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シュヴァルツコプフ日本公演曲目1970年

エリーザベト・シュヴァルツコプフ(Elisabeth Schwarzkopf)2回目の来日公演は1970年に1ヶ月にわたり、7箇所で10回にわたって行われた。共演者は前回同様ジェフリー・パーソンズ(Geoffrey Parsons)である。プログラムの種類は前回来日時より1種少ない4種類で、シューベルトとヴォルフは3種類、シューマン、リスト、ブラームス、R.シュトラウスは2種類に含まれている。今回は前回の来日時にあったマーラーやロシア歌曲、スイス民謡は選ばれず、新たにショパン、リスト、ヴォルフ=フェルラーリ、レーヴェなどが加わっている。プログラムDで、シューベルトの「エレンの歌」の第1、2曲が歌われているのに第3曲の「アヴェ・マリア」が歌われていないのがおもしろい。

1970年の曲目の中で現在までに彼女の録音で聴くことの出来ないのは、以下の通りである(以下、曲名の日本語表記は原則としてプログラム冊子の記載通り)。

●プログラムA:ブラームス「少女の言葉Op. 107-3」、「許しておくれよ、かわいい恋人よ」
●プログラムB:ショパン「私の恋人Op. 74-12」、ブラームス「夜鶯に寄せてOp. 46-4」
●プログラムC:ハイドン「彼女は自分の愛を口に出さない」、シューマン「東方のばらからOp. 25-25」、「春の旅路Op. 45-2」、「私のばらOp. 90-2」、「音楽師Op. 40-4」、「ジャスミンのしげみOp. 27-4」、「たのしい放浪者Op. 77-1」、ヴォルフ「セレナーデ」
●プログラムD:シューベルト「エレンの第一の歌D837」、「エレンの第二の歌D838」、リスト「あの国をご存知でしょうかS275」、レーヴェ「へぼ詩人トムOp. 135a」

上記のうち、ブラームスの「少女の言葉」と「夜鶯に寄せて」は1975年にパーソンズとスタジオ録音しているが、未発売のままである。レーヴェ「へぼ詩人トム」はDECCAのために最後に作られたレコードのために1979年1月4日にヴィーンでスタジオ録音されたが、お蔵入りとなった。

ヴォルフの膨大な録音を残している彼女だが、アイヒェンドルフ歌曲集の中の「セレナーデ」を録音していないのは意外である。

また、リストの「なんとも驚き入ったことだ」のようにライヴ録音の形では聴くことが出来るが、スタジオで録音されなかったものもあり、例えば自身のリートのレパートリーをくまなく録音したF=ディースカウに比べると必ずしも録音の数は多くないことが分かる。特に来日公演でも頻繁に歌われたシューマンの録音が極端に少ないのが不思議である。

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第2回来日:1970年1~2月

1月17日(土)19時 東京文化会館(プログラムA)
1月20日(火)19時 大阪フェスティバル・ホール(プログラムA)
1月23日(金)18時30分 福岡市民会館(プログラムB)
1月26日(月)18時30分 広島市公会堂(プログラムD)
1月29日(木)18時30分 神戸国際会館(プログラムD)
2月1日(日)18時30分 大阪フェスティバル・ホール(プログラムB)
2月4日(水)18時30分 愛知県文化講堂(名古屋)(プログラムA)
2月7日(土)19時 東京文化会館(プログラムC)
2月10日(火)19時 東京文化会館(都民劇場主催)(プログラムD)
2月13日(金)18時30分 札幌市民会館(プログラムD)

●プログラムA 共演:ジェフリー・パーソンズ(P)

シューベルト/緑野の歌D917;ズライカⅠD720;ズライカⅡD717;ミューズの子D764
ブラームス/あの下の谷の底では(Da unten im Tale);メロディーのようにOp. 105-1;少女の言葉Op. 107-3;許しておくれよ、かわいい恋人よ(Erlaube mir, Feinsliebchen)
シューマン/ズライカの歌Op. 25-9;くるみの木Op. 25-3;トランプ占いの女Op. 31-2
~休憩~
ヴォルフ/エオリアン・ハープに寄せて(An eine Äolsharfe);飽くことを知らぬ恋(Nimmersatte Liebe);眠れぬ者の太陽(Sonne der Schlummerlosen);夜の魔法(Nachtzauber);ジプシーの娘(Die Zigeunerin);あたしが女王様じゃないっていうのね(Du sagst mir, daß ich keine Fürstin sei);ちょっと黙ったらどう、いけすかないおしゃべりさん(Schweig' einmal still);あたしの恋人が歌っている(Mein Liebster singt);もはや私は乾いたパンを食べることはないでしょう(Ich esse nun mein Brot nicht trocken mehr);私の恋人はとてもおチビさん(Mein Liebster ist so klein);もう平和を締結しましょう(Nun laß uns Frieden schließen);ペンナにあたしの恋人がいる(Ich hab' in Penna einen Liebsten wohnen)

●プログラムB 共演:ジェフリー・パーソンズ(P)

シューベルト/独りずまいD800;恋人の近くにD162;子守歌D498;糸を紡ぐグレートヒェンD118
リスト/なんとも驚き入ったことだ(Es muß ein Wunderbares sein)S314;三人のジプシー(Die drei Zigeuner)S320
ショパン/少女の願い(Mädchens Wunsch)Op. 74-1;リトアニアの歌(Litauisches Lied)Op. 74-16;私の恋人(Mein Geliebter)Op. 74-12
~休憩~
ブラームス/夜鶯に寄せてOp. 46-4;子守歌Op. 49-4;私のまどろみはいよいよ浅くOp. 105-2;眠りの精(Sandmännchen);甲斐なきセレナーデOp. 84-4
ヴォルフ=フェルラーリ/「イタリア歌曲集」からの7つの歌~道を行く若者よ(Giovanottino che passi per via);わたしは浜辺に(Vo'fa' 'na palazzina alla marina);夜、わたしは出かけた(Vado di notte, come fa la luna);神様が断食を(Dio ti facesse star tanto digiuno);恋人よ、教えてちょうだい(Dimmi, bellino mio, com'io ho da fare);夜、ベッドに入るときに(Quando a letto vo'la sera);若者よ、いまのうちに(Giovanetti, cantate ora che siete)

●プログラムC 共演:ジェフリー・パーソンズ(P)

ハイドン/彼女は自分の愛を口に出さない(She never told her love)
グルック/流れる小川に(La rencontre imprévue: Einem Bach der fließt)
モーツァルト/夕べの思いK. 523;魔法使いK. 472;私のねがいK. 539
シューマン/「東方のばら」からOp. 25-25;春の旅路Op. 45-2;私のばらOp. 90-2;音楽師Op. 40-4;ジャスミンのしげみOp. 27-4;たのしい放浪者Op. 77-1
~休憩~
ヴォルフ/つれない娘(Die Spröde);心とけた娘(Die Bekehrte);眠っている幼児キリスト(Schlafendes Jesuskind);セレナーデ(Das Ständchen "Auf die Dächer...");エピファニアス(主顕祭)(Epiphanias)
R.シュトラウス/親しき幻Op. 48-1;母親の自慢話Op. 43-2;わが子にOp. 37-3;ばらのリボンOp. 36-1;あしたOp. 27-4

●プログラムD 共演:ジェフリー・パーソンズ(P)

シューベルト/春にD882;エレンの第一の歌「いこえ、戦士よ」D837;エレンの第二の歌「狩人よ、いこえ」D838;いらだちD795-7
ヴァーグナー/夢(Träume)
リスト/あの国をご存知でしょうか(Kennst du das Land?)S275
レーヴェ/ちっちゃな暮らしOp. 71;へぼ詩人トムOp. 135a
メンデルスゾーン/歌の翼にのせてOp. 34-2
~休憩~
ヴォルフ/「スペイン歌曲集」から~主よ、この大地に生い立つものは(Herr, was trägt der Boden hier);私を花で覆って下さい(Bedeckt mich mit Blumen);ああ、それは五月のことだった(Ach im Maien war's);あの人に言ってちょうだい(Sagt ihm, daß er zu mir komme);私の捲髪のかげに(In dem Schatten meiner Locken);ねえ、あなたですの、立派なお方(Sagt, seid ihr es, feiner Herr)
R.シュトラウス/東方の三博士Op. 56-6;夜Op. 10-3;父がいいましたOp. 36-3;あらしの日Op. 69-5

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