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シューベルト:ミュラー歌曲

ゲーテ、マイアホーファーの次にシューベルトが多く作曲した詩人は、「美しい水車屋の娘」「冬の旅」の詩人ヴィルヘルム・ミュラー(Johann Ludwig Wilhelm Müller:1794年10月7日Dessau-1827年10月1日Dessau)である。生没年を見れば明らかなようにシューベルト(1797-1828)と同時代を生きた人であり、短命だったことも共通している。トルコからのギリシャ独立戦争を擁護し、「ギリシャ人の歌(Lieder der Griechen:1821年)」などを書き、「ギリシャ人ミュラー(Griechen-Müller)」と呼ばれたが、ギリシャを訪れたことはなかったそうだ。アルニム、ブレンターノ、ティーク、ウーラントなどと交遊があり、ハイネに賞賛されている。シューベルトとの交流はなかった。

シューベルトのミュラーへの付曲は歌曲集「美しい水車屋の娘(Die schöne Müllerin, D795)」(20曲)と歌曲集「冬の旅(Winterreise, D911)」(24曲)、それにザイドルの詩による「鳩の便り(Taubenpost, D965A)」と共にシューベルトの絶筆と言われているクラリネット助奏付きの「岩の上の羊飼い(Der Hirt auf dem Felsen, D965)」の計45曲である。「岩の上の羊飼い」は、「ロザムンデ」の詩人シェジーと推測されている詩をミュラーの複数の詩が包み込む形で1曲にまとめた珍しい付曲方法である。

D795-1 (Op. 25-1) さすらい(Das Wandern)(変ロ長調) 1823年10月~11月

D795-2 (Op. 25-2) どこへ(Wohin?)(ト長調) 1823年10月~11月

D795-3 (Op. 25-3) 止まれ(Halt!)(ハ長調) 1823年10月~11月

D795-4 (Op. 25-4) 小川への感謝(Danksagung an den Bach)(ト長調) 1823年10月~11月

D795-5 (Op. 25-5) 仕事を終えて(Am Feierabend)(イ短調) 1823年10月~11月

D795-6 (Op. 25-6) 知りたがる男(Der Neugierige)(ロ長調) 1823年10月~11月

D795-7 (Op. 25-7) いらだち(Ungeduld)(イ長調) 1823年10月~11月

D795-8 (Op. 25-8) 朝の挨拶(Morgengruss)(ハ長調) 1823年10月~11月

D795-9 (Op. 25-9) 水車屋の花(Des Müllers Blumen)(イ長調) 1823年10月~11月

D795-10 (Op. 25-10) 涙の雨(Tränenregen)(イ長調) 1823年10月~11月

D795-11 (Op. 25-11) わたしのもの(Mein!)(ニ長調) 1823年10月~11月

D795-12 (Op. 25-12) 休み(Pause)(変ロ長調) 1823年10月~11月

D795-13 (Op. 25-13) リュートの緑のリボンに添えて(Mit dem grünen Lautenbande)(変ロ長調) 1823年10月~11月

D795-14 (Op. 25-14) 狩人(Der Jäger)(ハ短調) 1823年10月~11月

D795-15 (Op. 25-15) 嫉妬と誇り(Eifersucht und Stolz)(ト短調) 1823年10月~11月

D795-16 (Op. 25-16) 好きな色(Die liebe Farbe)(ロ短調) 1823年10月~11月

D795-17 (Op. 25-17) 嫌な色(Die böse Farbe)(ロ長調) 1823年10月~11月

D795-18 (Op. 25-18) しぼめる花(Trockne Blumen)(ホ短調) 1823年10月~11月

D795-19 (Op. 25-19) 水車屋と小川(Der Müller und der Bach)(ト短調) 1823年10月~11月

D795-20 (Op. 25-20) 小川の子守歌(Des Baches Wiegenlied)(ホ長調) 1823年10月~11月

D911-1 (Op. 89-1) おやすみ(Gute Nacht)(ニ短調) 1827年2月~春

D911-2 (Op. 89-2) 風見の旗(Die Wetterfahne)(イ短調) 1827年2月~春

D911-3 (Op. 89-3) 凍れる涙(Gefrorne Tränen)(ヘ短調) 1827年2月~春

D911-4 (Op. 89-4) かじかみ(Erstarrung)(ハ短調) 1827年2月~春

D911-5 (Op. 89-5) 菩提樹(Der Lindenbaum)(ホ長調) 1827年2月~春

D911-6 (Op. 89-6) あふれる涙(Wasserflut)(全2稿)(嬰ヘ短調/ホ短調) 1827年2月~春

D911-7 (Op. 89-7) 川の上で(Auf dem Flusse)(ホ短調) 1827年2月~春

D911-8 (Op. 89-8) 顧みて(Rückblick)(ト短調) 1827年2月~春

D911-9 (Op. 89-9) 鬼火(Irrlicht)(ロ短調) 1827年2月~春

D911-10 (Op. 89-10) 休息(Rast)(全2稿)(ハ短調/ニ短調) 1827年2月~春

D911-11 (Op. 89-11) 春の夢(Frühlingstraum)(イ長調) 1827年2月~春

D911-12 (Op. 89-12) 孤独(Einsamkeit)(全2稿)(ロ短調/ニ短調) 1827年2月~春

D911-13 (Op. 89-13) 郵便馬車(Die Post)(変ホ長調) 1827年10月

D911-14 (Op. 89-14) 霜置く髪(Der greise Kopf)(ハ短調) 1827年10月

D911-15 (Op. 89-15) 烏(Die Krähe)(ハ短調) 1827年10月

D911-16 (Op. 89-16) 最後の希望(Letzte Hoffnung)(変ホ長調) 1827年10月

D911-17 (Op. 89-17) 村で(Im Dorfe)(ニ長調) 1827年10月

D911-18 (Op. 89-18) 嵐の朝(Der stürmische Morgen)(ニ短調) 1827年10月

D911-19 (Op. 89-19) 幻(Täuschung)(イ長調) 1827年10月

D911-20 (Op. 89-20) 道しるべ(Der Wegweiser)(ト短調) 1827年10月

D911-21 (Op. 89-21) 宿屋(Das Wirtshaus)(ヘ長調) 1827年10月

D911-22 (Op. 89-22) 勇気(Mut)(全2稿)(イ短調/ト短調) 1827年10月

D911-23 (Op. 89-23) 幻日(Die Nebensonnen)(全2稿)(イ長調) 1827年10月

D911-24 (Op. 89-24) ライアー弾き(Der Leiermann)(全2稿)(イ短調/ロ短調) 1827年10月

D965 (Op. 129) 岩の上の羊飼い(Der Hirt auf dem Felsen)(変ロ長調) 1828年10月

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コメント

知りたがる男(またはしつこく聞く者)。
文章を書いていて詩を知りたくなったのですが、いろんなものが下がっていておもしろいです。
YouTubeって著作権的にはどうなのかわかりませんが。。

http://jp.youtube.com/watch?v=SbrYbrudeuM&feature=related
なんかベーアだからくまが出ていて可愛いです。

http://jp.youtube.com/watch?v=frXUpFJNJy8&feature=related
この人の声がとても良かったです!

いつも変なコメントでごめんなさい!

投稿: Auty | 2008年11月19日 (水曜日) 23時43分

Autyさん、こんばんは。
この「知りたがる男」、彼女が自分のことを好きかどうかを繊細に表現していて、いい詩だなぁと思います。
YouTubeのベーアはどうやらベーアもどきの別の人が歌っているようですね。熊がかわいかった。
もう1つのイタリア人っぽい人もこの曲にあった美しい声ですね。
ご紹介を有難うございました。楽しみました。

投稿: フランツ | 2008年11月20日 (木曜日) 00時43分

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