フィッシャー=ディースカウ日本公演曲目1979年(第6回来日)
第6回来日:1979年4~5月
ディートリッヒ・フィッシャー=ディスカウ(Dietrich Fischer-Dieskau)(BR)
ユリア・ヴァラディ(Julia Varady)(S)
ペーター・シュライヤー(Peter Schreier)(T)
ウィーン室内合奏団(Wiener Kammerensemble)
ゲアハルト・ヘッツェル(Gerhart Hetzel)(VLN)
ウィルヘルム・ヒューブナー(Wilhelm Hübner)(VLN)
ルドルフ・シュトレンク(Rudolf Streng)(VLA)
アダルベルト・スコチッチ(Adalbert Skočič)(VLC)
ブルクハルト・クロイトラー(Burkhard Kräutler)(CB)
小林道夫(Michio Kobayashi)(P)
ウォルフガング・サヴァリッシュ(Wolfgang Sawallisch)(P, C)
NHK交響楽団
ほか
4月22日(日)19:00 東京・日比谷公会堂:《リートによるシューマンの夕》
4月25日(水)19:00 東京文化会館:《室内歌曲の夕》
4月27日(金)19:00 名古屋市民会館:《リートによるシューマンの夕》(第2回名古屋国際音楽祭)
4月29日(日)18:00 大阪・毎日ホール:《リートによるシューマンの夕》
5月2日(水)18:45 NHKホール:ショスタコーヴィチ/交響曲第14番「死者の歌」(NHK交響楽団定期演奏会)
5月3日(木)18:45 NHKホール:ショスタコーヴィチ/交響曲第14番「死者の歌」(NHK交響楽団定期演奏会)
5月7日(月)19:00 東京文化会館:ブリトゥン/「戦争レクイエム」(第2回東京音楽芸術祭オープニング・コンサート)
5月10日(木)19:00 東京文化会館:《二重唱によるシューマンの夕》(第2回東京音楽芸術祭参加公演)
●《リートによるシューマンの夕》 共演:ウォルフガング・サヴァリッシュ(P)
シューマン(Schumann)
1.献呈(Widmung) 作品25-1
2.天が一滴の涙をこぼした(Der Himmel hat eine Träne geweinet) 作品37-1
3.私は吸いこんだ(Ich hab in mich gesogen) 作品37-5
4.つばさよ、つばさよ!(Flügel! Flügel! Um zu fliegen) 作品37-8
5.終りに(Zum Schluss) 作品25-26
6.母の夢(Muttertraum) 作品40-2
7.兵士(Der Soldat) 作品40-3
8.音楽師(Der Spielmann) 作品40-4
9.宝を掘る人(Der Schatzgräber) 作品45-1
10.夕空に嵐が吹き荒れ(Es stürmet am Abendhimmel) 作品89-1
11.あきらめ(Resignation) 作品83-1
~休憩~
12.秋の歌(Herbstlied) 作品89-3
13.私のばら(Meine Rose) 作品90-2
14.うっとうしい夕べ(Der schwere Abend) 作品90-6
15.春の夜に霜がおりた(Tragödie II: Es fiel ein Reif) 作品64-3
16.ぼくの恋はかがやく(Es leuchtet meine Liebe) 作品127-3
17.ぼくの馬車はゆるやかに(Mein Wagen rollet langsam) 作品142-4
18.ああ、あの子はなんて怒りっぽいんだろう(Weh, wie zornig ist das Mädchen) 作品138-7
19.密輸入者(Der Kontrabandiste) 作品74-8
●《室内歌曲の夕》 共演:ウィーン室内合奏団;小林道夫(P)
ミヒャエル・ハイドン(Michael Haydn)/ディヴェルティメント ト長調(Divertiment G major)
Allegro
Andante
Menuetto
Finale
ベートーヴェン(Beethoven)/バリトン、ピアノ、ヴァイオリン、チェロのためのスコットランド歌曲集より(From "Schottische Lieder" for Baritone, Piano, Violin and Violoncello)
アイルランド人の鼓動は(The pulse of an Irishman) 作品255-4
誠実なジョニー(Faithfu' Johnnie) 作品108-20
来たれ、杯を満たせ、よき友よ(Come fill, fill, my good fellow) 作品108-13
おお、あの頃はすばらしかった(Oh Sweet were the hours) 作品108-3
モーツァルト(Mozart)/ディヴェルティメント ニ長調(Divertiment D major) K.136
Allegro
Andante
Presto
~休憩~
シェック(Schoeck)/「ノットゥルノ(Notturno)」作品47(バリトンと弦楽四重奏のための五つの章)(Fünf Sätze für Streichquartett und eine Singstimme)(日本初演)
Ruhig
Presto
Unruhig bewegt
Ruhig und leise
Rasch und kräftig
●《二重唱によるシューマンの夕》 共演:ユリア・ヴァラディ(S)ウォルフガング・サヴァリッシュ(P)
シューマン(Schumann)
1.愛の花園(Liebesgarten) 作品34-1
2.家族の肖像(Familiengemälde) 作品34-4
3.春の祭は美しい(Schön ist das Fest des Lenzes) 作品37-7
4.かくも真実に日は照り(So wahr die Sonne scheinet) 作品37-12
5.子守歌(Wiegenlied) 作品78-4
6.私はあなたの樹(Ich bin dein Baum) 作品101-3
7.私はあなたを思う(Ich denke dein) 作品78-3
8.彼と彼女(Er und Sie) 作品78-2
9.窓の下で(Unterm Fenster) 作品34-3
~休憩~
10.夜に(In der Nacht) 作品74-4
11.私が一羽の小鳥だったら(Wenn ich ein Vöglein wär) 作品43-1
12.秋の歌(Herbstlied) 作品43-2
13.幸福(Das Glück) 作品79-16
14.わたしを花で覆ってください(Bedeckt mich mit Blumen) 作品138-4
15.夏のやすらぎ(Sommerruh)
16.踊りの歌(Tanzlied) 作品78-1
17.恋する男のセレナード(Liebhabers Ständchen) 作品34-2
18.千の挨拶(Die tausend Grüsse) 作品101-7
●ショスタコーヴィチ/交響曲第14番「死者の歌」(NHK交響楽団定期演奏会)
ユリア・ヴァラディ(S)
ディートリッヒ・フィッシャー=ディスカウ(BR)
NHK交響楽団
ウォルフガング・サヴァリッシュ(C)
ショスタコーヴィチ(Shostakovich)/交響曲第14番「死者の歌(Lyrics for the Death)」
●ブリトゥン/「戦争レクイエム」
ユリア・ヴァラディ(S)
ペーター・シュライヤー(T)
ディートリッヒ・フィッシャー=ディスカウ(BR)
日本プロ合唱団連合
NHK交響楽団
ウォルフガング・サヴァリッシュ(C)
ブリトゥン(Britten)/「戦争レクイエム(War Requiem)」
(歌曲の夕べでの演奏者名、曲名の日本語表記はプログラム冊子の表記に従った)
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前回の来日から2年後という短いスパンでの6回目の来日は、シューマンの独唱歌曲と、夫人ユリア・ヴァラディを伴った二重唱曲を、ヴォルフガング・サヴァリッシュのピアノで披露した(当時53歳)。
特に独唱歌曲は、大きな歌曲集全曲ではなく、様々な作品番号の中からF=ディースカウが選んだこだわりのプログラミングが興味深い。
また、ウィーン室内合奏団、小林道夫のピアノとの共演で、ベートーヴェンのスコットランド民謡の編曲集と、シェックの「ノットゥルノ」が演奏されたが、後者はこの時が日本初演だったとのこと。
さらに、サヴァリッシュ指揮N響との共演で、夫人ヴァラディと共にショスタコーヴィチの交響曲第14番「死者の歌」の独唱者を務め、さらにシュライヤーも加えてブリテンの「戦争レクイエム」も披露した。
この来日時はオペラ以外の様々なジャンルが披露されて、F=ディースカウのファンを喜ばせたことだろう。
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コメント
どうやら、私が若いころディースカウの『冬の旅』を大阪で聴いたのは、第5回(1977年)のようだと、お蔭様で確認できました。当時、中背の歌手だと思い込んでいただけに、舞台に登場した彼の大きさと顔の小ささに驚いた記憶がありますが、伴奏者がサヴァリッシュだった記憶が全くないのはどうしたわけかしら、等など面白いものです。
シェックの曲も第6回の来日時には歌っているのですね。
投稿: Zu-Simolin | 2009年12月15日 (火曜日) 17時52分
Zu-Simolinさん、こんばんは。
1977年の「冬の旅」を聴かれたそうですね。
1977年といえば、まだF=ディースカウの声に艶が残っていた頃、うらやましいです。
彼は確かに実際に見るととても長身だったのを思い出しました。
私がはじめてディースカウを聴いたのは1983年のことですので、すでに全盛期は過ぎていました。それでも生であの巨匠が歌っているのを聴くのは圧巻でした。
投稿: フランツ | 2009年12月15日 (火曜日) 20時21分