アーメリングのメサジェ「フォルテュニオ」録音
オランダのバリトン、故ヤン・デルクセンの生誕80周年記念CD"Jan Derksen 80: Un Giubileo Immaginario"が発売された。
6枚組でこの往年の名バリトンの足跡を偲ぶ、デルクセンのファンにはたまらない内容になっているが、実はその中のいくつかでエリー・アーメリングの共演した録音も含まれているのが嬉しい。
モーツァルトの「コジ・ファン・トッッテ」内の三重唱曲"Soave sia il vento"(アーメリングはFiordiligi、デルクセンはAlfonso)や「魔笛」での第一の童子の歌は、他のCDでも聴けるが(この「魔笛」はずっと抜粋盤しか出ていなかったが、今年になってようやく全曲盤がリリースされた)、アンドレ・メサジェのコメディ・リリック「フォルテュニオ」からの抜粋(主役といってもいいJacqueline役)は、これまで聴くことが出来なかったと思われるので、アーメリング・ファンにとっては垂涎物である。
ここで26歳のアーメリングは非常に若々しい美声と細やかな表情で歌っており、非常に魅力的な歌唱だった。
CD全体の内容は以下のリンク先の通り。
こちら
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André Messager / Fortunio (Excerpts)
van der Geest (Fortunio)
Elly Ameling (Jacqueline)
Jan Derksen (Clavaroche)
Hans Willbrink (Landry)
Jos Burcksen (Maître André)
Omroepkoor
Omroeporkest
Albert Wolff (Conductor)
3 January 1959
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最後にデルクセン・ファンの為に、彼がユベール・スダーン指揮、オランダ放送管弦楽団との共演で歌ったマーラー「さすらう若者(遍歴職人)の歌」全曲の録音(1973年)も含まれていることを記しておこう。
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