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生誕*年記念

作曲家でも演奏家でも生誕*周年、あるいは没後*周年などといってきりのいい年を記念年に祭り上げる風潮がある。こういうとなんだかけちをつけているみたいだが、実は大歓迎で、記念の年に普段あまり接することのない曲や録音に出会える喜びは大きい。

生誕250年が間近のモーツァルトなど来年の大騒ぎが今から目に浮かぶようだが、地味ながらリートの演奏家たちも記念年を迎えている。例えば今年70歳のペーター・シュライアー、80歳のフィッシャー=ディースカウ、そして90歳のシュヴァルツコプフといった大家たちである。シュライアー以外は歌手としての活動をやめて久しいが、シュライアーも今週末と来週、東京で引退コンサートを開いて幕を閉じる。一時代を築いてきた巨匠たちが続々と活動に終止符を打つのは寂しい限りだが、時の流れには誰も逆らえない。

でも実演に接することが出来なくなっても過去の数々の録音で全盛期の名唱にいつでも接することが出来るのはうれしい。記念年の今年、フィッシャー=ディースカウは初音源を含む多くのCD、DVDが発売されてわくわくさせてもらった。DVDで出たサヴァリッシュとのリサイタルやエッシェンバッハとの「美しい水車屋の娘」はまだ購入していないが、さらに近日中にTDKからブレンデルとの「冬の旅」のDVDも出るようで、金欠の私には嬉しい悲鳴である。シュライアーはシューマン歌曲集の新録音がそろそろ店頭に出ている頃だろう。他方、シュヴァルツコプフは殆どのリートの録音がすでにCD復刻されているのか、今年特別な動きがないようだ。

同じリート演奏家でもリートのピアニストたちは記念年も殆ど関係がないようで残念だ。せめて名前を挙げて彼らの功績を称えたい。今年60歳なのがヘルムート・ドイチュ(墺)、マーティン・カッツ(米)、ロジャー・ヴィニョールズ(英)など、そして70歳になったのがブルーノ・カニーノ(伊)、コンラート・リヒター(独)などである。いずれも現役バリバリの名手ばかり、まだまだ妙技を楽しませてくれそうだ。

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