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岡田博美&ラザレフ/日本フィル第635回定期演奏会(2011年11月12日 サントリーホール)

日本フィルハーモニー交響楽団 第635回定期演奏会
2011年11月12日(土)14:00 サントリーホール(1階2列8番)

岡田博美(OKADA Hiromi)(Piano: Chopin)
日本フィルハーモニー交響楽団(Japan Philharmonic Orchestra)
(扇谷泰朋(OGITANI Yasutomo):Concertmaster)
アレクサンドル・ラザレフ(Alexander LAZAREV)(Conductor)

ショパン(Chopin)/ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11()

~休憩~

ラフマニノフ(Rachmaninov)/交響曲第1番ニ短調作品13()

前日に毎年恒例の内藤明美&平島誠也による歌曲の夕べ(今年は大好きなブラームス)を聴く予定だったのだが、体調が優れず、仕事も休んだ為、残念ながら聴けなかった。
その翌日になりなんとか大丈夫そうだったので、日本フィル定期公演に出かけてきた。
私の目当ては岡田博美のショパンだった。
岡田のいつもながら安定した美しい演奏は、ショパンのようなあまりにも手垢のついた著名な作品の場合でも安心して楽しめるものだった。
しかし、この日のお目当てが終わって(失礼)、後半に演奏されたラフマニノフの交響曲第1番、これがまた面白く大きな収穫だった。
グラズノフが指揮した初演は大失敗に終わり、その批判に落ち込んで数年間作曲できなかったというラフマニノフ。
確かに我々がラフマニノフからイメージするような甘美で映画音楽的な美しい旋律はこの第1番には乏しい。
むしろ金管楽器が咆哮したり、弦楽器も暗さを引き立て、さらにはディエス・イレ(怒りの日)を思わせるようなフレーズまで登場する。
私としてはこのドラマティックな迫力がとても面白く感じられたが、当時の聴衆が望んでいたものとは異質だったのかもしれないという印象は受けた。
ラザレフは日本フィルからかなりのドラマを引き出していて素晴らしかった。

ちなみに前日行けなかった内藤明美&平島誠也リサイタルのプログラムが平島氏のサイトにアップされている。
毎回充実したプログラムノートを書かれている山崎裕視氏のブラームス歌曲論も必見です。
 こちら

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