エリー・アーメリング(Elly Ameling)初出音源!バッハ「我が心は血の海に浮かぶ」BWV199

1969年2月8日録音のエリー・アーメリングのライヴ音源がアップされていました。

バッハ「我が心は血の海に浮かぶ」BWV199です。

この録音日は、アーメリングのちょうど36歳の誕生日です。
共演の指揮者やオーケストラから想像するに、おそらくイタリアでのライヴではないでしょうか。

1969年は他にも彼女のライヴがすでにいくつか商品化されています。
例えば、デームスとのオランダ音楽祭でのモーツァルト歌曲や、ブリテン指揮のマーラー歌曲など。
脂の乗ったみずみずしい美声と知的なアプローチは素晴らしいです!
その歌声にどっぷり浸ってみてください。

Johann Sebastian Bach: Mein Herze schwimmt im Blut - Cantata BWV 199
per soprano, oboe , due violini, viola e basso continuo

Elly Ameling, soprano
Elementi dell'Orchestra Alessandro Scarlatti di Napoli della Rai
diretti da Massimo Pradella
Registrazione dell'8 febbraio 1969

バッハ:カンタータ「我が心は血の海に浮かぶ」BWV199

録音:1969年2月8日(ライヴ)

エリー・アーメリング(S)
RAIナポリ・アレッサンドロ・スカルラッティ管弦楽団
マッシモ・プラデッラ(C)

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岩田達宗(演出・構成)/歌劇『ヴォルフ イタリア歌曲集』(2020年11月28日東京文化会館小ホール)

歌劇『ヴォルフ イタリア歌曲集』

2020年11月28日(土)15:00 東京文化会館小ホール

ソプラノ:老田裕子
バリトン:小森輝彦
ピアノ:井出徳彦
ダンス:山本裕、船木こころ

演出・構成:岩田達宗

美術:松生紘子
衣裳:前田文子
照明:大島祐夫
振付:山本裕
舞台監督:大仁田雅彦

岩田達宗演出の歌劇『ヴォルフ イタリア歌曲集』を聴いた。
 公式サイトはこちら

大好きなヴォルフの『イタリア歌曲集』全曲がオペラ化されたと知り、楽しみにでかけてきた。
何年ぶりかで降り立った上野駅公園口は以前と出口が移動していて、信号を渡らずに東京文化会館に続いていたのが驚きだった(工事の途中?)。

小ホールに入ると、舞台に壇があり、テーブルが中央に置かれている。
その上から第1曲冒頭のドイツ語歌詞"Auch kleine Dinge können uns entzücken"がぶら下がっている。
階段で上下の場所を移動出来るうえ、両端にも階段が設置されていて、出入りの際に使われることが多かった。
ダンサーは壇の上で演じ、歌手はその下で歌うことが多いが、結局皆上下を行き交う。
ピアニストは客席と同じ高さの中央に、オーケストラピットのように位置する。
歌手とダンサーはそれぞれ男女のペアで、手に持てるサイズの「箱」が続々テーブルに積まれ、何らかの暗示をしていた。
場面によってその「箱」は異なる色を放つ。
相手に渡したり、投げ落としたりと、感情表現の象徴的な役割も与えられていたようだ。

ステージ上部に訳詞が投影されたが、オペラ字幕のようにうまく意訳してストーリーの流れを作り上げていた。

ヴォルフの『イタリア歌曲集』はイタリアの詩にパウル・ハイゼが独訳した46編に作曲された歌曲集で、男女の恋愛の機微が歌われる。
どれもほとんど1~2分の短い作品で、全曲がCD1枚分に収まってしまう。
その第1曲は「小さなものでも僕らを魅了することは出来る」という詩で、演出・構成の岩田達宗さんも今回のオペラ化に際して、この第1曲のメッセージに触発されて、全体のモットーとして掲げたようだ。

全46曲なので、休憩をはさんで23曲ずつでもよさそうなところだが、岩田さんはそうせず、前半26曲、後半20曲として、曲順もヴォルフのオリジナルとは大きく入れ替えた。
ヴォルフの曲順でやる場合も、入れ替えて演奏する場合もほぼ男女が1曲ずつ交互に演奏出来るのだが、それでも男性が続けて、もしくは女性が続けて2曲以上を歌う場面も普通は出てくる。
少なくとも市販されている音源や、私がこれまで聞いたコンサートを思い返してみても、同じ人が連続して歌うところはあった。
ところが、今回の岩田版は見事なまでに1曲ずつ男女が交互に歌えるように編み上げていた。
そして、岩田版の曲順ではある一つの物語が浮き上がるように綿密に考えられていた。
まずはモットーが歌われ、続いて女性が恋人が欲しいと望み、その望みが叶えられ、恋愛のはじまりのういういしい男女のやりとりが続く。
その後、お互いに相手をからかいながら恋愛中の駆け引きをやりあう。
くっついたり離れたりを繰り返し、最後に女性が相手に対して「誰があんたを呼んだの?」と言って前半を締めくくる。
その前に「天上のお母さまに祝福あれ」(ステージ上の字幕では確か「お母さんの冥福を祈ります」というような感じだった。老田さんが黒いベールをかぶって登場)が歌われ、その何曲か前に伏線として「みんな言っているわよ、あなたのお母さんが反対してる、って」という曲で「あなたはマザコンなんでしょ」というような字幕スーパーが付けられていた。
つまり、年上の女性に目移りしていることに苛立って、最後に「もっと好きな女のところに行きなさいよ」と突き放すという締めなのだろう。

休憩後は沸点が爆発した歌のやりとりで感情がエスカレートしていく。
女性が「地の底にあいつの家が飲み込まれればいい」と言えば男性が「お高くとまりやがって、このお嬢サマ」と応戦する。
この言い争いの場面はダンサーは登場せず、歌手二人だけで演じていたが、歌手たちの迫真の演技に舌を巻いた。
その後、言葉が止まり二人の間に沈黙が訪れる。
体感時間は結構長かったが、その後に女性が「ふたりとも ずっと黙ったままでした」と歌い始める。オペラ上演ならではの演出だろう。

その後「さあもう仲直りしよう」と男性が歌い、テーブル上に積み重ねられていた箱が完成して家が出来上がった。

男女の気持ちが通じ合った瞬間なのかもしれない。

晴れて大団円かと思いきや場面転換のようなエピソード(「しょっちゅう噂で聞いたわよ」)の後、男性が「どんな歌をきみにうたってあげればいいだろう」と、思いつめたような歌を歌う。
続いて「戦場に向かう若者のみなさん」と続き、男性が戦場に向かうことが明らかになる。
その後、登場した小森さんは兵隊のコートに身を包んでいた。
そして「きみがぼくを見て ほほえみ」と歌い終えると暗転する。
ここで戦場に向かった男性が死ぬことを暗示しているようだが、詩は、君を求める気持ちがふくらんで、ハートが脱走しないようにしたいという内容である。
ハートが肉体から脱走するということを死ととらえたということかもしれないが、正直そういう意図かどうか自信はない。
再び点灯すると、最後の曲「ペンナにわたしの恋人がいるの」で女性版ドン・ジョヴァンニの華麗な男性遍歴が歌われて華やかに締めくくる。

ダンサー2人は歌手の歌う内容に応じて、その内面を全身で表現する。
時に歌い手の感情の投影として、時に歌い手を応援する仲間として。
その振り付けはダンサーの一人、山本さんが担当したそうだ。
「ああ、あなたのお家がガラスのように透けて見えたなら」は、恋人の家が透明だったら川や雨の水滴よりも多くの視線を送るのにという内容で、水滴のような細かい同音反復がピアノパートを貫くが、その曲調を模したかのようにダンサー二人が小刻みな歩幅で前進する振り付けはコミカルで楽しかった。

ダイナミックあるいは繊細なダンスが音楽の表情をより増幅して真摯な感銘を与えてくれる一方、寝っ転がって足をばたつかせたりというコミカルな振りもまた生の肉体表現ならではの味わいを感じさせてくれたと思う。

ソプラノの老田さんはリリックでよく通る美声がなんとも耳に心地よい。
喜怒哀楽のころころ変わる演技を求められていたが、どれも自然で演技も素晴らしかった。
地団駄を踏んだり、してやられて「イーッ」ってなる箇所ですら愛らしさを感じたのは、持って生まれたキャラクターも関係しているのかもしれない。

バリトンの小森さんは何度かリサイタルを聴いたことがあったが、オペラ歌手としての側面を今回初めて知り、歌曲をオペラの表現にするということがこんなにも新たな魅力を引き出してくれるものなのかということを感じた。例えば「目の見えないひとはさいわいだ」の最後の行の言葉"Liebesqualen(恋の苦しみ)"の"qualen"の"a"のメリスマにあえて一音ずつ息を入れて"a"を分離させることで苦悩をより拡大して伝える効果が出ていた。言葉への細やかな表情の綾、歌声の響き方、そして演技の自在さ・自然さ、どこをとっても圧巻だった。

ピアノの井出さんは飄々としたいでたちから演奏が始まった時のスイッチの入り方がすごい。何か憑依しているような空気の変化が感じられた。
長い指が生き物のように鍵盤上を自在に這い回り、視覚的にも印象的だが、オペラとして間をとったり、ガンガン突き進んだりと振れ幅の大きい表現でヴォルフの核心に迫ろうという気迫がすさまじかった。

衣装が白を基調としていたのも見やすかった。
女性二人は白いワンピースで裾が緑だった。
「緑色ってステキ 緑色を着ている人も」の時に裾が緑であることに気づいたので、目立つような振り付けだったのかもしれない。

拍手の時には演出の岩田さんの他にスタッフの方2人も登場した。

これが1回だけというのはなんとももったいない気持ちだが、このご時世の中、無事に公演が行われ、新しい試みが成功した場にいられたことの喜びを感じずにはいられない。
本当にワクワクが止まらない時間だった。

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シューベルト「リンツの試補ヨーゼフ・シュパウン氏に(Herrn Josef Spaun, Assessor in Linz) D 749」を聴く

Herrn Josef Spaun, Assessor in Linz, D 749
 リンツの試補ヨーゼフ・シュパウン氏に

(Recitativo)
Und nimmer schreibst du?
Bleibest uns verloren,
Ein starr Verstummter, nun für ew'ge Zeit?
Vielleicht, weil neue Freunde du erkoren?
Wardst du Assessor denn am Tisch so breit,
Woran beim Aktenstoß seufzt Langeweile,
Um abzusterben aller Freudigkeit?
Doch nein, nur wir sind's, nur uns ward zu Teile
Dies Schweigen, dies Verstummen und Vergessen.
Armut und Not selbst an der kleinsten Zeile!
Für jeden bist du schriftkarg nicht gesessen;
Für manchen kamen Briefe angeflogen,
Und nach der Elle hast du sie gemessen;
Doch uns, Barbar, hast du dein Herz entzogen!
 (レチタティーヴォ)
 それではどうして君は手紙を書いてくれないんだ?
 僕らの前から永遠に消えてしまったというのか、
 かたくなに黙り込んだ君よ?
 ひょっとして、新しい友人を選んだのか?
 君は広い机で働く試補になり、
 書類の山を前に退屈な溜息を吐き
 あらゆる喜びがなくなってしまったとでもいうのか?
 いや違う、僕らだけだ、僕らに対してだけなのだ、
 このように口をつぐみ、押し黙り、忘れてしまったのは。
 わずか数行でさえ話題に事欠き困り果てるとは!
 誰に対しても君は手紙を出し渋ってじっと座っていたりなどしなかったし、
 君からの手紙が飛ぶような速さで届いた人もいた。
 君はエレの単位でその手紙を測ったものだった。
 なのに僕らからは、野蛮人よ、君の心を取り上げてしまったのだ!

(Aria)
Schwingt euch kühn, zu bange Klagen,
Aus empörter Brust hervor,
Und von Melodien getragen,
Wagt euch an des Fernen Ohr!
Was er immer mag erwidern,
Dieses hier saget doch;
»Zwar vergessen, jenes Biedern
Denken wir in Liebe noch.«
 (アリア)
 思い切って飛んでこい、不安な嘆きに向けて
 憤った胸からこちらへと。
 そしてメロディーに乗って
 遠くの男の耳に思い切って運ぶのだ!
 彼がどう答えようとも
 ここでこう言うのだ、
 「たとえ忘れられたとしても、あの実直な男のことを
 僕らは愛情をもって思っているからな。」

詩:Matthäus Kasimir von Collin (1779-1824)
曲:Franz Peter Schubert (1797-1828)

名歌曲「夜と夢」の詩人として知られるコリンが、いとこのシュパウンにあてたユーモアあふれる苦情の手紙をテキストにした歌曲です。
仲間内ならではの愛情のこもった詩に、シューベルトもレチタティーヴォとアリアという形式を使ってあえて大げさな音楽を付けました。
歌手はレチタティーヴォ最後の行の"Barbar"で3点ハ音を出し、さらにポルタメントで1オクターヴ下降するという技巧を求められます。さらに終わり近くの"Aus empörter Brust, ja, aus empörter Brust hervor"の"aus"でも3点ハ音が登場して下降します。ひたすら真剣に怒りの感情を歌に乗せたシューベルトは作曲しながらほくそえんでいたに違いありません。

Herrn-joseph-spaun_1

Herrn-joseph-spaun_2

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(BR) & ジェラルド・ムーア(P)
Dietrich Fischer-Dieskau(BR) & Gerald Moore(P)

フィッシャー=ディースカウの語り口の巧さが生きています。味のあるムーアと共に凄い演奏です!

ジャネット・ベイカー(MS) & ジェラルド・ムーア(P)
Janet Baker(MS) & Gerald Moore(P)

ベイカーのきっちりとした歌も魅力的です。彼女はレッパードとも録音を残しているのでお気に入りの曲なのでしょう。

ライナー・トロスト(T) & ウルリヒ・アイゼンローア(P)
Rainer Trost(T) & Ulrich Eisenlohr(P)

美声トロストの歌、後半不意をつかれます。種明かしはしないでおきますので聴いてみて下さい。

ヴェルナー・クレン(T) & ジェラルド・ムーア(P)
Werner Krenn(T) & Gerald Moore(P)

前半の3点ハ音はしっかり出していますが、最後の方の高音は出さずに低い旋律を歌っています。テノールであっても無理してまで高音を出さないというクレンの選択も尊重すべきでしょう。

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エリー・アーメリングの歌うフォレ「ピエ・イエズ」とヴェルディ「テ・デウム」(1963年11月30日、コンセルトヘバウ)

リンク先をご覧ください。

Opname van 30 november 1963, Concertgebouw, Amsterdam

ライヴ録音:1963年11月30日、コンセルトヘバウ、アムステルダム

Matineedebuut voor Elly Ameling

Elly Ameling, sopraan
Bernard Kruysen, bariton (Fauré)
Bernard Bartelink, orgel (Fauré)
Groot Omroepkoor
Radio Filharmonisch Orkest
Carlo Maria Giulini, dirigent

エリー・アーメリング(ソプラノ)
ベルナルト・クライセン(バリトン)(フォレ)
ベルナルト・バルテリンク(オルガン)(フォレ)
オランダ放送大合唱団
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)

Gabriel Fauré - Requiem
フォレ:レクイエム(19:15頃からアーメリングの「ピエ・イエズ」)

Giuseppe Verdi - Quattro pezzi sacri (Ave Maria; Stabat Mater; Laudi alla Vergine Maria; Te Deum)
ヴェルディ:「聖歌四篇」(アーメリングは4曲目「テ・デウム」の最後の方37:35からわずかな出番のみ)

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エリー・アーメリングの参加したフォレ「レクイエム」とヴェルディ「聖歌四篇」のライヴ録音がオランダのラジオ局Radio4のサイトにアップされていました!
彼女にとってNTR Zaterdagmatinee(NTRというオランダ公共放送局による土曜日のマチネ公演の番組?)のデビューだったそうです。
前者はフルネ指揮ロッテルダムフィルとクライセン、コルゼンパとの共演でPHILIPSレーベルにスタジオ録音がありましたが、ヴェルディの作品は録音されていませんでした。

この公演は、11月23日にダラスでジョン・F.ケネディが暗殺された一週間後ということもあり、その場にいた聴衆と批評家をいたく感動させたそうです。

フォレの「レクイエム」でアーメリングが歌う第4曲「ピエ・イエズ(Pie Jesu)」は19:15頃から。
一方、ヴェルディの「聖歌四篇」のうち、アーメリングの独唱は4曲目「テ・デウム(Te Deum)」の最後の方37:35からわずかな歌唱のみ。
この贅沢な使い方はまだアーメリングが若手だったからこそ起用出来たと言えるのかもしれません。
ちょうど30歳のアーメリングの貴重な記録です。
録音でも共演しているバリトンのクライセンの歌唱も聞きごたえあります。
また、アーメリングがかつて日本でインタビューを受けた時に、印象に残る指揮者としてジュリーニを挙げていたのを思い出しました。

そして、このサイトの最初に最近のアーメリングのインタビュー動画があります(Hans Haffmans in gesprek met Elly Ameling)。
素敵な白髪のアーメリングがフォレの「レクイエム」の思い出を語っているようです。
ベルナックのクラスで「ピエ・イエズ」について"la ligne, la ligne(ラインを意識して!)"と言われたと書き込みのある楽譜を見ながら説明しています。
最近マスタークラスが開かれず、どうしているかなと思っていたので、とてもお元気なアーメリングの姿が見られて一安心でした。

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ヘレン&クラウス・ドーナト&プライ&ホカンソン/1978年シューベルトの夕べ(ホーエネムス・ライヴ音源)

1978年6月26日にホーエネムスのリッターザール(騎士の間)でシューベルティアーデのコンサートが催されました。
その時のライヴ音源がアップされていたので、シェアしたいと思います。

女声歌曲をヘレン・ドーナト(S)&クラウス・ドーナト(P)夫妻、
男声歌曲をヘルマン・プライ(BR)&レナード・ホカンソン(P)が演奏しています。
二重唱のミニョンと竪琴弾き「ただ憧れを知る者だけが」D 877/1はどちらのピアニストが演奏したのかは分かりません。
さらに「岩の上の羊飼い」ではクラリネットのウルフ・ローデンホイザーが共演しました。

最後に置かれた「岩の上の羊飼い」以外はすべてゲーテの詩による歌曲がプログラミングされ、
前半は『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代(Wilhelm Meisters Lehrjahre)』からの詩が集められています。
男女の歌手が揃ったステージならではの選曲が興味深いです。

26 Juni 1978, 20:00 Uhr, Rittersaal im Palast Hohenems

ヘレン・ドーナト(Helen Donath)(S)
クラウス・ドーナト(Klaus Donath)(P)

ヘルマン・プライ(Hermann Prey)(BR)
レナード・ホカンソン(Leonard Hokanson)(P)

ウルフ・ローデンホイザー(Ulf Rodenhäuser)(CL)

シューベルト(Schubert)作曲:

0:00 歌手(Der Sänger) D 149 (BR)

7:35 竪琴弾きIII「涙と共にパンを食べたことのない者」(Harfenspieler) D 480 (BR)

12:52 竪琴弾きI「孤独に浸り込む者」(Harfenspieler) D 478 (BR)

17:24 ミニョンの歌「あの国をご存知ですか」(Mignon) D 321 (S)

22:21 ミニョンと竪琴弾き「ただ憧れを知る者だけが」(Mignon und der Harfner) D 877/1 (S, BR)

26:25 竪琴弾きII「戸口に忍び寄り」(Harfenspieler) D 479 (BR)

29:27 ミニョンの歌「話せと言わないで下さい」(Mignon) D 877/2 (S)

33:02 ミニョンの歌「私をこのままにしておいて下さい」(Mignon) D 877/3 (S)

〜休憩(Pause)〜

35:52 悲しみの喜び(Wonne der Wehmut) D 260 (S)

36:56 愛「喜びに満ち、悲しみに満ち」(Die Liebe) D 210 (S)

38:33 恋する娘が手紙を書く(Die Liebende schreibt) D 673 (S)

41:36 ミニョンの歌「ただ憧れを知る者だけが」(Mignon) D 877/4 (S)

44:58 ミニョンに(An Mignon) D 161 (BR)

48:24 遥かな女性に(An die Entfernte) D 765 (BR)

52:10 川辺にて(Am Flusse) D 766 (途中雑音あり) (BR)

54:44 歓迎と別れ(Willkommen und Abschied) D 767 (BR)

58:41 岩の上の羊飼い(Der Hirt auf dem Felsen) D 965 (S, CL)

Schubertiadeのアーカイヴページはこちら

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グルック、シューベルト、ファニー・ヘンゼルの「夏の夜(Die Sommernacht)」を聴く

Die Sommernacht, D.289
 夏の夜

Wenn der Schimmer von dem Monde nun herab
[In]1 die Wälder sich ergießt, und Gerüche
Mit den Düften von der Linde
In den Kühlungen wehn;
 微光が月から今
 森に降り注ぎ、
 ボダイジュの香りの混ざったにおいが
 涼しさの中 吹くときに

So umschatten mich Gedanken an das Grab
[Der]2 Geliebten, und ich seh' [in dem]3 Walde
Nur es dämmern, und es weht mir
Von der Blüthe nicht her.
 恋人の墓に向ける思いが私を影で覆う、
 そして私は森の中で
 ただあたりがたそがれるのを見る、そして私に向けて
 花々から風が吹き寄せることはない。

[Ich genoß einst, o ihr Todten, es mit euch!]4
Wie umwehten uns der Duft und die Kühlung,
Wie verschönt warst von dem Monde,
Du, o schöne Natur!
 私はかつて楽しんだものだった、おお死者たちよ、君たちと共に!
 いかに香りや涼しさが私たちの周りを吹いたことか、
 いかに月に美しく照らされたことか、
 おまえ、おお美しい自然よ!

詩:Friedrich Gottlieb Klopstock (1724-1803)

1 Schubert (first version): "Auf"
2 Schubert: "Meiner"
3 Schubert: "im"
4 Schubert: "Ich genoß einst, o ihr Todten, ich genoß es einst mit euch!"

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クロップシュトックの詩による「夏の夜(Die Sommernacht)」のテクストに何人もの作曲家が曲をつけていますが、
ここではグルック、シューベルト、ファニー・ヘンゼルによる作品を聴き比べてみたいと思います。

グルックの作品は、3節の有節形式で作曲されています。
歌声部は3節とも完全に一致しています。
殆どの小節が同じリズムで進行するのは、詩の韻律に忠実である為でしょうが、それでも最後にクライマックスを持ってくるメロディは見事という他ないです。
寂しげで耳に残る美しいメロディは詩全体を覆う雰囲気と合致しているように感じます。
4分の4拍子。ハ短調。Moderato e legato (C.F.Peters版)

シューベルトの作品は、通作形式で、レチタティーヴォ風に始まり、過去の日々を回想する最後の3行で美しいメロディーが聞かれます。
1815年9月14日作曲。
第1稿:4分の4拍子。ハ長調。Nicht zu langsam (ゆっくり過ぎず)
第2稿:4分の4拍子。ハ長調。Langsam, feierlich (ゆっくりと、荘厳に)
2つの稿は基本的には同じですが、繰り返しの有無やリズムの違いなど細かい所に相違があります。

フェーリックス・メンデルスゾーンの姉ファニー・ヘンゼルの作品は、A-B-A'の形式です。
爽やかで親しみやすい作品なので、個人的には結構気に入っていますが、商業録音は少なくともCDでは今のところ皆無かもしれません。
ピアノパートの分散和音も美しいです。
8分の9拍子。変ホ長調(ネットで見つけた楽譜がLow Voice用の楽譜なので原調ではないと思われる)。Largo maestoso。1827年9月12日作曲。(Alfred Music)

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●グルック:夏の夜 Wq.49, No. 5
Christoph Willibald von Gluck (1714-1787): Die Sommernacht (7 Oden und Lieder, Wq.49: No. 5)

ヘルマン・プライ(BR) & レナード・ホカンソン(Harpsichord)
Hermann Prey(BR) & Leonard Hokanson(Harpsichord)
プライは暗さの中に甘美さも加わり、彼独自の味わいが感じられます。

ロリ・ライル(MS) & ミリセント・シルヴァー(Harpsichord)
Lorri Lail(MS) & Millicent Silver(Harpsichord)
ノルウェーのメゾ、ライルが包容力のある声で語りかけています。チェンバロの響きも美しいです。

ドミニク・ボワシー(Tenor Recorder) & Guitar
[Arr: Ralf Behrens] Tenor Recorder: Dominique Boissy & Play-along guitar
リコーダーの響きが得も言われぬ味わいを出しています。歌の息継ぎ箇所とは異なりますが、編曲なのですから問題ないでしょう。

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●シューベルト:夏の夜 D 289
Franz Peter Schubert (1797-1828): Die Sommernacht, D 289

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(BR) & ジェラルド・ムーア(P)
Dietrich Fischer-Dieskau(BR) & Gerald Moore(P) (第2稿)
ディースカウの歯切れの良さとムーアのレガートの美しさが印象的です。ディースカウはレチタティーヴォも楽譜に書かれてある音(本来装飾音が付いていると想定される箇所でも)で歌っていますが、後に録音するシュパイザーやゲルネは装飾音と解釈して歌っています(出版楽譜の違いかもしれませんが)。

エリーザベト・シュパイザー(S) & アーウィン・ゲイジ(P)
Elisabeth Speiser(S) & Irwin Gage(P) (第2稿)
シュパイザーの芯のある響きもまた魅力的です。ゲイジはシュパイザーの伸縮を把握した見事な演奏です。

マティアス・ゲルネ(BR) & アレクサンダー・シュマルツ(P)
Matthias Goerne(BR) & Alexander Schmalcz(P) (第1稿)
ゲルネはいつもながら包み込むような深々とした声で歌っています。

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●ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル:夏の夜
Fanny Mendelssohn-Hensel (1805-1847): Die Sommernacht

アシュリー・ロング(MS) & ピアニスト
Ashley Long(MS) & unknown pianist

ダニエル・フィドラー(Voice) & クリストファー・タング(P)
Daniel Fidler(Voice) & Christopher Tang(P)

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シューベルト/私の父の墓で(Bei dem Grabe meines Vaters, D 496)

Bei dem Grabe meines Vaters, D 496
 私の父の墓で

Friede sei um diesen Grabstein hier!
Sanfter Friede Gottes! Ach, sie haben
Einen guten Mann begraben,
Und mir war er mehr;
 ここにあるこの墓石のあたりが平安でありますように!
 神の穏やかな平安を!ああ、
 ある善人が埋葬されたのです、
 そして私にとって彼は善人という以上でした。

Träufte mir von Segen, dieser Mann,
Wie ein Stern aus bessern Welten!
Und ich kann's ihm nicht vergelten,
Was er mir getan.
 私に祝福を注いでくれたのです、この男性は、
 より良き世界の星のように。
 そして私は彼に報いることは出来ないのです、
 彼が私にしてくれたことに対して。

Er entschlief; sie gruben ihn hier ein.
Leiser, süßer Trost, von Gott,
Und ein Ahnden von dem ew'gen Leben
Düft' um sein Gebein!
 彼は永眠しています、彼はここに埋められたのです。
 神からのかすかな、甘い慰めがありますように、
 そして永遠の生命の予感が
 彼の体を香りで満たしています!

Bis ihn Jesus Christus, groß und hehr!
Freundlich wird erwecken - ach, sie haben
Ihn [Einen guten Mann]* begraben,
Und mir war er mehr.
 彼を、偉大で崇高なイエス・キリストが
 親切にも目覚めさせる日まで。ああ、
 彼[ある善人]が埋葬されたのです、
 そして私にとって彼は善人という以上でした。

詩:Matthias Claudius (1740-1815)
曲:Franz Peter Schubert (1797-1828)

* in the first and third repetition: "ihn"
  in the second: "Einen guten Mann"

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(BR) & ジェラルド・ムーア(P)
Dietrich Fischer-Dieskau(BR) & Gerald Moore(P)

シビラ・ルーベンス(S) & ウルリヒ・アイゼンローア(P)
Sibylla Rubens(S) & Ulrich Eisenlohr(P)

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ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau)と共演したピアニストたち

リートの巨匠ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau: 1925年5月28日, Berlin - 2012年5月18日, Berg)がインタビューなどで共演したピアニストの数を尋ねられた時、大体100人から150人と答えていたように記憶しています。
彼はスタジオ録音に限ってもかなりの数のピアニストたちと共演しています。
例えば、ヘルタ・クルスト、ギュンター・ヴァイセンボルン、ジェラルド・ムーア、イェルク・デームス、カール・エンゲル、アリベルト・ライマン、ハルトムート・ヘルなどが挙げられるでしょう。
一方、音楽ジャーナリストたちはF=ディースカウが独奏者として名高いピアニスト、あるいはピアノがうまい指揮者と共演したことをとりわけ重視しているように感じられます。
ダニエル・バレンボイム、ヴォルフガング・サヴァリッシュ、スヴャトスラフ・リヒテル、クリストフ・エッシェンバッハ、アルフレート・ブレンデル、レナード・バーンスタインら一流の音楽家たちがF=ディースカウと組んだ録音は音楽評論家たちから激賞されています。
もう一つ気づくのは、これほど多くのピアニストたちと共演しているにもかかわらず、同時代に歌曲演奏で活躍したピアニスト、例えばジェフリー・パーソンズ、ドルトン・ボールドウィン、コンラート・リヒター、ルドルフ・ドゥンケルらとの共演記録が見当たらないことです。
いろいろな事情があるのだとは思いますが、ヘルマン・プライとしばしば共演していたヘルムート・ドイチュによると、ドイチュがF=ディースカウのカセットテープを持っていることを知ったプライファンの人にそのことを責められたとのことです。
ドイチュは、プライ自身F=ディースカウの録音を聴いていることをそのファンの人は知らないのだろうと述懐しています。
意識するしないにかかわらずある種の縄張りのようなものがあって、他の歌手と結びつきの強いピアニストとの共演は遠慮するということはあるのではないかと想像します。
パーソンズがシュヴァルツコプフ、F=ディースカウと3人で談笑している写真が残っていますが、それでもシュヴァルツコプフのほぼ専属的な立場にいたパーソンズと共演することはあえて避けたのではないかと推測します。

Monika Wolfという人がF=ディースカウ&ヴァラディ夫妻のサイトを立ち上げていて、その中にF=ディースカウのコンサート記録も含まれています。
http://mwolf.de/kalendarium/index.htm
1947年から亡くなる2012年まで記録がつけられています。
F=ディースカウ自身が出演記録をつけていたということも大きいと思いますが、その記録にプログラムなども紐づけられていて、とても貴重な記録となっています。
そこに共演者の名前も記載されていましたので、ピアニストと判断できる人をピックアップして、エクセルにまとめました。
そのエクセルファイルをPDF化したものをこちらで公開したいと思います。

ダウンロード - dietrich20fischerdieskaus20pianists.pdf

コンサート記録に掲載されていたピアニストとチェンバリストの名前とコンサートの日付と場所をまとめてあります。
さらにコンサート記録には出てこなくて録音(スタジオ録音、放送録音、共演したがお蔵入りの録音)でのみ共演した(と思われる)ピアニストはコンサート共演リストの下に録音データをまとめてあります(コンサートで共演しているピアニストについては録音データを記載していません)。
1992年12月31日をもって歌手活動から引退したF=ディースカウですが、その後も歌手以外の活動に精力的に取り組んでいます。
メロドラマ(朗読とピアノの組み合わせ)の朗読、作曲家や作家の手紙などの朗読、ピアニストとしての演奏(主に連弾)、あるいは指揮者として、マスタークラスの指導者としても活動しています。
歌手活動をしている時にあまり時間をさけなかった活動に夢中で取り組んでいるようで、本当に音楽家として生涯を全うしたことに敬意を感じます。
メロドラマでは特にR.シュトラウスの「イノック・アーデン」とウルマンの「旗手クリストフ・リルケの愛と死の歌」がお気に入りだったようで、歌手時代には共演しなかった若いピアニストたちともしばしば共演しています。
そのような朗読者として共演したピアニストもリストに含まれていますが、その場合は「D.F-D is narrator.」と記してありますので、分かると思います。

朗読者時代のピアニストを含めてもF=ディースカウが述べた100人という人数には及びませんでした。
Monika Wolfのコンサート記録にはピアニストの名前が書かれていない場合もあるので、おそらく他にも共演したピアニストはいるのだろうと思います。

ピアニストの国籍を見ていくとF=ディースカウはお気に入りのピアニストを演奏旅行に連れていく場合と、現地のピアニストと共演する場合の両方がありました。
アメリカ旅行ではポール・ウラノウスキー、イタリア旅行ではジョルジョ・ファヴァレット、そして我が日本でも小林道夫との共演記録があります(小林さんとのシューマン歌曲集はCD化されています)。

コンサートの回数でいくと、意外かもしれませんが、ギュンター・ヴァイセンボルンとの共演がデームスやムーア、ヘルを大きく引き離して最も多かったです。
ドイツ国内の各地を演奏旅行する時はヴァイセンボルンと共演することが多いようです。

いろいろ想像がふくらむ共演者リストになっておりますので、よろしければご覧ください。

ちなみに名前だけは下に列記しておきます(詳細はPDFをご覧ください)。

※参考文献:Dietrich Fischer-Dieskau: Verzeichnis der Tonaufnahmen

Gerhard Albersheim
ゲアハルト・アルバースハイム

Hans Altmann
ハンス・アルトマン (放送録音のみ)

Vladimir Ashkenazy
ヴラディーミル・アシュケナージ

Daniel Barenboim
ダニエル・バレンボイム

Leonard Bernstein
レナード・バーンスタイン

Klaus Billing
クラウス・ビリング

Otto Braun
オットー・ブラウン

Alfred Brendel
アルフレート・ブレンデル

Benjamin Britten
ベンジャミン・ブリテン

Gerhard Burgert
ゲアハルト・ブルゲルト

John Buttrick
ジョン・バトリック

Jörg Demus
イェルク・デームス

Karl Engel
カール・エンゲル

Christoph Eschenbach
クリストフ・エッシェンバハ

Giorgio Favaretto
ジョルジョ・ファヴァレット

Irwin Gage
アーウィン・ゲイジ

Cord Garben
コルト・ガルベン (放送録音のみ:CD化されている)

William Glock
ウィリアム・グロック

Florian Henschel
フローリアン・ヘンシェル

Hellmut Hideghéti
ヘルムート・ヒデゲティ

Ludwig Hoffmann
ルートヴィヒ・ホフマン

Franz Holetschek
フランツ・ホレチェク

Hartmut Höll
ハルトムート・ヘル

Vladimir Horowitz
ヴラディーミル・ホロヴィッツ

Raimund Hose
ライムント・ホーゼ

Theodor Jakobi
テオドア・ヤコビ

Rudolf Jansen
ルドルフ・ヤンセン (CD録音のみ)

Lotte Jekèli
ロッテ・イェケリ

Franz Jung
フランツ・ユング

Burkhard Kehring
ブルクハルト・ケーリング

Wilhelm Kempff
ヴィルヘルム・ケンプフ (LP録音のみ:CD化されている)

Hertha Klust
ヘルタ・クルスト

Michio Kobayashi (piano, harpsichord)
小林道夫

Ernst Křenek
エルンスト・クシェネク

Arni Kristiansson
アルニ・クリスティアンソン

Fritz Lehmann
フリッツ・レーマン

Daniel Levy
ダニエル・レヴィ (CD録音のみ)

Ernest Lush
アーネスト・ラッシュ (放送録音のみ)

George Malcolm (harpsichord)
ジョージ・マルコム

Martin Mälzer
マルティン・メルツァー

Siegfried Mauser
ジークフリート・マウザー

Erwin Milzkott
エアヴィン・ミルツコット

Gerald Moore
ジェラルド・ムーア

Fritz Neumeyer
フリッツ・ノイマイアー

Hans-Peter Olshausen
ハンス=ペーター・オルスハウゼン

Kjell Olsson
シェル・オルソン

Gerhard Oppitz
ゲアハルト・オピッツ

Murray Perahia
マリー・ペライア

Edith Picht-Axenfeld (harpsichord, piano)
エディト・ピヒト=アクセンフェルト

Maurizio Pollini
マウリツィオ・ポッリーニ

Michael Ponti
マイクル・ポンティ (LP録音のみ:CD化されている)

Michael Raucheisen
ミヒャエル・ラウハイゼン (放送録音のみ:CD化されている)

Ernst Reichert
エルンスト・ライヒェルト

Aribert Reimann
アリベルト・ライマン

Hermann Reutter
ヘルマン・ロイター

Sviatoslav Richter
スヴィャトスラフ・リフテル

Hans-Erich Riebensahm
ハンス=エーリヒ・リーベンザーム

Wolfram Rieger
ヴォルフラム・リーガー

Per Rundberg
ペール・ルンドバーリ

Wolfgang Sawallisch
ヴォルフガング・サヴァリシュ

Anneliese Schier-Tiessen
アネリーゼ・シーア=ティーセン

András Schiff
アンドラーシュ・シフ

Reinhard Schwarz-Schilling
ラインハルト・シュヴァルツ=シリング (放送録音のみ)

Joachim Seyer-Stephan
ヨアヒム・ザイアー=シュテファン

Norman Shetler
ノーマン・シェトラー

John Steele Ritter (harpsichord)
ジョン・スティール・リッター

Leo Stein
レオ・シュタイン (スタジオ録音のみ:一度も発売されていない)

Leo Taubman
レオ・タウプマン

Karola Theill
カローラ・タイル

Paul Ulanowsky
ポール・ウラノウスキー

Tamás Vásáry
タマーシュ・ヴァーシャーリ

Robert Veyron-Lacroix (harpsichord)
ロベール・ヴェイロン=ラクロワ

Otto Volkmann
オットー・フォルクマン

Charles Wadsworth
チャールズ・ワズワース

Margrit Weber
マルグリト・ヴェーバー

Roland Weber
ローラント・ヴェーバー

Günther Weißenborn
ギュンター・ヴァイセンボルン

Walter Welsch
ヴァルター・ヴェルシュ

Erik Werba
エリク・ヴェルバ

Rudolf Wille
ルドルフ・ヴィレ

Hans Zippel
ハンス・ツィッペル

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ペーター・シュライアーのドキュメンタリー(Peter Schreier - Zwischentöne, 1995)

ペーター・シュライアーが1995年、彼の60歳を記念したテレビ番組(mdr)を放送したようで、その時の映像がアップされていましたので、ご紹介します(部分的にアップロードした方によってカットされているようです)。
インタビューの合間に演奏が挿入される形です。
基本的に演奏シーンは抜粋ですが、ヴァルター・オルベルツとのメンデルスゾーンの歌曲2曲やエッシェンバハとの『冬の旅』からの「氷結」はカットなしにまるまる聴くことが出来るのが嬉しいです。
また、ブラームスのマゲローネのロマンスのリハーサルシーン(オルベルツの肉声が聞けるのは珍しい)や、シュライアーがマスタークラスで指導している姿など貴重な映像が見られます。
どこまでも清冽な美声のシュライアーの貴重な映像をお楽しみ下さい。

Peter Schreier - Zwischentöne 1995

(mdr Fernsehen)

0:00- (抜粋)
Händel: Giulio Cesare, HWV 17 (excerpts)
ヘンデル:『ジュリアス・シーザー』より
Peter Schreier(T)
Theo Adam(BSBR)
Helmut Koch(C)

2:55-3:29 (抜粋)
C.Ph.E.Bach: Sinfonie Es-Dur (excerpts)
C.Ph.E.バッハ:交響曲変ホ長調より
Helmut Koch(C)

3:29-4:48 (抜粋)
Mozart: "Così fan tutte, KV. 588: Ferrando's aria "Un aura amorosa"(excerpts)
モーツァルト:『コジ・ファン・トゥッテ』~愛の吐息
Peter Schreier(T)

8:36-10:43
Mendelssohn: Im Frühling, Op. 9-4
メンデルスゾーン:春に
Peter Schreier(T)
Walter Olbertz(P)

10:44-12:53 (リハーサル)
Brahms: Romanzen aus die schöne Magelone, Op. 33 (excerpts)
ブラームス:『美しいマゲローネ』からのロマンス
6. Wie soll ich die Freude
どのようにしてこの悦びに
7. War es dir, dem diese Lippen bebten
この唇をふるわせていたお前なのに
Peter Schreier(T)
Klaus-Maria Brandauer(Narrator)
Walter Olbertz(P)

14:21-16:14
Mendelssohn: Gruß, Op. 19a-5
メンデルスゾーン:挨拶
Peter Schreier(T)
Walter Olbertz(P)

16:28-20:23
Meisterklasse
Wolf: Ich esse nun mein Brot nicht trocken mehr
ヴォルフ:私はもう乾いたパンを食べることはありません
Mozart: Als Luise die Briefe ihres ungetreuen Liebhabers verbrannte, KV. 520
モーツァルト:ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたとき

27:32-30:13 (インタビューに前奏がかぶる)
Schubert: Winterreise, D 911: 4. Erstarrung
シューベルト:『冬の旅』~氷結
Peter Schreier(T)
Christoph Eschenbach(P)

32:48-34:23 (インタビューに演奏がかぶる。抜粋)
Bach: Matthäus-Passion, BWV 244: Ich will bei meinem Jesu wachen
バッハ:『マタイ受難曲』~私はイエスのそばで目覚めていよう
テノール&合唱
Peter Schreier(T)

35:52-37:51 (インタビューに演奏がかぶる。抜粋)
Mozart: Haffner-Sinfonie, KV. 385
モーツァルト:ハフナー交響曲より
Peter Schreier(C)

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エリー・アーメリングが歌うモーツァルト『コジ・ファン・トゥッテ』抜粋(1958.2.2, Hilversum)

Mozart: "Così fan tutte, KV. 588" excerpts (Hilversum, 1958)

Recording from February 2, 1958 in Hilversum, Netherlands

Elly Ameling(エリー・アーメリング) (Fiordiligi)
Sophia van Sante(ソフィア・ファン・サンテ) (Dorabella)
Simon van der Geest(シモン・ファン・デア・ヘースト) (Ferrando)
Jan Derksen(ヤン・デルクセン) (Guglielmo/Don Alfonso)
Netherlands Radio Chamber Orchestra(オランダ放送室内管弦楽団)
Maurits van den Berg(マウリツ・ファン・デン・ベルフ) (C)

I. "Overture(序曲)"   0:00
II. "Ah guarda sorella(4.ねえ見て、妹)"(Fiordiligi/Dorabella)   4:55
III. "Non siate ritrosi(15.恥ずかしがらないで)"(Guglielmo)   9:50
IV. "Temerari.... Come scoglio(13.向こう見ずな人たちね…14.岩のように動かず)"(Fiordiligi)   11:12
V. "Soave sia il vento(10.風は優しく、波は穏やかに)"(Fiordiligi/Dorabella/Don Alfonso)   17:00
VI. "Un aura amorosa(17.愛の吐息)"(Ferrando)   19:53
VII. "Ah scostati.... Smanie implacabili(10.あっち行って!…11.耐えがたい不安が)"(Dorabella)   24:04
VIII. "Fra gli amplessi(29.もうすこしすれば, いとしい婚約者の)"(Fiordiligi/Ferrando)   27:32

オランダのヒルファスムで1958年におそらく放送録音として収録されたモーツァルト『コジ・ファン・トゥッテ KV. 588』の抜粋がアップされていました。
ここで注目すべきなのがフィオルディリージ役のエリー・アーメリングです。
1972年のエド・ドゥ・ヴァールト指揮のよるモーツァルト・アリア集では"Temerari.... Come scoglio"を録音していますが、全曲盤のスタジオ録音に参加することはありませんでした。
1958年Hilversumでの録音が演奏会形式だったのか、それともオペラとして上演されたのかは分かりませんが、おそらく前者だったのではないかと想像しています。
彼女の75歳記念のCD(75 jaar)にIVとVIIIは収録されており、バリトンのヤン・デルクセンの80歳記念CDにはVが収録されています。
ここでアーメリングはII,IV,V,VIII番目の4曲を歌っています。
1933.2.8生まれのアーメリングにとって数日後に25歳を迎えるという若かりし頃の録音ということになります。
すでにテクニック的には完成されており、声もディクションも完璧で、すでに非凡さがはっきり分かります。
ぜひお聞き下さい!

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«ヘルマン・プライ出演のグルックの歌劇『メルランの島または逆世界(Merlins Insel oder Die verkehrte Welt)』(1958年)