたら。
こんなのもあったんですね。
http://www.youtube.com/watch?feature=endscreen&v=Qc_BeIdDjcQ&NR=1
投稿: tada | 2012年6月 8日 (金曜日) 00時09分
tadaさん、こんにちは。
東京・春・音楽祭の動画、たくさんあったのに、のんびり構えていたら配信終了していました。
篠﨑和子さんのハープも聞けずに残念でした。珍しい作品が多かったようですね。
ところでハンナ=エリーザベト・ミュラーの動画、興味深く拝見しました。
「魔笛」のアリアなど、実に心に響く美しい歌でしたが、驚いたのが、彼女もまたディースカウのマスタークラスに出ていたのですね。
ヴォルフの「ヴァイラの歌」を実に素晴らしく歌っていました。普通マスタークラスの場合、指導者によってめきめきと歌が変わっていくのですが、彼女の場合、もともと完璧な歌唱のように思えたので、ディースカウの指摘によって何かが変わったようには思えませんでした。おそらくディースカウはめりはりをもっと付けたかったのかもしれませんが、ここでの彼女の歌唱は私にはとても魅力的でそのままで充分だと思いました。
投稿: フランツ | 2012年6月 9日 (土曜日) 13時16分
フランツ先生、私は参っています。
「ヴァイラの歌」が素晴らしいとおしゃるのでリートをと探したところ
以下です。Radio4にありました。
http://concerthuis.radio4.nl/uitvoerende/3561/Hannah_elisabesh_Muller
これで30才足らずの新人ですかね。(人違い?)Straussを聴いて。
投稿: tada | 2012年6月16日 (土曜日) 21時19分
tada先生、こんにちは。
素敵な音源をご紹介くださり、有難うございました。
通して聴いてとても良かったので、あらたな記事にしました。
この若さでこの魅力。今後頭角を現してきそうですね。
投稿: フランツ | 2012年6月17日 (日曜日) 13時50分