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ミハイル・シモニアン(VLN)&マルティン・ジークハルト(C)/日本センチュリー交響楽団 第164回定期演奏会(2011年9月15日 ザ・シンフォニーホール)

日本センチュリー交響楽団
第164回定期演奏会

2011年9月15日(木)19:00 ザ・シンフォニーホール(1階E列6番)

ミハイル・シモニアン(Mikhail Simonyan)(Violin: Dvořák)

日本センチュリー交響楽団(Japan Century Symphony Orchestra)
マルティン・ジークハルト(Martin Sieghart)(Conductor)

スメタナ/連作交響詩「わが祖国」より“モルダウ”
Smetana / "Vltava" from the Symphonic Poem "Má vlast"

ドヴォルザーク/ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品53
Dvořák / Concerto for Violin and Orchestra in A minor, Op.53

~休憩~

ベートーヴェン/交響曲 第6番 ヘ長調 作品68「田園」
Beethoven / Symphony No.6 in F major, Op.68 "Pastorale"

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遅い夏休みをとり、関西方面に行くついでに、今年も何か1つぐらいコンサートに行こうと探して、日本センチュリー交響楽団のコンサートを聴いてきた。
初めて行くザ・シンフォニーホールは、JR大阪駅から環状線で1駅目の「福島駅」で下車して徒歩5分強。
ちょっとした緑を抜けたところにホールがあり、老舗の佇まいが味わい深い建物である。
1階席は階段をいくつか上ったところにあり、現代のホールにはなかなかないほっとする雰囲気のロビーも心地よい。

オーケストラ曲に疎い私にはポピュラーな作品が2つも含まれているのは有難く、さらに初めて聴くヴァイオリニスト、シモニアンを迎えたドヴォルザークの協奏曲というのも楽しみだった。

まずはスメタナの“モルダウ”。
この曲はチェコの作品というのを越えて、世界的に有名なのが納得できるほど美しく親しみやすい音楽である。
河の流れに身を委ねるように聴かせてもらった。
私の席は1階左側で、第一ヴァイオリン奏者の最後尾の人を若干右に見るような位置だったせいか、一番ストレートに聞こえてきたのは真正面のトライアングルの音だった。
弦楽器群の音さえ楽々すり抜けてしまう打楽器の音というのは、それゆえに聴き手の印象を大きく左右するのだろう。
オケの内側から一つの要素としてトライアングルが聞こえてくる席というのが理想なのだろうなと思いながら聴いた。

続いてドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲が演奏されたが、この作品は初めて聴く。
スメタナに比べると、民族色はやや抑制されているような印象を受けたが、それでも郷愁を感じさせるような独特の節回しはやはりそこかしこにあり、魅力的である。
ソリストのミハイル・シモニアンはロシアのノヴォシビルスク生まれで、今年で25歳という若さ。
演奏は活気があり、爽快で指もよく回る。
時々オケのメンバーと顔を付き合わせるかのように近づいたり遠のいたりしていたのが興味深かった。

休憩後のベートーヴェン「田園」は、私にとっては某しゅうまい企業のCM曲として認識していたが、こうして全5楽章をじっくり聴いてみると、これは人の様々な感情を体験しながら最後には安らぎに落ち着いていくという、ベートーヴェンには失礼ながら、優れたヒーリング音楽の一種ではないかとさえ感じられた。

指揮のマルティン・ジークハルトはウィーン生まれで、歌曲のピアニストという一面ももっているそうだ(私はまだ聴いたことがないが)。
穏やかな笑みをたたえながら指揮する姿は楽団員を包み込むような大きな余裕が感じられ、萎縮することのない自発的なオケの演奏を引き出していたように感じた。

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コメント

フランツさんこんにちは。大阪センチュリー響が日本センチュリー響になったのですね。遅い夏休みに演奏会を楽しまれたようで何よりです。ベートーヴェンの「田園」が某しゅうまい企業のCM曲というのには笑いましたが,それほどベートーヴェンの音楽が日本で根付いているということかもしれないですね。ジークハルトがリート伴奏者とは私も初耳です。いつかその腕前を拝聴したいものですね。

投稿: 甲斐 | 2011年9月29日 (木曜日) 12時24分

甲斐さん、こんばんは。
コメント、有難うございます!
日本センチュリー響に改名したのは今年の4月からとのことです。
大阪のオケということでやりくりもなかなか大変なのかもしれませんが、お客さんも結構入っていたように感じましたし、頑張って継続してほしいと思います。
私は横浜出身なので、子供の頃から○○軒のCMで「田園」(の一部)を聴いていました(笑)。
ジークハルトはおそらく地元で伴奏者としての活動をしていたのでしょうが、いつか歌手との共演を聴けたらいいですね。

投稿: フランツ | 2011年9月30日 (金曜日) 02時19分

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