北欧歌曲三昧
昨日御茶ノ水のdisk unionに出かけてきた。
目的は中古CD漁りともう1つ、店内のミニ・ライヴだった。
スウェーデンのソプラノ、カリーナ・ヘンリクソン(Carina Henriksson)とピアニスト、和田記代(わだきよ)による北欧歌曲のライヴが無料で開かれたのである。
あのCDであふれかえっている店内の一体どこで演奏されるのか、そもそもピアノを置くスペースがあるのか興味津々だったが、奥のレジの前のボックスCDが置いてあるあたりを臨時ステージにして、なんと小型の電子ピアノで演奏された(最初のうちはピアノの足がぐらぐら動いて弾きにくそうだった)。
ピアニストの和田氏が曲目解説を交えながら北欧歌曲を演奏していく。
ステーンハンマル/森の中で
グリーグ/茶色の二つの瞳;白鳥
ペッテション=ベリエル/暗い森をひとり歩くと;君の名を書いた
リンデ/リンゴの木と梨の木;あなたが私にキスした野原
プッチーニ/歌劇「ジャンニ・スキッキ」~私のお父さん
歌手のヘンリクソンは小柄で細身にもかかわらず、その声量はかなり豊かで、なかなかの美声に細かなヴィブラートが加わる。
若く美しい容姿は舞台映えするであろうが、このようなアットホームな雰囲気の中で気軽に聴くのも悪くないと思った。
電子ピアノを弾かされた和田氏は弾きにくそうで気の毒だったが、最善を尽くして演奏していたように思う。
詩の内容が分からなくても短い各曲にそれぞれのドラマが込められているのが感じられる。
これから少しずつ北欧歌曲の探索をはじめてみようかという気持ちにさせられた日だった。
この日に購入した中古CDは結局すべて北欧歌曲ばかり4枚。
・クーラ&マデトヤ/歌曲集(K. Tiihonen;S. Salminen)(MARCO POLO: 8.225177)
・シベリウス/歌曲集第2集(M.グロープ;L.デルヴィンイェル)(BIS: CD-657)
・シベリウス/歌曲集第3集(A.S.v.オッター;B.フォシュベリ)(BIS: CD-757)
・シベリウス;クーラ;マデトヤ;パルムグレン;リンヤマ/フィンランド合唱曲集(The Candomino Choir)(FINLANDIA: FACD 918 S)
クーラの歌曲は民謡の影響があるそうで、簡素な中に哀しげな旋律が美しい。
シベリウスを歌っているモニカ・グロープは初めて聴いたが、ふくよかで包容力のある美声で表現力も堂に入っていて、個人的にはオッターより好きなタイプかもしれない。
フィンランド合唱曲集には、しばしば弊ブログを訪問してくださるClaraさんの思い出の曲"Sortunut ääni"が含まれている。
1分半の短い曲だが特徴あるリズムとほのかに暗い曲調は印象に残る。
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コメント
御茶ノ水のdisk unionですか?
土曜日ですけど前を通りました。駅のすぐそばのところですよね。アテネフランセの帰りに。。
北欧語はよくはわかりませんが、フィンランド語は少し、ノルウェー語の文法書をちょっとだけ読んだことがあります。
歌曲もいくつか、明るくないけどきれいな曲が多かったような気がします。
投稿: Auty | 2007年12月10日 (月曜日) 14時09分
そうです。アテネ・フランセに向かう道の途中にあります。Autyさんはフランス語を頑張っておられるのでしたね。
私は北欧語は全く勉強したことがないのですが、歌詞を見ながら北欧歌曲を聴くと、どんな風に発音するのか興味がわいてきます。独特の暗い響きが北欧歌曲の魅力の一つだと思います。
投稿: フランツ | 2007年12月10日 (月曜日) 21時28分