最初のコンサート
部屋を整理していたら、昔メモしていた演奏会記録のノートが出てきた。クラシック音楽に目覚めてはじめてコンサートに出かけた時からちょうど20回目のコンサートまでのプログラムと感想が書いてある。当時の感想文の青臭さを感じつつも、聴き始めの頃の音楽に対する素直な聴き方を思い出し、少し初心に戻ることも必要ではないかと感傷にひたってしまった。
私のはじめてのコンサート体験はオルガンの演奏会であった。ご覧になっている方にはどうでもよい情報だとは思うが、記録として一応記しておきたい。
1982年8月27日(金)午後6時30分開演 神奈川県民ホール(小)
「パイプオルガン演奏会」
岳藤豪希(たけとうごうき)(ORG);東京フリーデンスカイトライ(CHOR:ヴルピウスとシュッツの曲のみ)
シャイト/詩歌「イエス十字架につけられ給いて」
ヴルピウス/モテット「主よ、私達は夜通し働きましたが」
ヴルピウス/モテット「私にむかって“主よ主よ”と言う者が皆」
ブクステフーデ/前奏曲とフーガ嬰ヘ短調BuxWV146
シュッツ/モテット「主イエスに関する偉大な愛の御業を告白します」SWV76
シュッツ/モテット「私の救い主の御手の中に」SWV82
バッハ/前奏曲とフーガ ニ長調BWV532
~休憩~
バッハ/パッサカリアとフーガ ハ短調BWV582
バッハ/コラール前奏曲「たたえまつれ栄光の王にいます主を」BWV650
バッハ/コラール前奏曲「来たれ異邦人の救主よ」BWV659
バッハ/コラール前奏曲「おお人よ汝の罪の大いなるを嘆け」BWV622
バッハ/コラール前奏曲「今日は勝利の日」BWV630
バッハ/コラール前奏曲「われ汝に呼ばわる、主キリストよ」BWV639
レーガー/トッカータ ホ短調Op.63-Ⅲモノローグより
レーガー/コラール「我らの神は堅き城」による幻想曲
このコンサートを友人と2人で出かけた時の記憶が甦ってくる。今日まで様々な会場で演奏会を聴いてきたが、その多くは脳の奥底に沈んでしまっているようだ。しかし不思議なもので、この最初の演奏会の時の会場の様子、感じた緊張感などは、薄れてはいるもののまだ脳裏に残っていた。今は全く行かなくなってしまった神奈川県民ホールの小ホールも当時はよく出かけたものである(アーメリングを最初に聴いたのもここであった)。サントリーホールなどには全く及ばないコンパクトなパイプオルガンではあるが、強く印象に残っている。
私のはじめてのコンサートの感想はたった一言「生まれて初めての演奏会とパイプオルガンを友達と共に楽しんだ」と書かれてあった。やはり懐かしい。
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