ケヴィン・ケナー/ピアノ・リサイタル(2011年7月23日 東京文化会館 小ホール)
ケヴィン・ケナー ピアノ・リサイタル
2011年7月23日(土)14:00 東京文化会館 小ホール(L列22番)
ケヴィン・ケナー(Kevin Kenner)(Piano)
ショパン(Chopin)/アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズOp.22
ショパン(Chopin)/舟歌Op.60
ドビュッシー(Debussy)/「版画」
1.塔
2.グラナダの夕暮れ
3.雨の庭
ドビュッシー(Debussy)/喜びの島
~休憩~
シューベルト(Schubert)=リスト(Liszt)/セレナードS.560-7
シューベルト=リスト(Liszt)/糸を紡ぐグレートヒェンS.558-8
ショパン(Chopin)=リスト(Liszt)/私のいとしい人S.480-5
ショパン=リスト(Liszt)/乙女の願いS.480-1
ヴェルディ(Verdi)=リスト(Liszt)/リゴレット・パラフレーズS.434
リスト(Liszt)/3つの夜想曲~『愛の夢』第3番S.541-3
リスト(Liszt)/ハンガリー狂詩曲第2番嬰ハ短調S.244-2
~アンコール~
シューマン(Schumann)=リスト(Liszt)/献呈
ショパン(Chopin)/ノクターン第8番変ニ長調Op.27-2
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東京文化会館小ホールで開かれたアメリカ出身のピアニスト、ケヴィン・ケナーのリサイタルをはじめて聴いた。
客席は超満員である。
ショパンコンクールで最高位をとったり、チャイコフスキー国際コンクールに入賞したりといった経歴もおそらく彼の人気と全く無縁ではないだろう。
しかし、演奏を実際に聴いて、その人気が表面的なものではなく、その演奏の素晴らしさに由来していたことを思い知らされた。
これまで一度も聴いていなかったことが惜しまれるほど、満ち足りた充実した演奏だった。
はったりや派手なアピールは一切なく、どこまでも自然に作品に寄り添っていく。
それが、どの作品からも伝わってきて、清々しい後味のコンサートだった。
特にリスト編曲の歌曲編曲は最近流行になりつつあるようだが、実際に聴くと、ピアニストたちの歌い方の違いが楽しい。
ケナーの誠実に歌う演奏は好感をもって聴いた。
また聴きたいと思うピアニストだった。
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