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アーメリング日本公演曲目1987年

第7回来日:1987年

Ameling_1987_japan11月25日(水)19:00 神奈川県民ホール小ホール(リサイタルA)
11月29日(日)18:30 サントリーホール(リサイタルB)
12月1日(火)18:30 広島厚生年金会館(リサイタルC)
12月4日(金)19:00 ザ・シンフォニー・ホール(大阪)(リサイタルC)
12月6日(日)14:00 バロックザール(京都)(リサイタルA)
12月8日(火)19:00 サントリーホール(リサイタルC)
12月10日(木)18:45 ザ・ハーモニーホール(松本)(リサイタルC)

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●リサイタルA 共演:ルドルフ・ヤンセン(P)

シューマン(Schumann)/献呈Op. 25-1;はすの花Op. 25-7;くるみの木Op. 25-3

シューマン/歌曲集「女の愛と生涯」Op. 42(あの方にお会いして以来/あの方はすべての男性の中で一番すばらしい方/分からないわ、信じられないわ/私の指に光る指環よ/手伝って頂戴、妹たち/やさしい友よ、あなたは不思議そうに/私の心に、私の胸に抱かれた/いまあなたは私にはじめて苦しみをお与えになりました)

~休憩~

シューベルト(Schubert)/恋人のそばにD. 162;おとめの嘆きD. 191;アマーリアD. 195;おとめD. 652;若い尼D. 828

シューベルト/水の上にて歌えるD. 774;鱒D. 550;野ばらD. 257;ミューズの子D. 764

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※11月25日横浜でのアンコール
ホアキン・ニン(Nin)/(曲名不明。クリスマスにちなんだ民族色豊かな歌。「アンダルシアのビリャンシーコ」?)
ホアキン・ニン/(曲名不明。クリスマスにちなんだ静かな歌)
シューベルト/幸福D433

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●リサイタルB 共演:ルドルフ・ヤンセン(P)

ハイドン(Haydn)/人魚の歌
モーツァルト(Mozart)/わたしの慰めよK. 391
シューベルト(Schubert)/愛の言葉D. 410
ブラームス(Brahms)/野に独りいてOp. 86-2;甲斐なきセレナードOp. 84-4

メンデルスゾーン(Mendelssohn)/夜の歌Op. 71-6
ヴォルフ(Wolf)/世をのがれて
シューマン(Schumann)/言づてOp. 77-5
R.シュトラウス(Strauss)/たそがれの夢Op. 29-1
マルクス(Marx)/ノクターン
R.シュトラウス/あらしの日Op. 69-5

~休憩~

グノー(Gounod)/おいで、芝生は緑
フォーレ(Fauré)/忍び音にOp. 58-2
カプレ(Caplet)/からすときつね
プーランク(Poulenc)/飛んでいる
デュパルク(Duparc)/嘆きの歌;ミニョンのロマンス

カントルーブ(Canteloube)/オ・ウプ!
レディ・ジョン・スコット(Lady John Scott)/想い馳せよ、わが上に
オブラドルス(Obradors)/いちばん細い髪の毛で
トスティ(Tosti)/セレナード

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●リサイタルC 共演:ルドルフ・ヤンセン(P)

シューマン(Schumann)/献呈Op. 25-1;はすの花Op. 25-7;くるみの木Op. 25-3

シューマン/歌曲集「女の愛と生涯」Op. 42(あの方にお会いして以来/あの方はすべての男性の中で一番すばらしい方/分からないわ、信じられないわ/私の指に光る指環よ/手伝って頂戴、妹たち/やさしい友よ、あなたは不思議そうに/私の心に、私の胸に抱かれた/いまあなたは私にはじめて苦しみをお与えになりました)

~休憩~

サティ(Satie)/優しく(ピアノ・ソロ);お前が欲しい
アーン(Hahn)/友情
プーランク(Poulenc)/愛の小径
サティ/ランピールの歌姫
コスマ(Kosma)/枯葉

ジョビン(Jobim)/イパネマの娘
ジーツィンスキ(Sieczynski)/わが夢の町ウィーン
ガーシュウィン(Gershwin)/私の彼氏;プレリュード第1番(ピアノ・ソロ)
エリントン(Ellington)/ソフィスティケイテッド・レディ
ガーシュウィン/ミルウォーキーのいとこ

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アーメリング8回目の来日公演は3種類のリサイタルである。私は初日の横浜公演で彼女の実演にはじめて接することが出来た。1984年録音の「フランス歌曲集」のジャケット写真と同じ衣装で現れた実物のアーメリングは小柄な女性だったが、ステージマナーは気取ったところがなく、親しみやすい雰囲気に満ちていた。録音で感じていたそのままの人がステージに立っていたという感じだ。実際の彼女の声はやはり美しかった。彼女の生の声に触れられた喜びでいっぱいだったことをいまだに覚えている。この時(リサイタルA)は前半にシューマンの「ミルテ」から3曲と歌曲集「女の愛と生涯」全曲、後半はシューベルトの有名な作品の中に若干のあまり知られていない曲を織り交ぜたプログラムであった。シューマンの「献呈」、シューベルトの「アマーリア」「おとめ」「野ばら」は日本公演では初披露だった(録音はされている)。横浜公演のアンコールでは1ヶ月後がクリスマスということで、ホアキン・ニンのクリスマス歌曲2曲が歌われた。

リサイタルBは独仏英伊西の歌の花束である。サントリーホールでただ1回披露されただけだが、今にして思えば聴いておけば良かったと後悔するほどの興味を引かれる内容である。前半は特定の作曲家の歌曲集として録音されたもの、後半はオムニバス盤から選ばれたものが多いようだ。マルクスの「ノクターン」、R.シュトラウスの「あらしの日」、デュパルクの「嘆きの歌」は彼女の録音で聴くことが出来ないレパートリーである(有名な「あらしの日」は前回1985年の公演でも歌っている)。

リサイタルCは前半のシューマンはAプロと同じで、後半は前回の来日公演でも披露したポピュラーソングと、それに合ったクラシック歌曲の混成プロで、今回の公演のメインプログラムのようだ。このプログラムのサントリーホールでのコンサートはNHKで放送されたが、アーメリングは曲と曲の間で軽妙な英語の解説を加え、詩の内容を簡単に説明してから歌うという形をとっていた(プログラム冊子でも、ポピュラーソングは「歌詞の掲載の必要がありません」という彼女の意思により掲載されていなかった)。彼女はあるインタビューで、ポピュラーソングを歌うと、声が衰えたからポピュラーソングしか歌えないとか、否定的なことをしばしば言われたと述懐しているが、前半をクラシック歌曲、後半をポピュラーソングというプログラムを組むことにより、そうでないことを実証しようとしたのだろう。彼女のポピュラーソングへの関心は、以前の記事でも書いた通り、経歴のごく初期から続いているのである。Cプロの中ではピアノ・ソロの2曲を除くと「わが夢の町ウィーン」以外はすべて彼女の録音で聴くことが出来るものばかりである。「馴染みの町でしか演奏しない」というポピュラーソングを今回は4箇所ものホールで披露したことになる。ちなみにサントリーホール公演のアンコールは「バイ・シュトラウス」(ガーシュウィン)、「カステラーノ」「アンダルシア」(以上ニン)、「鱒」(シューベルト)だった。

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