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フィッシャー=ディースカウ日本公演曲目1983年(第8回来日)

第8回来日:1983年10月

Fdieskau_1983ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau)(バリトン)
ユリア・ヴァラディ(Julia Varady)(ソプラノ)
ハルトゥムート・ヘル(Hartmut Höll)(ピアノ)
原田幸一郎(Koichiro Harada)(ヴァイオリン)
生沼誠司(Seiji Oinuma)(ヴィオラ)
岩崎恍(Koh Iwasaki)(チェロ)
奥田一夫(Kazuo Okuda)(コントラバス)
金昌国(Syokoku Kim)(フルート)
北島章(Akira Kitajima)(オーボエ)
小林道夫(Michio Kobayashi)(チェンバロ)
NHK交響楽団(NHK Sym. Orch.)
テオドル・グシュルバウアー(Theodor Guschlbauer)(指揮)

10月3日(月)19:00 東京文化会館:曲目A
10月6日(木)18:30 倉敷市民会館:曲目B
10月8日(土)16:00 倉敷市民会館:曲目C
10月10日(月)17:00 福岡郵便貯金会館:曲目A
10月12日(水)18:45 名古屋市民会館:曲目A
10月15日(土)19:00 東京・ゆうぽうと簡易保険ホール:曲目D
10月17日(月)19:00 東京・イイノホール:曲目C
10月19日(水)18:00 大阪・ザ・シンフォニーホール:曲目B
10月21日(金)19:00 神奈川県民ホール:曲目B

●曲目A 共演:ハルトゥムート・ヘル(P)

シューマン(Schumann)/「リーダークライス(Liederkreis, Op.24)」
(朝起きると胸に尋ねる/気ばかりあせって/僕は樹々の下をただひとり/かわいい恋人よ、手を僕の胸に/僕の苦しみの美しい揺り籠よ/待ってくれ、待ってくれ、威勢のいい舟乗りよ/山々とその上に立つ城が/はじめはほとんど絶望するところだった/愛らしくやさしげなミルテと薔薇で)

~休憩~

シューマン/「詩人の恋(Dichterliebe, Op.48)」
(こよなく美しい五月/僕の涙から/薔薇や百合や鳩や太陽/おまえの目をじっと見つめると/僕の心を/ライン川、この聖なる流れの/恨みはしない/花が、小さな花が分ってくれるなら/あれはフルートとヴァイオリンだ/むかしあの人の歌った歌が/ある若者が娘に恋し/光輝く夏の朝/僕は夢の中で泣いたんだ/毎晩夢でお前に会う/古いおとぎ話から/昔のいやな歌の数々)

●曲目B 共演:ハルトゥムート・ヘル(P)

シューベルト歌曲の夕べ(Franz Schubert Abend)

歌人の財産(Des Sängers Habe) D832
さすらい人(Der Wanderer) D649
大河(Der Strom) D565
臨終を告げる鐘(Das Zügenglöcklein) D871
みずから沈み行く(Freiwilliges Versinken) D700
死と少女(Der Tod und das Mädchen) D531
タルタルスの群れ(Gruppe aus dem Tartarus) D583
夜曲(Nachtstück) D672
墓掘人の郷愁(Totengräbers Heimwehe) D842

~休憩~

さすらい人が月に寄せて(Der Wanderer an den Mond) D870
宵の明星(Abendstern) D806
幸福の世界(Selige Welt) D743
ドナウ川の上で(Auf der Donau) D553
ヴィルデマンの丘で(Über Wildemann) D884
十字軍(Der Kreuzzug) D932
漁師の恋の幸福(Des Fischers Liebesglück) D933
リュートに寄せて(An die Laute) D905
ヘリオポリス 第ニ(Heliopolis II) D754

●曲目C 共演:原田幸一郎(VLN) 生沼誠司(VLA) 岩崎恍(VLC) 奥田一夫(CB) 金昌国(FL) 北島章(OB) 小林道夫(CEM)

A.スカルラッティ(A.Scarlatti)/カンタータ「傷つけられて」(Infirmata vulnerata)

ヘンデル(Händel)/バイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調 作品1-13(Sonata for Violin and b.c. D major)

ヘンデル/カンタータ「時に暗雲は空を覆い」("Cuopre tal volta il cielo," cantata for baritone, flute, violin and b.c.)

~休憩~

テレマン(Telemann)/パリ四重奏曲 第1番 ニ長調(Pariser Quartett for flute, violin, cello and b.c. D major)

テレマン/カナリア・カンタータ("Trauermusik eines kunsterfahrenen Canarienvogels," cantata for baritone, violin, oboe, viola and b.c.)

●曲目D 共演:ユリア・ヴァラディ(S: K.374, K.490, K.528) NHK交響楽団;テオドル・グシュルバウアー(C)

モーツァルト(Mozart)/歌劇「魔笛」序曲 K.620(Die Zauberflöte, overture)

モーツァルト/コンサート・アリア(Concert Arias)
 レチタティーヴォ「さあこの腕の中へ」・・・アリア「天はいまあなたを私に」K.374
 シェーナ「もう言わないで、すっかりわかりました」・・・アリア「恐れないで、恋人よ」K.490
 シェーナ「美しい恋人よ、さようなら」・・・アリア「とどまれ、わが心よ」K.528

~休憩~

マーラー(Mahler)/「亡き子をしのぶ歌」(Kindertotenlieder)
(いま太陽は明るく昇る/いま私には分るのだ/おまえのお母さんが/よく私は考える/こんなひどい嵐の日には)

ベートーベン(Beethoven)/序曲「レオノーレ」第3番(Leonore, overture No.3 Op.72a C major)

(上記の日本語表記はプログラム冊子の表記に従った)

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前回来日時の招聘元の倒産騒動から2年後、今度はパン・コンサーツの招聘で、4つのプログラムを披露した。
この時初めて当時若干30歳だったピアニストのハルトゥムート・ヘル(1952年11月24日,Heilbronn生まれ)と日本で共演した(ディースカウとの年齢差は27歳)。
ディースカウとヘルの初共演は1982年2月というから、まだ共演歴の浅かった時期だったことになる。
ヘルが白井光子とディースカウのマスタークラスに参加したのがきっかけとなり、その後、ディースカウ引退の1992年まで長い共演が続くことになる。

曲目Aのシューマンのハイネの詩による2つの歌曲集は1974年の第4回来日時に披露して以来である。
特に10月3日の東京文化会館でのシューマンの夕べは、パン・コンサーツと共同主催だったTBSが深夜に放送した(残念ながら「リーダークライス」は抜粋だったが、民放でクラシック歌曲のライヴ録画が流れるというのは珍しい事だったのではないだろうか)。

曲目Bのシューベルトの夕べは横浜と大阪で披露されたが、F=ディースカウによってその価値が広められたと言ってもいいような珍しい選曲が目を惹く。
私がはじめてF=ディースカウの実演を聴いたのはこの神奈川県民ホールでのシューベルトの夕べだった。
当時中学生だった私にとって決して安くはないチケットだったが、歌曲にのめりこみ始めた頃の大好きな歌手の生演奏を聴けるとあって、かなり興奮していたことを懐かしく思い出す。
「大河」「タルタルスの群れ」「夜曲」「墓掘人の郷愁」「ドナウ川の上で」「ヴィルデマンの丘で」「ヘリオポリス 第ニ」などは今でも好んで聴く私の好きな作品である。

なお、10月21日、神奈川県民ホールでのアンコールは、私の当時のメモによるとシューベルトばかり5曲だった(「春に」「夕映えに」「孤独な男」「漁師の娘」「漁師の歌D881」、以上順不同)。

曲目CはA.スカルラッティ、ヘンデル、テレマンのカンタータが日本を代表する名手たちと共演して歌われた。

曲目Dはグシュルバウアー指揮N響との共演で、前半に夫人ヴァラディによるモーツァルトのコンサート・アリア3曲、そして後半にディースカウによるマーラーが歌われた。

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