メーリケ「新年に」(Zum neuen Jahr)
新年を目前に控えてメーリケの詩をもう一篇
新年に
なんともひっそりと
天使がそっと
ばら色の足を
大地に踏み入れる、
すると朝が近寄ってくるのだ。
新年に歓呼せよ、敬虔な者たちよ、
敬い、歓迎いたします、
敬い、歓迎いたしますと!
心よ、ともに歓呼するのだ!
新年が始まりますように、
天の蒼穹で
月や太陽を
動かし給う神のもとで!
汝、父君よ、お教えください!
導き、向きを変えてください!
主よ、汝の両の手に
はじめから終わりまでが、
あらゆるものがあらんことを!
ヴォルフの歌曲集「メーリケの詩」の27曲目に置かれている。3度音程の神聖なピアノの響きの上で晴れやかに歌われる。
なお、これまでの三篇は私が訳してみたが、専門家による詩的な表現を楽しまれたい方には森氏のメーリケ訳詩集がある。
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